「PS4を持っているけど、テレビがない」「Macの画面でゲームをプレイしたい」「部屋にモニターを置くスペースがない」
そんな時、手元のMacをPS4のディスプレイとして使えたら便利ですよね。
ただし、重要な注意点があります。Macには基本的にHDMI入力端子がないため、普通のモニターのようには使えません。でも、いくつかの方法を使えば、MacでPS4のゲームをプレイすることは可能です。
この記事では、MacをPS4のモニターとして使う方法を、それぞれのメリット・デメリットを含めて、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。
結論:直接接続は不可能

まず、残念なお知らせからです。
MacにHDMI入力はない
重要:
MacのHDMIポートは出力専用です。入力として使うことはできません。
HDMI端子の種類:
- HDMI出力: Macの画面を外部モニターに映す(Mac → モニター)
- HDMI入力: 外部機器の映像をMacに映す(PS4 → Mac)
Macが持っているのは「HDMI出力」のみ。つまり、PS4のHDMIケーブルを直接Macに挿しても、何も映りません。
Thunderboltも入力非対応
Thunderbolt/USB-Cポートも同様です:
- 映像出力は可能
- 映像入力は不可能
どのポートを使っても、直接接続では画面を映せないのです。
方法1:キャプチャーデバイスを使う
最も一般的で確実な方法です。
キャプチャーデバイスとは?
ビデオキャプチャーカードまたはキャプチャーボックスとも呼ばれる機器です。
役割:
- PS4のHDMI映像を取り込む
- USBでMacに転送
- Macの画面に表示
簡単に言うと:
PS4の映像を「USB経由でMacに届ける変換器」のようなものです。
必要な機器
購入が必要なもの:
- キャプチャーデバイス
- 価格:1万円〜3万円程度
- USB接続型が便利
- HDMIケーブル
- PS4とキャプチャーデバイスを接続
- ソフトウェア
- 多くのキャプチャーデバイスに付属
- OBS Studio(無料)なども利用可能
おすすめのキャプチャーデバイス
初心者向け:
Elgato HD60 S
- 価格:約2万円
- Mac対応
- 1080p/60fps対応
- 設定が簡単
Elgato HD60 X
- 約3万円
- より高性能
- 4K対応(パススルー)
I-O DATA GV-HUVC
- 約2万円
- 国内メーカー
- サポートが充実
注意:
「Mac対応」と明記されているものを選んでください。Windows専用のものもあります。
接続方法
手順:
- PS4とキャプチャーデバイスを接続
- PS4のHDMI出力 → キャプチャーデバイスのHDMI入力
- HDMIケーブルで接続
- キャプチャーデバイスとMacを接続
- キャプチャーデバイスのUSB端子 → MacのUSBポート
- 付属のUSBケーブルで接続
- ソフトウェアをインストール
- キャプチャーデバイスの専用ソフトをダウンロード
- または、OBS Studioなどの無料ソフトを使用
- ソフトウェアで映像を表示
- ソフトを起動
- 映像ソースとしてキャプチャーデバイスを選択
- PS4の画面がMac上に表示される
メリット
✅ 確実に映像が表示できる
技術的に最も信頼性が高い方法
✅ 高画質
1080p/60fpsで表示可能
✅ 録画・配信も可能
ゲーム実況やプレイ動画の作成にも使える
✅ 遅延が少ない
最新のキャプチャーデバイスなら、遅延は最小限
デメリット
❌ コストがかかる
1〜3万円の初期投資が必要
❌ 多少の遅延がある
0.1〜0.2秒程度の遅延は避けられない
→ アクション性の高いゲームでは影響を感じる場合も
❌ 機器が増える
キャプチャーデバイスという機器を管理する必要
方法2:PS4リモートプレイを使う

無料でできる方法です。
リモートプレイとは?
Sony公式の機能
PS4の映像と操作を、ネットワーク経由で別のデバイスに転送する機能です。
仕組み:
- PS4が映像をエンコード(圧縮)
- インターネット経由でMacに送信
- Macで映像をデコード(展開)して表示
- Mac側の操作をPS4に送信
必要な環境
前提条件:
✅ PS4とMacが同じネットワーク(Wi-Fiまたは有線LAN)に接続
✅ PlayStation Network(PSN)アカウント
✅ 安定したインターネット接続(有線推奨)
✅ PS4のシステムソフトウェアが最新
推奨環境:
- 有線LAN接続(PS4、Mac両方)
- 上り速度15Mbps以上のインターネット回線
設定方法
PS4側の設定:
- リモートプレイを有効化
- 設定 → リモートプレイ接続設定
- 「リモートプレイを有効にする」にチェック
- インターネット接続を確認
- 設定 → ネットワーク
- インターネット接続診断を実行
- スタンバイモードの設定
- 設定 → 省電力設定 → スタンバイモード中の機能を設定する
- 「インターネットに接続したままにする」にチェック
- 「ネットワーク経由でPS4の電源を入れられるようにする」にチェック
Mac側の設定:
- リモートプレイアプリをダウンロード
- PlayStation公式サイトにアクセス
- 「PS Remote Play」をダウンロード
- Mac用のバージョンを選択
- アプリをインストール
- ダウンロードしたファイルを開く
- 指示に従ってインストール
- PSNアカウントでサインイン
- アプリを起動
- PlayStation Networkアカウントでログイン
- PS4と同じアカウントを使用
- PS4を検索して接続
- アプリが自動的にPS4を検索
- 見つかったPS4を選択
- 接続完了
操作方法
コントローラーの接続:
方法1:USBケーブルで接続
- PS4コントローラー(DUALSHOCK 4)をMacにUSB接続
- 最も安定
方法2:Bluetoothで接続
- コントローラーの「SHARE」ボタンと「PS」ボタンを同時に長押し
- Macの Bluetooth設定で「DUALSHOCK 4」を選択
- ペアリング完了
メリット
✅ 無料
追加機器の購入不要
✅ 簡単に始められる
ソフトウェアをインストールするだけ
✅ どこからでもプレイ可能
外出先からでもリモートプレイ可能(インターネット経由)
✅ PS5にも対応
PS5のリモートプレイも同じ方法で可能
デメリット
❌ 遅延が大きい
ネットワーク経由のため、0.5〜1秒程度の遅延
→ アクションゲームやFPSには不向き
❌ 画質が落ちる
圧縮されるため、画質が劣化
→ 最高設定でも720p/60fps程度
❌ ネットワークの影響を受ける
Wi-Fiが不安定だとカクつく
→ 有線LAN接続が必須レベル
❌ 操作性
キーボードは使えず、コントローラーが必要
方法3:外部モニターを使う(番外編)
Macをモニターにするのではなく、別の選択肢です。
素直に外部モニターを買う
現実的な解決策:
MacをPS4のモニターにするより、安価な外部モニターを購入する方が合理的な場合も多いです。
理由:
- キャプチャーデバイス(2万円)を買うなら、同じ予算でモニターが買える
- 遅延がない
- 画質が良い
- 設定が簡単
おすすめモニター:
低予算:
- 24インチフルHD(1080p):1万円〜1.5万円
- PS4には十分なスペック
高品質:
- 27インチフルHD:2〜3万円
- IPSパネルで視野角が広い
ポータブルモニター
省スペース重視なら:
持ち運べる小型モニターという選択肢もあります。
特徴:
- 15〜17インチ程度
- USB-C給電やバッテリー駆動
- 価格:1.5〜3万円
- 使わない時は収納可能
比較表:どの方法を選ぶべき?
各方法の特徴をまとめました。
項目 | キャプチャーデバイス | リモートプレイ | 外部モニター |
---|---|---|---|
コスト | 1〜3万円 | 無料 | 1〜3万円 |
遅延 | 小(0.1秒程度) | 大(0.5秒以上) | なし |
画質 | 高画質 | 圧縮あり | 最高画質 |
設定 | やや複雑 | 簡単 | 簡単 |
録画・配信 | 可能 | 不可 | 不可 |
アクションゲーム | △ | ✗ | ◎ |
RPG・ADV | ◎ | ◎ | ◎ |
おすすめの選び方
キャプチャーデバイスが向いている人:
- ゲーム実況や配信をしたい
- 録画機能も欲しい
- 多少の遅延は許容できる
- Macでしかプレイできない環境
リモートプレイが向いている人:
- とりあえず無料で試したい
- RPGやアドベンチャーゲームが中心
- アクション性の低いゲームをプレイ
- 遅延を気にしない
外部モニターが向いている人:
- アクションゲームやFPSをプレイ
- 遅延ゼロが必須
- 画質を重視
- シンプルに使いたい
よくある質問
Q1. MacBookでもできますか?
A. はい、どちらの方法も可能です。
キャプチャーデバイス:
- MacBook Air、Proどちらでも使用可能
- USB-Aポートがない場合は、USB-Cハブが必要
リモートプレイ:
- MacBook Air、Pro、iMac、Mac miniすべて対応
- macOS 10.13以降が必要
Q2. 遅延はどれくらいありますか?
A. 方法によって大きく異なります。
キャプチャーデバイス:
- 約0.1〜0.2秒
- 最新モデルほど少ない
- 格闘ゲームなど、シビアなゲームでは感じる
リモートプレイ:
- 約0.5〜1秒以上
- ネットワーク環境に大きく依存
- アクションゲームには不向き
Q3. Wi-Fiでも大丈夫ですか?
A. リモートプレイの場合、有線LANを強く推奨します。
Wi-Fiの問題:
- 遅延が増加
- 映像が乱れる
- 途切れる可能性
推奨:
- PS4、Mac両方を有線LAN接続
- 最低でもPS4は有線接続
Q4. 4K画質で遊べますか?
A. PS4 Proでも、Macで4K表示は難しいです。
キャプチャーデバイス:
- 4K対応モデルは限られる
- 高価(5万円以上)
- Macの処理能力も必要
リモートプレイ:
- 最大720p/60fpsまで
- 4K非対応
結論:
4Kで遊びたいなら、4K対応テレビ・モニターが必要です。
Q5. 音声はMacから出ますか?
A. はい、どちらの方法でもMacのスピーカーから音が出ます。
設定:
- キャプチャーソフトの音声設定で選択可能
- ヘッドホンやイヤホンも使用可能
- Bluetoothスピーカーにも出力可能
おすすめの選択肢
状況別の最適解を提案します。
予算別のおすすめ
予算0円:
→ リモートプレイを試す
- まず無料で試してみる価値あり
- RPGやシミュレーションゲーム向け
予算1〜2万円:
→ 安価な外部モニターを購入
- 遅延なし、高画質
- 最もストレスフリー
予算2〜3万円:
→ キャプチャーデバイスを購入
- ゲーム実況・配信もできる
- 将来的な活用の幅が広い
ゲームジャンル別のおすすめ
FPS・格闘ゲーム:
→ 外部モニター一択
- 遅延が致命的
- 反応速度が重要
RPG・アドベンチャー:
→ リモートプレイで十分
- 遅延の影響が少ない
- 無料で始められる
ゲーム実況・配信をしたい:
→ キャプチャーデバイス
- 録画・配信機能が必須
- 投資する価値あり
トラブルシューティング
よくある問題と解決方法です。
キャプチャーデバイスの問題
映像が映らない:
- 接続を確認(HDMIケーブル、USBケーブル)
- ソフトウェアで正しいデバイスを選択しているか
- PS4の映像出力設定を確認
遅延が大きい:
- ソフトウェアの低遅延モードを有効化
- Macの他のアプリを終了
- USB 3.0ポートを使用(USB 2.0より高速)
音が出ない:
- ソフトウェアの音声設定を確認
- Macの音量設定を確認
- HDMIケーブルが音声対応か確認
リモートプレイの問題
接続できない:
- PS4とMacが同じネットワークにあるか確認
- PSNアカウントが同じか確認
- PS4のリモートプレイ設定を再確認
映像が乱れる・カクつく:
- 有線LAN接続に変更
- 画質設定を下げる(720p → 480p)
- 他のデバイスのネットワーク使用を控える
コントローラーが認識しない:
- USBケーブルで接続し直す
- Bluetoothペアリングをやり直す
- コントローラーをリセット(背面の小さな穴をピンで押す)
まとめ:目的に合った方法を選ぼう
MacをPS4のモニターとして使う方法は複数あります。
この記事のポイント:
✅ 直接接続は不可能
MacにHDMI入力端子はない
✅ 方法は3つ
- キャプチャーデバイス(確実、高画質、有料)
- リモートプレイ(簡単、無料、遅延大)
- 外部モニター購入(最適解の場合も)
✅ キャプチャーデバイス
- コスト:1〜3万円
- 遅延:小(0.1〜0.2秒)
- 録画・配信も可能
✅ リモートプレイ
- コスト:無料
- 遅延:大(0.5秒以上)
- RPG・ADV向け
✅ おすすめの判断基準
- アクションゲーム → 外部モニター
- 実況・配信 → キャプチャーデバイス
- とりあえず試す → リモートプレイ
最終的なアドバイス:
- まずリモートプレイを試す
無料なので、損はありません - 満足できなければキャプチャーデバイス検討
ゲーム実況もするなら投資価値あり - 遅延が許せないなら外部モニター
同じ予算なら、モニターの方が快適 - 長期的には外部モニターが最適
PS4専用のモニターがあれば、すべて解決
MacをPS4のモニターにすることは可能ですが、それぞれの方法に一長一短があります。あなたの予算、プレイするゲームのジャンル、使用目的に合わせて、最適な方法を選んでください!
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