Macのバックグラウンド動作を抑えてメモリを節約する方法【2025年版】

Mac

Macを使っていて「最近動作が遅い」「ファンがうるさく回る」「虹色のクルクルがよく出る」と感じることはありませんか?

その原因の多くは、目に見えないところで動いているアプリやプロセスにあります。

普段は意識しませんが、Macの中では常に多くのプログラムが動き続けています。

これらが積み重なることで、メモリ(RAM)が不足し、動作が重くなってしまうのです。

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メモリ不足のサインを見逃さない

よくある症状

  • アプリの起動が遅い 普段すぐに開くはずのアプリが、なかなか立ち上がらなくなります。
  • 作業中にフリーズする 文書を編集中や、ウェブサイトを見ている時に、突然操作できなくなることがあります。
  • ファンの音がうるさい パソコンが熱くなって、冷却ファンが激しく回り続けます。
  • 「アプリケーションメモリが不足しています」の警告 システムから直接、メモリ不足の警告が表示されることもあります。

早期発見のメリット

これらの症状に早めに気づいて対処することで、作業の効率が大幅に改善されます。また、パソコンの寿命を延ばすことにもつながります。

バックグラウンド動作とは

バックグラウンド動作とは、画面に表示されていないけれど、裏側で動き続けているプログラムのことです。例えば、メールアプリが新着メールをチェックしたり、クラウドストレージがファイルを同期したりする作業がこれにあたります。

バックグラウンドで動くアプリの例

  • メールの自動確認 メールアプリは、定期的にサーバーに新しいメールがないかチェックしています。
  • クラウドサービスの同期 Dropbox、Google Drive、iCloudなどが、ファイルの変更を常に監視して同期しています。
  • ソフトウェアアップデートの確認 App Storeや各種アプリが、アップデートがないか定期的に確認しています。
  • セキュリティソフトのスキャン ウイルス対策ソフトが、常にシステムを監視しています。

なぜバックグラウンド動作が必要なのか

これらの機能は確かに便利です。しかし、多くのアプリが同時にバックグラウンドで動作すると、CPUやメモリを大量に消費して、Macの動作が重くなってしまいます。

メモリ使用量を確認する方法

アクティビティモニタの使い方

Mac には「アクティビティモニタ」という便利なツールが標準で搭載されています。これを使えば、どのアプリがどれくらいメモリを使っているかを確認できます。

開き方

  1. Finder を開く
  2. 「アプリケーション」フォルダをクリック
  3. 「ユーティリティ」フォルダを開く
  4. 「アクティビティモニタ」をダブルクリック

見方のポイント

  • 「メモリ」タブをクリックすると、メモリ使用量順に並び替えられます
  • 「メモリ」の列で、使用量の多いアプリを確認できます
  • 数値が大きいほど、多くのメモリを消費しています

よくメモリを消費するアプリ

ウェブブラウザ 特にGoogle Chromeは、タブを多く開くとメモリを大量に消費します。Safariも同様です。

Adobe Creative Cloud系 Photoshop、Illustrator、Premiere Proなどは、起動していなくても関連プロセスがメモリを使用します。

ビデオ会議アプリ Zoom、Microsoft Teams、Skypeなどは、アプリを終了したつもりでもバックグラウンドで動き続けることがあります。

音楽・動画アプリ Spotify、Apple Music、VLCなどのメディアアプリも、意外とメモリを使用します。

自動起動アプリの管理

ログイン項目の確認と削除

Mac を起動した時に自動で開始されるアプリを「ログイン項目」と呼びます。これらを見直すことで、起動時のメモリ使用量を大幅に削減できます。

確認手順

  1. アップルメニュー(画面左上のリンゴマーク)をクリック
  2. 「システム設定」を選択
  3. 「一般」をクリック
  4. 「ログイン項目」をクリック

削除の判断基準

  • 毎日使わないアプリは削除する
  • 必要な時だけ手動で起動するアプリは削除する
  • システムに重要なアプリ(ウイルス対策ソフトなど)は残す

安全な削除方法 不要なアプリを選択して「-」ボタンをクリックするだけです。後で必要になったら、いつでも追加し直すことができます。

よく自動起動に登録されるアプリ

チャットアプリ Slack、Discord、LINEなどは、デフォルトで自動起動に設定されていることが多いです。

クラウドストレージ Dropbox、Google Drive、OneDriveなどは、常に同期するために自動起動します。

メディアアプリ iTunes、Spotify、Adobe Creative Cloudなども自動起動することがあります。

通知とウィジェットの最適化

通知センターの設定

通知機能も、バックグラウンドでメモリを消費する要因の一つです。使わない通知を無効にすることで、メモリを節約できます。

設定手順

  1. システム設定を開く
  2. 「通知」をクリック
  3. 各アプリの通知設定を確認
  4. 不要な通知を「許可しない」に設定

おすすめの設定

  • ゲームアプリの通知は基本的にオフ
  • SNSアプリの通知も必要最小限に
  • 重要な仕事関連アプリの通知のみオン

ウィジェットの整理

Mac のウィジェット機能も、常にデータを更新するためにメモリを使用します。

確認方法

  1. 通知センターを開く(画面右上端から左にスワイプ)
  2. 「ウィジェットを編集」をクリック
  3. 使わないウィジェットを削除

削除の基準

  • 見ていないウィジェットは削除
  • 同じ情報を表示するウィジェットが複数ある場合は一つに統一
  • リアルタイムデータが不要なウィジェットは削除

ブラウザの最適化

タブの管理

ウェブブラウザは、現代のMac使用において最もメモリを消費するアプリの一つです。特にタブの管理が重要です。

Chrome での対策

  • 使わないタブはこまめに閉じる
  • タブをブックマークに保存してから閉じる
  • 「タブをグループ化」機能を活用する
  • 拡張機能を見直して、不要なものは削除する

Safari での対策

  • 「後で読む」機能を活用してタブを整理
  • プライベートブラウズを適切に使い分ける
  • Webサイトデータを定期的にクリアする

ブラウザ拡張機能の見直し

ブラウザの拡張機能(エクステンション)も、多くのメモリを消費することがあります。

確認方法(Chrome)

  1. Chrome のメニューから「その他のツール」→「拡張機能」
  2. 使っていない拡張機能を無効にするか削除
  3. 本当に必要な拡張機能だけを残す

確認方法(Safari)

  1. Safari のメニューから「Safari」→「設定」
  2. 「機能拡張」タブをクリック
  3. 不要な機能拡張を無効にする

システム設定の最適化

Spotlight検索の設定

Spotlight は便利な検索機能ですが、インデックス作成でCPUとメモリを消費することがあります。

最適化の手順

  1. システム設定→「Siri と Spotlight」
  2. 「Spotlight のプライバシー」をクリック
  3. 検索不要なフォルダやドライブを追加
  4. 検索カテゴリで不要なものはチェックを外す

ビジュアルエフェクトの調整

Mac の美しいアニメーションや透明効果も、メモリとCPUを消費します。

設定の変更

  1. システム設定→「アクセシビリティ」
  2. 「ディスプレイ」をクリック
  3. 「透明度を下げる」にチェック
  4. 「動きを減らす」にチェック

これらの設定により、視覚的な美しさは少し犠牲になりますが、動作が軽快になります。

上級者向けテクニック

ターミナルを使ったメモリ監視

topコマンドの活用

top -o mem

このコマンドをターミナルで実行すると、メモリ使用量の多い順にプロセスが表示されます。

htopの使用 より見やすいインターフェースを求める場合は、htopをインストールして使用することもできます。

メモリプレッシャーの確認

memory_pressureコマンド

memory_pressure

このコマンドで、現在のメモリプレッシャー(メモリ不足の状況)を確認できます。

プロセスの強制終了

killコマンドの使用 応答しなくなったプロセスを強制終了する場合は、以下のコマンドを使用します:

sudo kill -9 [プロセスID]

ただし、システムの重要なプロセスを誤って終了しないよう、十分注意してください。

便利なサードパーティアプリ

メモリ管理アプリ

  • Memory Cleaner メニューバーからワンクリックでメモリを解放できる無料アプリです。
  • CleanMyMac X 総合的なMacクリーナーアプリで、メモリ最適化機能も充実しています。
  • iStat Menus メニューバーでシステムリソースを常時監視できる有料アプリです。

プロセス管理アプリ

App Tamer 特定のアプリのCPU使用率を制限できるアプリです。

Activity Monitor++ 標準のアクティビティモニタより詳細な情報を表示できます。

定期的なメンテナンス

週次チェック項目

不要ファイルの削除

  • ダウンロードフォルダの整理
  • ゴミ箱の空にする
  • 古いスクリーンショットの削除

アプリの見直し

  • 使っていないアプリのアンインストール
  • アップデートの確認と実行
  • ブラウザのキャッシュクリア

月次チェック項目

ストレージの確認

  • ディスク容量の確認
  • 大きなファイルの整理
  • 重複ファイルの削除

システム設定の見直し

  • ログイン項目の再確認
  • 通知設定の見直し
  • セキュリティ設定の確認

トラブルシューティング

メモリ不足が解決しない場合

  • ハードウェアの問題 古いMacや、もともとメモリ容量が少ないMacでは、ソフトウェアの最適化だけでは限界があります。
  • メモリ増設の検討 可能であれば、物理的なメモリ増設を検討してください。ただし、最新のMacの多くはメモリ増設ができません。
  • macOSの再インストール 最終手段として、macOSのクリーンインストールを検討することもできます。

間違って重要なプロセスを終了した場合

Macの再起動 システムの重要なプロセスを誤って終了してしまった場合は、Macを再起動することで復旧できることが多いです。

セーフモードでの起動 問題が深刻な場合は、セーフモードで起動して原因を特定してください。

よくある質問

メモリクリーナーアプリは本当に効果がありますか?

メモリクリーナーアプリは、一時的な効果はありますが、根本的な解決にはなりません。むしろ、バックグラウンドアプリの管理や設定の最適化の方が効果的です。

どれくらいメモリを使ったら危険ですか?

一般的に、メモリ使用率が80%を超えると動作が重くなり始めます。90%を超えると、明らかに動作に支障が出ます。

アクティビティモニタで見るべき項目は?

「メモリ」タブの「メモリプレッシャー」グラフが最も重要です。黄色や赤色になったら、メモリ不足のサインです。

まとめ

Mac のメモリ不足は、日常的な管理で大幅に改善できます。重要なのは、以下の3つのポイントです:

  • 定期的な監視 アクティビティモニタで、定期的にメモリ使用状況をチェックしましょう。
  • 不要なアプリの整理 自動起動アプリや、使わないアプリは積極的に整理してください。
  • 適切な設定 通知、ウィジェット、ブラウザの設定を見直して、無駄なメモリ消費を抑えましょう。

これらの対策を実践することで、Mac の動作が格段に快適になるはずです。最初は少し手間に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば数分でできる作業です。

快適な Mac ライフのために、ぜひ今日から実践してみてください。きっと、Mac の本来の性能を実感できるはずです。

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