「MacでサーバーにSSH接続したいけど、どうやればいいの?」
実は、MacはSSH接続にとても優れたOSなんです!
WindowsユーザーがうらやむほどSSH接続が簡単にできるMac。でも、初めての方には少しハードルが高く感じるかもしれませんね。
この記事では、Macのターミナルを初めて触る方でも、たった5分でSSH接続できるようになる方法をお伝えします。
スクリーンショットを頭に思い浮かべながら、一緒に進めていきましょう!
まずはターミナルを開いてみよう

ターミナルって何?どこにあるの?
ターミナルは、Macに標準で入っているコマンドを入力してコンピューターと対話するアプリです。
黒い画面に白い文字…ちょっとハッカーっぽくてカッコいいですよね!
3つの方法でターミナルを起動
方法1:Spotlightを使う(最速!)
- Command + スペース キーを押す
- 「ターミナル」または「terminal」と入力
- Enterキーを押す
これが一番早くて便利です!
方法2:Launchpadから起動
- Launchpadを開く(ロケットのアイコン)
- 「その他」フォルダをクリック
- ターミナルアイコンをクリック
方法3:Finderから起動
- Finderを開く
- 「アプリケーション」→「ユーティリティ」フォルダへ
- ターミナルをダブルクリック
よく使うなら、Dockに追加しておくと便利ですよ!
実践!MacでSSH接続する基本手順
ステップ1:基本のSSHコマンド
ターミナルが開いたら、以下のコマンドを入力します:
ssh ユーザー名@サーバーのアドレス
実際の例:
ssh yamada@192.168.1.100
または、ドメイン名でも接続できます:
ssh yamada@example.com
ステップ2:初回接続時の確認メッセージ
初めて接続すると、こんな英語のメッセージが表示されます:
The authenticity of host 'example.com (192.168.1.100)' can't be established.
ED25519 key fingerprint is SHA256:xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx.
Are you sure you want to continue connecting (yes/no/[fingerprint])?
これは「このサーバーは初めてだけど、本当に接続していい?」という確認です。
信頼できるサーバーなら 「yes」と入力してEnter を押しましょう。
ステップ3:パスワードを入力
yamada@example.com's password:
パスワードを求められたら入力します。
注意点:
- 画面に文字は表示されません(セキュリティのため)
- でも、ちゃんと入力されているので安心してください
- 入力が終わったらEnterキーを押す
成功!接続完了の画面
接続に成功すると、プロンプトが変わります:
[yamada@server ~]$
これで、サーバーにログインできました!
Macならではの便利な設定テクニック
SSH設定ファイルで接続を簡単に
毎回長いコマンドを打つのは面倒…そんな時は設定ファイルを作りましょう!
設定ファイルの作成方法
- ターミナルで以下のコマンドを実行:
nano ~/.ssh/config
- 以下のような設定を記入:
Host myserver
HostName example.com
User yamada
Port 22
- Control + O で保存、Control + X で終了
これで、次回からは:
ssh myserver
だけで接続できます!
複数のサーバーを管理する
設定ファイルには複数のサーバーを登録できます:
Host web-server
HostName web.example.com
User admin
Port 22
Host database-server
HostName db.example.com
User dbadmin
Port 3022
Host test-server
HostName test.example.com
User testuser
Port 22
IdentityFile ~/.ssh/test_key
Mac特有のトラブルと解決方法
「zsh: command not found: ssh」と表示される
最新のmacOSでこのエラーが出ることはまれですが、もし表示されたら:
- macOSのバージョンを確認(Appleメニュー → このMacについて)
- システム環境設定でアップデートを確認
- ターミナルを再起動
パーミッションエラーが出る場合
Macはセキュリティに厳しいので、鍵ファイルの権限設定が重要です:
chmod 600 ~/.ssh/秘密鍵ファイル名
例:
chmod 600 ~/.ssh/id_rsa
「Host key verification failed」エラー
以前接続したサーバーの情報が変更された場合に発生します。
解決方法:
ssh-keygen -R サーバーアドレス
例:
ssh-keygen -R example.com
SSH鍵認証をMacで設定する方法

なぜ鍵認証がおすすめなの?
- パスワードを毎回入力しなくて済む
- セキュリティが格段に向上
- 複数のサーバーの管理が楽になる
鍵の生成(超簡単3ステップ)
ステップ1:鍵を作る
ssh-keygen -t ed25519 -C "あなたのメールアドレス"
ステップ2:保存場所を選ぶ
Enter file in which to save the key (/Users/あなた/.ssh/id_ed25519):
そのままEnterでOK!
ステップ3:パスフレーズを設定(オプション)
Enter passphrase (empty for no passphrase):
より安全にしたい場合は設定、簡単に使いたい場合は空欄でEnter
公開鍵をサーバーに登録
作った公開鍵をサーバーに送ります:
ssh-copy-id ユーザー名@サーバーアドレス
Macの場合、ssh-copy-idが入っていないことがあります。
その場合は:
cat ~/.ssh/id_ed25519.pub | ssh ユーザー名@サーバー "mkdir -p ~/.ssh && cat >> ~/.ssh/authorized_keys"
Macで使える超便利なSSH機能
ファイル転送もドラッグ&ドロップ感覚で
SCPコマンドでファイル転送
ローカルからサーバーへ:
scp ~/Desktop/file.txt yamada@example.com:~/
サーバーからローカルへ:
scp yamada@example.com:~/file.txt ~/Desktop/
Finderでサーバーに接続(SFTP)
- Finderを開く
- Command + K を押す
- サーバーアドレスに「sftp://ユーザー名@サーバーアドレス」を入力
- 接続をクリック
これでFinderからサーバーのファイルを操作できます!
ターミナルのタブ機能を活用
Command + T で新しいタブを開いて、複数のサーバーに同時接続できます。
タブの切り替えは:
- Command + 数字 (1, 2, 3…)
- Command + Shift + [ または ]
iTerm2でさらに快適なSSH接続
iTerm2って何?
Mac標準のターミナルより高機能なターミナルアプリです。
無料でダウンロードできて、SSH接続がもっと便利になります!
iTerm2の便利機能
- 画面分割 – 複数のセッションを同時に表示
- プロファイル機能 – サーバーごとに色分け
- 自動ログ記録 – 作業内容を自動保存
- 検索機能の強化 – Command + F で履歴を検索
よく使うSSHコマンド集(Mac版)
基本コマンド
コマンド | 説明 | 例 |
---|---|---|
ssh -p ポート番号 | ポート指定して接続 | ssh -p 2222 user@server |
ssh -i 鍵ファイル | 鍵ファイル指定 | ssh -i ~/.ssh/mykey user@server |
ssh -v | 詳細情報を表示 | ssh -v user@server |
exit | 接続を終了 | exit |
トンネリング(ポートフォワーディング)
ローカルの8080番ポートを、サーバーの80番ポートに転送:
ssh -L 8080:localhost:80 user@server
これでhttp://localhost:8080
でサーバーのWebサイトにアクセスできます!
セキュリティを高める5つのMac設定

1. FileVaultを有効にする
システム環境設定 → セキュリティとプライバシー → FileVault
2. キーチェーンで鍵を管理
ssh-add --apple-use-keychain ~/.ssh/id_ed25519
3. Touch IDでSSH認証(対応Mac)
パスフレーズの代わりにTouch IDが使えます!
4. ファイアウォールの設定
システム環境設定 → セキュリティとプライバシー → ファイアウォール
5. 定期的な鍵の更新
3ヶ月〜6ヶ月に一度は鍵を更新しましょう。
トラブルシューティングQ&A
Q: パスワードが合っているのに接続できない
A: Caps Lockがオンになっていないか確認してください。Macは右下に「⇪」マークが表示されます。
Q: 接続が遅い、重い
A: 以下を試してみてください:
ssh -C user@server # 圧縮を有効にする
Q: 日本語が文字化けする
A: ターミナルの環境設定で文字エンコーディングをUTF-8に設定してください。
まとめ – MacでSSH接続をマスターしよう!
お疲れさまでした!ここまで読んでいただいて、MacでのSSH接続について理解が深まったと思います。
今日学んだ重要ポイント:
- ターミナルの起動は Command + スペース が最速
- SSH接続の基本は
ssh ユーザー名@サーバー
- 設定ファイルを作れば接続が超簡単に
- 鍵認証でセキュリティと利便性を両立
- iTerm2を使えばさらに快適
Macは開発者にとって素晴らしいツールです。SSH接続をマスターすることで、その真価を発揮できます。
次のステップ:
- まずは基本のSSH接続を試してみる
- 設定ファイルを作成して効率化
- 鍵認証にチャレンジ
- iTerm2を導入してみる
最初は難しく感じても、一度覚えてしまえば手放せなくなるはずです。
さあ、あなたもMacでSSH接続の達人になりましょう!
困ったことがあれば、このガイドに戻ってきてくださいね。きっと答えが見つかるはずです。
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