「GitHubって聞いたことあるけど、なんだか難しそう…」そう思っていませんか?
実は、MacユーザーならGitHubを始めるのはとても簡単なんです。プログラマーだけのツールだと思われがちですが、文章を書く人やデザイナーさんも使っています。
今回は、MacでGitHubを使い始める方法から、実際にファイルを管理するまでの手順を、つまずきやすいポイントも含めて詳しく解説していきます。
そもそもGitHubって何?GitとGitHubの違いを理解しよう

Gitは「タイムマシン」、GitHubは「共有スペース」
まず最初に、よく混同される**Git(ギット)とGitHub(ギットハブ)**の違いを整理しましょう。
Gitとは:
- ファイルの変更履歴を記録する仕組み
- あなたのMacの中だけで動く「ローカル」なツール
- ファイルの「タイムマシン」のようなもの
GitHubとは:
- Gitで管理したファイルをインターネット上に保存するサービス
- 他の人と共有したり、協力して作業できる場所
- いわば「クラウド上の作業スペース」
実例で理解する
たとえば、あなたが小説を書いているとします。
Gitを使えば「第1章を書いた時点」「第2章を追加した時点」「誤字を修正した時点」など、すべての変更を記録できます。もし「やっぱり前のバージョンが良かった」と思ったら、簡単に戻れるわけです。
GitHubを使えば、その小説を編集者や友人と共有して、コメントをもらったり、一緒に推敲したりできるようになります。
MacでGitHubを始める前の準備
1. まずはGitがインストールされているか確認
Macには最初からGitが入っている場合が多いです。確認してみましょう。
確認方法:
- Finderから「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ターミナル」を開く
- 以下のコマンドを入力してEnterキーを押す
git --version
「git version 2.○○.○」のような表示が出れば、すでにインストール済みです。
もし「command not found」と表示されたら、Gitのインストールが必要になります。
2. GitHubアカウントの作成
GitHubを使うには、まずアカウントが必要です。
アカウント作成手順:
- github.comにアクセス
- 右上の「Sign up」をクリック
- ユーザー名、メールアドレス、パスワードを入力
- 認証を完了させる
ユーザー名は後から変更もできますが、他の人に見られることを意識して決めましょう。
実際にGitHubを使ってみよう:3つの方法
MacでGitHubを使う方法は主に3つあります。それぞれの特徴を見てみましょう。
方法1:GitHub Desktop(一番簡単!)
GitHub Desktopは、GitHubが提供する公式アプリです。マウス操作だけで使えるので、初心者には一番おすすめです。
インストールと設定:
- desktop.github.comからダウンロード
- ダウンロードしたファイルを開いてインストール
- アプリを起動し、GitHubアカウントでサインイン
基本的な使い方:
- 「Create a New Repository」で新しいプロジェクトを作成
- ファイルを変更したら「Commit to main」で保存
- 「Push origin」でGitHubにアップロード
視覚的に操作できるので、コマンドを覚える必要がありません。
方法2:ターミナル(慣れると最速)
ターミナルを使うと、より細かい操作ができるようになります。
初期設定(初回のみ):
git config --global user.name "あなたの名前"
git config --global user.email "your-email@example.com"
基本的なコマンド:
git init
:新しいリポジトリを作成git add .
:変更したファイルを記録対象に追加git commit -m "変更内容の説明"
:変更を保存git push
:GitHubにアップロードgit pull
:GitHubから最新版をダウンロード
最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れると素早く操作できます。
方法3:VS Code(プログラミングする人向け)
**Visual Studio Code(VS Code)**は、Microsoftが提供する無料のエディタです。GitとGitHubの機能が統合されています。
VS Codeの利点:
- コードを書きながらGit操作ができる
- 変更箇所が色分けで表示される
- 拡張機能で機能を追加できる
プログラミングをする予定がある人は、最初からVS Codeを使うのもおすすめです。
よくあるトラブルと解決方法
「Permission denied」エラーが出た場合
これは認証の問題です。GitHubは2021年からパスワード認証を廃止し、トークン認証に切り替わりました。
解決方法:
- GitHubの設定から「Personal access tokens」を作成
- パスワードの代わりにトークンを使用
「fatal: not a git repository」エラー
Gitで管理されていないフォルダで操作しようとした時のエラーです。
解決方法:
git init
を実行してから、再度操作してください。
コミットメッセージに日本語が使えない
ターミナルの文字コード設定が原因のことが多いです。
解決方法:
git config --global core.quotepath false
を実行すると、日本語が正しく表示されるようになります。
実践!簡単なプロジェクトを作ってみよう

実際に手を動かしてみることが、一番の学習方法です。
ステップ1:リポジトリを作成
GitHub Desktopを使った例で説明します。
- 「Create a New Repository on your hard drive」をクリック
- 名前を「my-first-project」に設定
- 保存場所を選んで「Create Repository」
ステップ2:ファイルを追加
作成したフォルダに、簡単なテキストファイルを追加してみましょう。
例:README.md
ファイルを作成し、以下を記入
# 私の最初のプロジェクト
これはGitHubの練習用プロジェクトです。
ステップ3:変更を記録(コミット)
- GitHub Desktopに戻ると、変更が検出される
- 「Summary」に「最初のコミット」と入力
- 「Commit to main」をクリック
ステップ4:GitHubにアップロード(プッシュ)
「Push origin」ボタンをクリックすれば、GitHubに反映されます。
ブラウザでGitHubを開いて、自分のリポジトリを確認してみてください。ファイルがアップロードされているはずです。
知っておくと便利な機能
ブランチ機能:安全に実験できる
ブランチは、メインのファイルに影響を与えずに新機能を試せる機能です。
例えるなら、原稿のコピーを作って、そちらで自由に編集するようなもの。気に入ったら本体に反映し、失敗したら捨てることができます。
Issues:タスク管理ツールとして
GitHubのIssues機能は、やることリストや問題点を管理できます。
- バグの報告
- 新機能のアイデア
- 質問や議論
プロジェクトの進行管理に便利な機能です。
GitHub Pages:無料でWebサイト公開
GitHubには、静的なWebサイトを無料で公開できる機能があります。
ポートフォリオサイトやブログなど、簡単なWebサイトなら追加費用なしで公開できるのは魅力的ですね。
まとめ:今日から始められるGitHub
MacでGitHubを使い始めるのは、思っているより簡単です。
今日から始めるための3ステップ:
- GitHubアカウントを作成する
- GitHub Desktopをインストールする
- 練習用のプロジェクトを1つ作ってみる
最初は「コミット」「プッシュ」「プル」の3つの操作だけ覚えれば十分です。
GitHubは、プログラマーだけのツールではありません。文章を書く人、デザインする人、何かを作る全ての人にとって、強力な味方になってくれるはずです。
まずは気軽に始めてみて、少しずつ機能を覚えていけば大丈夫。失敗しても、それがGitの良いところ – いつでも前の状態に戻せるのですから。
さあ、あなたも今日からGitHubデビューしてみませんか?
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