「iPhoneの充電が終わらない…」
「何時間経っても全然増えない…」
「以前より充電が遅くなった気がする…」
iPhoneを使っていると、充電速度の遅さにストレスを感じること、ありませんか?
実は、iPhoneの充電が遅くなる原因は意外とたくさんあります。でも大丈夫。ほとんどの場合、ちょっとした工夫や設定変更で改善できるんです。
この記事では、iPhoneの低速充電問題を徹底解説。原因の見つけ方から、今すぐできる解決方法まで、初心者の方にもわかりやすくお伝えします!
iPhoneの充電時間の目安

まずは、正常な充電時間を知っておきましょう。
通常の充電時間
フル充電にかかる時間
バッテリー0%から100%まで充電する場合:
- 約2〜3時間(機種や充電器による)
急速充電の場合
20W以上の充電器を使用:
- 30分で約50%まで充電可能(iPhone 8以降)
機種による違い
バッテリー容量が大きい機種ほど、充電時間が長くなります。
バッテリー容量の例
- iPhone SE(第3世代):約2,000mAh
- iPhone 15:約3,300mAh
- iPhone 15 Pro Max:約4,400mAh
容量が大きいほど充電時間が長いのは当然です。
「遅い」と感じる基準
以下の場合は、充電が遅いと判断できます:
✗ 4時間以上かかっても100%にならない
✗ 1時間経っても20%も増えていない
✗ 以前より明らかに遅くなった
iOS 18の「低速充電」メッセージとは
iOS 18以降では、新しい機能が追加されました。
「低速充電」表示の意味
どこに表示される?
- ロック画面
- 設定 → バッテリー
何を意味する?
より高出力の充電器を使えば、充電速度が改善できる可能性があることを知らせてくれます。
重要なポイント
このメッセージは、iPhoneや充電器が壊れているという意味ではありません。単なる「お知らせ」です。
いつ表示される?
表示される条件
- USB-A充電器を使っている
- 出力の低い充電器を使っている
- パソコンのUSBポートで充電している
- MagSafeバッテリーパックを使っている
具体例
iPhone 15以降でUSB-A充電器を使うと、最大7.5Wでしか充電されません。この場合、「低速充電」と表示されます。
確認方法
メッセージの詳細を見る
- 「低速充電」の表示をタップ
- 情報ボタン(ℹ️)をタップ
- 詳細が表示される
iPhoneの充電が遅くなる7つの原因
充電が遅い原因を特定しましょう。
原因1:充電器の出力が低い
最も多い原因です。
出力が低い充電器の例
- 古い5W充電器(昔のiPhoneに付属)
- 1A(アンペア)の充電器
- USB-A充電器(iPhone 15以降)
充電時間の違い
| 充電器 | 出力 | 0%→100%の時間 |
|---|---|---|
| 5W充電器 | 1A | 約4時間 |
| 12W充電器 | 2.4A | 約2.5時間 |
| 20W充電器 | USB-C PD | 約2時間 |
| 30W充電器 | USB-C PD | 約1.5時間 |
出力が高いほど、充電が速くなります。
原因2:ケーブルの劣化・破損
ケーブルが原因の場合も多いです。
確認ポイント
- ケーブルの根元が柔らかくなっている
- 被覆が破れている
- 端子部分が変色している
- ケーブルが熱くなる
非正規ケーブルのリスク
「MFi認証」がないケーブルは:
- 電流供給量が少ない
- 充電速度が遅い
- 故障のリスクが高い
MFi認証とは
「Made For iPhone/iPad/iPod」の略。Apple製品の規格に基づいたケーブルです。
原因3:パソコンのUSBポートで充電
パソコンからの充電は遅いです。
なぜ遅い?
パソコンのUSBポート(USB 2.0):
- 出力:約0.5A(2.5W)
- コンセントの約1/4の出力
USB 3.0でも遅い
- 出力:約0.9A(4.5W)
- やはりコンセントより遅い
原因4:バッテリーの劣化
長く使っているiPhoneでは、バッテリーが劣化します。
バッテリー劣化の症状
- 充電が遅い
- 充電の減りが早い
- 急に電源が落ちる
- 80%から充電が進まない
バッテリーの寿命
- 充電回数:約500回
- 使用期間:約2〜3年
原因5:「バッテリー充電の最適化」機能
iOS 13以降の機能です。
この機能とは
iPhoneが充電パターンを学習し、80%までは急速充電、それ以降は使用開始時間に合わせて低速充電します。
仕組み
例:毎朝7時にiPhoneを使い始める場合
- 80%までは急速充電
- 80%で一時停止
- 朝7時直前に100%になるよう低速充電
目的
バッテリーの寿命を延ばすため。
原因6:充電中のiPhone使用
充電しながら使うと遅くなります。
特に遅くなる操作
- ゲームアプリ
- 動画視聴(特に高画質)
- カメラアプリ
- GPSアプリ
- 動画編集
これらのアプリは電力消費が大きいため、充電より消費が上回ることも。
原因7:温度の影響
温度が極端だと、充電が遅くなります。
最適な温度
- 16℃〜22℃
充電が遅くなる温度
- 0℃以下(寒すぎる)
- 35℃以上(暑すぎる)
35℃以上の危険性
バッテリーに回復不能な損傷を与える可能性があります。
【即効】今すぐできる充電速度改善方法

すぐに試せる方法をご紹介します。
方法1:高出力の充電器に変える(★★★★★)
最も効果的な方法です。
おすすめの充電器
Apple公式またはMFi認証の充電器:
- 20W USB-C電源アダプタ(iPhone 8以降対応)
- 30W以上(さらに速い)
購入時の注意
- USB-C対応のものを選ぶ
- 「USB PD(Power Delivery)対応」を確認
- Apple純正またはMFi認証品を選ぶ
方法2:純正・MFi認証ケーブルを使う(★★★★★)
ケーブルも重要です。
おすすめのケーブル
iPhone 15以降:
- USB-C to USB-Cケーブル
iPhone 14以前:
- USB-C to Lightningケーブル
確認方法
MFi認証ケーブルには、パッケージに「Made for iPhone」のロゴがあります。
方法3:コンセントから直接充電(★★★★☆)
パソコンではなく、コンセントから充電しましょう。
速度の違い
| 充電方法 | 出力 | 速度 |
|---|---|---|
| パソコンUSB | 2.5W | ✗ 遅い |
| USB-A充電器(5W) | 5W | △ 普通 |
| USB-C充電器(20W) | 20W | ◎ 速い |
方法4:充電中は使わない(★★★★☆)
充電中はiPhoneを触らないのがベストです。
さらに速くする方法
電源を切って充電
- サイドボタンと音量ボタン(上または下)を同時に長押し
- 「スライドで電源オフ」をスライド
- 充電開始
電源オフ状態なら、最速で充電できます。
方法5:機内モードで充電(★★★☆☆)
電源を切りたくない場合は、機内モードが有効です。
設定方法
方法A:コントロールセンターから
- 画面右上から下にスワイプ(Face ID搭載機種)
- 飛行機アイコンをタップ
方法B:設定アプリから
- 設定アプリを開く
- 「機内モード」をオンにする
なぜ速くなる?
機内モードで無効になる機能:
- モバイルデータ通信
- Wi-Fi
- Bluetooth
これらが停止するため、消費電力が減ります。
方法6:低電力モードで充電(★★★☆☆)
さらに消費電力を抑えます。
設定方法
- 設定 → バッテリー
- 「低電力モード」をオンにする
または、バッテリーが20%以下になると自動で案内が表示されます。
制限される機能
- メールの自動取得
- バックグラウンド更新
- 自動ダウンロード
- 一部のビジュアルエフェクト
方法7:起動中のアプリを終了(★★★☆☆)
バックグラウンドで動いているアプリを終了します。
終了方法
Face ID搭載機種
- 画面下から上にスワイプして途中で止める
- アプリ一覧が表示される
- 上にスワイプして終了
ホームボタン搭載機種
- ホームボタンを2回押す
- アプリ一覧が表示される
- 上にスワイプして終了
方法8:適切な温度で充電(★★★☆☆)
充電場所の温度を確認しましょう。
避けるべき場所
✗ 直射日光が当たる場所
✗ 車内(夏場)
✗ こたつの中
✗ 冷蔵庫の近く
✗ 屋外(真冬)
おすすめの場所
✓ 室温(16℃〜22℃)の部屋
✓ 直射日光が当たらない場所
✓ 風通しの良い場所
ケースを外す
厚いケースは熱がこもります。充電中は外すのがベストです。
方法9:充電ポートを掃除(★★☆☆☆)
充電ポートにゴミが詰まっていませんか?
掃除方法
用意するもの
- つまようじ
- またはエアダスター
- 柔らかいブラシ
手順
- iPhoneの電源を切る
- つまようじで優しくゴミをかき出す
- エアダスターで吹き飛ばす
注意点
- 金属製のものは使わない
- 無理に奥まで入れない
- 水や液体は使わない
方法10:iPhoneを再起動(★★☆☆☆)
ソフトウェアの不具合が原因の場合、再起動が効きます。
再起動方法
iPhone 8以降(Face ID搭載機種)
- 音量ボタン(上)を押してすぐ離す
- 音量ボタン(下)を押してすぐ離す
- サイドボタンをAppleロゴが出るまで長押し
iPhone 7シリーズ
- サイドボタンと音量ボタン(下)を同時に長押し
- Appleロゴが出るまで押し続ける
iPhone 6以前
- ホームボタンとサイドボタン(または上部ボタン)を同時に長押し
- Appleロゴが出るまで押し続ける
「バッテリー充電の最適化」を一時的にオフにする

急いで100%まで充電したい場合。
この機能の確認方法
設定を開く
iPhone 15以降
- 設定 → バッテリー → 充電
- 「バッテリー充電の最適化」を確認
iPhone 14以前
- 設定 → バッテリー → バッテリーの状態と充電
- 「バッテリー充電の最適化」を確認
オフにする方法
一時的にオフ(おすすめ)
80%で止まっている場合:
- ロック画面の通知をタップ
- 「今すぐ充電」をタップ
これで100%まで充電が続きます。
完全にオフ
- 設定 → バッテリー → バッテリーの状態と充電
- 「バッテリー充電の最適化」をオフ
注意
完全にオフにすると、バッテリーの寿命が短くなる可能性があります。必要な時だけ一時的にオフにするのがおすすめです。
バッテリーの状態を確認する
バッテリーが劣化している可能性を確認しましょう。
確認方法
手順
- 設定 → バッテリー
- 「バッテリーの状態と充電」をタップ
- 「最大容量」を確認
判断基準
最大容量の意味
新品時を100%とした場合の、現在のバッテリー容量です。
目安
- 100%〜90%:正常
- 90%〜80%:やや劣化
- 80%未満:劣化が進んでいる→交換を検討
交換のタイミング
こんな症状があれば交換
- 最大容量が80%未満
- 充電の減りが異常に早い
- 急にシャットダウンする
- 充電が極端に遅い
バッテリー交換の方法
Apple正規サービス
- Apple Store
- Apple正規サービスプロバイダ
- 費用:約10,000円〜15,000円(機種による)
- AppleCare+加入なら無料(条件あり)
非正規修理店
- 街の修理店
- 費用:5,000円〜10,000円程度
- 即日対応が多い
- 非純正バッテリーの場合も
充電速度を上げる便利グッズ
おすすめのアクセサリーをご紹介します。
急速充電器
Apple純正
- 20W USB-C電源アダプタ
- 価格:約2,500円
サードパーティ製(MFi認証)
- Anker PowerPort III Nano 20W
- Belkin 25W USB-C充電器
- 価格:1,500円〜3,000円
充電ケーブル
Apple純正
- USB-C to Lightningケーブル(iPhone 14以前)
- USB-C to USB-Cケーブル(iPhone 15以降)
- 価格:約2,500円
サードパーティ製(MFi認証)
- Anker PowerLine III
- Belkin BOOST↑CHARGE
- 価格:1,000円〜2,000円
モバイルバッテリー
おすすめ機能
- 出力20W以上
- USB PD対応
- 容量10,000mAh以上
人気製品
- Anker PowerCore 10000 PD
- CIO SMARTCOBY Pro 30W
- 価格:3,000円〜6,000円
ワイヤレス充電器
速度は遅めだが便利
- MagSafe充電器:最大15W
- Qi2対応充電器:最大15W
- 通常のQi充電器:最大7.5W
よくあるトラブルと解決法
充電速度以外の問題も解決します。
トラブル1:充電できない
症状
充電マークは出るが、全く増えない。
原因と対処法
原因1:ケーブル・充電器の故障
→ 別のケーブル・充電器で試す
原因2:充電ポートの汚れ
→ 掃除する
原因3:バッテリーの完全劣化
→ バッテリー交換
原因4:iPhone本体の故障
→ 修理に出す
トラブル2:80%で止まる
症状
80%までは充電されるが、それ以降進まない。
原因
「バッテリー充電の最適化」が働いている。
対処法
方法1:今すぐ充電
ロック画面の通知から「今すぐ充電」をタップ
方法2:機能をオフ
設定 → バッテリー → バッテリーの状態と充電 → バッテリー充電の最適化をオフ
トラブル3:充電が増えたり減ったりする
症状
充電中なのに、バッテリー残量が減る。
原因
原因1:充電しながら使用
- 消費 > 供給 の状態
原因2:出力が弱い充電器
- パソコンのUSBポートなど
原因3:高負荷のアプリ起動
- ゲーム、動画など
対処法
- 充電中は使わない
- 高出力充電器を使う
- アプリを終了する
トラブル4:充電器が熱くなる
症状
充電器やケーブルが異常に熱い。
危険度
中〜高。火災のリスクもあります。
対処法
- すぐに充電を中止
- 充電器・ケーブルを交換
- 純正品またはMFi認証品を使う
予防
- 安価な非正規品は避ける
- 布団の上など、熱がこもる場所で充電しない
トラブル5:iPhoneが熱くなる
症状
充電中にiPhoneが熱を持つ。
原因
通常の範囲
- 充電中はある程度熱くなるのは正常
異常に熱い場合
- 高温環境での充電
- 充電しながらの使用
- ケースによる熱のこもり
- バッテリーの劣化
対処法
- 涼しい場所に移動
- ケースを外す
- 使用を中止
- 熱が冷めるまで待つ
温度警告が出たら
「温度が下がるまで充電できません」と表示された場合:
- すぐに充電を中止
- iPhoneを涼しい場所に置く
- 冷めてから再度充電
よくある質問(FAQ)
Q1:夜通し充電しても大丈夫?
A: はい、大丈夫です。
現在のiPhoneは、過充電を防ぐ機能があります。
また「バッテリー充電の最適化」機能により、80%で一時停止し、起床時間に合わせて100%になるよう調整されます。
Q2:0%から100%まで何時間かかりますか?
A: 約2〜3時間が目安です。
条件:
- 20W充電器使用
- 何も操作しない
- 適温環境
パソコンのUSBポートなどでは4時間以上かかることも。
Q3:充電しながら使うとバッテリーが劣化する?
A: はい、劣化が早まります。
理由:
- バッテリーが高温になりやすい
- 充電と放電を同時に行う負荷
できるだけ避けましょう。
Q4:iPadの充電器でiPhoneを充電できる?
A: はい、できます。
むしろ速く充電できます。
- iPad充電器:12W〜20W以上
- 旧iPhone充電器:5W
ただし、USB-C対応のものをおすすめします。
Q5:ワイヤレス充電は遅い?
A: はい、有線より遅いです。
速度比較
| 充電方法 | 最大出力 |
|---|---|
| 有線(USB-C PD 20W) | 20W |
| MagSafe | 15W |
| Qi2 | 15W |
| 通常のQi | 7.5W |
便利さを取るか、速度を取るかです。
Q6:100均の充電器は使える?
A: おすすめしません。
リスク:
- 出力が弱い(充電が遅い)
- 品質が不安定
- 発火のリスク
- iPhoneの故障リスク
安全のため、純正品またはMFi認証品を使いましょう。
Q7:最大容量85%はバッテリー交換すべき?
A: まだ大丈夫ですが、様子見です。
基準
- 100%〜90%:正常
- 90%〜85%:そろそろ交換を検討
- 85%〜80%:交換推奨
- 80%未満:早めに交換
使い方や症状にもよります。
Q8:充電の回数を減らせば長持ちする?
A: いいえ、あまり関係ありません。
バッテリーの寿命は「充電サイクル」で計測されます。
充電サイクルとは
100%分の充電で1サイクル。
例:
- 50%→100%を2回 = 1サイクル
- 0%→100%を1回 = 1サイクル
こまめに充電しても、フル充電でも、サイクル数は同じです。
Q9:iOSアップデートで充電が遅くなった?
A: 一時的にあり得ます。
原因:
- アップデート直後のバックグラウンド処理
- 写真のインデックス作成など
対処法
1〜2日待ってみる。それでも改善しない場合は、設定の見直しや再起動を試しましょう。
Q10:非正規修理店でバッテリー交換したら充電が遅くなった
A: 非純正バッテリーの可能性があります。
非純正バッテリーは:
- 容量が表示より少ない
- 充電速度が遅い
- 劣化が早い
Apple正規サービスでの交換をおすすめします。
まとめ:快適な充電ライフを
iPhoneの低速充電、解決できそうですか?
この記事のポイント
📱 充電時間の目安
20W充電器で2〜3時間、30分で約50%充電可能
⚡ 遅くなる主な原因
充電器・ケーブル、バッテリー劣化、温度、充電中の使用、バッテリー最適化機能
🔧 すぐできる改善方法
高出力充電器、純正ケーブル、機内モード、低電力モード、アプリ終了、適温環境
🔋 バッテリー最適化機能
80%以降は低速充電(寿命を延ばすため)。急ぐ時は「今すぐ充電」で解除
💡 バッテリー状態の確認
最大容量80%未満なら交換を検討
今すぐできる3つのこと
- 20W以上の充電器に変える(最も効果的)
- 充電中は機内モード + 低電力モードにする(2分)
- 充電ポートを掃除する(1分)
たったこれだけで、充電速度が劇的に改善するかもしれません。
長期的な対策
- 純正またはMFi認証の充電器・ケーブルを使う
- 充電しながらの使用を避ける
- 適温環境で充電する
- 定期的にバッテリー状態を確認する
- 最大容量が80%未満になったら交換
iPhoneの充電が速くなれば、ストレスも減り、もっと快適に使えます。
「充電が遅い…」というイライラから解放されて、快適なiPhoneライフを楽しみましょう!


コメント