iPhoneを売却したり譲渡したりする前に、「本当にデータが消えているのか不安…」と感じたことはありませんか?
また、中古のiPhoneを購入した際に「ちゃんと初期化されているか確認したい」と思うこともあるでしょう。
この記事では、iPhoneが正しく初期化されているかを確認する方法を詳しく解説します。売却前の最終チェックや、中古品購入時の確認ポイントとして活用してください。
iPhoneの初期化とは?データが完全に消える仕組み
初期化とは、iPhoneを工場出荷時の状態に戻す作業のことです。
具体的には、以下がすべて削除されます。
- 写真や動画などの個人データ
- 連絡先、メッセージ、メール
- アプリとアプリ内のデータ
- Apple IDのサインイン情報
- Wi-Fiパスワードなどの設定
- Face IDやTouch IDの登録情報
つまり、「誰が使っていたか分からない状態」に戻るわけです。
初期化されていないとどうなる?
初期化せずに他人に渡してしまうと、以下のようなリスクがあります。
個人情報の流出
- 写真や動画が見られてしまう
- 連絡先やメールの内容が知られる
- SNSのアカウント情報が残っている
不正利用のリスク
- Apple IDが悪用される
- クレジットカード情報が盗まれる
- 購入したアプリやコンテンツが使われる
だからこそ、確実に初期化されているか確認することが重要なんです。
初期化されているか確認する方法|5つのチェックポイント
iPhoneが初期化済みかどうかは、以下の方法で確認できます。
確認方法1:起動時の画面をチェック
最も分かりやすい確認方法は、iPhoneの電源を入れた時の画面です。
初期化されている場合
電源を入れると、以下の画面が表示されます。
- 「こんにちは」と表示される(言語選択画面)
- 国または地域を選択する画面
- Wi-Fi設定画面
- 初期設定の案内
このような「新品を開封した時と同じ画面」が出れば、正しく初期化されています。
初期化されていない場合
- ロック画面が表示される
- パスコード入力を求められる
- ホーム画面にアプリが並んでいる
- 前の持ち主の写真や壁紙が見える
これらが表示された場合、初期化されていません。
確認方法2:Apple IDのサインイン状態を確認
初期化が正しく行われていれば、Apple IDからサインアウトされています。
確認手順
初期設定を進めて、以下を確認してください。
- 「設定」アプリを開く
- 一番上のユーザー名の部分を確認
初期化済みの状態:
「iPhoneにサインイン」または「Apple IDでサインインしてください」と表示される
初期化されていない状態:
前の持ち主の名前やメールアドレスが表示される
確認方法3:アクティベーションロックの有無
初期設定中に以下の画面が表示されることがあります。
「アクティベーションロック」
「このiPhoneは現在Apple IDにリンクされています」
これは「iPhoneを探す」がオンのまま初期化された証拠です。
アクティベーションロックとは?
盗難防止機能で、前の持ち主のApple IDとパスワードを入力しないと使えなくなります。
この画面が出た場合、以下のどちらかです。
- 初期化はされているが、「iPhoneを探す」がオフにされていなかった
- 前の持ち主のApple IDの解除が必要
対処法
中古品を購入した場合:
- 販売者に連絡して、Apple IDの解除を依頼
- 解除できない場合は返品を検討
自分のiPhoneの場合:
- 前に使っていたApple IDとパスワードを入力
- 忘れた場合はパスワードリセットを実行
確認方法4:「iPhoneを探す」の状態をチェック
iCloud.comから、デバイスの状態を確認できます。
確認手順
- パソコンやスマホでiCloud.com にアクセス
- 前の持ち主のApple IDでサインイン
- 「iPhoneを探す」をクリック
- デバイス一覧を確認
初期化済みの場合:
該当のiPhoneがリストに表示されない、または「オフライン」と表示される
初期化されていない場合:
iPhoneの現在地が表示される
確認方法5:ストレージ容量を確認
データが残っていれば、ストレージ容量に反映されます。
確認手順
- 初期設定を完了させる
- 「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」をタップ
初期化済みの場合:
- 使用済み容量がほぼゼロ(システムファイルのみ)
- アプリがほとんどインストールされていない
初期化されていない場合:
- 使用済み容量が多い
- 前の持ち主のアプリが残っている
- 写真やビデオが保存されている
初期化する前に確認すべきこと|データ消失を防ぐチェックリスト
ここからは、「これから初期化する人」向けの内容です。
初期化を実行する前に、以下を必ず確認してください。
チェック1:バックアップは取ったか
一度初期化すると、データは二度と戻りません。
iCloudバックアップの確認
- 「設定」→「ユーザー名」→「iCloud」をタップ
- 「iCloudバックアップ」をタップ
- 最終バックアップの日時を確認
- 古い場合は「今すぐバックアップを作成」をタップ
iTunesバックアップの確認
- PCにiPhoneを接続
- iTunes(またはFinder)を開く
- デバイスを選択
- 「今すぐバックアップ」をクリック
バックアップが完了するまで、絶対に初期化しないでください。
チェック2:Apple IDのパスワードは分かるか
初期化後にiPhoneを再び使う場合、Apple IDとパスワードが必要です。
忘れている場合:
- Apple IDのパスワードリセットページにアクセス
- 本人確認を行う
- 新しいパスワードを設定
事前に確認・リセットしておきましょう。
チェック3:SIMカードは抜いたか
SIMカードには連絡先などのデータが保存されている場合があります。
売却や譲渡の際は、必ず取り出してください。
SIMカードの取り出し方
- iPhone側面のSIMトレイを探す
- SIMピン(またはクリップ)を穴に差し込む
- 軽く押してトレイを引き出す
- SIMカードを取り出す
チェック4:「iPhoneを探す」はオフにしたか
オンのまま初期化すると、アクティベーションロックがかかります。
オフにする方法
- 「設定」→「ユーザー名」→「探す」をタップ
- 「iPhoneを探す」をタップ
- オフに切り替える
- Apple IDのパスワードを入力
チェック5:Apple Watchのペアリングは解除したか
Apple Watchを使っている場合、ペアリングを解除してください。
解除方法
- iPhoneで「Watch」アプリを開く
- 「マイウォッチ」タブをタップ
- ペアリングを解除したいウォッチを選択
- 「Apple Watchとのペアリングを解除」をタップ
中古iPhoneを購入する時の確認ポイント
中古のiPhoneを買う予定の方は、以下を確認してから購入しましょう。
購入前に確認すべきこと
1. 初期化されているか実機で確認
可能であれば、電源を入れて「こんにちは」画面が表示されるか確認してください。
2. アクティベーションロックの有無
ロックがかかっていると使えません。必ず確認しましょう。
販売者に「iPhoneを探す」をオフにしてもらうか、その場でApple IDを解除してもらいます。
3. IMEIやシリアル番号をチェック
盗難品や不正入手品ではないか確認できます。
- 「設定」→「一般」→「情報」でIMEIを確認
- Appleの保証状況確認ページで入力
- 「アクティベーションロックの状態」を確認
4. 動作確認
- 画面のタッチ操作が正常か
- カメラやスピーカーが動くか
- Wi-Fiに接続できるか
- バッテリーの状態(設定→バッテリー→バッテリーの状態で確認)
購入後にやるべきこと
1. 自分のApple IDでサインイン
初期設定を進めて、自分のApple IDでサインインします。
2. iOSを最新版にアップデート
「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」で確認し、アップデートがあれば実行します。
3. 「iPhoneを探す」をオンにする
盗難や紛失に備えて、必ずオンにしておきましょう。
初期化が完了しているか確認する方法
自分で初期化した後、本当に完了しているか不安な場合の確認方法です。
確認手順
1. 電源を入れ直す
初期化が完了したら、一度電源を切って再起動します。
2. 初期設定画面が表示されるか確認
「こんにちは」画面が出れば、初期化は正常に完了しています。
3. Apple IDからサインアウトされているか確認
iCloud.comにアクセスして、「iPhoneを探す」のデバイスリストを確認します。
該当のiPhoneが表示されなければ、正しく削除されています。
4. データが残っていないか最終チェック
初期設定を進めて、以下を確認してください。
- 写真アプリに画像が残っていないか
- 連絡先が空になっているか
- メッセージやメールが消えているか
- Safari の閲覧履歴がないか
よくある質問と答え
Q1. 初期化したのに写真が残っているのはなぜ?
iCloudフォトライブラリがオンになっている可能性があります。
初期設定でApple IDでサインインすると、iCloud上の写真が自動的に同期されます。
対処法:
- 初期化前にiCloudフォトライブラリをオフにする
- または、iCloud.comにアクセスして写真を削除する
Q2. 「iPhoneを探す」をオフにせず初期化してしまった
アクティベーションロックがかかっている状態です。
前に使っていたApple IDとパスワードで解除できます。
忘れた場合は、Appleサポートに連絡して本人確認を行う必要があります。
Q3. 初期化してもApple IDが残っているように見える
初期設定中に、前と同じApple IDでサインインした可能性があります。
これは正常な動作で、新しく使う際に自分のIDでサインインするためです。
前の持ち主のIDが残っている場合は、初期化が不完全です。
Q4. バックアップを取らずに初期化してしまった
残念ながら、データを復元する方法はありません。
iCloudの自動バックアップがオンになっていた場合のみ、過去のバックアップから復元できる可能性があります。
Q5. 初期化したiPhoneは本当に安全?
正しく初期化されていれば、データの復元はほぼ不可能です。
ただし、より安全性を高めたい場合:
- 初期化を2回実行する
- 専用のデータ消去ソフトを使う
- 専門業者に依頼する
といった方法もあります。
まとめ:確実な初期化確認で安心を
iPhoneの初期化確認は、個人情報保護の観点からとても重要です。
初期化されているか確認する5つの方法
- 起動時に「こんにちは」画面が表示される
- Apple IDがサインアウトされている
- アクティベーションロックがかかっていない
- 「iPhoneを探す」のリストに表示されない
- ストレージ容量がほぼ空
初期化前の必須チェック
- バックアップの作成
- Apple IDパスワードの確認
- SIMカードの取り出し
- 「iPhoneを探す」をオフ
- Apple Watchのペアリング解除
中古購入時の確認ポイント
- 実機で初期化状態を確認
- アクティベーションロックの有無
- IMEI/シリアル番号のチェック
- 動作確認とバッテリー状態
売却や譲渡の前には、この記事のチェックリストを使って確実に確認しましょう。
中古品を購入する際も、トラブルを避けるために事前確認を怠らないでください。
大切な個人情報を守るため、丁寧な確認作業を心がけることが重要です。

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