「Macの標準ターミナルで十分じゃない?」 「iTerm2って聞いたことあるけど、何が違うの?」 「設定が難しそうで手を出せない…」
ちょっと待ってください!
iTerm2を使い始めた瞬間、あなたのターミナル生活は劇的に変わります。まるで軽自動車から高級車に乗り換えたような快適さを実感できるんです。
しかも完全無料。この記事を読み終わる頃には、「もっと早く使えばよかった!」と思うはずです。
一緒に、プロが愛用するターミナルの世界を覗いてみましょう!
iTerm2って何?標準ターミナルとの決定的な違い

そもそもiTerm2とは
iTerm2(アイターム・ツー)は、Macの標準ターミナルを大幅にパワーアップさせたターミナルエミュレータです。
簡単に言うと、「コマンドを打つ黒い画面」を、めちゃくちゃ使いやすくしたアプリケーション。
標準ターミナルとの違いを比較
標準ターミナル:
- シンプルで基本的な機能
- タブは使えるけど、それだけ
- コピペがちょっと面倒
iTerm2:
- 画面分割で複数の作業を同時進行
- 検索機能が超強力
- ホットキーで瞬時に呼び出し
- 自動補完で入力が爆速に
- プロファイルで環境を一瞬で切り替え
車で例えるなら、標準ターミナルが「普通の車」、iTerm2は「ナビ、自動運転、快適装備全部入りの車」という感じです。
今すぐできる!iTerm2のインストール方法
方法1:公式サイトからダウンロード(一番確実)
- ブラウザで iterm2.com にアクセス
- 緑色の「Download」ボタンをクリック
- ダウンロードされた
.zip
ファイルをダブルクリック - 出てきた
iTerm.app
をアプリケーションフォルダにドラッグ
たったこれだけ!1分で完了します。
方法2:Homebrewを使う(エンジニア推奨)
すでにHomebrewが入っている人は、ターミナルで:
brew install --cask iterm2
一行で終わり。アップデートもbrew upgrade
で簡単です。
初回起動時の設定
初めて起動すると「Move and Resize Windows」の権限を求められます。 「Open System Preferences」をクリックして許可してください。
これで準備完了!
基本操作:まずはこれだけ覚えよう
タブとウィンドウの操作
新しいタブを開く:
Command + T
タブを切り替える:
Command + 数字キー
(1〜9)Command + 左右矢印
新しいウィンドウを開く:
Command + N
標準ターミナルと同じなので、迷うことはありません。
コピー&ペーストが革命的に便利
iTerm2の最高の機能の一つがこれ:
テキストを選択するだけで自動コピー!
- マウスでテキストをドラッグして選択
- それだけでクリップボードにコピー完了
Command + V
でペースト
「えっ、Command + C
は?」
**要らないんです!**選択した瞬間にコピーされます。
検索機能が凄い
Command + F
で検索窓が出てきます。
でも、標準ターミナルとは違って:
- 正規表現が使える
- 大文字小文字の区別を切り替えられる
- 検索結果がハイライトされる
エラーメッセージを探す時、この機能は神です。
画面分割:複数の作業を同時にこなす魔法
横に分割する
Command + D
画面が左右に分かれます。片方でログを見ながら、もう片方でコマンドを打つ、なんてことが可能に!
縦に分割する
Command + Shift + D
画面が上下に分かれます。
分割画面を移動する
Command + Option + 矢印キー
または
Command + [
/ Command + ]
マウスを使わずにサクサク移動できます。
実践例:こんな時に便利!
シナリオ1:開発作業
- 左画面:コードを編集(vim/nano)
- 右画面:ログを監視(tail -f)
シナリオ2:サーバー管理
- 上画面:本番サーバーにSSH接続
- 下画面:開発サーバーにSSH接続
シナリオ3:ファイル操作
- 左画面:ファイル一覧を表示(ls)
- 右画面:ファイルの中身を確認(cat/less)
プロファイル機能:環境を瞬時に切り替える
プロファイルって何?
プロファイルは、iTerm2の設定セットのこと。
例えば:
- 本番環境用:背景を赤にして、誤操作を防ぐ
- 開発環境用:背景を青にして、リラックスして作業
- プレゼン用:文字を大きくして、見やすくする
これらをワンクリックで切り替えられます。
プロファイルの作り方
Command + ,
で設定を開く- 「Profiles」タブをクリック
- 左下の「+」ボタンで新規作成
- 名前を付けて、設定をカスタマイズ
おすすめ設定例
本番環境プロファイル:
Name: Production
Colors > Background: 暗い赤(RGB: 40, 0, 0)
Badge: "⚠️ PRODUCTION ⚠️"
開発環境プロファイル:
Name: Development
Colors > Background: 暗い青(RGB: 0, 0, 40)
Badge: "DEV"
バッジ機能を使えば、どの環境にいるか一目瞭然!
ホットキー:一瞬でiTerm2を呼び出す
設定方法
- 設定を開く(
Command + ,
) - 「Keys」→「Hotkey」タブ
- 「Show/hide all windows with a system-wide hotkey」にチェック
- ホットキーを設定(例:
Option + Space
)
使い方
どんなアプリを使っていても、設定したキーを押すだけで:
- iTerm2が最前面に表示される
- もう一度押すと隠れる
ブラウザで調べ物をしながら、サッとコマンドを打てます。まるで魔法のよう!
見た目をカスタマイズ:自分好みの環境を作る
フォントを変更する
プログラミング用フォントを使うと、見やすさが段違い:
- 設定 → Profiles → Text
- 「Font」の「Change Font」をクリック
- おすすめフォント:
- SF Mono(Mac標準)
- Fira Code(リガチャ対応)
- Source Code Pro(Adobe製)
サイズは13〜14ptが見やすいです。
カラーテーマを変える
人気のテーマをインストール:
- iTerm2-Color-Schemesにアクセス
- 好きなテーマをクリック
- 「Download」→「.itermcolors」ファイルをダウンロード
- iTerm2の設定 → Profiles → Colors → Color Presets → Import
人気テーマTOP3:
- Dracula:ダークで目に優しい
- Solarized Dark:コントラストが絶妙
- Tokyo Night:モダンで洗練された配色
透明度を設定する
背景を少し透明にすると、後ろのウィンドウが見えて便利:
- Profiles → Window
- 「Transparency」スライダーを調整
- おすすめは10〜20%
便利機能:知っているだけで効率10倍
1. Instant Replay(タイムマシン機能)
Command + Option + B
過去の出力を遡って見られる機能。「さっきのエラーメッセージ何だっけ?」という時に超便利!
2. Paste History(ペースト履歴)
Command + Shift + H
過去にコピーしたテキストの一覧が表示されます。コマンドの使い回しに最適!
3. Timestamps(タイムスタンプ)
View
→ Show Timestamps
各行にいつ出力されたかが表示されます。ログ解析の神機能。
4. Triggers(自動アクション)
特定の文字列が表示されたら、自動でアクションを実行:
設定例:
- 「ERROR」が出たら赤くハイライト
- 「SUCCESS」が出たら音を鳴らす
- メールアドレスが出たらクリック可能にする
設定方法:
- Profiles → Advanced → Triggers
- 「Edit」をクリック
- 正規表現とアクションを設定
5. Shell Integration(シェル統合)
iTerm2メニューから「Install Shell Integration」を選ぶと:
- コマンドごとにマークが付く
- 実行時間が自動表示される
- ディレクトリ移動が楽になる
トラブルシューティング:困った時の対処法
問題1:日本語が文字化けする
解決方法:
- Profiles → Terminal
- 「Character Encoding」を「Unicode (UTF-8)」に設定
問題2:画面がちらつく
解決方法:
- Profiles → Terminal
- 「GPU Rendering」のチェックを外す
問題3:ショートカットキーが効かない
解決方法:
- Keys → Key Mappings
- 競合しているキーマッピングを削除または変更
問題4:起動が遅い
解決方法:
- 不要なプロファイルを削除
- Session Restoration機能をオフにする
- General → Startup → Window restoration policy → 「Only Restore Hotkey Window」
上級テクニック:もっと便利に使いこなす
tmuxとの連携
iTerm2はtmuxと完璧に統合できます:
tmux -CC
これで、iTerm2のタブとしてtmuxセッションが管理できます。
Python API
iTerm2はPythonで自動化できます:
#!/usr/bin/env python3
import iterm2
async def main(connection):
app = await iterm2.async_get_app(connection)
window = app.current_terminal_window
if window is not None:
tab = await window.async_create_tab()
session = tab.current_session
await session.async_send_text("echo 'Hello from Python!'\n")
iterm2.run_until_complete(main)
Status Bar
画面下部に便利な情報を常時表示:
- Profiles → Session → Configure Status Bar
- 追加したい項目をドラッグ&ドロップ
- CPU使用率
- メモリ使用量
- 現在時刻
- Git ブランチ名
まとめ:iTerm2で変わるあなたのターミナルライフ
今日学んだことを振り返りましょう:
✅ iTerm2は無料で標準ターミナルを超える機能満載 ✅ 画面分割で複数の作業を同時進行 ✅ 選択するだけでコピーされる革命的な操作性 ✅ プロファイルで環境を瞬時に切り替え ✅ ホットキーでどこからでも一瞬で呼び出し ✅ カラーテーマで見た目も自分好みに ✅ 便利機能の数々で作業効率が劇的に向上
最初は「機能が多すぎて…」と感じるかもしれません。
でも大丈夫!基本的な機能から少しずつ使い始めてください。気づいた時には、iTerm2なしでは仕事ができない体になっているはずです。
標準ターミナルに戻れなくなる覚悟はいいですか?
さあ、プロが愛用する最強のターミナル、iTerm2の世界へようこそ!
次のステップにおすすめ:
- zshとoh-my-zshで更に快適な環境構築
- tmuxでセッション管理を極める
- dotfilesで設定を完璧に管理する方法
コメント