Macを使っていて、「Google Chromeをアンインストールしたいのに削除できない!」という経験はありませんか?
ゴミ箱に入れようとしても動かない、削除したはずなのにまた現れる、エラーメッセージが出る…そんなトラブルに遭遇している方も多いはずです。
この記事では、MacでGoogle Chromeがアンインストールできない原因と、その解決方法を詳しく解説します。基本的な削除方法から、強制的に完全削除する方法、関連ファイルまで綺麗にする方法まで、段階的にご紹介しますので、あなたの状況に合った解決策が見つかるはずですよ!
Macでアプリを削除する基本

まず、Macでアプリケーションを削除する基本的な方法を確認しましょう。
通常のアンインストール手順
Macでは、Windowsと違って専用のアンインストーラーが不要です。
標準的な削除方法:
- Finderを開く
- 「アプリケーション」フォルダを開く
- Google Chromeを見つける
- アプリアイコンをゴミ箱にドラッグ
- ゴミ箱を空にする
これだけで、通常はアンインストールが完了します。
なぜアンインストールできないのか
Google Chromeが削除できない主な原因は:
1. アプリが起動中
Chromeが動作していると、削除できません。
2. プロセスがバックグラウンドで実行中
見えないところでChromeが動いている可能性があります。
3. ファイルが使用中
他のプロセスがChromeのファイルを使っているケースです。
4. 管理者権限の問題
権限が不足している場合があります。
5. システム保護機能
macOSのセキュリティ機能が削除を防いでいることがあります。
方法1:Chromeを完全に終了してから削除
最も基本的で、多くの場合に有効な方法です。
ステップ1:Chromeを終了する
通常の終了:
- メニューバーの「Chrome」→「Google Chromeを終了」をクリック
- またはショートカット:
Command + Q
強制終了:
見た目上は閉じていても、バックグラウンドで動いている場合があります。
Command + Option + Escを押す- 「アプリケーションの強制終了」ウィンドウが開く
- 「Google Chrome」を選択
- 「強制終了」ボタンをクリック
ステップ2:すべてのChromeプロセスを確認
アクティビティモニタで完全に終了しているか確認します。
- 「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「アクティビティモニタ」を開く
- 検索ボックスに「Chrome」と入力
- Chrome関連のプロセスがあれば、選択して「×」ボタンで終了
- 「終了」または「強制終了」を選択
注意: 以下のプロセスもチェックしてください:
- Google Chrome
- Google Chrome Helper
- Google Chrome Helper (Renderer)
- Google Chrome Helper (GPU)
ステップ3:削除を実行
すべてのプロセスが終了したら:
- Finderで「アプリケーション」フォルダを開く
- Google Chromeをゴミ箱にドラッグ
- ゴミ箱を右クリック→「ゴミ箱を空にする」
管理者パスワードを求められた場合:
パスワードを入力して「OK」をクリックします。
方法2:ターミナルで強制削除
Finderからの削除が効かない場合、ターミナルを使います。
ターミナルでの削除手順
注意: コマンドは慎重に入力してください。間違えると別のファイルを削除してしまう可能性があります。
- アプリケーション→ユーティリティ→ターミナルを開く
- 以下のコマンドを入力して実行:
sudo rm -rf /Applications/Google\ Chrome.app
- 管理者パスワードの入力を求められたら入力
- 注意: パスワードは画面に表示されませんが、入力されています
- 入力後、Enterキーを押す
- コマンドが完了すれば、Chromeが削除されます
コマンドの説明
sudo:管理者権限で実行rm:削除(remove)コマンド-rf:フォルダごと強制削除(r=再帰的、f=強制)/Applications/Google\ Chrome.app:Chromeアプリのパス- 注意: スペースの前に
\(バックスラッシュ)が必要
安全性の確認
間違って別のファイルを削除しないよう、まず確認コマンドを実行することもできます:
ls /Applications/Google\ Chrome.app
Chromeが存在すれば、フォルダの内容が表示されます。
方法3:セーフモードで削除
セーフモードで起動すると、バックグラウンドプロセスが最小限になり、削除しやすくなります。
セーフモードで起動する
Intel Macの場合:
- Macを再起動
- 起動音が鳴ったら、すぐに
Shiftキーを押し続ける - Appleロゴが表示されたら、
Shiftキーを離す - ログイン画面が表示されたらログイン
Apple Silicon Mac(M1/M2/M3)の場合:
- Macをシャットダウン
- 電源ボタンを押し続ける
- 「起動オプションを読み込んでいます」と表示されたら離す
- 起動ディスクを選択
Shiftキーを押しながら「セーフモードで続ける」をクリック
セーフモードで削除
セーフモードで起動したら:
- 「アプリケーション」フォルダを開く
- Google Chromeをゴミ箱にドラッグ
- ゴミ箱を空にする
- Macを再起動(通常モードに戻る)
方法4:関連ファイルも完全に削除
Chromeアプリ本体を削除しても、設定ファイルやキャッシュが残っていることがあります。
Chromeの関連フォルダの場所
以下のフォルダにChromeのデータが保存されています:
1. ユーザーデータフォルダ:
~/Library/Application Support/Google/Chrome/
2. キャッシュフォルダ:
~/Library/Caches/Google/Chrome/
3. 設定ファイル:
~/Library/Preferences/com.google.Chrome.plist
~/Library/Preferences/Google Chrome.plist
4. 保存された状態:
~/Library/Saved Application State/com.google.Chrome.savedState/
5. クラッシュレポート:
~/Library/Application Support/CrashReporter/Google Chrome_*.plist
Finderで関連ファイルを削除
注意: 「~」はあなたのホームフォルダを表します。
- Finderを開く
- メニューバーの「移動」をクリック
Optionキーを押しながら「ライブラリ」を選択
- ポイント:
Optionキーを押さないと「ライブラリ」が表示されません
- 以下のフォルダ・ファイルを探して削除:
Application Support内:
Application Support/Google/Chrome/フォルダ全体
Caches内:
Caches/Google/Chrome/フォルダ全体
Preferences内:
com.google.Chrome.plistGoogle Chrome.plist
Saved Application State内:
com.google.Chrome.savedState/フォルダ
- 見つけたファイル・フォルダをゴミ箱に入れる
- ゴミ箱を空にする
ターミナルで一括削除
コマンドラインに慣れている方は、以下のコマンドで一括削除できます:
# アプリ本体を削除
sudo rm -rf /Applications/Google\ Chrome.app
# ユーザーデータを削除
rm -rf ~/Library/Application\ Support/Google/Chrome/
# キャッシュを削除
rm -rf ~/Library/Caches/Google/Chrome/
# 設定ファイルを削除
rm -f ~/Library/Preferences/com.google.Chrome.plist
rm -f ~/Library/Preferences/Google\ Chrome.plist
# 保存された状態を削除
rm -rf ~/Library/Saved\ Application\ State/com.google.Chrome.savedState/
# アプリケーションのサポートファイルを削除
rm -rf ~/Library/Application\ Support/CrashReporter/Google\ Chrome_*.plist
一つ一つ実行するか、テキストエディタに貼り付けてまとめて実行してください。
方法5:専用アンインストーラーアプリを使う

手動での削除が面倒な場合、専用のアンインストーラーアプリが便利です。
AppCleaner(無料)
AppCleanerは、アプリと関連ファイルをまとめて削除できる無料ツールです。
使い方:
- AppCleaner公式サイトからダウンロード
- AppCleanerを起動
- Google ChromeのアイコンをAppCleanerのウィンドウにドラッグ
- 削除されるファイルのリストが表示される
- 「削除」ボタンをクリック
メリット:
- 関連ファイルを自動検出
- 安全(削除前に確認できる)
- 無料
CleanMyMac X(有料)
より高機能なクリーナーアプリです。
使い方:
- CleanMyMac Xを起動
- 「アンインストーラ」を選択
- 「Google Chrome」にチェック
- 「アンインストール」をクリック
メリット:
- 完全な削除が可能
- 残留ファイルも検出
- 他の最適化機能も利用可能
デメリット:
- 有料(買い切りまたはサブスクリプション)
トラブルシューティング
それでも削除できない場合の対処法です。
エラー:「使用中のため削除できません」
原因:
Chromeまたは関連プロセスが動作しています。
解決策:
- アクティビティモニタですべてのChromeプロセスを終了
- ログアウトして再ログイン
- セーフモードで起動して削除
エラー:「権限がありません」
原因:
管理者権限が必要です。
解決策:
- ファイルを右クリック→「情報を見る」
- 「共有とアクセス権」セクションを展開
- 鍵アイコンをクリック(管理者パスワード入力)
- 自分のユーザー名の権限を「読み/書き」に変更
- 歯車アイコン→「内包している項目に適用」
- もう一度削除を試す
エラー:「ゴミ箱を空にできません」
原因:
ファイルがロックされているか、使用中です。
解決策:
方法1:「確実にゴミ箱を空にする」
- ゴミ箱を右クリック
Optionキーを押しながら「ゴミ箱を空にする」を選択- 「確実にゴミ箱を空にする」に変わるのでクリック
方法2:ターミナルで強制削除
sudo rm -rf ~/.Trash/*
Chromeが勝手に起動する
原因:
ログイン項目に登録されています。
解決策:
- 「システム設定(環境設定)」を開く
- 「一般」→「ログイン項目」
- Google Chromeがあれば「−」ボタンで削除
再インストールが必要な場合
完全に削除した後、再インストールしたい場合の手順です。
クリーンインストールの手順
- 公式サイトからダウンロード
- https://www.google.com/chrome/
- 「Chromeをダウンロード」をクリック
- ダウンロードしたファイルを開く
googlechrome.dmgをダブルクリック
- インストール
- Chromeアイコンを「アプリケーション」フォルダにドラッグ
- 初回起動
- 「アプリケーション」フォルダからChromeを起動
- 「開く」をクリック(初回のみセキュリティ確認)
設定を引き継ぐ場合
完全削除する前に、設定をバックアップしておけます。
バックアップ:
~/Library/Application Support/Google/Chrome/
このフォルダをコピーして保存
復元:
再インストール後、コピーしたフォルダを同じ場所に戻す
代替ブラウザの選択肢
Chromeから乗り換えを検討している方へ、代替ブラウザをご紹介します。
Safari
メリット:
- macOS標準ブラウザ
- バッテリー効率が良い
- Appleエコシステムとの連携
デメリット:
- 拡張機能がChromeより少ない
- Windows版がない
Firefox
メリット:
- プライバシー重視
- オープンソース
- カスタマイズ性が高い
デメリット:
- 一部のサイトで互換性問題
Brave
メリット:
- Chromiumベース(Chrome拡張が使える)
- 広告ブロック内蔵
- プライバシー重視
デメリット:
- 新しいブラウザなので認知度がまだ低い
Microsoft Edge
メリット:
- Chromiumベース
- Microsoftサービスとの連携
- パフォーマンスが良い
デメリット:
- Microsoftアカウントとの統合が強い
よくある質問(FAQ)
Q1: Chromeを削除するとブックマークは消えますか?
A: はい、アプリと一緒にユーザーデータ(ブックマーク、履歴、パスワードなど)も削除されます。削除前にGoogleアカウントで同期しておくか、エクスポートしておきましょう。
ブックマークのエクスポート:
- Chrome起動中に、メニューバーの「ブックマーク」→「ブックマークマネージャ」
- 右上の「︙」→「ブックマークをエクスポート」
- HTMLファイルとして保存
Q2: Chromeの設定だけを残して再インストールできますか?
A: はい、可能です。アプリ本体(/Applications/Google Chrome.app)だけを削除し、ユーザーデータフォルダ(~/Library/Application Support/Google/Chrome/)は残しておけば、再インストール後に設定が引き継がれます。
Q3: 完全削除後に起動項目から消えない場合は?
A: 「システム設定」→「一般」→「ログイン項目」から手動で削除してください。それでも残る場合:
launchctl list | grep -i chrome
でChromeに関連するサービスを探し、
launchctl remove サービス名
で削除します。
Q4: macOS Venturaで削除方法は変わりましたか?
A: 基本的な削除方法は同じですが、「システム環境設定」が「システム設定」に名称変更され、UIが変わっています。操作の流れは変わりません。
Q5: Chrome Betaや Chrome Canaryも同じ方法で削除できますか?
A: はい、同じ方法です。アプリ名が「Google Chrome Beta.app」や「Google Chrome Canary.app」になっているだけです。関連フォルダも同様に削除してください。
Q6: Chromeをアンインストールすると他のGoogleサービスに影響はありますか?
A: いいえ、Chromeブラウザを削除しても、Gmail、Googleドライブ、YouTubeなどのGoogleサービスには影響ありません。他のブラウザからアクセスできます。
まとめ:Mac版Chromeの削除方法
MacでGoogle Chromeをアンインストールする方法をまとめます。
基本的な削除手順:
- Chromeを完全に終了
Command + Qまたは強制終了- アクティビティモニタで確認
- ゴミ箱にドラッグ
- 「アプリケーション」フォルダから削除
- ゴミ箱を空にする
削除できない時の対処法:
- 方法1:すべてのChromeプロセスを終了
- 方法2:ターミナルで強制削除(
sudo rm -rf) - 方法3:セーフモードで削除
- 方法4:AppCleanerなどのツールを使用
完全削除(関連ファイルも):
削除すべきフォルダ:
/Applications/Google Chrome.app(アプリ本体)~/Library/Application Support/Google/Chrome/~/Library/Caches/Google/Chrome/~/Library/Preferences/com.google.Chrome.plist~/Library/Saved Application State/com.google.Chrome.savedState/
削除前の注意:
- ブックマークをエクスポート
- パスワードを別途保存
- Googleアカウントで同期
トラブル時のチェックポイント:
- プロセスが完全に終了しているか
- 管理者権限があるか
- ファイルがロックされていないか
- ログイン項目に登録されていないか
Chromeが削除できない問題は、ほとんどの場合、アプリが動作中かプロセスが残っていることが原因です。この記事で紹介した方法を順番に試せば、必ず削除できるはずです。
完全に削除したい場合は、関連ファイルも忘れずに削除しましょう。再インストールする際は、クリーンな状態から始められますよ!
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