「相手の声が小さくて聞き取りにくい」「音量ボタンを押しても通話音量が変わらない」――こんな経験はありませんか？
実は、iPhoneの通話音量には独特の仕組みがあって、普段の音楽や動画の音量調整とは少し違うんです。この記事では、通話音量の正しい調整方法から、音が小さい時の対処法まで、分かりやすく解説していきます。
iPhoneの音量には3種類ある
まず知っておきたいのが、iPhoneには大きく分けて3つの音量設定があるということです。
1. 通話音量（受話音量）
電話中に相手の声が聞こえる音量のこと。通話中にのみ調整できます。
2. 着信音・通知音の音量
電話の着信音やメッセージ、アプリの通知音などの音量。待ち受け画面で音量ボタンを押すと調整できます。
3. メディア音量
音楽、動画、ゲームなどのアプリで再生される音の音量。再生中に音量ボタンを押すと調整できます。
これらの音量はそれぞれ独立して記憶される仕組みになっています。つまり、音楽の音量を大きくしても、通話音量には影響しないということです。
画面に表示されるアイコンで、今どの音量を調整しているか確認できます。ベルのアイコンなら着信音、スピーカーのアイコンならメディア音量を調整中です。
【重要】通話音量は通話中にしか調整できない
ここがポイントです。
通話音量（相手の声の大きさ）は、実際に通話中でないと調整できません。
待ち受け画面で音量ボタンを何度押しても、通話音量は変わりません。これが「音量を上げたのに相手の声が小さいまま」という誤解を生む最大の原因です。
通話音量の調整方法（基本編）
音量ボタンで調整する
通話中に、iPhoneの左側面にある音量ボタンを押してください。
- 上のボタン（+）：音量が大きくなる
- 下のボタン（−）：音量が小さくなる
画面に音量バーが表示されるので、白いメモリを目安に調整しましょう。
コントロールセンターで調整する
通話中であれば、コントロールセンターからも調整できます。
- iPhone 8以前：画面下から上にスワイプ
- iPhone 8以降（Face ID搭載モデル）：画面右上から下にスワイプ
コントロールセンターに表示される音量スライダーを動かして調整してください。
通話音量が小さい時の対処法
音量を最大にしても相手の声が小さい場合は、以下の方法を試してみてください。
1. 受話口の位置を確認する
意外と多いのが、受話口（画面上部のスピーカー）の位置がずれているケースです。
iPhoneを耳に当てる位置を少しずらしてみてください。受話口が耳の穴にしっかり当たっていないと、音が小さく聞こえます。
2. スピーカーモードに切り替える
通話中に画面右上の「オーディオ」ボタンをタップすると、スピーカーモードに切り替わります。
受話口の音量が小さい場合でも、スピーカーモードなら音が大きく聞こえることがあります。音量調整の方法は同じです。
3. 電話ノイズキャンセリング機能をオフにする
iPhoneには周囲の雑音をカットする「電話ノイズキャンセリング」機能が搭載されています。この機能が原因で通話音量が小さくなることがあるんです。
オフにする手順：
- 「設定」アプリを開く
- 「アクセシビリティ」をタップ
- 「オーディオ/ビジュアル」をタップ
- 「電話ノイズキャンセリング」をオフにする
周囲が静かな環境で通話する場合は、この機能をオフにすると音量が改善されることがあります。逆に、騒がしい場所ではオンにした方が相手の声が聞き取りやすくなります。
4. 受話口やスピーカーを掃除する
受話口やスピーカーの穴にホコリやゴミが詰まっていると、音が小さくなります。
綿棒や柔らかいブラシを使って、優しく掃除してください。ただし、強く押し込んだり、水気のあるもので拭いたりしないよう注意しましょう。
5. Bluetooth接続を確認する
Bluetoothイヤホンやカーナビなどとペアリングしていると、音の出力先がそちらに切り替わってしまい、iPhone本体のスピーカーから音が出なくなります。
確認方法：
- 「設定」アプリを開く
- 「Bluetooth」をタップ
- 不要なデバイスとの接続を切る
または、通話中の画面で「オーディオ」ボタンをタップすると、音の出力先を選択できます。「iPhone」を選択すれば、本体のスピーカーから音が出るようになります。
イヤホンやヘッドホンを使う場合の注意点
有線イヤホン（EarPodsなど）やBluetoothイヤホン（AirPodsなど）を使う場合、その音量はiPhone本体の音量とは別に記憶されます。
つまり、iPhone本体で音量を小さくしても、イヤホンの音量が大きいままということが起こり得ます。
イヤホンを接続した状態で通話音量を調整したい場合も、通話中に音量ボタンを押して調整してください。
設定アプリの「ボタンで変更」について
「設定」アプリの「サウンドと触覚」には、「ボタンで変更」というオプションがあります。
オンの場合：
音量ボタンで着信音・通知音の音量も変更できる
オフの場合：
音量ボタンではメディア音量のみ変更され、着信音・通知音は「設定」アプリのスライダーでしか変更できない
ただし、この設定は通話音量には影響しません。通話中は、この設定がオン・オフどちらでも、音量ボタンで通話音量を調整できます。
まとめ
iPhoneの通話音量を調整するポイントをおさらいしましょう。
基本の調整方法：
- 通話中に左側面の音量ボタンを押す
- コントロールセンターの音量スライダーを使う（通話中のみ）
音が小さい時のチェックリスト：
- 受話口の位置は正しいか
- スピーカーモードを試したか
- 電話ノイズキャンセリングはオフにしたか
- 受話口やスピーカーは汚れていないか
- Bluetoothデバイスと接続していないか
通話音量は「通話中にしか調整できない」という仕組みさえ理解していれば、設定に迷うことはありません。
相手の声が聞き取りにくい時は、まず通話中に音量ボタンを押してみてください。それでも改善しない場合は、上で紹介した対処法を一つずつ試してみましょう。快適な通話ができますように！
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