「間違えて大切な写真を削除してしまった…」
「子供の成長記録が消えてしまって、どうしよう…」
iPhoneで写真を削除してしまったとき、心臓が止まりそうになりますよね。でも、安心してください。多くの場合、消してしまった写真は復元できる可能性があります。
この記事では、iPhoneで削除した写真を取り戻す方法を、初心者の方にもわかりやすく徹底解説します。簡単な方法から、完全に削除してしまった場合の対処法まで、すべてカバーしていきます。
まず確認!あなたの写真はどこにある?

写真を復元する前に、まず「どの段階で削除されたか」を確認しましょう。状況によって復元方法が変わってきます。
削除した写真が辿る3つの段階
第1段階:通常削除(復元が簡単)
写真を削除すると、まず「最近削除した項目」というアルバムに移動します。ここに入っている間はまだ安心です。
- 保管期間:30日間
- 復元難易度:★☆☆☆☆(超簡単)
- 追加ツール:不要
第2段階:完全削除(復元は可能だが条件あり)
「最近削除した項目」からも削除すると、iPhoneの表面上は完全に消えます。ただし、バックアップがあれば復元できます。
- 復元難易度:★★★☆☆(バックアップ次第)
- 必要なもの:事前のバックアップ
- 復元方法:iCloudまたはiTunes/Finderから復元
第3段階:本当の完全削除(復元は非常に困難)
バックアップもなく、完全削除から時間が経過した場合。この段階では専門ツールが必要になります。
- 復元難易度:★★★★★(かなり難しい)
- 必要なもの:専門のデータ復元ソフト
- 成功率:低~中程度
【最優先】「最近削除した項目」から復元する方法
まずは、一番簡単な方法から試しましょう。削除から30日以内なら、ほぼ確実に復元できます。
復元の手順(所要時間:1分)
ステップ1:写真アプリを開く
iPhoneのホーム画面から「写真」アプリをタップします。
ステップ2:「最近削除した項目」を探す
画面下部の「アルバム」をタップ。下にスクロールすると、「最近削除した項目」というアルバムが見つかります。
iOS 18の場合
- 「その他」→「最近削除した項目」
iOS 17以前の場合
- 「アルバム」→一番下までスクロール→「最近削除した項目」
ステップ3:写真を確認する
「最近削除した項目」をタップすると、削除した写真が一覧で表示されます。各写真の下には「あと○日」という数字が表示されています。これが完全削除までの残り日数です。
ステップ4:復元する写真を選ぶ
1枚だけ復元する場合
- 復元したい写真をタップして開く
- 右下の「復元」ボタンをタップ
- 「写真を復元」をタップ
複数枚を復元する場合
- 右上の「選択」をタップ
- 復元したい写真を複数タップして選択
- 右下の「復元」をタップ
- 「○枚の写真を復元」をタップ
すべてを復元する場合
- 右上の「選択」をタップ
- 左下の「すべて復元」をタップ
- 「○枚の写真を復元」をタップ
これで、削除した写真が元のアルバムに戻ります!
Face IDまたはTouch IDの認証が必要な場合
セキュリティ設定によっては、「最近削除した項目」を開くときに認証を求められることがあります。これは正常な動作なので、指示に従ってロック解除してください。
iCloud.comから写真を復元する方法
「最近削除した項目」が空になっていても、iCloud写真を使っている場合はまだチャンスがあります。
事前確認:iCloud写真がオンになっているか
まず、iCloud写真が有効になっているか確認しましょう。
確認方法
- 設定アプリを開く
- 一番上の自分の名前をタップ
- 「iCloud」→「写真」をタップ
- 「iCloud写真」がオンになっているか確認
オンになっていれば、写真はiCloudにも保存されています。
iCloud.comでの復元手順
ステップ1:iCloud.comにアクセス
パソコンまたはスマホのブラウザ(Safari、Chromeなど)で、以下にアクセスします。
URL: https://www.icloud.com
ステップ2:サインイン
Apple IDとパスワードでサインインします。2ファクタ認証が有効な場合は、iPhoneに届く確認コードを入力してください。
ステップ3:「写真」をクリック
iCloud.comのホーム画面で「写真」のアイコンをクリックします。
ステップ4:「最近削除した項目」を開く
左側のメニューから「最近削除した項目」をクリックします。
ステップ5:写真を復元
- 復元したい写真をクリックして選択
- 右上の「復元」ボタンをクリック
- 確認画面で「復元」をクリック
復元した写真は、iPhoneの写真アプリにも自動的に反映されます(通常は数分以内)。
iCloudバックアップから写真を復元する方法
「最近削除した項目」からも消えてしまった場合、iCloudのバックアップから復元できます。
重要な注意点
この方法にはリスクがあります:
- iPhoneが初期化される
- バックアップ以降に追加したデータは消える
- 復元には時間がかかる(30分~数時間)
必ず実行前に:
✓ 現在のiPhoneのデータをバックアップ
✓ 復元したいバックアップの日付を確認
✓ 時間に余裕があるときに実施
バックアップの有無を確認する
確認方法
- 設定アプリを開く
- 一番上の自分の名前をタップ
- 「iCloud」をタップ
- 「iCloudバックアップ」をタップ
- バックアップの日付と時刻を確認
削除する前の日付のバックアップがあれば、復元可能です。
iCloudバックアップからの復元手順
ステップ1:iPhoneを初期化する
- 設定アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「転送またはiPhoneをリセット」をタップ
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップ
- パスコードとApple IDのパスワードを入力
- 「iPhoneを消去」をタップして確定
初期化には10~30分かかります。
ステップ2:初期設定を進める
iPhoneが再起動すると、初期設定画面が表示されます。言語、国、Wi-Fiなどを設定していきます。
ステップ3:「Appとデータ」画面で復元を選択
「Appとデータ」という画面が表示されたら、「iCloudバックアップから復元」をタップします。
ステップ4:Apple IDでサインイン
Apple IDとパスワードを入力してサインインします。
ステップ5:バックアップを選択
利用可能なバックアップの一覧が表示されます。
- 日付を確認
- 削除した写真が含まれているバックアップを選択
- タップして復元開始
ステップ6:復元完了を待つ
復元には30分~数時間かかります。
待機中の注意点:
✓ Wi-Fiに接続したまま
✓ 充電器に接続
✓ 復元が完了するまで操作しない
復元が完了すると、iPhoneが再起動し、削除した写真が戻ってきます。
パソコンを使ってiTunes/Finderから復元する方法

パソコンに定期的にバックアップを取っている場合、そこから復元できます。
必要なもの
- パソコン(WindowsまたはMac)
- iPhoneとパソコンを接続するケーブル
- 事前に作成したiTunes/Finderのバックアップ
Macでの復元手順(macOS Catalina以降)
ステップ1:Finderを開く
Macでは、iTunes の代わりに「Finder」を使います。
ステップ2:iPhoneを接続
USBケーブルでiPhoneをMacに接続します。
ステップ3:デバイスを選択
Finderの左側のサイドバーに、接続したiPhoneが表示されます。クリックして選択してください。
ステップ4:「バックアップを復元」をクリック
- 「一般」タブを開く
- 「バックアップを復元」ボタンをクリック
- 復元したいバックアップを選択(日付を確認)
- 「復元」をクリック
ステップ5:完了を待つ
復元が完了するまで、iPhoneをMacに接続したままにしてください。
Windowsでの復元手順(iTunes使用)
ステップ1:iTunesを起動
パソコンでiTunesを開きます。最新版をインストールしておくことをおすすめします。
ダウンロード先: https://www.apple.com/jp/itunes/
ステップ2:iPhoneを接続
USBケーブルでiPhoneをパソコンに接続します。
ステップ3:デバイスを選択
iTunes画面の左上に表示されるiPhoneのアイコンをクリックします。
ステップ4:「バックアップを復元」をクリック
- 「概要」タブを開く
- 「バックアップを復元」ボタンをクリック
- バックアップの一覧から復元したいものを選択
- 「復元」をクリック
ステップ5:完了を待つ
復元が完了するまで、絶対にケーブルを抜かないでください。
バックアップから復元する際の注意点
メリット
✓ 削除した写真を確実に取り戻せる
✓ 他のデータも一緒に復元される
デメリット
✗ バックアップ以降のデータは消える
✗ 復元には時間がかかる
✗ 写真だけを選択的に復元できない
クラウドストレージサービスから復元する
GoogleフォトやDropboxなど、他のクラウドサービスに自動バックアップしている場合、そこから復元できる可能性があります。
Googleフォトから復元
Googleフォトの自動バックアップ機能を使っていた場合、削除した写真がGoogleフォトに残っているかもしれません。
復元手順
ステップ1:Googleフォトアプリを開く
iPhoneでGoogleフォトアプリを起動します。
ステップ2:写真を探す
削除した写真を探して、タップして開きます。
ステップ3:ダウンロード
- 右上の「…」(3つの点)をタップ
- 「ダウンロード」を選択
- 写真がiPhoneのカメラロールに保存されます
Googleフォトのゴミ箱から復元
Googleフォトで削除した写真は、60日間「ゴミ箱」に保管されます。
手順
- Googleフォトアプリを開く
- 右下の「ライブラリ」をタップ
- 「ゴミ箱」をタップ
- 復元したい写真を選択
- 「復元」をタップ
Dropboxから復元
手順
- Dropboxアプリを開く
- 「写真」タブまたは「カメラアップロード」フォルダを開く
- 復元したい写真をタップ
- 右上の「…」をタップ
- 「エクスポート」→「画像を保存」を選択
Amazon Photosから復元
Amazon Primeに加入している場合、Amazon Photosに写真が自動バックアップされています。
手順
- Amazon Photosアプリを開く
- 削除した写真を探す
- 写真をタップして開く
- 右上の「…」をタップ
- 「ダウンロード」を選択
データ復元ソフトを使う方法(上級者向け)
バックアップもなく、「最近削除した項目」も空の場合、最後の手段として専門のデータ復元ソフトを使う選択肢があります。
重要な注意事項
この方法について知っておくべきこと:
- 成功率は保証されない(30~70%程度)
- 多くは有料ソフト(数千円~1万円以上)
- パソコンが必要
- 削除から時間が経つほど成功率が下がる
- 新しいデータで上書きされると復元不可能
主な復元ソフトの例
市場には様々なiPhoneデータ復元ソフトがあります。ここでは一般的に知られているものを紹介しますが、使用は自己責任でお願いします。
代表的なソフト
- EaseUS MobiSaver
- Tenorshare UltData
- Dr.Fone
- iMobie PhoneRescue
- Disk Drill(Mac用)
復元ソフトを使う際の一般的な流れ
ステップ1:ソフトをダウンロード
信頼できる公式サイトからソフトをダウンロードし、パソコンにインストールします。
ステップ2:iPhoneを接続
USBケーブルでiPhoneをパソコンに接続します。
ステップ3:スキャン実行
ソフトを起動し、「iOSデバイスから復元」や「スキャン」などのオプションを選択します。スキャンには10分~1時間程度かかります。
ステップ4:プレビューと選択
スキャンが完了すると、復元可能な写真が一覧で表示されます。復元したい写真を選択します。
ステップ5:復元実行
「復元」ボタンをクリックして、選択した写真をパソコンまたはiPhoneに保存します。
復元ソフトを選ぶ際のポイント
✓ 公式サイトから入手:怪しいサイトからダウンロードしない
✓ レビューを確認:他のユーザーの評価を参考にする
✓ 無料体験版を試す:購入前にスキャン機能を試せるものが多い
✓ 返金保証の有無:復元できなかった場合の保証があるか確認
復元ソフトで復元できないケース
以下の場合、復元ソフトでも写真を取り戻せない可能性が高いです:
- 削除から数ヶ月~数年経過している
- 削除後、大量の写真や動画を撮影した
- iPhoneを初期化した
- ストレージが上書きされている
どうしても復元できない場合の最終手段
上記の方法をすべて試してもダメだった場合、以下の選択肢があります。
Apple サポートに相談する
Appleの公式サポートに問い合わせることができます。ただし、Appleは削除された写真を復元できるわけではありません。
相談できること:
- iCloudバックアップの確認方法
- 復元手順のサポート
- デバイスの状態診断
連絡方法
- Apple サポートアプリ
- Appleサポート公式サイト
- 電話:0120-277-535
プロのデータ復旧業者に依頼する
専門のデータ復旧業者に依頼する選択肢もあります。
メリット
- 専門技術による復元の可能性
- ハードウェアレベルでの解析
デメリット
- 費用が高額(数万円~十数万円)
- 成功を保証できない
- 時間がかかる
- iPhoneを預ける必要がある
注意点:
データ復旧業者を選ぶ際は、実績のある信頼できる業者を選びましょう。不当に高額な料金を請求する悪質業者も存在するため、事前に料金体系を確認してください。
諦めて予防策に力を入れる
残念ながら、どうしても復元できないこともあります。その場合は、今後同じことが起きないよう、予防策を徹底しましょう。
二度と失わないために!予防策
大切な写真を失わないために、日頃からできる対策をご紹介します。
予防策1:iCloud写真を有効にする
iCloud写真をオンにしておけば、写真が自動的にクラウドに保存されます。
設定方法
- 設定アプリを開く
- 一番上の自分の名前をタップ
- 「iCloud」→「写真」をタップ
- 「iCloud写真」をオンにする
注意点:
iCloudの無料ストレージは5GBまで。写真が多い場合は有料プラン(50GB: 月額130円~)への加入を検討しましょう。
予防策2:定期的にパソコンにバックアップ
週1回、または月1回など、定期的にパソコンにバックアップを取る習慣をつけましょう。
Macの場合
Finderでバックアップ(前述の手順参照)
Windowsの場合
iTunesでバックアップ(前述の手順参照)
予防策3:複数のクラウドサービスを併用
一つのサービスだけに頼らず、複数を組み合わせることで安全性が高まります。
おすすめの組み合わせ例
- iCloud写真 + Googleフォト
- iCloud写真 + Amazon Photos
- Googleフォト + Dropbox
予防策4:Googleフォトの活用
Googleフォトは、高品質な写真を容量無制限で保存できます(2021年6月以降は15GBまで無料)。
自動バックアップの設定方法
- Googleフォトアプリをインストール
- Googleアカウントでサインイン
- 設定から「バックアップと同期」をオンにする
予防策5:大切な写真は別途保存
特に大切な写真は、以下の方法で追加保存しておきましょう:
- メールで自分宛に送る
- LINEの自分専用アルバムに保存
- USBメモリや外付けHDDに保存
- 写真プリントして物理的に保管
予防策6:削除前に一度確認
写真を削除する前に、以下を習慣化しましょう:
削除前のチェックリスト
✓ 本当に削除していい写真か確認
✓ 他の場所にバックアップがあるか確認
✓ 「最近削除した項目」に30日間保管されることを確認
✓ 似た写真と間違えていないか確認
予防策7:ストレージの整理方法を工夫
写真が多すぎて整理に困る場合、削除以外の方法も検討しましょう。
削除しない整理方法
- アルバム機能で分類する
- 「非表示」機能を使う(削除しないで隠す)
- クラウドに移動してiPhoneからは削除
- 年ごとにフォルダ分けする
よくある質問(FAQ)

Q1:「最近削除した項目」に写真がない!
A: 以下の可能性があります:
- 既に30日経過した:自動的に完全削除されています
- 手動で完全削除した:「最近削除した項目」から削除してしまった
- iCloud写真がオフ:同期されていない可能性
- 非表示になっている:「非表示」アルバムを確認してください
Q2:復元した写真が低画質になった
A: 以下の原因が考えられます:
- サムネイル画像(小さい画像)しか復元できなかった
- 元の高解像度データが既に上書きされている
- 復元ソフトの限界
残念ながら、この場合は元の画質に戻すことは難しいです。
Q3:写真の復元にお金はかかる?
A: 基本的な方法は無料です:
無料の方法
- 「最近削除した項目」から復元
- iCloudバックアップから復元
- iTunes/Finderバックアップから復元
- Googleフォトなどから復元
有料の可能性
- データ復元ソフト(数千円~1万円程度)
- プロの復旧業者(数万円~)
- iCloudストレージの追加容量(月額130円~)
Q4:何年も前に消した写真も復元できる?
A: かなり難しいです。
復元できる可能性があるケース
✓ 当時のバックアップが残っている
✓ 他のクラウドサービスに残っている
✓ パソコンに転送していた
復元がほぼ不可能なケース
✗ バックアップがない
✗ 削除後に何度もiPhoneを初期化した
✗ 大量の新しいデータで上書きされた
Q5:他の人のiPhoneで撮った写真を復元できる?
A: 基本的にできません。
各iPhoneのデータは、そのデバイスとApple IDに紐づいています。他人のiPhoneから削除された写真を自分のiPhoneで復元することはできません。
可能性があるケース
- AirDropで受信していた
- 共有アルバムに入っていた
- LINEなどで送ってもらっていた
Q6:「非表示」と「削除」の違いは?
A: 全く異なります。
非表示
- 写真は残っている
- 「非表示」アルバムに移動するだけ
- いつでも元に戻せる
- ストレージは減らない
削除
- 「最近削除した項目」に移動
- 30日後に完全削除
- ストレージが空く
Q7:スクリーンショットも復元できる?
A: はい、できます。
スクリーンショットも普通の写真と同じように扱われます。「最近削除した項目」から復元できますし、バックアップからも復元可能です。
Q8:動画も同じ方法で復元できる?
A: はい、写真と全く同じ方法で復元できます。
動画も「最近削除した項目」に30日間保管され、バックアップから復元することも可能です。
まとめ:焦らず、順番に試そう
iPhoneで消してしまった写真の復元、いかがでしたか?
この記事のポイント
📱 まずは「最近削除した項目」をチェック
30日以内なら簡単に復元できます
☁️ iCloud.comも確認
iPhoneで見つからなくても、iCloudに残っているかも
💾 バックアップを活用
iCloudやiTunes/Finderのバックアップから復元可能
🌐 クラウドサービスも忘れずに
GoogleフォトやDropboxに残っている可能性あり
⚠️ 復元ソフトは最終手段
成功を保証できず、費用もかかる
🛡️ 予防が最も大切
複数のバックアップ方法を組み合わせる
最も重要なこと:日頃からのバックアップ
写真を失ってから慌てるより、日頃からしっかりバックアップしておくことが何より大切です。iCloud写真、Googleフォト、定期的なパソコンへのバックアップなど、複数の方法を組み合わせて、大切な思い出を守りましょう。
もし今回、写真を復元できなかったとしても、次は同じことが起きないよう、今日から予防策を始めてくださいね!

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