「iPhoneのアップデートを始めたけど、もう何時間も終わらない…」
「準備中の画面から全然進まなくて、スマホが使えない!」
iOSのアップデート中にこんな経験をした方、実は少なくありません。せっかく新しい機能を楽しみにアップデートを始めたのに、画面が固まって動かなくなると本当に困りますよね。
この記事では、iPhoneのアップデートが終わらない問題について、原因から具体的な解決策まで徹底的に解説します。初心者の方でも安心して試せる方法ばかりなので、ぜひ参考にしてください。
まず確認!それって本当に「終わらない」状態?

実は、多くの場合「終わらない」と思っていても、ただ時間がかかっているだけということがあります。
正常なアップデート時間の目安
iPhoneのアップデートにかかる時間は、状況によって大きく変わります。
一般的な所要時間
- ダウンロード:5分~30分
- 準備中:5分~20分
- インストール:10分~60分
- 検証:5分~15分
合計すると、30分から2時間程度が目安になります。特にiOS 18などの大型アップデートの場合、1時間以上かかることも珍しくありません。
「待つべき」サインと「問題がある」サイン
まだ正常に動いているサイン
- 進行バー(プログレスバー)が少しずつ動いている
- リンゴマークと進行バーが両方表示されている
- 画面が温かい(処理中の証拠)
問題があるサイン
- 3時間以上経っても何も変わらない
- 進行バーが全く動かない
- 画面が真っ暗、または何も表示されない
- 本体が異常に熱い
まずは1時間、様子を見てみましょう。それでも変化がない場合、次の対処法を試す時間です。
iPhoneのアップデートが終わらない原因
アップデートが止まってしまう原因は様々です。主な原因を知っておくと、適切な対処法を選びやすくなります。
原因1:ストレージ容量の不足
iOSアップデートには通常5GB以上、大型アップデートの場合は10GB以上の空き容量が必要です。
容量が足りないと:
- ダウンロードが途中で止まる
- 「準備中」から進まない
- インストールが失敗する
確認方法
設定 → 一般 → iPhoneストレージ
画面の上部に「使用済み:○GB / ○GB」と表示されます。残りが5GB以下なら要注意です。
原因2:Wi-Fi接続の問題
アップデートには安定したインターネット接続が必須です。
よくあるWi-Fiトラブル
- 電波が弱い
- 接続が不安定
- ルーターから離れすぎている
- 他の人が同時に大量のデータをダウンロードしている
特に「検証中」や「ダウンロード中」の段階で止まる場合は、Wi-Fiが原因のことが多いです。
原因3:バッテリー残量の不足
iPhoneは安全のため、バッテリーが50%以下の状態ではアップデートを進めないことがあります。
バッテリー不足のリスク
- アップデート途中で電源が切れる
- データが破損する可能性
- 再起動を繰り返す「リンゴループ」に陥る
充電しながらアップデートするのが基本ルールです。
原因4:Appleサーバーの混雑
新しいiOSがリリースされた直後は、世界中の人が一斉にアップデートを始めます。
サーバー混雑の影響
- ダウンロードが異常に遅い
- 「アップデートを確認できません」のエラー
- 検証作業が終わらない
この場合は、少し時間をおいてから再挑戦するのが効果的です。
原因5:アップデートファイルの破損
ダウンロード中にネットワークが切断されたりすると、アップデートファイルが壊れることがあります。
破損ファイルの症状
- 「アップデートを検証できません」と表示
- インストール開始後すぐに止まる
- エラーメッセージが繰り返し表示される
この場合は、ファイルを削除して再ダウンロードが必要です。
原因6:本体の過熱
アップデート作業は、iPhoneに大きな負荷をかけます。
本体が熱くなりすぎると、安全機能が働いてアップデートを一時停止することがあります。特に夏場や直射日光の当たる場所では注意が必要です。
原因7:古い機種での処理能力不足
iPhone 7やiPhone 8など、発売から年数が経っている機種では、最新のiOSアップデートに時間がかかることがあります。
これは機種が悪いわけではなく、新しいOSの要求する処理能力が高いためです。
症状別:どの段階で止まっている?
アップデートが止まる段階によって、効果的な対処法が異なります。まず自分の症状を確認しましょう。
「準備中」で止まっている場合
画面表示
「アップデートを準備中」または「Preparing Update」
起きていること
ダウンロードしたファイルを展開し、インストールの準備をしています。
主な原因
- ストレージ容量不足
- Wi-Fi接続不良
- ファイル破損
「検証中」で止まっている場合
画面表示
「アップデートを検証中」または「Verifying Update」
起きていること
ダウンロードしたファイルが正しいかAppleサーバーで確認しています。
主な原因
- インターネット接続の問題
- Appleサーバーの混雑
- アップデートファイルの破損
「今すぐインストール」から進まない場合
画面表示
「今すぐインストール」ボタンを押したのに反応がない
起きていること
システムがインストール開始の条件を確認中です。
主な原因
- バッテリー残量不足(50%以下)
- バックグラウンドで他のプロセスが動いている
- ストレージの空き容量不足
リンゴマーク(Appleロゴ)で止まっている場合
画面表示
リンゴマークと進行バーが表示されたまま
起きていること
実際のインストール作業が進行中です。
判断基準
- 進行バーが少しでも動いている → 待つ(最大1時間)
- 全く動かない → 対処が必要
主な原因
- 単に時間がかかっている(正常)
- システムファイルの問題
- ハードウェアの不具合
【基本対処法】すぐに試せる5つの方法

まずは、データを消さずに試せる基本的な方法から始めましょう。
対処法1:とにかく待つ(1時間は我慢)
おすすめ度:★★★★★
最も重要なアドバイスは「焦らないこと」です。
待つべき理由
- アップデートは見た目以上に複雑な作業
- 進行バーは正確な時間を示さないことも
- 無理に中断すると問題が悪化する可能性
待つ際の注意点
✓ 充電ケーブルを接続したまま
✓ 安定したWi-Fi環境を維持
✓ 涼しい場所に置く
✓ 画面は触らない
目安時間
- 小規模アップデート:30分~1時間
- 大規模アップデート:1時間~2時間
それでも進まない場合は、次の方法に進みましょう。
対処法2:通常の再起動を試す
おすすめ度:★★★★☆
もし画面が操作できる状態なら、一度電源を切って再起動してみましょう。
iPhone X以降(Face ID搭載機種)の再起動
- 音量上ボタンを押してすぐ離す
- 音量下ボタンを押してすぐ離す
- サイドボタン(電源ボタン)を長押し
- 「スライドで電源オフ」を右にスライド
- 30秒待ってから、サイドボタンを再度長押し
iPhone 8以前(ホームボタンあり)の再起動
- 電源ボタン(トップまたはサイド)を長押し
- 「スライドで電源オフ」を右にスライド
- 30秒待ってから、電源ボタンを再度長押し
再起動後、もう一度アップデートを試してみてください。
対処法3:Wi-Fi接続をリセット
おすすめ度:★★★★☆
ネットワークの問題が原因の場合、これが効果的です。
手順
- 設定 → Wi-Fi
- 現在接続中のWi-Fiをタップ
- 「このネットワーク設定を削除」をタップ
- もう一度同じWi-Fiに接続し直す
ポイント
- Wi-Fiのパスワードを事前に確認しておく
- ルーターの近くで作業する
- 5GHz帯のWi-Fiがあれば、そちらを優先
対処法4:不要なアプリを削除して容量確保
おすすめ度:★★★★★
ストレージ不足が原因の場合に有効です。
効率的な容量確保の手順
ステップ1:現状確認
設定 → 一般 → iPhoneストレージ
ステップ2:大容量アプリを見つける
リストが容量の大きい順に表示されるので、上位のアプリをチェック
ステップ3:削除する
- 使っていないアプリは「Appを削除」
- 使っているけど容量が大きいアプリは「Appを取り除く」
「Appを取り除く」を選ぶと、アプリのデータは残したまま本体だけ削除できます。後で再インストールすれば、データが戻ります。
その他の容量確保方法
- 不要な写真・動画を削除
- 「最近削除した項目」を空にする
- Safariのキャッシュをクリア(設定 → Safari → 履歴とWebサイトデータを消去)
- 大きなメッセージの添付ファイルを削除
目標:最低5GB、できれば10GBの空き容量を確保
対処法5:破損したアップデートファイルを削除
おすすめ度:★★★★☆
「検証できません」というエラーが出る場合に効果的です。
手順
- 設定 → 一般 → iPhoneストレージ
- リストから「iOS ○○(数字)」を探す
- タップして「アップデートを削除」を選択
- 設定 → 一般 → ソフトウェア・アップデート
- もう一度「ダウンロードしてインストール」をタップ
新しくダウンロードし直すことで、破損していないファイルを入手できます。
【応用対処法】それでもダメなら試したい方法
基本的な方法で解決しない場合は、より高度な対処法を試しましょう。
対処法6:強制再起動
おすすめ度:★★★★☆
通常の再起動ができない、または画面が完全に固まっている場合に有効です。
注意:強制再起動は最終手段です。データが失われる可能性は低いですが、進行中のアップデートが中断されます。
iPhone X / 11 / 12 / 13 / 14 / 15(Face ID機種)
- 音量上ボタンを押してすぐ離す
- 音量下ボタンを押してすぐ離す
- サイドボタンをAppleロゴが表示されるまで長押し(約10秒)
iPhone 8 / 8 Plus / SE(第2世代以降)
- 音量上ボタンを押してすぐ離す
- 音量下ボタンを押してすぐ離す
- サイドボタンをAppleロゴが表示されるまで長押し
iPhone 7 / 7 Plus
音量下ボタンとサイドボタンを同時に、Appleロゴが表示されるまで長押し
iPhone 6s以前
ホームボタンと電源ボタンを同時に、Appleロゴが表示されるまで長押し
強制再起動後、正常に起動したらアップデートをやり直しましょう。
対処法7:ネットワーク設定をリセット
おすすめ度:★★★☆☆
Wi-Fi、モバイルデータ、VPNなど、すべてのネットワーク設定をリセットします。
手順
- 設定 → 一般 → 転送またはiPhoneをリセット
- 「リセット」をタップ
- 「ネットワーク設定をリセット」を選択
- パスコードを入力して確認
注意点
- Wi-Fiのパスワードは再入力が必要
- VPN設定は再設定が必要
- データは消えません
リセット後、iPhoneが自動的に再起動します。Wi-Fiに再接続してから、アップデートを再開してください。
対処法8:パソコンを使ってアップデート
おすすめ度:★★★★★
iPhone本体でのアップデートがどうしてもうまくいかない場合、パソコン経由が最も確実です。
Macの場合(macOS Catalina以降)
- iPhoneをMacにUSBケーブルで接続
- Finderを開く
- サイドバーから自分のiPhoneを選択
- 「一般」タブを開く
- 「アップデートを確認」をクリック
- 「ダウンロードしてアップデート」をクリック
Windowsの場合、またはmacOS Mojave以前
- iTunesをインストール(最新版推奨)
- iPhoneをパソコンにUSBケーブルで接続
- iTunesを起動
- 左上のデバイスアイコンをクリック
- 「概要」を選択
- 「更新プログラムを確認」をクリック
- 「アップデート」をクリック
パソコン経由のメリット
- より安定した環境でアップデート
- Wi-Fi環境に左右されない
- 問題が起きた時に復元しやすい
所要時間:30分~1時間
対処法9:リカバリーモードで復元
おすすめ度:★★☆☆☆
警告:この方法はiPhoneを初期化します。事前にバックアップがないとデータがすべて消えます。最終手段として考えてください。
リカバリーモードは、iPhoneをAppleの工場出荷状態に戻す方法です。
事前準備
✓ 必ずiCloudまたはパソコンでバックアップを取る
✓ Apple IDとパスワードを確認
✓ USBケーブルとパソコンを用意
リカバリーモードへの入り方
- iPhoneをパソコンに接続
- Mac:Finderを開く / Windows:iTunesを開く
- 強制再起動の手順を開始(機種ごとに異なる)
- 「リカバリーモード」の画面が出るまでボタンを押し続ける
- パソコンのマークとケーブルの絵が表示されます
- パソコン側で「復元」または「アップデート」を選択
- 「アップデート」を選ぶとデータを保持できる可能性があります
注意事項
- 作業中は絶対にケーブルを抜かない
- 所要時間は30分~1時間
- ダウンロードに15分以上かかると自動的にキャンセルされるので、最初からやり直す必要があります
予防策:次回から同じ問題を避けるために
一度トラブルを経験したら、次からは同じ問題を防ぎたいですよね。
予防策1:自動アップデートをオンにする
手動でアップデートすると、つい後回しにしてしまいがち。自動アップデートなら、寝ている間に勝手に済ませてくれます。
設定方法
設定 → 一般 → ソフトウェア・アップデート → 自動アップデート
以下の2つをオンに:
- 「iOSアップデートをダウンロード」
- 「iOSアップデートをインストール」
自動アップデートのタイミング
- 夜間、充電中
- Wi-Fi接続時
- 画面ロック中
予防策2:常に余裕のある容量を保つ
日頃から空き容量を意識しましょう。
おすすめの管理方法
- iCloud写真を有効にする(設定 → 写真 → iCloud写真)
- 定期的に不要なアプリを削除
- 「非使用のAppを取り除く」を有効化
(設定 → App Store → 非使用のAppを取り除く)
目標:常に10GB以上の空き容量を維持
予防策3:リリース直後は避ける
新しいiOSがリリースされた直後の24~48時間は、サーバーが混雑します。
おすすめのタイミング
- リリースから2~3日後
- 平日の深夜(日本時間)
- 週末の早朝
急ぎでなければ、少し様子を見てからアップデートするのが賢明です。
予防策4:バックアップは必須
万が一に備えて、定期的なバックアップは必須です。
iCloudバックアップ(簡単)
設定 → 自分の名前 → iCloud → iCloudバックアップ → 今すぐバックアップを作成
パソコンでのバックアップ(確実)
- Mac:Finderでデバイスを選択 → バックアップ
- Windows:iTunesでデバイスを選択 → バックアップ
理想:週1回はバックアップを取る習慣を
予防策5:充電しながら、Wi-Fi接続で
アップデートの基本ルールを守りましょう。
理想的なアップデート環境
✓ バッテリー80%以上、または充電中
✓ 安定した高速Wi-Fi(5GHz帯が理想)
✓ ルーターの近く
✓ 涼しい場所
✓ 時間に余裕がある時
よくある質問(FAQ)

Q1:アップデートを中断したらデータは消える?
A: 通常は消えません。ただし、インストール作業中に強制終了すると、iPhoneが起動しなくなるリスクがあります。できるだけ完了するまで待つか、正しい手順で中断してください。
Q2:アップデートに失敗したら料金がかかる?
A: かかりません。iOSのアップデートは完全無料です。何度失敗しても追加料金は発生しません。
Q3:古いiPhoneでも最新iOSにできる?
A: 機種によります。Appleは通常、発売から5~6年の機種まで最新iOSをサポートしています。
対応機種は、設定 → 一般 → ソフトウェア・アップデート で確認できます。「iOSは最新です」と表示されれば、その機種でインストール可能な最新版です。
Q4:アップデート中にiPhoneを使える?
A: ダウンロード中は使えますが、「準備中」「インストール中」の段階では使えません。この間は画面をロックし、作業が完了するまで待ちましょう。
Q5:モバイルデータでアップデートできる?
A: iOS 15以降、5G接続であれば可能ですが、おすすめしません。
理由
- データ通信量が膨大(3~5GB)
- 接続が不安定になりやすい
- 通信制限にかかる可能性
Wi-Fi環境でのアップデートを強く推奨します。
Q6:アップデート後に不具合が出たら元に戻せる?
A: 公式には戻せません。ただし、リリース直後の限定期間のみ、Appleが旧バージョンへの「署名」を提供していることがあります。
不具合が出た場合の対処法:
- iPhoneを再起動
- 設定のリセット
- Appleサポートに相談
Q7:「アップデートを確認できません」と出る場合は?
A: これは通常、ネットワークまたはAppleサーバーの問題です。
対処法
- Wi-Fi接続を確認
- 機内モードをオン→オフ
- 時間をおいて再試行
- パソコン経由でアップデート
まとめ:焦らず、順番に試そう
iPhoneのアップデートが終わらない問題、いかがでしたか?
この記事のポイント
✅ まずは待つ:1時間は様子を見る
✅ 原因を特定:容量、Wi-Fi、バッテリーをチェック
✅ 基本から試す:再起動、容量確保、ファイル再ダウンロード
✅ それでもダメなら応用策:強制再起動、パソコン経由
✅ 予防が大切:自動アップデート、定期バックアップ
最も大切なこと:焦らないこと
アップデート中のトラブルは、正しい手順で対処すれば必ず解決できます。データを守るためにも、いきなり強制終了せず、この記事で紹介した方法を順番に試してみてください。
それでも解決しない場合は、Apple Storeや正規サービスプロバイダに相談することをおすすめします。
快適なiPhoneライフを楽しんでくださいね!


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