Linux Mintをインストールしたけど、日本語が入力できなくて困っていませんか?
「英語しか打てない…」 「日本語入力の切り替えができない…」 「設定方法が分からない…」
大丈夫です!実は、Linux Mintで日本語入力を使えるようにするのは、思っているよりずっと簡単なんです。
この記事では、3つの主要な日本語入力システム(Fcitx、IBus、Fcitx5)の設定方法を、画像なしでも分かるように丁寧に解説していきます。
10分もあれば、快適に日本語入力ができるようになりますよ!
日本語入力の基礎知識 – IMEって何?

日本語入力の仕組み
パソコンで日本語を入力するには、「IME(Input Method Editor)」という特別なソフトが必要です。
WindowsでいうところのMicrosoft IME、MacでいうことえりやGoogle日本語入力と同じ役割ですね。
Linux Mintでは、主に以下の選択肢があります:
人気の日本語入力システム:
- Fcitx-Mozc → 一番人気!Google日本語入力のオープンソース版
- IBus-Mozc → Ubuntu標準、安定性重視
- Fcitx5-Mozc → 最新版、機能豊富
どれを選んでも日本語入力はできますが、今回は最も設定が簡単で安定している「Fcitx-Mozc」をメインに解説します。
方法1:Fcitx-Mozcで日本語入力を設定(おすすめ!)
ステップ1:必要なパッケージをインストール
ターミナルを開いて、以下のコマンドを実行しましょう。
# システムを最新に更新
sudo apt update
# Fcitxと日本語入力エンジンをインストール
sudo apt install fcitx-mozc fcitx-config-gtk3
# 日本語フォントも一緒にインストール(文字化け防止)
sudo apt install fonts-noto-cjk fonts-noto-color-emoji
説明:
fcitx-mozc
が日本語入力の本体fcitx-config-gtk3
は設定画面- フォントは日本語を正しく表示するために必要
ステップ2:Fcitxを既定の入力メソッドに設定
メニューから「設定」→「入力メソッド」を開きます。
または、ターミナルから直接起動:
im-config
設定手順:
- 「OK」をクリック
- 「Yes」を選択
- 「fcitx」を選択して「OK」
- 「OK」で設定完了
ステップ3:システムを再起動
設定を反映させるため、一度再起動します。
# 再起動コマンド
sudo reboot
または、メニューから「シャットダウン」→「再起動」でもOKです。
ステップ4:Fcitxの設定
再起動後、システムトレイ(画面右下)にキーボードのアイコンが表示されます。
日本語入力の設定:
- キーボードアイコンを右クリック
- 「設定」を選択
- 「入力メソッド」タブで確認
- 「キーボード – 英語」
- 「Mozc」 この2つがあればOK!
もし「Mozc」がない場合は、左下の「+」ボタンから追加します。
ステップ5:日本語入力の切り替え方法
デフォルトのショートカット:
- Ctrl + Space → 日本語/英語の切り替え
- 全角/半角キー → 日本語入力のオン/オフ(日本語キーボードの場合)
これで日本語入力ができるようになりました!
方法2:IBus-Mozcで設定する場合
Fcitxがうまく動かない場合は、IBusを試してみましょう。
インストールと設定
# IBus-Mozcをインストール
sudo apt update
sudo apt install ibus-mozc
# IBusを既定に設定
im-config -n ibus
IBusの設定手順:
- 再起動後、「設定」→「地域と言語」を開く
- 「入力ソース」の「+」ボタンをクリック
- 「日本語」→「日本語(Mozc)」を追加
- 「Super + Space」で切り替え可能に
方法3:最新のFcitx5を使う場合
より高機能な日本語入力を求める方向けです。
Fcitx5のインストール
# Fcitx5関連パッケージをインストール
sudo apt update
sudo apt install fcitx5-mozc fcitx5-config-qt
# Fcitx5を既定に設定
im-config -n fcitx5
Fcitx5の特徴:
- クラウド変換対応
- より賢い予測変換
- テーマのカスタマイズが豊富
トラブルシューティング – よくある問題と解決法

問題1:日本語入力に切り替わらない
解決方法:
- 環境変数を確認
# .bashrcに追加
echo 'export GTK_IM_MODULE=fcitx' >> ~/.bashrc
echo 'export QT_IM_MODULE=fcitx' >> ~/.bashrc
echo 'export XMODIFIERS="@im=fcitx"' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
- 自動起動の設定
- 「設定」→「自動起動するアプリ」
- 「fcitx」を追加
問題2:特定のアプリで日本語が入力できない
よくある原因と対策:
- Snap版アプリの場合 → 通常版(apt版)に変更する
- Flatpak版アプリの場合 → 環境変数の設定が必要
# Flatpakアプリ用の設定
flatpak override --user --env=GTK_IM_MODULE=fcitx
問題3:文字化けする
フォントの再インストール:
sudo apt install --reinstall fonts-noto-cjk
fc-cache -fv
便利な設定とカスタマイズ
ショートカットキーの変更
Fcitxの設定画面で、好みのキーに変更できます。
おすすめ設定:
- 「Alt + `」 → Windowsに慣れている方向け
- 「Ctrl + Shift」 → 左手だけで切り替えたい方向け
辞書の追加
専門用語や顔文字を追加したい場合:
# Mozc設定ツールを起動
/usr/lib/mozc/mozc_tool --mode=config_dialog
「辞書」タブから、ユーザー辞書に単語を登録できます。
予測変換の設定
Mozcの予測変換を調整:
- Mozcの設定を開く
- 「一般」タブ
- 「サジェスト」の設定を調整
- 自動表示のタイミング
- 候補数の調整
Google日本語入力との違い
Linux MintのMozcは、実はGoogle日本語入力のオープンソース版です。
主な違い:
- 基本的な変換精度は同じ
- クラウド変換機能がない
- 固有名詞の更新頻度が低い
- でも、プライバシー面では安心!
日常使いには十分な性能があるので、心配いりません。
各デスクトップ環境での注意点
Cinnamon(標準)
最も相性が良く、問題が起きにくいです。
MATE
Fcitx、IBusどちらも問題なく動作します。
Xfce
軽量ですが、一部の設定画面が異なる場合があります。
より快適に使うためのTips
1. 日本語入力の状態を分かりやすく
Fcitxのトレイアイコンで、現在の入力モードが一目で分かります。
- 「あ」→ ひらがな入力
- 「A」→ 英数入力
2. よく使う単語を辞書登録
人名や専門用語は、積極的に辞書登録しましょう。 変換効率が格段に上がります!
3. ショートカットを覚えよう
便利なショートカット:
- F6 → ひらがなに変換
- F7 → カタカナに変換
- F8 → 半角カタカナに変換
- F9 → 全角英数に変換
- F10 → 半角英数に変換
まとめ – もう日本語入力で困らない!
Linux Mintでの日本語入力設定、意外と簡単だったでしょう?
今日のポイント:
✅ Fcitx-Mozcが一番簡単で安定 ✅ インストール → 設定 → 再起動の3ステップ ✅ Ctrl + Spaceで日本語切り替え ✅ 困ったときは環境変数を確認 ✅ 辞書登録で入力効率アップ
これで、WindowsやMacと同じように、ストレスなく日本語入力ができるようになりました。
Linux Mintの世界を、日本語で自由に楽しんでください!
もし設定でつまずいたら、Linux Mintのコミュニティフォーラムも活用してみてくださいね。
日本語で質問できる場所もたくさんありますよ。
快適なLinuxライフを!
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