「iPhoneで撮った写真をみんなで見たい」「動画を大画面で楽しみたい」「ゲームを迫力ある画面でプレイしたい」
そんな時に便利なのが、iPhoneの画面をテレビに映す「ミラーリング」機能です。
この記事では、iPhoneをテレビに映す方法を、有線接続から無線接続まで詳しく解説します。あなたの環境に最適な方法が見つかるはずです。
ミラーリングとは?

基本的な仕組み
ミラーリングとは、iPhoneの画面をそのままテレビやモニターに映し出す機能のことです。
ミラーリングでできること
- 写真や動画を大画面で鑑賞
- YouTubeやNetflixなどの動画配信サービスを視聴
- ゲームを大画面でプレイ
- プレゼンテーション資料の表示
- 家族や友人と画面を共有
iPhoneで操作したことが、リアルタイムでテレビに映し出されます。
接続方法は2種類
iPhoneをテレビに映す方法は、大きく分けて2つあります。
有線接続
- HDMIケーブルとアダプタを使用
- 安定性が高く、遅延が少ない
- ケーブルの長さに制限される
無線接続
- Wi-Fiを使用
- ケーブル不要で自由に移動できる
- 通信環境に左右される
それぞれにメリット・デメリットがあるので、目的に応じて選びましょう。
【有線接続】HDMIケーブルで接続する方法
最も確実で安定しているのが、HDMIケーブルを使った有線接続です。
必要なもの
接続に必要なアイテムは、iPhoneの機種によって異なります。
iPhone 15以降の場合
- USB-C Digital AV Multiportアダプタ(Apple純正推奨)
- HDMIケーブル
- テレビ(HDMI入力端子付き)
iPhone 14以前の場合
- Lightning Digital AVアダプタ(Apple純正推奨)
- HDMIケーブル
- テレビ(HDMI入力端子付き)
価格の目安
Apple純正アダプタ
- USB-C Digital AV Multiportアダプタ:約7,800円
- Lightning Digital AVアダプタ:約6,800円
HDMIケーブル
- 約500円〜2,000円(長さや品質による)
純正品は高価ですが、互換性と安定性が保証されています。サードパーティ製は安価ですが、動作保証がない場合もあるので注意が必要です。
接続手順
手順
- アダプタをiPhoneの充電ポートに接続
- HDMIケーブルをアダプタのHDMI端子に接続
- HDMIケーブルのもう一方をテレビのHDMI入力端子に接続
- テレビのリモコンで入力切替を行う(HDMI1、HDMI2など)
- iPhoneの画面がテレビに表示される
ポイント
- 接続するだけで自動的にミラーリングが開始されます
- 設定は不要です
- アダプタには充電用のポートもあるので、充電しながら使用できます
画面の向きを調整
縦画面表示の場合
- iPhoneを縦に持つとテレビも縦画面表示になります
- ゲームや動画は自動的に横画面表示に切り替わります
常に横画面にしたい場合
- コントロールセンターを開く(画面右上から下にスワイプ)
- 「画面縦向きのロック」をオフにする
- iPhoneを横向きに持つ
これでテレビの横画面にフィットして表示されます。
自動ロックを解除する
ミラーリング中にiPhoneの画面がロックされると、テレビも消えてしまいます。
対処方法
- 「設定」→「画面表示と明るさ」
- 「自動ロック」をタップ
- 「なし」を選択
これで、ミラーリング中に画面が消えなくなります。
有線接続のメリット・デメリット
メリット
- 接続が非常に安定している
- 映像の遅延がほぼゼロ
- Wi-Fi環境が不要
- 設定が簡単(繋ぐだけ)
- どこでも使える(旅行先、実家など)
デメリット
- ケーブルで繋がれるため移動が制限される
- アダプタとケーブルの購入費用がかかる
- ケーブルが邪魔になる場合がある
ゲームなど遅延が気になる用途には、有線接続が最適です。
【無線接続】AirPlayで接続する方法
ケーブル不要でスマートに接続できるのが、AirPlayを使った無線接続です。
AirPlayとは
Appleが提供する、デバイス間で画面や音声を共有できる機能です。
AirPlayの特徴
- ワイヤレスで接続可能
- Apple製品間でシームレスに連携
- 画質の自動調整
対応テレビを確認
AirPlayを使うには、テレビがAirPlay 2に対応している必要があります。
主な対応テレビメーカー
- ソニー(BRAVIA)
- LG
- サムスン
- パナソニック(VIERA)
- 東芝(REGZA)
ただし、全機種が対応しているわけではありません。お使いのテレビの型番をメーカーの公式サイトで確認してください。
接続手順
手順
- テレビとiPhoneを同じWi-Fiネットワークに接続
- iPhoneでコントロールセンターを開く
- 「画面ミラーリング」をタップ
- 表示されたデバイスリストからテレビを選択
- テレビにパスコードが表示された場合は入力
- iPhoneの画面がテレビに表示される
ミラーリングを終了する方法
- コントロールセンターを開く
- 「画面ミラーリング」をタップ
- 「ミラーリングを停止」をタップ
動画だけを再生する方法
画面全体をミラーリングせず、動画だけをテレビで再生することもできます。
手順
- 写真アプリやYouTubeなどで動画を再生
- 再生画面のAirPlayアイコン(四角と三角のマーク)をタップ
- テレビを選択
この方法なら、テレビで動画を見ながらiPhoneで別の操作ができます。
無線接続のメリット・デメリット
メリット
- ケーブル不要でスッキリ
- 自由に移動できる
- 充電しながら使用可能
- 複数のデバイスを切り替えやすい
デメリット
- Wi-Fi環境が必須
- 通信状況によって映像が遅延・途切れることがある
- 対応テレビが必要
- 初期設定が必要
動画鑑賞や写真共有など、遅延が気にならない用途に最適です。
Apple TVを使う方法
テレビがAirPlay非対応でも、Apple TVがあれば無線ミラーリングが可能です。
Apple TVとは
Appleが販売するストリーミングデバイスです。テレビのHDMI端子に接続して使用します。
価格
- Apple TV 4K(128GB):約19,800円
- Apple TV 4K(64GB):約16,800円
接続手順
初期設定
- Apple TVをテレビのHDMI端子に接続
- Apple TVを電源に接続
- テレビの入力をHDMIに切り替え
- 画面の指示に従って初期設定
ミラーリング方法
- iPhoneとApple TVを同じWi-Fiネットワークに接続
- iPhoneでコントロールセンターを開く
- 「画面ミラーリング」をタップ
- 「Apple TV」を選択
AirPlay対応テレビと同じ手順で使えます。
Apple TVのメリット
- iPhoneとの相性が抜群
- 安定した接続
- Netflix、YouTube、Apple TV+など多数の動画配信サービスに対応
- Siri対応で音声操作可能
- ゲームもプレイ可能
ミラーリング以外にも活用できるので、コストパフォーマンスは高いです。
Fire TV Stickを使う方法
Amazonが販売するFire TV Stickでも、iPhoneのミラーリングが可能です。
価格と特徴
価格
- Fire TV Stick:約4,980円
- Fire TV Stick 4K:約6,980円
Apple TVより安価で、コストを抑えたい人におすすめです。
接続手順
初期設定
- Fire TV StickをテレビのHDMI端子に接続
- Wi-Fiネットワークに接続
- Fire TVにミラーリングアプリをインストール(AirScreen、AirPlayMirrorなど)
ミラーリング方法
- Fire TVでミラーリングアプリを起動
- iPhoneでコントロールセンターを開く
- 「画面ミラーリング」をタップ
- Fire TV Stickを選択
注意点
- サードパーティ製アプリを使用するため、純正AirPlayより不安定な場合がある
- アプリによっては有料版が必要
- 設定がやや複雑
動画配信サービスの視聴がメインで、ミラーリングはたまに使う程度なら、コスパの良い選択肢です。
Chromecastを使う方法
Googleが販売するChromecastでも、iPhoneの画面を映せます。
価格と特徴
価格
- Chromecast with Google TV:約7,600円
接続方法
必要なもの
- Chromecast
- ミラーリングアプリ(Replica、DoCastなど)
手順
- ChromecastをテレビのHDMI端子に接続
- App Storeからミラーリングアプリをダウンロード
- iPhoneとChromecastを同じWi-Fiに接続
- アプリを起動してミラーリング開始
注意点
Chromecastは本来Android向けのデバイスなので、iPhoneでは専用アプリが必要です。
純正のAirPlayほどシームレスではありませんが、価格を抑えつつミラーリングしたい場合は選択肢の一つになります。
テレビに映らない時の対処法
接続してもテレビに映らない場合の確認ポイントです。
有線接続の場合
1. 接続を確認
- アダプタとiPhoneがしっかり接続されているか
- HDMIケーブルが正しく接続されているか
- ケーブルの断線はないか
2. テレビの入力を確認
- 正しいHDMI入力に切り替えているか
- テレビに複数のHDMI端子がある場合、接続したポートを選択
3. アダプタの互換性を確認
- 非純正アダプタの場合、互換性がない可能性
- Apple純正アダプタを試してみる
4. iPhoneを再起動
- 一時的な不具合の可能性
- iPhoneを再起動して再接続
無線接続の場合
1. Wi-Fi接続を確認
- iPhoneとテレビ(またはストリーミングデバイス)が同じWi-Fiネットワークに接続されているか
- Wi-Fiの電波が安定しているか
2. デバイスを再起動
- iPhoneを再起動
- テレビまたはApple TV、Fire TV Stickなどを再起動
- Wi-Fiルーターを再起動
3. AirPlayの設定を確認
- テレビまたはApple TVでAirPlayが有効になっているか
- 設定メニューで確認
4. ソフトウェアを更新
- iPhoneのiOSを最新版にアップデート
- テレビやストリーミングデバイスのファームウェアを更新
特定のアプリだけ映らない場合
NetflixやDisney+など、一部の動画配信サービスはHDCP(著作権保護)により、ミラーリングが制限される場合があります。
対処法
- アプリ内のキャスト機能を使用
- 対応デバイス(Apple TV、Fire TV、Chromecastなど)から直接アプリを起動
どの方法を選ぶべき?用途別おすすめ
ゲームをプレイしたい
おすすめ:有線接続(HDMI)
- 遅延がほぼゼロ
- 安定した接続
- タイミングがシビアなゲームでも快適
動画を視聴したい
おすすめ:無線接続(AirPlay、Apple TV)
- ケーブルが邪魔にならない
- 充電しながら視聴可能
- 遅延はほとんど気にならない
写真を家族で見たい
おすすめ:無線接続(AirPlay、Apple TV)
- ワイヤレスで手軽
- みんなで囲んで見られる
- 複数のiPhoneから順番に映せる
外出先で使いたい
おすすめ:有線接続(HDMI)
- Wi-Fi環境が不要
- ホテルや実家のテレビでも使える
- 持ち運びやすい
コストを抑えたい
おすすめ:Fire TV Stick
- 約5,000円で購入可能
- 動画配信サービスも楽しめる
- ミラーリングも可能(アプリ使用)
よくある質問
カーナビにiPhoneを映せる?
車にHDMI端子があれば、HDMIケーブルとアダプタで有線接続できます。
ただし、古いカーナビでは対応していない場合も多いです。また、対応車種であれば「CarPlay」機能で連携する方が便利です。
音声もテレビから出る?
はい、ミラーリングすると映像だけでなく音声もテレビから出力されます。
iPhoneの通知は表示される?
はい、ミラーリング中はiPhoneの画面がそのまま映るので、通知も表示されます。
プライバシーが気になる場合は、おやすみモードや集中モードを活用しましょう。
バッテリーの消費は早い?
ミラーリング中はバッテリー消費が早くなります。
長時間使用する場合は、充電しながら使うことをおすすめします。Apple純正のアダプタには充電用ポートが付いているので、充電しながらミラーリングできます。
画質は劣化する?
有線接続(HDMI)の場合、ほとんど劣化しません。
無線接続(AirPlay)の場合、Wi-Fiの通信速度によってはやや画質が落ちることがあります。
まとめ:自分に合った方法でiPhoneをテレビに映そう
iPhoneをテレビに映す方法は、用途や環境によって最適な選択肢が異なります。
各方法の比較
| 方法 | 価格 | 安定性 | 設定 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|
| HDMI有線 | 約7,000円〜 | ◎ | 簡単 | ゲーム、外出先 |
| AirPlay(対応TV) | 0円 | ○ | 簡単 | 動画、写真 |
| Apple TV | 約17,000円〜 | ◎ | 普通 | 全般 |
| Fire TV Stick | 約5,000円〜 | △ | やや複雑 | 動画メイン |
選び方のポイント
- 遅延を避けたい、外出先でも使いたい → HDMI有線接続
- 自宅で手軽に使いたい → AirPlay(対応テレビ)
- 多機能で高品質 → Apple TV
- コスパ重視 → Fire TV Stick
基本の接続手順
- 有線:アダプタ+HDMIケーブルで接続するだけ
- 無線:同じWi-Fi接続→画面ミラーリング→デバイス選択
どの方法を選んでも、iPhoneの画面を大画面で楽しめます。あなたの用途や予算に合った方法を選んで、快適なミラーリング生活を送ってくださいね。
家族との思い出の写真や動画、お気に入りの映画やドラマ。大画面で見れば、もっと感動が増すはずです。ぜひ試してみてください!

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