「ホーム画面に追加」という機能は、iPhone や iPad には標準で搭載されていますが、Mac の Safari では同じ名前の機能はありません。
しかし、Mac でも同じような便利さを実現する方法があります。
Mac では「デスクトップにウェブサイトのショートカットを作成」することで、よく使うサイトにすぐアクセスできるようになります。
これにより、ブラウザを開いてブックマークを探す手間が省けて、とても便利になります。
ウェブサイトのショートカットが便利な理由

作業効率の向上
ワンクリックでアクセス よく使うウェブサービス(Gmail、Slack、Notion など)に、デスクトップのアイコンをダブルクリックするだけでアクセスできます。
複数のタブを開く手間を省略 毎日チェックするニュースサイトや天気予報のサイトを、いちいちブックマークから探す必要がなくなります。
デスクトップの整理
アプリのように管理 ウェブサービスを、まるでアプリケーションのようにデスクトップやDockで管理できます。
視覚的にわかりやすい サイトのアイコンがデスクトップに表示されるので、どのサイトか一目でわかります。
方法1:ドラッグ&ドロップでショートカット作成
基本的な手順
ステップ1:Safari でサイトを開く ショートカットを作りたいウェブサイトを Safari で開きます。
ステップ2:URL アイコンを確認 アドレスバーの左端にある小さなアイコン(通常はサイトのファビコン)を確認します。このアイコンがドラッグの開始点になります。
ステップ3:デスクトップにドラッグ そのアイコンをクリックして、そのままデスクトップまでドラッグします。マウスボタンを離すと、「.webloc」という拡張子のファイルが作成されます。
ステップ4:動作確認 作成されたファイルをダブルクリックして、正しくサイトが開くか確認します。
より確実な方法:コマンドキーを使用
推奨操作 URL アイコンをドラッグする際に、キーボードの「⌘(コマンド)」キーを押しながら操作すると、より確実にショートカットが作成されます。
なぜコマンドキーが効果的か macOS の仕様により、コマンドキーを押しながらドラッグすることで、ファイルの移動ではなく「エイリアス(ショートカット)の作成」が確実に実行されます。
対応 macOS バージョン この方法は、macOS Sonoma をはじめ、最新バージョンでも安定して動作します。
方法2:Dock にショートカットを追加
Dock への追加手順
ステップ1:サイトを表示 追加したいウェブサイトを Safari で開きます。
ステップ2:Dock の適切な場所を確認 Dock の右側には、アプリケーション以外のファイルやフォルダを配置できるスペースがあります。通常、ゴミ箱の左側に区切り線があり、その左側のエリアです。
ステップ3:URL アイコンを Dock にドラッグ アドレスバーの URL アイコンを、Dock の適切なエリアにドラッグします。⌘キーを押しながら操作することをおすすめします。
ステップ4:位置を調整 ドラッグ中に Dock 内での位置を調整できます。よく使うものは左側(アクセスしやすい位置)に配置しましょう。
Dock 配置のメリット
常に表示 デスクトップが他のウィンドウで隠れていても、Dock は常に表示されているため、いつでもアクセスできます。
整理しやすい よく使う順番に並べ替えたり、関連するサイトをグループ化したりできます。
方法3:ショートカットアプリを活用
ショートカットアプリとは
macOS に標準搭載されている「ショートカット」アプリを使用することで、より高度なウェブサイト起動機能を作成できます。
ショートカット作成の手順
ステップ1:ショートカットアプリを開く Launchpad または Spotlight 検索で「ショートカット」と入力して、アプリを起動します。
ステップ2:新しいショートカットを作成 「+」ボタンをクリックして、新しいショートカットの作成を開始します。
ステップ3:アクションを追加 右側のアクション一覧から「URL を開く」を検索して、ショートカットに追加します。
ステップ4:URL を設定 「URL を開く」アクションの URL 欄に、開きたいサイトのアドレスを入力します。
ステップ5:ショートカット名とアイコンを設定 ショートカットの設定画面で、わかりやすい名前を付けます。また、アイコンも好みのものに変更できます。
ステップ6:保存と配置 ショートカットを保存した後、Dock やデスクトップにドラッグして配置できます。
ショートカットアプリのメリット
カスタマイズ性 アイコンや名前を自由に設定できるため、より整理された環境を作れます。
複数 URL の同時実行 一つのショートカットで複数のサイトを同時に開くことも可能です。
条件分岐の設定 時間帯や曜日によって、開くサイトを変更するような高度な設定も可能です。
iPhone・iPad との比較
iPhone・iPad の「ホーム画面に追加」
操作手順
- Safari でページを開く
- 共有ボタン(四角に矢印のアイコン)をタップ
- 「ホーム画面に追加」を選択
- アイコン名を決めて「追加」をタップ
結果 ホーム画面に、まるでアプリのようなアイコンが作成され、タップするとSafariでそのページが開きます。
Mac での代替手段の特徴
ファイル形式の違い Mac では「.webloc」ファイルとして保存され、ダブルクリックで開く仕組みになっています。
カスタマイズの自由度 ショートカットアプリを使用することで、iPhone・iPad 以上のカスタマイズが可能です。
実際の活用例

仕事での活用
よく使う業務システム
- 勤怠管理システム
- 社内ポータルサイト
- プロジェクト管理ツール(Asana、Trello など)
- オンライン会議ツール(Zoom、Teams など)
情報収集サイト
- 業界ニュースサイト
- 競合他社のウェブサイト
- 株価や為替情報サイト
プライベートでの活用
エンターテイメント
- YouTube の特定チャンネル
- Netflix や Amazon Prime Video
- 好きなアーティストの公式サイト
日常生活
- 天気予報サイト
- 交通情報サイト
- オンラインショッピングサイト
学習・趣味
- オンライン学習プラットフォーム
- 料理レシピサイト
- 趣味のコミュニティサイト
ショートカットの管理と整理
デスクトップでの整理
フォルダによる分類 用途別にフォルダを作成して、関連するショートカットをまとめて整理できます。
例:
- 「仕事関連」フォルダ
- 「エンターテイメント」フォルダ
- 「日常生活」フォルダ
命名規則の統一 ショートカットの名前に統一性を持たせることで、探しやすくなります。
例:
- 「[仕事] Gmail」
- 「[仕事] Slack」
- 「[娯楽] YouTube」
Dock での整理
使用頻度による配置 よく使うショートカットは左側(アクセスしやすい位置)に配置します。
区切りの活用 関連するショートカットをグループ化して、視覚的に区別しやすくします。
トラブルシューティング
ショートカットが作成できない場合
権限の確認 デスクトップへの書き込み権限があるか確認してください。システム環境設定の「セキュリティとプライバシー」で設定を確認できます。
Safari の設定確認 Safari の環境設定で、ダウンロード関連の設定に問題がないか確認してください。
ショートカットが正しく動作しない場合
URL の確認 保存した URL が正しいかどうか、ショートカットファイルを右クリックして「情報を見る」で確認できます。
ブラウザの設定 デフォルトブラウザが Safari に設定されているか確認してください。
ファイルが見つからない場合
検索機能の活用 Spotlight 検索(⌘ + スペース)で「.webloc」と検索すると、作成したショートカットファイルを見つけられます。
セキュリティとプライバシーの注意点

安全なサイトのみ使用
HTTPS サイトの推奨 ショートカットを作成するサイトは、セキュリティが確保された HTTPS サイトを選ぶことをおすすめします。
フィッシングサイトに注意 正規サイトによく似た偽サイトのショートカットを作成しないよう、URL を慎重に確認してください。
プライベート情報の保護
ログイン状態の確認 ショートカットから開いたサイトでは、前回のログイン状態が保持されている場合があります。共用のパソコンでは注意が必要です。
まとめ
Mac の Safari では「ホーム画面に追加」という機能はありませんが、代わりに以下の方法でウェブサイトのショートカットを作成できます:
簡単な方法
- URL アイコンをデスクトップや Dock にドラッグ(⌘キーを押しながら推奨)
高機能な方法
- ショートカットアプリを使用してカスタマイズされたランチャーを作成
それぞれの特徴
- ドラッグ方式:簡単で素早く作成できる
- ショートカットアプリ:アイコンや名前を自由にカスタマイズできる
- Dock配置:常にアクセスしやすい位置に配置できる
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