「ログファイルの最後だけ確認したい」「リアルタイムで出力を見たい」
そんなときに大活躍するのが、tailコマンドです。特にシステム監視や開発中のログ確認では欠かせない存在なんです。
この記事では、Linuxでtailを使いたいけれど「command not found」というエラーが出てしまう方に向けて、正しいインストール方法とコマンドの基本的な使い方をやさしく解説していきます。
tailコマンドって何?どんなときに使うの?

tailコマンドができること
tailコマンドは、テキストファイルの末尾(最後の部分)を表示してくれる便利なツールです。
主な機能は次の通り:
- ファイルの最後の数行だけを表示
- リアルタイムでファイルが更新される様子を監視(
-fオプション使用時)
よく使われる場面
実際の現場では、こんなときによく使われています:
/var/log/syslogなどのシステムログ監視- エラーログの確認(Apache、Nginx、MySQLなど)
- スクリプトの出力結果をチェック
- アプリケーションのデバッグ作業
次は、実際にtailをインストールする方法を見ていきます。
ディストリビューション別tailコマンドのインストール方法
実は、tailコマンドはほとんどのLinux環境で最初からインストール済みです。
もしエラーが出る場合は、「coreutils」というパッケージが不足している可能性があります。
Ubuntu / Debian系の場合
tailは「coreutils」パッケージに含まれています。
sudo apt update
sudo apt install coreutils
ポイント: 通常は最初からインストール済みなので、コマンドが見つからない場合のみ実行してください。
CentOS / Rocky Linux / RHEL系の場合
こちらも同じく「coreutils」に含まれています。
sudo yum install coreutils
または、新しいバージョンでは:
sudo dnf install coreutils
Arch Linux / Manjaro の場合
sudo pacman -S coreutils
Arch系でも、tailはほぼ確実にプリインストールされています。
次は、実際にtailを使ってみましょう。
tailコマンドの基本的な使い方5選

ファイルの末尾10行を表示(基本形)
tail /var/log/syslog
何もオプションを付けないと、デフォルトで最後の10行が表示されます。
表示する行数を指定する
tail -n 20 /var/log/syslog
-nオプションの後に数字を書くと、その行数分だけ表示されます。
ファイルをリアルタイムで監視する
tail -f /var/log/syslog
-fオプションを使うと、ファイルに新しい内容が追加されるたびに、リアルタイムで表示してくれます。監視を止めるには「Ctrl + C」を押します。
他のコマンドと組み合わせる
journalctl | tail -n 30
パイプ(|)を使って、他のコマンドの出力結果の最後だけを見ることもできます。
複数のファイルを同時に監視する
tail -f /var/log/nginx/access.log /var/log/nginx/error.log
複数のファイル名を指定すると、同時に監視できて便利です。
アルタイム監視ではtail -fが大活躍します。
ログの動きを追いたいときは、このオプションを覚えておくと非常に便利です。
最後に、tailが動かないときの対処法を確認しましょう。
tailが使えないときのトラブル対策
よくあるエラーと解決方法
| エラー内容 | 対処法 |
|---|---|
tail: command not found | coreutilsパッケージがインストールされているか確認する |
| ファイルが存在しない | ファイルのパスやファイル名のスペルをチェックする |
| 権限エラー | sudo tail ファイル名で管理者権限を付与する |
確認手順
- コマンドの存在確認
which tail - ファイルの存在確認
ls -la /var/log/syslog - 権限の確認
ls -la /var/log/
tailが使えないときは、「coreutilsの有無」「ファイルの存在」「権限」この3つを順番に確認していけば、たいていの問題は解決できます。
まとめ
tailコマンドは、Linuxでログファイルを扱うすべての人に必須のツールです。
インストールはcoreutilsを入れるだけとシンプルで、基本的な使い方も直感的に覚えられます。
特に-fオプションを使えば、リアルタイム監視も簡単にできるようになります。
日々のログ監視やデバッグ作業を効率化したい方は、ぜひ今日からtailコマンドを活用してみてください。


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