「取引先から送られてきたExcelファイルが開けない…」
「Windowsでは普通に開けたのに、Macだとどうすればいいの?」
MacユーザーがExcelファイル(.xlsx形式)を受け取ったとき、こんな悩みを抱える方は少なくありません。
でも安心してください。Macでも、xlsxファイルを開く方法はいくつもあるんです。しかも、Microsoft Excelを購入しなくても、無料で開けるアプリもたくさんありますよ。
この記事では、Macでxlsxファイルを開く様々な方法を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。あなたの状況に合った最適な方法が見つかるはずです。
xlsxファイルって何?基本を理解しよう

まず、xlsxファイルについて簡単に理解しておきましょう。
xlsxファイルとは
xlsxは、Microsoft Excelで作成された表計算ファイルの形式です。
拡張子(ファイル名の最後に付く「.xlsx」という部分)で判断できますね。
特徴:
- 表やグラフを作成できる
- 計算式を使える
- 複数のシート(タブ)を持てる
- データを整理・分析するのに便利
仕事の書類や家計簿、名簿など、様々な用途で使われています。
MacとExcelファイルの関係
Windowsパソコンには Microsoft Office が最初から入っていることが多いですが、Macには標準で Excel は入っていません。
だからこそ、Macでxlsxファイルを開くには、何らかのアプリが必要になるんですね。
でも、選択肢はたくさんありますよ!
【標準アプリ】Numbersで開く方法
Macには「Numbers(ナンバーズ)」という表計算アプリが最初から入っています。
Numbersとは
NumbersはAppleが開発した表計算ソフトで、Mac・iPhone・iPadで無料で使えます。
Excelと同じように、表計算やグラフ作成ができるんですね。
Numbersでxlsxファイルを開く手順
方法1:ダブルクリックで開く
- 開きたいxlsxファイルを見つける
- ファイルをダブルクリック
- 自動的にNumbersで開かれる(設定による)
方法2:右クリックメニューから開く
- xlsxファイルを右クリック(Controlキー+クリック)
- 「このアプリケーションで開く」を選択
- 「Numbers」を選択
方法3:Numbersアプリから開く
- Launchpadまたはアプリケーションフォルダから「Numbers」を起動
- メニューバーの「ファイル」→「開く」を選択
- 開きたいxlsxファイルを選んで「開く」をクリック
これだけでファイルが表示されます。
Numbersのメリット
- 完全無料:追加料金なし
- Mac標準:最初から入っている
- 基本機能は十分:表計算の基本操作はできる
- 見た目が美しい:Apple製品らしい洗練されたデザイン
Numbersのデメリット
- 完全互換ではない:複雑なExcelファイルは崩れることがある
- 関数の一部が対応していない:Excelの高度な機能は使えない場合も
- マクロが動かない:VBAマクロは非対応
簡単な書類なら問題ありませんが、複雑なExcelファイルだと表示が崩れる可能性があります。
【本家】Microsoft Excelで開く方法
完全な互換性を求めるなら、やはり本家のMicrosoft Excelが一番です。
Microsoft 365(サブスクリプション版)
料金:
- Personal: 月額1,490円(年払いだと14,900円で割安)
- Family: 月額2,100円(6人まで使える)
含まれるアプリ:
- Excel
- Word
- PowerPoint
- Outlook
- OneDrive(1TB)
常に最新バージョンが使えるのがメリットですね。
Mac版Excel(買い切り版)
Office Home & Business 2021
- 価格: 約43,980円(買い切り)
- Excel、Word、PowerPoint、Outlookが使える
- 永続ライセンス(バージョンアップはなし)
高額ですが、一度買えばずっと使えます。
Excelでxlsxファイルを開く手順
- Microsoft Excelを起動
- メニューバーの「ファイル」→「開く」
- xlsxファイルを選択
- 「開く」をクリック
または、Finderからxlsxファイルをダブルクリックするだけでも開けますよ。
Excelのメリット
- 完全互換:Windowsで作成したファイルもそのまま開ける
- すべての機能が使える:マクロ、高度な関数、すべて対応
- ビジネスで必須:仕事で使うなら持っていて損はない
Excelのデメリット
- 有料:無料ではない
- サブスク疲れ:毎月または毎年の支払いが続く(Microsoft 365の場合)
【完全無料】Googleスプレッドシートで開く方法
Googleアカウントがあれば、無料でxlsxファイルを開けます。
Googleスプレッドシートとは
Googleが提供する無料のオンライン表計算ツールです。
ブラウザ上で動作するので、アプリのインストールは不要なんですね。
Googleスプレッドシートで開く手順
方法1:Google Driveにアップロードして開く
- ブラウザで「Google Drive」にアクセス(drive.google.com)
- 左上の「新規」ボタンをクリック
- 「ファイルのアップロード」を選択
- xlsxファイルを選んでアップロード
- アップロードされたファイルをダブルクリック
- 自動的にGoogleスプレッドシートで開かれる
方法2:ドラッグ&ドロップで開く
- Google Driveのページを開いておく
- Finderからxlsxファイルをブラウザにドラッグ
- ファイルが自動的にアップロードされる
- ダブルクリックで開く
方法3:Gmailの添付ファイルから開く
メールで受け取ったxlsxファイルは、そのままGoogleスプレッドシートで開けます。
- Gmailで添付ファイル付きメールを開く
- xlsxファイルの横にある「Googleスプレッドシートで開く」アイコンをクリック
Googleスプレッドシートのメリット
- 完全無料:Googleアカウントがあれば使える
- どこでもアクセス:ネット環境があればどのデバイスからでも
- 自動保存:編集内容が自動的に保存される
- 共同編集:複数人で同時に編集できる
- インストール不要:ブラウザだけでOK
Googleスプレッドシートのデメリット
- オンライン必須:インターネット接続が必要(オフラインモードもあるが設定が必要)
- 一部の機能が未対応:Excelの高度な機能は使えないこともある
- マクロが動かない:VBAマクロは非対応
【無料アプリ】LibreOffice Calcで開く方法
完全無料で、オフラインでも使える選択肢です。
LibreOffice Calcとは
LibreOfficeは、無料で使えるオープンソースのオフィススイートです。
その中の「Calc」という表計算ソフトで、xlsxファイルを開けますよ。
LibreOfficeのインストール方法
- ブラウザで「LibreOffice ダウンロード」と検索
- 公式サイト(libreoffice.org)にアクセス
- 「ダウンロード」ボタンをクリック
- Mac版を選択してダウンロード
- ダウンロードしたファイルをダブルクリック
- アプリケーションフォルダにドラッグしてインストール
LibreOffice Calcでxlsxファイルを開く手順
- LibreOffice Calcを起動
- メニューバーの「ファイル」→「開く」
- xlsxファイルを選択
- 「開く」をクリック
または、xlsxファイルを右クリックして「このアプリケーションで開く」からLibreOffice Calcを選んでもOKです。
LibreOfficeのメリット
- 完全無料:制限なし
- オフラインで使える:インターネット不要
- 機能が豊富:Excelに近い機能を持つ
- 広告なし:煩わしい広告がない
LibreOfficeのデメリット
- 見た目が古い:UI(ユーザーインターフェース)がやや時代遅れ
- 完全互換ではない:複雑なExcelファイルは崩れることも
- 学習コスト:独自の操作感に慣れる必要がある
その他の選択肢

他にも、xlsxファイルを開く方法はあります。
WPS Office(旧Kingsoft Office)
特徴:
- Microsoft Officeと似た操作感
- 無料版と有料版がある
- 比較的互換性が高い
料金:
- 無料版:広告あり
- 有料版:約5,000円(買い切り)
公式サイトからダウンロードできます。
Apache OpenOffice
LibreOfficeの元になったオープンソースソフトです。
特徴:
- 完全無料
- LibreOfficeと似た機能
- 開発が遅め
LibreOfficeのほうが活発に開発されているので、特別な理由がない限りLibreOfficeをおすすめします。
プレビュー機能で内容確認
編集は必要なく、内容を見るだけなら、Macの「クイックルック」機能が便利です。
使い方:
- xlsxファイルを選択
- スペースキーを押す
- プレビューが表示される
ただし、表示だけで編集はできませんね。
xlsxファイルが開けないときの対処法
ファイルが開けない場合のトラブルシューティングです。
ファイルが破損している
確認方法:
- 別のパソコンやアプリで開けるか試す
- ファイルサイズが極端に小さくないか確認(数バイトしかない場合は破損している)
対処法:
- 送信元に再送してもらう
- 別の形式で保存してもらう
拡張子が正しくない
確認方法:
- Finderでファイルを選択
- Command + Iキーを押して情報を表示
- 「名前と拡張子」の項目を確認
対処法:
- 拡張子が「.xlsx」になっていることを確認
- 違う場合は「.xlsx」に変更して保存
パスワードがかかっている
症状:
ファイルを開こうとすると、パスワード入力画面が表示される。
対処法:
- ファイルの送信元にパスワードを問い合わせる
- パスワードが分からない場合は、保護を解除したファイルを再送してもらう
macOSのバージョンが古い
確認方法:
- 画面左上のリンゴマークをクリック
- 「このMacについて」を選択
- バージョン情報を確認
対処法:
- macOSを最新バージョンにアップデート
- アプリも最新版に更新
アプリの権限問題
症状:
「アプリケーションを開けません」というエラーが出る。
対処法:
- 「システム環境設定」(システム設定)を開く
- 「セキュリティとプライバシー」を選択
- 「一般」タブで「このまま開く」をクリック
または、アプリを右クリックして「開く」を選ぶと許可できます。
編集と保存の方法

xlsxファイルを編集して保存する方法も知っておきましょう。
Numbers・LibreOfficeで編集して保存
Excel形式(xlsx)で保存する場合:
- 編集を終えたら「ファイル」→「書き出す」を選択(Numbersの場合)
- 「Excel」形式を選ぶ
- 保存先とファイル名を指定
- 「次へ」→「書き出す」をクリック
これで、Windowsユーザーに送り返すこともできますね。
Numbers形式で保存する場合:
- 「ファイル」→「保存」を選択
- Numbers独自の形式で保存される
ただし、Numbers形式はWindowsでは開けないので注意が必要です。
Googleスプレッドシートで編集して保存
自動保存:
Googleスプレッドシートは編集すると自動的に保存されます。
「保存」ボタンを押す必要はありませんよ。
Excel形式でダウンロード:
- 「ファイル」→「ダウンロード」を選択
- 「Microsoft Excel(.xlsx)」を選択
- 自動的にダウンロードされる
Excelで編集して保存
上書き保存:
Command + S キーを押すか、「ファイル」→「保存」を選択。
別名で保存:
- 「ファイル」→「名前を付けて保存」
- 保存先とファイル名を指定
- 「保存」をクリック
各方法の比較表
どの方法を選ぶべきか、一覧で比較してみましょう。
| アプリ/サービス | 料金 | オフライン | 互換性 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| Numbers | 無料 | ◎ | △ | ★★★☆☆ |
| Microsoft Excel | 有料 | ◎ | ◎ | ★★★★★ |
| Googleスプレッドシート | 無料 | △ | ○ | ★★★★☆ |
| LibreOffice | 無料 | ◎ | ○ | ★★★☆☆ |
| WPS Office | 一部有料 | ◎ | ○ | ★★☆☆☆ |
用途別おすすめ
閲覧だけしたい:
→ Numbers または クイックルック
たまに編集する:
→ Googleスプレッドシート
頻繁に仕事で使う:
→ Microsoft Excel
無料でオフライン利用:
→ LibreOffice または Numbers
学生・プライベート利用:
→ Numbers または Googleスプレッドシート
よくある質問と回答
Q1. MacでExcelは必須ですか?
A. 必須ではありません。用途によって選べます。
Excelが必要なケース:
- 仕事で複雑なExcelファイルを頻繁に扱う
- VBAマクロを使う必要がある
- 完全な互換性が必須
- 会社から指定されている
Excelが不要なケース:
- 個人的な家計簿や簡単な表作成
- 閲覧だけできれば十分
- 予算がない
無料アプリでも基本的な作業は十分できますよ。
Q2. Numbersで開いたファイルを、Windowsユーザーに送り返せますか?
A. はい、Excel形式で書き出せば送れます。
Numbers で編集した後、「ファイル」→「書き出す」→「Excel」を選択すれば、xlsx形式で保存できます。
ただし、複雑な機能を使っていると、一部のレイアウトや機能が失われる可能性があるので注意しましょう。
Q3. Google Driveにアップロードしたxlsxファイルは、元のExcel形式のままですか?
A. 開くだけなら元の形式のままです。
ただし、Googleスプレッドシート形式に「変換」して保存すると、別ファイルになります。
元のxlsxファイルとGoogleスプレッドシート形式の両方を保存しておくこともできますよ。
Q4. 無料版で十分ですか?それとも有料版を買うべきですか?
A. 用途によります。判断基準は以下の通りです。
無料版で十分なケース:
- 受け取ったファイルを閲覧・簡単な編集
- 個人利用
- 基本的な表計算だけ
- 予算がない
有料版を検討すべきケース:
- ビジネスで本格的に使う
- 複雑なファイルを扱う
- マクロやピボットテーブルを使う
- 完全な互換性が必要
まずは無料版を試してみて、不満があれば有料版を検討するのが賢い選択ですね。
Q5. iPhoneやiPadでも同じファイルを開けますか?
A. はい、同じ方法で開けます。
- Numbers: iOSアプリがある(無料)
- Microsoft Excel: iOSアプリがある(基本機能は無料、一部機能は有料)
- Googleスプレッドシート: iOSアプリがある(無料)
- LibreOffice: iOSアプリはない
特にGoogleスプレッドシートなら、Mac・iPhone・iPad・Windowsすべてで同じファイルを扱えて便利ですよ。
Q6. xlsとxlsxの違いは何ですか?
A. ファイル形式のバージョンの違いです。
- xls: Excel 2003以前の古い形式
- xlsx: Excel 2007以降の新しい形式
xlsxのほうが新しく、ファイルサイズが小さく、機能も豊富です。
現在はxlsx形式が主流なので、特別な理由がない限りxlsxを使いましょう。
ちなみに、この記事で紹介したアプリは、どれもxlsとxlsxの両方に対応していますよ。
まとめ:あなたに合った方法を選ぼう
Macでxlsxファイルを開く方法は、たくさんあります。
この記事のポイント:
- Macには標準で「Numbers」が入っている(無料)
- 完全互換性が必要なら「Microsoft Excel」(有料)
- ブラウザで使える「Googleスプレッドシート」(無料)
- インストール型の「LibreOffice」(無料)
- 用途に応じて最適な方法を選べる
- 無料アプリでも基本的な作業は十分できる
選び方のフローチャート:
- 無料で始めたい → Numbers か Googleスプレッドシート
- 仕事で本格的に使う → Microsoft Excel
- オフラインで無料 → Numbers か LibreOffice
- 複数人で共同編集 → Googleスプレッドシート
- とりあえず見るだけ → Numbers か クイックルック
まずは無料の選択肢を試してみて、必要に応じて有料版を検討するのが賢い方法です。
「Macだからxlsxファイルが開けない」なんてことはありません。
あなたに合った方法で、快適にExcelファイルを扱っていきましょう!


コメント