「iPhoneの調子が悪い」「アプリが動かない」「画面がフリーズした」
そんな時、最も効果的な対処法が「再起動」です。
この記事では、iPhoneの再起動方法を機種別に詳しく解説します。通常の再起動から、フリーズ時の強制再起動まで、あらゆる状況に対応できるようになりますよ。
再起動とは?再起動が必要な理由
再起動とは、iPhoneの電源を一度切って、再び入れ直すことです。
再起動の効果
再起動することで、以下のような効果があります。
メモリのクリア
- 使用していないデータを削除
- 動作が軽くなる
- アプリの挙動が安定
一時的な不具合の解消
- アプリのフリーズ解消
- 画面の反応が改善
- バッテリーの減りが正常に
システムのリフレッシュ
- バックグラウンドのプロセスをリセット
- ネットワーク接続の改善
- 全体的なパフォーマンス向上
再起動と強制再起動の違い
iPhoneには2種類の再起動方法があります。
通常の再起動
- 正常な手順で電源を切って入れ直す
- データへの影響なし
- 日常的なメンテナンスに使用
強制再起動
- システムを強制的にリセット
- フリーズや操作不能時に使用
- 最後の手段
【通常の再起動】機種別の手順
まずは通常の再起動方法を、機種別に見ていきましょう。
iPhone X、11、12、13、14、15、16シリーズ(ホームボタンなし)
手順:
- 音量上げボタンを押してすぐ離す
- 音量下げボタンを押してすぐ離す
- サイドボタン(電源ボタン)を長押し
- 「スライドで電源オフ」が表示される
- スライダーを右にスライド
- 画面が真っ暗になり、電源が切れる
- 30秒ほど待つ
- サイドボタンを長押し
- Appleロゴが表示されたら離す
- iPhoneが起動する
ポイント:
- 音量ボタンは「押してすぐ離す」のがコツ
- サイドボタンは「スライドで電源オフ」が出るまで押し続ける
iPhone SE(第2世代・第3世代)、8、7、6s、6
手順:
- サイドボタン(またはトップボタン)を長押し
- 「スライドで電源オフ」が表示される
- スライダーを右にスライド
- 画面が真っ暗になり、電源が切れる
- 30秒ほど待つ
- サイドボタン(またはトップボタン)を長押し
- Appleロゴが表示されたら離す
- iPhoneが起動する
ポイント:
- 機種によってボタンの位置が異なる
- iPhone 6s以前はトップボタン、7以降はサイドボタン
iPhone SE(第1世代)、5s、5以前
手順:
- トップボタンを長押し
- 「スライドで電源オフ」が表示される
- スライダーを右にスライド
- 画面が真っ暗になり、電源が切れる
- 30秒ほど待つ
- トップボタンを長押し
- Appleロゴが表示されたら離す
- iPhoneが起動する
設定アプリから再起動する方法(全機種共通)
ボタン操作が苦手な方は、設定アプリからでも可能です。
手順:
- 設定アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 一番下までスクロール
- 「システム終了」をタップ
- 「スライドで電源オフ」をスライド
- 電源が切れたら、サイドボタン(またはトップボタン)を長押しして起動
【強制再起動】フリーズ時の対処法
画面が固まって操作できない時は、強制再起動が必要です。
iPhone 8以降(X、11、12、13、14、15、16シリーズ含む)
手順:
- 音量上げボタンを押してすぐ離す
- 音量下げボタンを押してすぐ離す
- サイドボタンを長押し
- Appleロゴが表示されるまで押し続ける(10〜15秒程度)
- Appleロゴが出たらボタンを離す
- iPhoneが再起動する
ポイント:
- 「スライドで電源オフ」は無視して、そのまま押し続ける
- リズムが重要:上→下→長押し
iPhone 7、7 Plus
手順:
- 音量下げボタンとサイドボタンを同時に長押し
- Appleロゴが表示されるまで押し続ける(10〜15秒程度)
- Appleロゴが出たらボタンを離す
- iPhoneが再起動する
iPhone 6s以前(SE第1世代含む)
手順:
- ホームボタンとトップボタン(またはサイドボタン)を同時に長押し
- Appleロゴが表示されるまで押し続ける(10〜15秒程度)
- Appleロゴが出たらボタンを離す
- iPhoneが再起動する
強制再起動の注意点
いつ使うべきか:
- 画面が完全にフリーズ
- タッチ操作に反応しない
- 電源が切れない
- アプリが固まって終了できない
注意すること:
- 頻繁には使わない(月1回程度まで)
- 通常の再起動で解決できるなら、そちらを優先
- 作業中のデータは保存されない可能性
再起動が必要な場面
場面1:動作が遅くなった
症状:
- アプリの起動が遅い
- 画面の切り替えがもたつく
- キーボードの反応が悪い
対処法:
通常の再起動を試す
場面2:アプリが落ちる・フリーズする
症状:
- 特定のアプリが開けない
- アプリが突然終了する
- 操作中に固まる
対処法:
- まずアプリを強制終了
- それでも改善しなければ再起動
場面3:Wi-Fiやモバイルデータが繋がらない
症状:
- インターネットに接続できない
- Wi-Fiマークが表示されない
- 通信速度が異常に遅い
対処法:
- 機内モードのオン・オフを試す
- 改善しなければ再起動
場面4:バッテリーの減りが異常に早い
症状:
- 数時間で電池切れ
- 使っていないのに減る
- 充電してもすぐ減る
対処法:
- バックグラウンドアプリを終了
- 再起動
- 改善しなければバッテリー状態を確認
場面5:画面が真っ暗・反応しない
症状:
- 画面が真っ暗のまま
- 何を押しても反応なし
- 充電しても変化なし
対処法:
強制再起動
場面6:iOSアップデート後
症状:
- アップデート後の不具合
- 設定が反映されない
- 新機能が使えない
対処法:
アップデート完了後に再起動(推奨)
場面7:定期的なメンテナンス
理由:
iPhoneを長時間使い続けると、メモリに不要なデータが蓄積します。
推奨頻度:
週に1回程度の再起動がおすすめ
再起動で解決できる具体的なトラブル
トラブル1:電話が繋がらない
症状:
- 電話をかけられない
- 着信しない
- 通話が途切れる
解決策:
- 再起動
- SIMカードを抜き差し
- キャリア設定アップデートを確認
トラブル2:Touch ID・Face IDが使えない
症状:
- 指紋認証が反応しない
- 顔認証が失敗する
- パスコード入力を求められる
解決策:
- 再起動
- 手や顔をきれいにする
- Touch ID・Face IDを再登録
トラブル3:通知が来ない
症状:
- メッセージやメールの通知がない
- アプリの通知が表示されない
解決策:
- 通知設定を確認
- 再起動
- 集中モードがオフか確認
トラブル4:カメラが起動しない
症状:
- カメラアプリが開かない
- 真っ暗な画面のまま
- フリーズする
解決策:
- カメラアプリを強制終了
- 再起動
- ストレージ容量を確認
トラブル5:音が出ない
症状:
- 着信音が鳴らない
- 動画の音が出ない
- アラームが鳴らない
解決策:
- 音量・消音モードを確認
- Bluetoothをオフ
- 再起動
トラブル6:充電できない
症状:
- 充電マークが出ない
- 充電が進まない
解決策:
- ケーブルと充電器を確認
- Lightning端子を掃除
- 再起動
- 強制再起動
再起動しても解決しない場合
ステップ1:iOSを最新版にアップデート
手順:
- 設定→一般→ソフトウェアアップデート
- アップデートがあればインストール
ステップ2:アプリをアップデート
手順:
- App Storeを開く
- 右上のアイコンをタップ
- 「すべてをアップデート」をタップ
ステップ3:設定をリセット
手順:
- 設定→一般→転送またはiPhoneをリセット
- 「リセット」をタップ
- 「すべての設定をリセット」を選択
注意:
データは消えませんが、Wi-Fiパスワードなどの設定は初期化されます。
ステップ4:初期化して復元
最終手段として、iPhoneを完全に初期化します。
手順:
- バックアップを必ず取る
- 設定→一般→転送またはiPhoneをリセット
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」
- バックアップから復元
ステップ5:Appleサポートに相談
ここまでやっても解決しない場合は、ハードウェアの故障の可能性があります。
- Appleサポートアプリから相談
- Genius Barを予約
- Apple正規サービスプロバイダに持ち込み
再起動時のよくある質問
Q1. 再起動するとデータは消える?
いいえ、消えません。
通常の再起動でも強制再起動でも、保存されているデータには影響ありません。
ただし、作業中のデータ(保存していないメモなど)は失われる可能性があります。
Q2. 再起動は頻繁にやっても大丈夫?
はい、問題ありません。
ただし、強制再起動は緊急時のみにして、通常の再起動を週1回程度行うのが理想的です。
Q3. 再起動と初期化の違いは?
再起動:
- 電源を入れ直すだけ
- データは全て残る
- 設定も変わらない
初期化:
- 工場出荷時の状態に戻す
- すべてのデータが削除される
- 設定も全て消える
Q4. 再起動中にAppleロゴのまま止まった
対処法:
- さらに10分程度待つ
- 改善しなければ、再度強制再起動
- それでもダメなら、Appleサポートに相談
Q5. バッテリーが少ない時に再起動していい?
できれば20%以上ある時が望ましいです。
再起動中に電源が切れると、まれにシステムに不具合が出る可能性があります。
Q6. 充電中に再起動してもいい?
はい、問題ありません。
むしろ、充電しながらの方が安全です。
Q7. 再起動したらアプリが消えた
消えたように見えるだけで、実際には残っています。
確認方法:
- ホーム画面を右にスワイプ
- 検索バーにアプリ名を入力
- 表示されたアプリをタップ
ホーム画面に戻したい場合は、アイコンを長押ししてホーム画面に追加します。
再起動のベストプラクティス
再起動の理想的な頻度
週1回の定期再起動
毎週日曜の夜など、決まったタイミングで再起動する習慣をつけると良いでしょう。
こんな時はすぐ再起動:
- 動作が明らかに遅い
- アプリが頻繁に落ちる
- バッテリーの減りが早い
- ネットワークが不安定
再起動前の準備
1. 作業中のデータを保存
- 開いているアプリのデータを保存
- 編集中の写真やドキュメントを保存
2. バッテリー残量を確認
- 最低でも20%以上
- できれば充電しながら実行
3. 時間に余裕を持つ
- 再起動には2〜5分程度かかる
- 急いでいる時は避ける
再起動後の確認
1. すべての機能が正常か確認
- Wi-Fi接続
- モバイルデータ通信
- 音量
- タッチ操作
2. 必要なアプリを開く
- よく使うアプリが起動するか
- ログイン状態が保持されているか
特殊な状況での再起動
水没後の再起動
注意:
水没直後は再起動しないでください。
正しい対処:
- すぐに電源を切る
- 完全に乾燥させる(24時間以上)
- 乾燥後に電源を入れる
極端な温度環境での再起動
高温時:
- 涼しい場所に移動
- ケースを外す
- 温度が下がってから再起動
低温時:
- 温かい場所に移動
- 常温に戻してから再起動
長期間使わなかった後の再起動
数週間〜数ヶ月使っていなかった場合:
- まず充電する
- 十分に充電されたら電源を入れる
- 起動後、iOSアップデートを確認
まとめ:再起動は万能のトラブル解決法
iPhoneの再起動は、多くのトラブルを解決できる基本的な対処法です。
通常の再起動(機種別)
ホームボタンなし(iPhone X以降):
- 音量上→音量下→サイドボタン長押し
- スライドで電源オフ
- サイドボタン長押しで起動
ホームボタンあり(iPhone 8以前):
- サイドボタン(またはトップボタン)長押し
- スライドで電源オフ
- ボタン長押しで起動
強制再起動(機種別)
iPhone 8以降:
音量上→音量下→サイドボタン長押し(Appleロゴまで)
iPhone 7:
音量下とサイドボタン同時長押し
iPhone 6s以前:
ホームボタンとトップボタン同時長押し
再起動が効果的な場面
- 動作が遅い
- アプリがフリーズ
- ネットワークが不安定
- バッテリーの減りが早い
- 画面が反応しない
- 定期メンテナンス(週1回推奨)
再起動で解決しない場合
- iOSアップデート
- アプリアップデート
- 設定リセット
- 初期化と復元
- Appleサポートに相談
困った時はまず再起動。この基本を覚えておくだけで、多くのトラブルは自分で解決できます。
週に1回の習慣的な再起動で、iPhoneを常に快適な状態に保ちましょう。

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