「撮った写真や動画を家族みんなでテレビで見たい!」
「iPhoneのゲームを大画面で楽しみたい!」
「プレゼンでiPhoneの画面をテレビに映したい!」
iPhoneを使っていて、こんな風に思ったことはありませんか?
実は、iPhoneの画面をテレビやMacに映す「ミラーリング」という機能があるんです。AirPlayを使えばワイヤレスで簡単に接続できますし、ケーブルを使った有線接続も可能です。
この記事では、iPhoneのミラーリング設定方法を初心者にもわかりやすく徹底解説します。AirPlayの使い方、Macへのミラーリング、有線接続の方法、トラブル対処法まで、すべて詳しくご紹介します。
大画面でiPhoneを楽しみましょう!
iPhoneのミラーリングとは?

ミラーリングとは、iPhoneの画面をそのままテレビやMacなどの大画面に映し出す機能のことです。
「ミラー」=「鏡」という意味で、iPhoneの画面が鏡のようにそのまま他のデバイスに映ります。
ミラーリングとストリーミングの違い
ミラーリング
- iPhoneの画面全体がそのまま映る
- iPhoneで操作すると、その動きがリアルタイムで画面に表示される
- ゲーム、プレゼン、アプリのデモなどに最適
ストリーミング
- 特定のコンテンツ(動画や音楽)だけを再生
- YouTubeなどの動画アプリで利用
- 再生中もiPhoneで別の操作ができる
ミラーリングでできること
1. 写真・動画を大画面で鑑賞
家族旅行の写真や子どもの運動会の動画を、みんなでテレビの大画面で楽しめます。
2. ゲームを大迫力で
iPhoneのゲームをテレビに映せば、臨場感が全然違います!
3. プレゼンテーション
会議やセミナーで、iPhoneの画面をプロジェクターやテレビに映せば、スマートなプレゼンができます。
4. ビデオ通話を大画面で
FaceTimeやZoomなどのビデオ通話を、大画面で快適に楽しめます。
5. アプリのデモ
アプリの使い方を説明するときに、大画面で見せれば分かりやすいです。
AirPlayでワイヤレスミラーリングする方法
最も簡単で人気なのが、AirPlayを使ったワイヤレスミラーリングです。
AirPlayとは?
AirPlay(エアプレイ)は、Appleが提供するワイヤレス通信技術です。
iPhoneやiPadの映像・音声を、Wi-Fi経由でテレビやMac、スピーカーなどに送信できます。
AirPlayの特徴
- ケーブル不要のワイヤレス接続
- 設定が簡単
- 高画質・高音質
- 同じWi-Fiネットワークに接続するだけ
対応デバイス
送信側(iPhoneなど)
- iPhone 4s以降
- iPad 2以降
- iOS 11.4以降(AirPlay 2を使う場合)
受信側
- Apple TV(第2世代以降)
- AirPlay 2対応のスマートテレビ
- LG(2019年以降のモデル)
- Samsung(2019年以降のモデル)
- Sony(2019年以降のモデル)
- VIZIO(2017年以降のモデル)
- TCL、Hisenseなど
- Mac(macOS Monterey 12以降)
AirPlayでミラーリングする手順(テレビ)
ステップ1: 同じWi-Fiに接続
iPhoneとテレビ(またはApple TV)を同じWi-Fiネットワークに接続します。
iPhoneでWi-Fiを確認
- 「設定」→「Wi-Fi」を開く
- 接続しているネットワーク名を確認
テレビでWi-Fiを確認
- テレビの設定メニューを開く
- ネットワーク設定から、同じWi-Fiに接続されているか確認
ステップ2: コントロールセンターを開く
iPhone X以降、またはiPad(iOS 13以降)
- 画面右上から下にスワイプ
iPhone 8以前、またはiOS 11以前
- 画面下から上にスワイプ
ステップ3: 「画面ミラーリング」をタップ
コントロールセンターに表示される「画面ミラーリング」ボタン(2つの四角が重なったアイコン)をタップします。
ステップ4: デバイスを選択
接続可能なデバイスの一覧が表示されるので、ミラーリングしたいテレビまたはApple TVを選択します。
ステップ5: パスコードを入力(初回のみ)
初めて接続する場合、テレビ画面に4桁のAirPlayコードが表示されます。
そのコードをiPhoneに入力してください。
完了!
数秒待つと、iPhoneの画面がテレビに映ります!
ミラーリングを停止する方法
方法1: コントロールセンターから
- コントロールセンターを開く
- 「画面ミラーリング」をタップ
- 「ミラーリングを停止」をタップ
方法2: Apple TV Remoteから
Apple TVのリモコンの「MENU」ボタンを押す
Macにミラーリングする方法
iPhoneの画面をMacに映す方法は2つあります。
方法1: AirPlayでミラーリング(従来の方法)
Mac側の準備
- Macで「システム設定」を開く
- 「一般」→「AirDropとHandoff」を選択
- 「AirPlayレシーバー」をオンにする
- 「AirPlayを許可」で、接続を許可するデバイスを選択
- 現在のユーザ: 同じApple IDのデバイスのみ
- 同ネットワーク上のすべての人: 同じWi-Fiの全デバイス
- すべての人: すべてのデバイス
iPhone側の操作
- iPhoneとMacを同じWi-Fiに接続
- コントロールセンターを開く
- 「画面ミラーリング」をタップ
- Macの名前を選択
これで、iPhoneの画面がMacに表示されます。
方法2: iPhoneミラーリング機能(macOS Sequoia 15以降)
macOS Sequoia(2024年秋リリース)から、より高度な「iPhoneミラーリング」機能が追加されました。
従来のAirPlayとの違い
| 項目 | iPhoneミラーリング | AirPlay |
|---|---|---|
| iPhoneの状態 | ロックしたまま使える | ロック解除が必要 |
| Mac側の操作 | Macから直接iPhone操作可能 | iPhone側で操作が必要 |
| 通知 | MacでiPhoneの通知を受け取れる | 受け取れない |
| セキュリティ | より高度 | 標準 |
必要な環境
- iPhone: iOS 18以降、パスコード設定済み
- Mac: macOS Sequoia 15以降
- 両デバイスで同じApple IDにサインイン
- 両デバイスで2ファクタ認証を有効化
- BluetoothとWi-Fiがオン
- iPhoneがMacの近くにある(ロック状態でOK)
設定手順
- Macで「iPhoneミラーリング」アプリを起動
- Dock、アプリケーションフォルダ、またはSpotlightから開く
- 初回は、iPhoneのパスコードを入力するよう求められる
- iPhoneからの通知を許可するか選択
- Macログイン時の認証方法を選択
- 毎回確認: Touch ID、Apple Watch、またはパスワードで認証
- 自動的に認証: パスワード入力後は認証不要
完了!
MacのウィンドウにiPhoneの画面が表示され、Macのマウスとキーボードで直接iPhoneを操作できます。
プライバシー機能
- ミラーリング中、iPhoneの画面には「使用中」と表示される
- 一定時間操作がないと自動的に接続が一時停止
- ミラーリング終了後、iPhoneに使用履歴が表示される
- カメラとマイクへのアクセスは不可(Face ID、通話は使えない)
有線でミラーリングする方法(HDMIケーブル)
AirPlayに対応していないテレビでも、有線接続ならミラーリングできます。
必要なもの
1. Lightning Digital AVアダプタ
- Lightning端子のiPhone用
- Apple純正品: 約7,000円
- サードパーティ製: 約2,000〜3,000円
2. USB-C Digital AV Multiportアダプタ
- USB-C端子のiPhone(iPhone 15以降)用
- Apple純正品: 約8,000円
3. HDMIケーブル
- テレビとアダプタを接続
- 1,000〜2,000円程度
接続手順
ステップ1: アダプタをiPhoneに接続
Lightning Digital AVアダプタをiPhoneの充電ポートに差し込みます。
ステップ2: HDMIケーブルを接続
- HDMIケーブルの一方をアダプタに接続
- もう一方をテレビのHDMI端子に接続
ステップ3: テレビの入力を切り替え
テレビのリモコンで「入力切替」ボタンを押し、iPhoneを接続したHDMI入力を選択します。
完了!
iPhoneの画面が自動的にテレビに表示されます。ケーブルを接続するだけで、設定は不要です。
有線接続のメリット・デメリット
メリット
- Wi-Fi不要
- 接続が安定
- 遅延がほとんどない
- AirPlay非対応のテレビでも使える
- ゲームプレイに最適(遅延が少ない)
デメリット
- ケーブルが必要
- 移動範囲が制限される
- アダプタの購入費用がかかる
AirPlayと連係の設定をカスタマイズ

AirPlayをもっと便利に使うための設定があります。
自動接続の設定
よく使うデバイスに自動的に接続できるように設定できます。
設定手順
- 「設定」→「一般」→「AirPlayと連係」
- 「自動的にAirPlay」をタップ
- 以下から選択:
自動
- よく使うデバイスに自動的に接続
- 自動接続の通知が表示される
- 通知を閉じるか無視して再生ボタンを押すとそのまま接続
確認
- 接続候補が通知で表示される
- タップして接続するか、無視して手動で選択
しない
- 自動接続機能をオフ
- 毎回手動でデバイスを選択
ホテルでのAirPlay
一部のホテルでは、客室のテレビでAirPlayが使えます。
接続方法
- 部屋のテレビの電源を入れる
- テレビに表示されているAirPlay QRコードを探す
- iPhoneのカメラでQRコードをスキャン
- 画面の指示に従ってホテルのWi-Fiに接続
- テレビを選択してミラーリング開始
注意点
- すべての国・地域で利用できるわけではない
- ホテルによっては利用できない場合がある
ChromecastやRokuでミラーリング
Apple TV以外のストリーミングデバイスでもミラーリングできます。
Chromecast
必要なもの
- Chromecast(第2世代以降)
- Google Homeアプリ
手順
- Google HomeアプリをiPhoneにインストール
- Chromecastをテレビに接続し、セットアップ
- Google Homeアプリを開く
- デバイスを選択→「画面をキャスト」
- 「画面をキャスト」をタップして開始
Roku
必要なもの
- Roku対応テレビまたはRokuデバイス
- Rokuが画面ミラーリングに対応している機種
手順
- Rokuの設定で「画面ミラーリング」を有効化
- iPhoneのコントロールセンターを開く
- 「画面ミラーリング」をタップ
- Rokuデバイスを選択
ミラーリングがうまくいかない時の対処法
ミラーリングで問題が発生した時の対処法をご紹介します。
問題1: デバイスが表示されない
対処法
1. Wi-Fi接続を確認
- iPhoneとテレビ/Macが同じWi-Fiネットワークに接続されているか確認
- Wi-Fiを一度オフにしてオンにし直す
2. デバイスを再起動
- iPhone、テレビ、ルーターすべてを再起動
3. ソフトウェアを最新版に更新
- iPhoneのiOS、テレビのファームウェアを最新版に
4. AirPlayの設定を確認
- テレビの設定でAirPlayが有効になっているか確認
問題2: 接続が途切れる・不安定
対処法
1. Wi-Fiルーターの近くに移動
- iPhoneとテレビをルーターに近づける
2. Wi-Fiの2.4GHzと5GHzを確認
- 可能なら5GHz帯のWi-Fiを使用(高速で安定)
3. 他のデバイスの接続を切る
- 同時に複数のデバイスでAirPlayを使わない
4. ルーターを再起動
- ルーターの電源を切り、30秒待ってから再起動
問題3: 映像は映るが音が出ない
対処法
1. iPhoneの音量を確認
- iPhoneの音量ボタンで音量を上げる
2. テレビの音量を確認
- テレビのリモコンで音量を上げる
- ミュートになっていないか確認
3. iPhoneのマナーモードを解除
- サイレントスイッチをオフに
4. オーディオ出力先を確認
- コントロールセンターで出力先がテレビになっているか確認
問題4: パスコードが表示されない
対処法
1. テレビを再起動
- テレビの電源を切り、再度電源を入れる
2. AirPlayの設定をリセット
- テレビのAirPlay設定を一度無効にしてから再度有効に
問題5: 映像が遅延する・カクカクする
対処法
1. 有線接続に切り替え
- HDMIケーブルでの接続を検討
2. Wi-Fi環境を改善
- ルーターを最新機種に交換
- メッシュWi-Fiシステムの導入
3. 他のWi-Fi使用を減らす
- 動画ダウンロードなど帯域を使う作業を停止
問題6: 一部のアプリでミラーリングできない
原因
著作権保護のため、NetflixやAmazon Prime Videoなどの一部アプリではミラーリングが制限されています。
対処法
- アプリ内のキャストボタンを使う(ミラーリングではなくストリーミング)
- テレビ版のアプリをダウンロード
- HDMIケーブルで有線接続(一部のアプリは有線でも制限あり)
プライバシーとセキュリティの注意点
ミラーリング中は、iPhoneの画面がすべて表示されます。
注意すべきこと
1. 通知がすべて表示される
ミラーリング中にLINEやメールの通知が来ると、その内容もテレビに映ってしまいます。
対処法
- プレゼン前に「おやすみモード」をオンにする
- 通知を一時的にオフにする
2. 個人情報が映り込む
写真アプリやメッセージアプリを開くと、個人的な内容が表示されます。
対処法
- 事前に表示する内容を準備しておく
- 見せたくないアプリは開かない
3. パスワードや決済情報
パスワード入力画面やクレジットカード情報も表示されます。
対処法
- プレゼン中は個人情報の入力を避ける
よくある質問
Q1: ミラーリング中、iPhoneで別の操作はできますか?
A: はい、できます。ミラーリングはiPhoneの画面をそのまま映すだけなので、通常通りiPhoneを操作できます。ただし、その操作もすべて画面に表示されるので注意してください。
Q2: ミラーリング中にiPhoneのバッテリーは減りますか?
A: はい、通常よりも早く減ります。特にワイヤレスミラーリングはバッテリーを消費するので、長時間使う場合は充電しながら使うことをおすすめします。
Q3: AndroidスマホでもAirPlayは使えますか?
A: いいえ、AirPlayはAppleデバイス専用です。AndroidスマホではChromecastやMiracastなどを使ってください。
Q4: AirPlay 2とAirPlayの違いは何ですか?
A: AirPlay 2は改良版で、以下の機能が追加されています。①複数のスピーカーに同時に音楽を再生できる、②より安定した接続、③より広い範囲で使用可能。
Q5: ミラーリングとキャストの違いは何ですか?
A: ミラーリングはiPhone画面全体を映すのに対し、キャスト(またはストリーミング)は特定のコンテンツ(動画など)だけをテレビに送ります。キャストの場合、iPhone側で別の操作ができます。
Q6: 会社のWi-Fiでもミラーリングできますか?
A: Wi-Fiの設定によります。企業のセキュリティ設定でデバイス間通信が制限されている場合は使えないことがあります。IT部門に確認してください。
Q7: ミラーリングの画質は落ちますか?
A: 多少は圧縮されますが、通常の用途では気にならないレベルです。有線接続の方が高画質で遅延も少ないです。
Q8: Apple TVは必須ですか?
A: いいえ、必須ではありません。AirPlay 2対応のスマートテレビがあれば、Apple TVなしでもミラーリングできます。ただし、Apple TVがあると接続が安定し、機能も充実します。
Q9: ミラーリング中にiPhoneの画面を消すことはできますか?
A: 基本的にはできません。iPhoneの画面が消えると、ミラーリングも停止します。ただし、macOS SequoiaのiPhoneミラーリング機能なら、iPhoneをロックしたまま使えます。
Q10: ミラーリングでゲームをプレイする際の遅延は?
A: ワイヤレスの場合、若干の遅延があります。アクションゲームなど反応速度が重要なゲームには不向きです。遅延を最小限にしたい場合は、有線接続(HDMI)を使ってください。
まとめ: iPhoneミラーリングで大画面を楽しもう
iPhoneのミラーリング設定について、基本から応用まで詳しく解説してきました。
最後にもう一度、重要なポイントをまとめておきますね。
ミラーリングの3つの方法
1. AirPlayでワイヤレスミラーリング
- 最も簡単で便利
- コントロールセンター→「画面ミラーリング」→デバイス選択
- 同じWi-Fiネットワーク接続が必要
2. Macへのミラーリング
- AirPlay: 従来の方法
- iPhoneミラーリング: macOS Sequoia 15以降の新機能
- Macから直接iPhone操作可能
3. 有線接続(HDMIケーブル)
- Lightning Digital AVアダプタが必要
- 最も安定、遅延が少ない
- AirPlay非対応テレビでも使える
必要な環境
- iPhone 4s以降(AirPlayの場合)
- iOS 11.4以降推奨
- 同じWi-Fiネットワーク(ワイヤレスの場合)
- AirPlay 2対応テレビまたはApple TV
トラブル時の基本対処
- デバイスを再起動
- Wi-Fi接続を確認
- ソフトウェアを最新版に更新
- 有線接続に切り替え
プライバシーの注意点
- 通知がすべて表示される
- おやすみモードの活用を推奨
- 個人情報の入力は避ける
iPhoneのミラーリング機能を使えば、小さな画面では味わえない大画面の迫力や、家族みんなで楽しむ時間が手に入ります。
写真や動画の鑑賞、ゲーム、プレゼンテーション、ビデオ通話など、様々な場面で活躍する便利な機能です。
ぜひこの記事を参考に、iPhoneのミラーリングを活用してみてください!

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