「あれ?iPhoneの画面が固まって動かない…」
こんな経験、ありませんか?アプリを使っている最中に突然フリーズしたり、画面をタッチしても全く反応しなかったり。
そんなとき、知っておくと便利なのが「強制終了」という方法です。
今回は、iPhoneの強制終了について、全機種の操作方法から注意点まで、誰でも分かるように詳しく解説していきます。困ったときにすぐ使える内容なので、ぜひブックマークしておいてくださいね。
iPhoneの「強制終了」って何?

強制終了の基本的な意味
強制終了とは、ボタン操作だけでiPhoneの電源を強制的に切る方法のことです。
通常、iPhoneの電源を切るときは画面をスワイプして「スライドで電源オフ」を操作しますよね。でも画面がフリーズして動かないとき、この方法は使えません。
そこで登場するのが強制終了です。物理ボタンだけを使うので、画面が反応しなくても実行できるのが最大の特徴なんです。
通常の再起動との違い
混同しやすいのが「通常の再起動」と「強制終了」の違いです。簡単に比較してみましょう。
通常の再起動
- 画面操作で電源をオフにする
- システムが正しい手順で終了処理を行う
- 開いているアプリやファイルが安全に閉じられる
- iPhoneへの負担が少ない
強制終了(強制再起動)
- ボタン操作だけで電源をオフにする
- 終了処理をスキップして強制的に電源を切る
- 画面が反応しないときでも実行可能
- 通常の再起動より負担が大きい
つまり、通常の再起動で解決できるなら、それが一番良いということですね。強制終了は最後の手段として考えてください。
強制終了が必要な場面とは?
どんなときに強制終了を使うべきなのか、具体的に見ていきましょう。
1. 画面が完全にフリーズした
最も多いケースです。画面が固まって、どこをタッチしても全く反応しない状態。ホームボタンやサイドボタンを押しても何も起こらないときですね。
2. アプリがクラッシュして抜け出せない
特定のアプリを使っている最中に画面が固まり、ホーム画面に戻れなくなることがあります。アプリの強制終了も試せない場合は、iPhone本体の強制終了が必要です。
3. 電源オフのスライダーが表示されない
通常の方法で電源を切ろうとしても、「スライドで電源オフ」が表示されなかったり、表示されても反応しなかったりする場合です。
4. 画面が真っ黒で何も表示されない
充電はできているのに画面だけが真っ暗。サイドボタンを押しても画面が点灯しないときも、強制終了を試してみる価値があります。
5. バッテリーが異常に消耗する
何もしていないのに急激にバッテリーが減っていく場合、バックグラウンドで何かが暴走している可能性があります。強制終了で問題が解消することもあります。
6. ネットワーク接続が完全に切れた
Wi-FiもモバイルデータもBluetoothも、すべての接続が切れて復旧しない場合。設定のリセットを試す前に、まず強制終了してみましょう。
【モデル別】iPhoneの強制終了方法
強制終了の操作方法は、iPhoneのモデルによって違います。間違えると成功しないので、自分の機種に合った方法を確認してください。
iPhone 8以降の機種(最新モデル)
対象機種
- iPhone 8 / 8 Plus
- iPhone X / XS / XS Max / XR
- iPhone 11 / 11 Pro / 11 Pro Max
- iPhone 12 / 12 mini / 12 Pro / 12 Pro Max
- iPhone 13 / 13 mini / 13 Pro / 13 Pro Max
- iPhone 14 / 14 Plus / 14 Pro / 14 Pro Max
- iPhone 15 / 15 Plus / 15 Pro / 15 Pro Max
- iPhone 16 / 16 Plus / 16 Pro / 16 Pro Max
- iPhone SE(第2世代・第3世代)
操作手順
- 音量を上げるボタンを押して、すぐに離す
- 音量を下げるボタンを押して、すぐに離す
- サイドボタン(電源ボタン)を長押し
- Appleロゴが表示されたら、ボタンから指を離す
この操作中に「スライドで電源オフ」というスライダーが表示されることがありますが、無視してそのままサイドボタンを押し続けてください。
約10秒後に画面が暗くなり、Appleのリンゴマークが表示されたら成功です。
ポイント
音量ボタンは「上→下」の順番で、素早く押してすぐ離すのがコツ。ゆっくり押したり、同時に押したりすると失敗します。リズムよく「トン・トン・ギュー」と覚えましょう。
iPhone 7 / 7 Plus
iPhone 7シリーズだけは操作方法が特殊です。
操作手順
- 音量を下げるボタンとサイドボタンを同時に長押し
- 両方のボタンを押したまま約10秒待つ
- Appleロゴが表示されたら、両方のボタンから指を離す
iPhone 7はホームボタンが物理ボタンではなく感圧式になったため、この方法になっています。
iPhone 6s以前(ホームボタンあり)
対象機種
- iPhone 6s / 6s Plus
- iPhone 6 / 6 Plus
- iPhone SE(第1世代)
- iPhone 5s / 5c / 5
- iPhone 4s以前
操作手順
- ホームボタンと電源ボタン(トップボタンまたはサイドボタン)を同時に長押し
- 両方のボタンを押したまま約10秒待つ
- Appleロゴが表示されたら、両方のボタンから指を離す
古いモデルはシンプルで、2つのボタンを同時長押しするだけです。
通常の電源オフ・再起動の方法
強制終了の前に、まずは通常の方法を試してみましょう。
iPhone X以降(Face ID搭載機種)
電源オフの方法
- サイドボタンと音量ボタン(どちらでもOK)を同時に長押し
- 「スライドで電源オフ」が表示されたらスライド
- 30秒ほど待つと完全にオフになる
電源オンの方法
- サイドボタンを長押し
- Appleロゴが表示されるまで押し続ける
iPhone 8以前(ホームボタンあり)
電源オフの方法
- サイドボタン(またはトップボタン)を長押し
- 「スライドで電源オフ」が表示されたらスライド
- 30秒ほど待つと完全にオフになる
電源オンの方法
- サイドボタン(またはトップボタン)を長押し
- Appleロゴが表示されるまで押し続ける
設定アプリから電源を切る方法
画面は反応するけどボタンが壊れている場合、この方法が使えます。
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 一番下までスクロールして「システム終了」をタップ
- 「スライドで電源オフ」をスライド
アプリだけを強制終了する方法
iPhone本体ではなく、特定のアプリだけが動かない場合は、アプリの強制終了を試してみましょう。
iPhone X以降
- ホーム画面の下部から上にスワイプし、画面中央で指を止める
- 最近使ったアプリの一覧が表示される
- 終了したいアプリを見つける
- アプリの画面を上にスワイプして消す
iPhone 8以前(ホームボタンあり)
- ホームボタンを2回素早く押す
- 最近使ったアプリの一覧が表示される
- 終了したいアプリを見つける
- アプリの画面を上にスワイプして消す
これでアプリが完全に終了します。もう一度アプリを開けば、通常は正常に動作するはずです。
強制終了の5つの注意点

強制終了は便利ですが、いくつか知っておくべき注意点があります。
注意点1:パスコードの入力が必要になる
強制終了後にiPhoneを起動すると、必ずパスコードの入力が求められます。
普段Face IDやTouch IDを使っていてパスコードを忘れている人は要注意。パスコードを4回以上間違えると、一定時間iPhoneがロックされてしまいます。
対策
強制終了する前に、パスコードを確認しておきましょう。分からない場合は、別の方法を検討してください。
注意点2:PCに接続したまま実行しない
iPhoneをパソコンに接続した状態で強制終了を行うと、リカバリモードという特殊な状態になってしまうことがあります。
リカバリモードになると、iTunesやFinderでiPhoneを復元する必要が出てきて、場合によってはデータが消える可能性も。
対策
強制終了する前に、必ずUSBケーブルを抜いてください。
注意点3:データが消える可能性がある
強制終了すると、作業中のデータが保存されずに消える可能性があります。
特に影響を受けやすいのは:
- 編集中のメモや文書
- 未送信のメールやメッセージ
- ゲームのプレイデータ(セーブしていない場合)
- 撮影したばかりの写真や動画
基本的には保存済みのデータは消えませんが、万が一に備えて日頃からバックアップを取っておくことが大切です。
注意点4:頻繁に行わない
強制終了はiPhoneに大きな負荷をかける操作です。頻繁に行うと:
- バッテリーの劣化が早まる
- システムの動作が不安定になる
- 本体の寿命が縮む
通常の再起動で解決できる場合は、そちらを優先しましょう。
注意点5:最後の手段として使う
強制終了は、あくまで緊急時の最終手段です。
まずは以下の方法を試してみてください:
- アプリの強制終了
- 通常の再起動
- それでもダメなら強制終了
強制終了ができない場合の対処法
正しい手順で操作しても強制終了できないときは、以下の方法を試してみましょう。
対処法1:ボタンを押すタイミングを確認
強制終了の成功には、ボタンを押すリズムとタイミングが重要です。
特にiPhone 8以降の機種では、音量ボタンを素早く連続で押す必要があります。ゆっくり押したり、長押ししたりすると失敗します。
コツ
- 音量上ボタン:「トン」と押してすぐ離す
- 音量下ボタン:「トン」と押してすぐ離す
- サイドボタン:「ギューッ」と10秒ほど長押し
何度か練習してみてください。慣れれば確実にできるようになります。
対処法2:バッテリー残量を確認
バッテリー残量が極端に少ないと、強制終了が実行できないことがあります。
対策
- 充電ケーブルを接続
- 15~30分ほど充電
- もう一度強制終了を試す
充電中でも強制終了は実行できます。
対処法3:バッテリーが切れるまで待つ
どうしても強制終了できない場合、バッテリーが自然に切れるまで放置するのも一つの方法です。
バッテリーが完全になくなれば、自動的に電源がオフになります。その後充電すれば、通常は正常に起動します。
注意点
バッテリーを完全に使い切る(完全放電)は、リチウムイオンバッテリーにダメージを与える行為です。特にバッテリーが劣化している場合は、さらに寿命が縮む可能性があります。
この方法は本当に最終手段として考えてください。
対処法4:ボタンの故障を疑う
何度試してもできない場合、物理ボタンが壊れている可能性があります。
確認方法
- 音量ボタンを押して、音量調整が表示されるか
- サイドボタンを押して、画面が点灯するか
- ボタンを押したときにカチッと音がするか
これらが正常に動かない場合、ハードウェアの故障が考えられます。
対処法5:専門店に相談
以下のような症状がある場合は、自分で解決しようとせず、専門店に相談しましょう。
- 充電しても全く反応しない
- 画面が真っ暗なまま変化がない
- 異常に熱くなっている
- 煙や異臭がする(すぐに使用を中止!)
Apple Store、正規サービスプロバイダ、または信頼できる修理店に持ち込むのが安全です。
強制終了後の起動方法
強制終了が成功すると、iPhoneは自動的に再起動します。ただし、完全にオフにしたい場合は、起動の仕方も知っておきましょう。
自動で再起動する
基本的に、強制終了を実行すると:
- 画面が暗くなる
- 数秒後にAppleロゴが表示される
- 自動的に起動する
特に何もしなくても、勝手に立ち上がります。
手動で電源を入れる
完全に電源を切った状態から起動する場合:
- サイドボタン(またはトップボタン)を長押し
- Appleロゴが表示されるまで押し続ける
- ボタンから指を離す
通常の起動と同じ方法ですね。
パスコード入力を忘れずに
起動後、最初にロック画面が表示されます。ここでパスコードの入力が必須です。
Face IDやTouch IDは、パスコードを入力するまで使えません。
強制終了を減らすための予防策
そもそも強制終了が必要にならないよう、日頃から予防しておくことも大切です。
1. iOSを最新バージョンに保つ
Appleは定期的にiOSのアップデートを提供しています。これにはバグ修正や安定性の向上が含まれています。
更新方法
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」
- 利用可能なアップデートがあればインストール
Wi-Fi環境とバッテリー残量が十分にあるときに実行しましょう。
2. アプリを最新版にする
アプリ開発者も、不具合を修正したアップデートを提供しています。
更新方法
- App Storeを開く
- 右上のアカウントアイコンをタップ
- 「アップデート」セクションで利用可能なアップデートを確認
自動アップデートをオンにしておくと便利です。
3. ストレージ容量に余裕を持たせる
ストレージがいっぱいだと、iPhoneの動作が不安定になります。
確認方法
- 「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」
- 使用状況をチェック
目安として、最低でも5GB以上の空き容量を確保しておきましょう。
不要なアプリや写真・動画を削除したり、iCloud写真を活用したりして、容量を確保してください。
4. 使わないアプリを削除
インストールしたまま放置しているアプリは、バックグラウンドで動作して不具合の原因になることがあります。
削除方法
- ホーム画面でアプリアイコンを長押し
- 「Appを削除」をタップ
- 「削除」を選択
定期的に整理する習慣をつけましょう。
5. 定期的に通常の再起動を行う
週に1回程度、通常の方法で再起動するのがおすすめです。
これだけで、メモリがクリアされて動作が軽くなり、小さな不具合が解消されることが多いんです。
6. 極端な温度環境を避ける
iPhoneは高温・低温に弱いです。
避けるべき環境
- 真夏の車内
- 直射日光の当たる場所
- 冬の屋外での長時間使用
- 暖房器具の近く
適温は0℃~35℃と言われています。
7. バックアップを定期的に取る
万が一のデータ損失に備えて、バックアップは必須です。
方法1:iCloud
- Wi-Fiに接続
- 「設定」→「Apple ID」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」
- 「今すぐバックアップを作成」
方法2:パソコン(iTunesまたはFinder)
- iPhoneをパソコンに接続
- iTunesまたはFinderを開く
- 「今すぐバックアップ」を選択
リカバリーモードとは?

強制終了と混同されやすいのが「リカバリーモード」です。これは何なのか簡単に説明しますね。
リカバリーモードの目的
リカバリーモードは、iPhoneに深刻な問題が発生したときに、パソコンを使って修復する機能です。
強制終了でも解決しない場合の、さらに強力な手段ですね。
リカバリーモードへの入り方
通常は意図せず入ることはありませんが、以下の手順で入れます:
- iPhoneをパソコンに接続
- iTunesまたはFinderを起動
- 強制終了と同じボタン操作を行う
- Appleロゴが表示されてもボタンを離さない
- 「iTunesに接続」画面が表示されるまで押し続ける
リカバリーモードに入ると、パソコンで「アップデート」または「復元」を選択できます。
リカバリーモードからの脱出
間違ってリカバリーモードに入ってしまった場合:
- パソコンからケーブルを抜く
- もう一度強制終了を実行
これで通常モードに戻ります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 強制終了するとデータは消えますか?
基本的には消えませんが、作業中の未保存データは失われる可能性があります。保存済みの写真、連絡先、アプリなどは残ります。
ただし、絶対に消えないとは言い切れないので、日頃からバックアップを取っておきましょう。
Q2. 強制終了と工場出荷時の状態にリセット(初期化)は同じですか?
まったく違います。
- 強制終了:電源を切って再起動するだけ。データは残る
- 初期化:すべてのデータと設定を消去して購入時の状態に戻す
混同しないよう注意してください。
Q3. どれくらいの頻度で強制終了していいですか?
できるだけ避けるべきです。
緊急時の最終手段として考え、通常は週に1回程度の通常再起動で十分です。毎日のように強制終了が必要な場合、iPhoneに深刻な問題がある可能性があります。
Q4. 強制終了中に充電してもいいですか?
問題ありません。充電中でも強制終了は実行できます。
むしろ、バッテリー残量が少ない場合は充電しながら実行した方が確実です。
Q5. 強制終了に失敗したらどうなりますか?
失敗してもiPhoneが壊れることはありません。
もう一度正しい手順で試すか、他の対処法を検討してください。何度試しても失敗する場合は、ボタンの故障やより深刻な問題が考えられます。
Q6. 強制終了後にパスコードを忘れたらどうすればいいですか?
パスコードを忘れた場合、以下の方法があります:
- リカバリーモードで初期化(データは消える)
- 「探す」機能でリモート初期化(データは消える)
- Appleサポートに相談
いずれの方法でもデータは失われますが、バックアップがあれば復元できます。
Q7. 水没後に強制終了してもいいですか?
すぐに電源を切るべきですが、可能であれば通常の方法で。
水没した場合:
- 電源を切る(通常の方法または強制終了)
- SIMカードを抜く
- 水分をよく拭き取る
- 乾燥させる(最低24時間)
- 専門店に相談
自分で分解したり、ドライヤーで乾かしたりしないでください。
Q8. 強制終了すればウイルスも消えますか?
いいえ、消えません。
強制終了は一時的にメモリをクリアするだけで、インストールされたアプリやシステムには影響しません。
ただし、iPhoneは基本的にウイルスに感染しにくい設計になっています。怪しいアプリは削除し、iOSを最新版に保つことが重要です。
まとめ
iPhoneの強制終了について、詳しく解説してきました。
重要なポイントをおさらい
✓ 強制終了は画面が反応しないときの最終手段
✓ モデルによって操作方法が違うので注意
✓ 通常の再起動で解決できるなら、そちらを優先
✓ パスコードとPCとの接続解除を忘れずに
✓ データが消える可能性があるので日頃からバックアップ
✓ 頻繁に必要なら、iPhoneに問題がある可能性
✓ できない場合は充電やボタンのタイミングを確認
iPhoneがフリーズしたときに慌てないよう、この記事をブックマークしておいてくださいね。
最後に一言
強制終了は便利な機能ですが、何度も必要になるようなら、根本的な問題があるかもしれません。
- ストレージ不足
- 古いiOS
- 劣化したバッテリー
- ハードウェアの故障
こういった問題が隠れている可能性があります。
定期的なメンテナンスと、必要に応じて専門家への相談も検討してみてください。あなたのiPhoneが快適に動きますように!

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