「Macはウイルスに強いから大丈夫でしょ?」 「ファイアウォールって何か難しそう…」 「カフェのWi-Fi、そのまま使ってるけど危険?」
実は、Macのファイアウォールは初期設定でOFFになっています。
これ、かなり危険な状態かもしれません。
特にカフェや空港の無料Wi-Fiを使う人、 在宅ワークでセキュリティが心配な人は、 今すぐ設定すべきです。
この記事を読めば、5分後には あなたのMacが鉄壁のセキュリティに!
そもそもファイアウォールって何?

家に例えると「門番」のような存在
ファイアウォール = 火の壁
もともとは建物の防火壁を意味する言葉。 コンピュータの世界では、 外部からの不正アクセスをブロックする門番です。
具体的に何をしているの?
あなたのMacに対して:
- 知らないアプリからの接続をブロック
- 怪しい通信を遮断
- ハッカーの侵入を防ぐ
- 個人情報の流出を防止
つまり、デジタルのボディーガードなんです。
ルーターのファイアウォールとの違い
「家のルーターにもファイアウォールあるよね?」
その通り!でも役割が違います。
種類 | 守る範囲 | 特徴 |
---|---|---|
ルーター | 家全体(ネットワーク全体) | 外部からの攻撃を防ぐ |
Mac本体 | Mac単体 | アプリ単位で細かく制御 |
両方ONが理想的! 二重の守りで、より安全になります。
【重要】Macファイアウォールの設定方法
基本設定:3クリックで完了
手順:
- システム設定を開く
- Appleメニュー → システム設定
- またはCommand + スペース → 「システム設定」
- ネットワークを選択
- サイドバーから「ネットワーク」
- 下部の「ファイアウォール」をクリック
- ファイアウォールをONにする
- スイッチをONに切り替え
- パスワードを入力
たったこれだけ! でも、これだけじゃ不十分なんです。
詳細設定:オプションで強化する
ファイアウォールオプションの設定:
- 「オプション…」ボタンをクリック
- 重要な3つの設定:
□ 外部からの接続をすべてブロック
- 最強のセキュリティ
- ただし、共有機能が使えなくなる
- 公共Wi-Fi使用時は推奨
□ ステルスモードを有効にする
- あなたのMacを「見えなく」する
- ハッカーからの探査を防ぐ
- 絶対にON推奨!
□ 内蔵ソフトウェアが着信接続を受信するのを自動的に許可
- Apple純正アプリは自動許可
- 通常はONでOK
アプリごとの個別設定
特定のアプリを許可/ブロック:
- ファイアウォールオプション画面
- 「+」ボタンでアプリを追加
- 許可/ブロックを選択
許可すべきアプリの例:
- Zoom(ビデオ会議)
- Slack(チャット)
- Dropbox(ファイル同期)
- Steam(ゲーム)
ブロックすべきアプリの例:
- 使わなくなった古いアプリ
- 出所不明のアプリ
- P2Pソフト(必要ない場合)
ファイアウォールON/OFFのメリット・デメリット
ファイアウォールONのメリット
✅ セキュリティ大幅向上
- ハッキングリスク激減
- マルウェア感染防止
- 個人情報保護
✅ 公共Wi-Fiでも安心
- カフェ、ホテル、空港で安全
- 同じネットワークの他人から守る
✅ 不要な通信をカット
- データ通信量の節約
- バッテリー持ちが良くなることも
ファイアウォールONのデメリット
❌ 一部機能が制限される
- ファイル共有が使えない場合がある
- プリンター接続で問題が出ることも
- リモートデスクトップが繋がらない
❌ 初期設定が必要
- アプリごとに許可設定
- ポップアップが頻繁に出る(最初だけ)
❌ ゲームで問題が出ることも
- オンラインゲームの接続エラー
- マルチプレイヤーモードの不具合
結論:デメリットより圧倒的にメリットが大きい!
シーン別!おすすめファイアウォール設定

自宅で使う場合
推奨設定:
- ファイアウォール:ON
- ステルスモード:ON
- 外部接続すべてブロック:OFF
- 内蔵ソフトウェア自動許可:ON
家のルーターもあるので、 バランス型の設定でOK。
カフェ・公共Wi-Fiで使う場合
推奨設定:
- ファイアウォール:ON
- ステルスモード:ON
- 外部接続すべてブロック:ON
- 内蔵ソフトウェア自動許可:OFF
最強のセキュリティ設定! 不便でも安全第一。
オフィス・社内ネットワーク
推奨設定:
- ファイアウォール:ON
- ステルスモード:OFF(IT部門と相談)
- 外部接続すべてブロック:OFF
- 業務アプリは個別に許可
社内ルールに従いつつ、 基本的な保護は維持。
ゲーム・エンタメ中心
推奨設定:
- ファイアウォール:ON
- ステルスモード:ON
- ゲームアプリは個別に許可
- 必要なポートのみ開放
セキュリティと利便性のバランスを重視。
よくあるトラブルと解決方法
Q:プリンターが繋がらなくなった
A: プリンター共有の許可が必要:
- システム設定 → 共有
- 「プリンター共有」にチェック
- ファイアウォールでプリンターアプリを許可
Q:AirDropが使えない
A: AirDropは特別扱い:
- ファイアウォールはONのままでOK
- 「外部接続をすべてブロック」をOFF
- AirDropの設定を「全員」に
Q:ゲームがオンラインに繋がらない
A: ゲームごとに設定:
- ファイアウォールオプション
- 「+」でゲームアプリを追加
- 「着信接続を許可」に設定
必要ならポート開放も検討。
Q:毎回許可を求められて面倒
A: 最初だけの辛抱:
- 一度許可すれば記憶される
- 1週間程度で落ち着く
- どうしても面倒なら「内蔵ソフトウェア自動許可」をON
Q:ファイアウォールをONにできない
A: 管理者権限を確認:
- 南京錠アイコンをクリック
- 管理者パスワードを入力
- それでもダメならセーフモードで起動
上級者向け:ターミナルでの設定
pfctl(パケットフィルター)を使う
ファイアウォールの状態確認:
sudo pfctl -s info
カスタムルールの追加:
sudo pfctl -f /etc/pf.conf
特定ポートをブロック:
# /etc/pf.confに追加
block in proto tcp from any to any port 8080
socketfilterfw コマンド
ファイアウォールの有効化:
sudo /usr/libexec/ApplicationFirewall/socketfilterfw --setglobalstate on
ステルスモード有効化:
sudo /usr/libexec/ApplicationFirewall/socketfilterfw --setstealthmode on
アプリの追加:
sudo /usr/libexec/ApplicationFirewall/socketfilterfw --add /Applications/AppName.app
他のセキュリティ対策と組み合わせる
VPNとの併用
最強の組み合わせ:
- ファイアウォール:不正アクセスをブロック
- VPN:通信を暗号化
公共Wi-Fiでは両方ON推奨!
ウイルス対策ソフトとの相性
Macでも必要?
- 基本的にはファイアウォールで十分
- 心配なら無料のMalwarebytes
- 有料ならBitdefenderかNorton
重複する機能もあるので、 設定の競合に注意。
FileVaultで暗号化
ディスク暗号化も重要:
- システム設定 → プライバシーとセキュリティ
- FileVault → オンにする
- 復旧キーは必ず保管
ファイアウォール+暗号化で データ流出リスクを最小化。
ファイアウォールの限界と注意点

守れないもの
ファイアウォールでは防げない脅威:
- フィッシング詐欺メール
- 偽サイトへのアクセス
- 自分でインストールしたマルウェア
- 物理的な盗難
過信は禁物
セキュリティの基本:
- 怪しいリンクはクリックしない
- 不明なアプリはインストールしない
- パスワードは使い回さない
- 定期的なアップデート
ファイアウォールは「盾」の一つ。 複数の対策を組み合わせることが重要!
まとめ:今すぐやるべき3つのこと
1. ファイアウォールをONにする
- システム設定 → ネットワーク → ファイアウォール
- 迷ったらまずON!
2. ステルスモードを有効化
- オプション → ステルスモード
- これだけでセキュリティ大幅UP
3. 使用環境に合わせて調整
- 自宅:バランス型
- 公共Wi-Fi:最強設定
- 必要に応じてアプリ個別設定
最後に:セキュリティは保険と同じ
「何も起きなければ無駄」と思うかもしれません。
でも、一度でも被害に遭えば、 その重要性が身に染みて分かります。
今、この瞬間から あなたのMacを守り始めませんか?
設定はたった5分。 でも、その5分があなたの大切なデータを守ります。
安全で快適なMacライフを!
この記事でMacが安全になったら、周りの人にも教えてあげてください。みんなで安全なデジタル環境を作りましょう!
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