「リンクをクリックすると、いつもSafariが開く…」
そんな悩みを感じている方は多いはず。
Macでは標準設定でSafariがデフォルトブラウザになっていますが、Google ChromeやMicrosoft Edgeなど、好きなブラウザに変更することが可能です。
この記事では、Macのデフォルトブラウザを変更する方法をわかりやすく解説し、注意点やおすすめブラウザについてもご紹介します。
デフォルトブラウザとは?

デフォルトブラウザとは、リンクを開くときに使われる”標準のブラウザ”のことです。
Macでは、メールやPDF、チャットアプリなどからリンクをクリックしたときに、設定されたデフォルトブラウザが自動で開きます。
デフォルトブラウザが使われる場面
よくある使用場面
- メールアプリのリンクをクリックした時
- PDFファイル内のURLを開く時
- Slackなどのチャットアプリからサイトに移動する時
- カレンダーアプリのミーティングリンクを開く時
- 書類アプリからWebページを参照する時
なぜ変更するの?
- よく使うブラウザでブックマークや拡張機能を活用したい
- Googleアカウントとの連携を重視したい
- プライバシー保護機能の強いブラウザを使いたい
- 複数のブラウザを使い分けているため
対応可能なブラウザ
Macで設定できる主要なブラウザは以下の通りです。
人気のブラウザ
- Safari(標準)
- Google Chrome
- Mozilla Firefox
- Microsoft Edge
- Brave
- Vivaldi
- Opera
- Arc
これらのブラウザがインストールされていれば、どれでもデフォルトに設定することができます。
Macでデフォルトブラウザを変更する方法

macOS Ventura以降での変更手順
ステップ1:システム設定を開く
- 画面左上のAppleメニューをクリック
- 「システム設定」を選択
ステップ2:デスクトップとDockを選択
- 左側のサイドバーから「デスクトップとDock」をクリック
- 画面を下にスクロールして設定項目を確認
ステップ3:デフォルトブラウザを変更
- 「デフォルトのWebブラウザ」の項目を見つける
- 現在の設定(通常はSafari)をクリック
- ドロップダウンメニューから希望のブラウザを選択
設定完了の確認 選択したブラウザ名が表示されれば設定完了です。次回からリンクをクリックすると、選択したブラウザで開くようになります。
macOS Monterey以前での変更手順
ステップ1:システム環境設定を開く
- Appleメニューから「システム環境設定」を選択
- 「一般」アイコンをクリック
ステップ2:デフォルトブラウザを変更
- 「デフォルトのWebブラウザ」の項目を見つける
- ドロップダウンメニューから希望のブラウザを選択
ブラウザから直接変更する方法
多くのブラウザでは、初回起動時や設定画面から直接デフォルトブラウザに設定することも可能です。
Google Chromeの場合
- Chromeを起動
- 右上の三点メニュー > 「設定」をクリック
- 「デフォルトブラウザ」セクションで「デフォルトに設定」をクリック
Firefoxの場合
- Firefoxを起動
- 「環境設定」を開く
- 「一般」タブの「起動」セクションで設定
Microsoft Edgeの場case
- Edgeを起動
- 右上の三点メニュー > 「設定」をクリック
- 「デフォルトブラウザ」で「デフォルトに設定」をクリック
おすすめブラウザの特徴と選び方

Google Chrome
特徴
- 世界で最も使われているブラウザ
- 豊富な拡張機能が利用可能
- Googleサービスとの連携が抜群
- 同期機能でどのデバイスでも同じ環境
こんな人におすすめ
- Googleのサービスをよく使う人
- 拡張機能を活用したい人
- 複数のデバイスで作業する人
注意点
- メモリ使用量が多めでバッテリー消費が大きい
- プライバシー面でGoogleにデータが送信される
Mozilla Firefox
特徴
- プライバシー保護機能が充実
- オープンソースで透明性が高い
- カスタマイズ性に優れている
- 独自のセキュリティ機能を搭載
こんな人におすすめ
- プライバシーを重視したい人
- オープンソースソフトウェアを好む人
- ブラウザをカスタマイズしたい人
注意点
- 一部のWebサイトで表示に問題が生じる場合
- Chromeに比べて拡張機能の数が少ない
Microsoft Edge
特徴
- Chromiumベースで軽快に動作
- Microsoft 365との相性が抜群
- 独自の「コレクション」機能が便利
- セキュリティ機能が充実
こんな人におすすめ
- Microsoft 365を使っている人
- Webページの整理機能を活用したい人
- セキュリティを重視したい人
注意点
- Microsoftアカウントとの連携が前提
- まだ新しいブラウザのため一部機能が発展途上
Brave
特徴
- 広告ブロック機能を標準搭載
- プライバシー保護に特化
- 軽量で高速に動作
- 広告を見ることで仮想通貨を獲得可能
こんな人におすすめ
- 広告を表示したくない人
- プライバシーを最重視したい人
- 軽快なブラウジング体験を求める人
注意点
- 広告ブロックで一部サイトが正常に表示されない場合
- 日本語の情報がまだ少ない
Safari(参考)
特徴
- Appleが開発したMac専用ブラウザ
- macOSとの統合が完璧
- バッテリー消費が少ない
- iCloudでiPhoneとの同期が可能
こんな人におすすめ
- iPhoneユーザー
- バッテリー持ちを重視する人
- シンプルな機能で十分な人
デフォルトブラウザが変更できない時の対処法

よくある問題と解決方法
問題1:ブラウザが選択肢に表示されない
原因と対策
- ブラウザがインストールされていない → App StoreやWebサイトからダウンロード
- ブラウザを一度も起動していない → インストール後に一度起動する
- 古いバージョンのブラウザ → 最新版にアップデート
問題2:設定したのにSafariが開いてしまう
対策手順
- システム設定を再度確認する
- Macを再起動して設定を反映させる
- 設定したブラウザを一度起動して確認
- 他のブラウザが同時に起動していないか確認
問題3:管理者制限で変更できない
対策方法
- 管理者権限を持つアカウントでログインする
- 会社や学校のMacの場合はIT部門に相談
- ペアレンタルコントロールが設定されていないか確認
特定のアプリでデフォルト設定が効かない場合
一部のアプリでは独自のブラウザ設定を持っている場合があります。
対処法
- アプリ個別の設定を確認する
- アプリを最新版にアップデートする
- アプリの設定でデフォルトブラウザを指定する
よくある例
- Microsoft Office:アプリ内設定でブラウザを指定
- Adobe Acrobat:環境設定でWebブラウザを選択
- Skype:設定画面でリンクを開くブラウザを変更
複数ブラウザの使い分けテクニック

用途別ブラウザ活用法
仕事用とプライベートで分ける
- 仕事用:Edge(Microsoft 365連携)
- プライベート用:Chrome(Googleサービス連携)
- デフォルト:よく使う方に設定
セキュリティレベルで分ける
- 一般的な閲覧:Safari
- 重要な作業:Firefox(プライバシー重視)
- 不明なサイト:Brave(広告ブロック)
機能別で使い分け
- 開発作業:Chrome(開発者ツールが充実)
- 動画視聴:Safari(バッテリー効率重視)
- リサーチ作業:Edge(コレクション機能活用)
プロファイル機能の活用
多くのブラウザでは、プロファイル機能を使って一つのブラウザ内で複数の環境を作ることができます。
プロファイル設定のメリット
- 仕事用とプライベート用でブックマークを分離
- 異なるGoogleアカウントを同時に使用
- 拡張機能を用途別に管理
設定方法(Chromeの例)
- 右上のプロフィールアイコンをクリック
- 「プロフィールを追加」を選択
- 新しいプロフィール名を設定
- 必要に応じてGoogleアカウントでログイン
iPhoneとの連携について

Handoff機能について
MacとiPhoneでSafariを使っている場合、Handoff機能により、片方のデバイスで開いていたWebページをもう一方のデバイスですぐに続きから見ることができます。
Handoffの使い方
- 両デバイスで同じApple IDでサインイン
- Bluetooth とWi-Fiをオンにする
- Handoff機能をオンにする(設定 > 一般 > AirPlayとHandoff)
注意点 デフォルトブラウザを変更すると、この機能は制限される場合があります。ただし、多くのブラウザで独自の同期機能を提供しています。
ブラウザの同期機能比較
ブラウザ | 同期できる項目 | 必要なアカウント |
---|---|---|
Safari | ブックマーク、履歴、タブ、パスワード | Apple ID |
Chrome | ブックマーク、履歴、拡張機能、パスワード | Googleアカウント |
Firefox | ブックマーク、履歴、アドオン、パスワード | Firefoxアカウント |
Edge | ブックマーク、履歴、拡張機能、パスワード | Microsoftアカウント |
セキュリティとプライバシーの考慮事項
各ブラウザのプライバシー機能
Safari
- Intelligent Tracking Prevention(追跡防止)
- プライベートブラウズモード
- クロスサイトトラッキング防止
Chrome
- シークレットモード
- サイトの設定でトラッキング制御
- Googleの安全ブラウジング機能
Firefox
- Enhanced Tracking Protection
- プライベートブラウジング
- Facebook Container(拡張機能)
Brave
- 標準で広告・トラッカーブロック
- Tor統合プライベートウィンドウ
- 仮想通貨ウォレット内蔵
安全な設定のポイント
共通の推奨設定
- 自動アップデートを有効にする
- 不明な拡張機能をインストールしない
- 定期的にブラウザデータをクリアする
- 二段階認証を設定する
パフォーマンスとバッテリー効率

ブラウザ別パフォーマンス比較
メモリ使用量(軽い順)
- Safari
- Firefox
- Edge
- Brave
- Chrome
バッテリー消費(少ない順)
- Safari
- Edge
- Firefox
- Brave
- Chrome
起動速度(速い順)
- Safari
- Chrome
- Edge
- Brave
- Firefox
パフォーマンス最適化のコツ
全ブラウザ共通
- 不要なタブを閉じる
- 使わない拡張機能を無効化
- キャッシュを定期的にクリア
- 古いブックマークを整理
Chrome特有の最適化
- タブのメモリ使用量を確認(chrome://memory)
- 重いタブを一時停止する拡張機能を活用
- ハードウェアアクセラレーションの設定確認
まとめ
Macでは、自分の使いやすいブラウザを標準設定にすることで作業効率が大幅にアップします。
項目 | 内容 |
---|---|
変更場所 | システム設定 > デスクトップとDock > デフォルトのWebブラウザ |
必要な条件 | ブラウザがインストールされ、一度起動されていること |
おすすめブラウザ | Chrome(汎用性)、Firefox(プライバシー)、Edge(Office連携)、Brave(軽量) |
トラブル対策 | 再起動・再インストール・管理者確認を忘れずに |
同期機能 | 各ブラウザ独自の同期機能でデバイス間連携が可能 |
選び方のポイント
- Googleサービス重視:Chrome
- プライバシー重視:Firefox または Brave
- Microsoft Office連携:Edge
- バッテリー効率重視:Safari
- 軽快さ重視:Brave または Safari
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