「長いWebページを1枚の画像で保存したい」「何度もスクショを撮るのが面倒」。iPhoneでスクリーンショットを撮るとき、こんな悩みはありませんか?
実は、iPhoneには画面に表示されている部分だけでなく、スクロールした先の内容まで含めて1枚の画像として保存できる「フルページスクリーンショット」という便利な機能があります。
この記事では、基本的なスクリーンショットの撮り方から、ページ全体を1枚で保存するフルページ機能、さらに片手で簡単に撮影できる裏技まで、初心者の方でもわかるように丁寧に説明していきます。
iPhoneのスクリーンショットとは?
スクリーンショット(スクショ)とは、iPhoneの画面に表示されている内容を、そのまま画像として保存できる機能です。
スクリーンショットでできること
記録として保存
- 大切な情報の控えを取る
- エラーメッセージを記録する
- レシピや手順を保存する
他人と共有
- 面白いツイートをLINEで友達に送る
- 地図の場所を家族に伝える
- 予約確認画面を見せる
仕事や勉強
- 資料として活用する
- 操作マニュアルを作る
- バグの報告をする
保存される場所
撮影したスクリーンショットは、「写真」アプリに自動的に保存されます。
「写真」アプリを開くと、「アルバム」タブの中に「スクリーンショット」という専用フォルダがあり、撮影したスクショだけをまとめて見ることができます。
【基本】通常のスクリーンショットの撮り方
まずは基本的なスクリーンショットの撮影方法を、機種別に説明します。
Face ID搭載機種(iPhone X以降)の場合
iPhone X、11、12、13、14、15、16シリーズはこの方法です。
撮影方法
- 保存したい画面を表示する
- サイドボタン(右側)と音量を上げるボタン(左側)を同時に押す
- すぐに両方のボタンを離す
- 「カシャ」という音が鳴って、画面が一瞬白く光る
対象機種
- iPhone X、XS、XS Max、XR
- iPhone 11、11 Pro、11 Pro Max
- iPhone 12、12 mini、12 Pro、12 Pro Max
- iPhone 13、13 mini、13 Pro、13 Pro Max
- iPhone 14、14 Plus、14 Pro、14 Pro Max
- iPhone 15、15 Plus、15 Pro、15 Pro Max
- iPhone 16、16 Plus、16 Pro、16 Pro Max
ホームボタン搭載機種の場合
iPhone SE(第2・第3世代)、8、7、6シリーズはこの方法です。
撮影方法
- 保存したい画面を表示する
- サイドボタン(右側または上部)とホームボタン(下部の丸いボタン)を同時に押す
- すぐに両方のボタンを離す
- 「カシャ」という音が鳴って、画面が一瞬白く光る
対象機種
- iPhone SE(第2世代・第3世代)
- iPhone 8、8 Plus
- iPhone 7、7 Plus
- iPhone 6s、6s Plus、6、6 Plus
撮影後の操作
スクリーンショットを撮ると、画面左下に小さなサムネイル画像が数秒間表示されます。
サムネイルをタップ
すぐに編集したい場合は、このサムネイルをタップすると編集画面が開きます。
左にスワイプ
編集せずにそのまま保存したい場合は、サムネイルを左にスワイプすると消えて、自動的に「写真」アプリに保存されます。
何もしない
数秒間そのままにしておくと、サムネイルが自動的に消えて保存されます。
【重要】フルページスクリーンショットの撮り方
長いWebページやメール、PDFなどを、1枚の画像として保存できる便利な機能です。
フルページスクリーンショットとは?
通常のスクリーンショットは、画面に表示されている部分だけを撮影します。長いページの場合、何度もスクロールしながら複数枚のスクショを撮る必要がありました。
フルページスクリーンショットなら、スクロールした先の内容まで含めて、ページ全体を1枚の画像として保存できます。
対応しているアプリ
フルページ機能が使えるのは、以下のアプリです。
Apple純正アプリ
- Safari(Webブラウザ)
- メール
- メモ
- ファイル
- Pages
- Numbers
- Keynote
一部のサードパーティアプリ
- Firefox(バージョン109.0以降)
- Chrome(一部の方法で可能)
- PDF閲覧アプリ
残念ながら、LINEやInstagram、X(旧Twitter)などのSNSアプリでは、フルページ機能は使えません。
撮影方法
手順1:通常のスクリーンショットを撮る
保存したいページで、通常通りスクリーンショットを撮影します。
- Face ID搭載機種:サイドボタン+音量を上げるボタン
- ホームボタン搭載機種:サイドボタン+ホームボタン
手順2:サムネイルをタップ
画面左下に表示されるサムネイル画像を、消える前に素早くタップします。
iOS 26以降の場合
「フルスクリーンプレビュー」がオンになっている場合は、自動的に編集画面が表示されるので、この手順は不要です。
手順3:「フルページ」をタップ
編集画面が開いたら、画面上部にある「フルページ」というタブをタップします。
「スクリーン」と「フルページ」の2つのタブがあります。
- 「スクリーン」:画面に表示されていた部分だけ
- 「フルページ」:ページ全体
手順4:プレビューで確認
「フルページ」を選ぶと、画面右側に縦長のプレビューが表示されます。
このプレビューを上下にスクロールして、ページ全体が正しく読み込まれているか確認しましょう。
手順5:必要に応じてトリミング
不要な部分をカットしたい場合は、画面上部の切り取りツール(四角いアイコン)をタップして、範囲を調整できます。
手順6:保存する
画面左上の「完了」をタップします。
保存方法を選ぶ画面が表示されます。
- 「”写真”に保存」:写真アプリに画像として保存
- 「PDFを”ファイル”に保存」:PDFファイルとして保存
どちらかを選んでタップすると、保存完了です。
フルページスクリーンショットの注意点
ファイル形式
- 「写真に保存」を選んだ場合も、実際はPDFまたはPNG形式で保存されます
- 非常に長いページの場合は、「写真に保存」が選べず、PDF形式のみになることがあります
対応していないアプリ
SNSアプリなどでは「フルページ」タブが表示されません。この場合は、通常のスクリーンショットを複数枚撮るか、後述するサードパーティアプリを使いましょう。
ページの長さ制限
極端に長いページ(数百画面分など)の場合、途中で切れてしまうことがあります。
【便利】片手でスクショを撮る方法
ボタンを同時押しするのは意外と難しいですよね。片手で簡単にスクショを撮る方法を紹介します。
方法1:背面タップ機能を使う
iPhoneの背面を指で軽くトントンと叩くだけで、スクリーンショットが撮れる便利な機能です。
対応機種
iPhone 8以降、かつiOS 14以降を搭載している機種で使えます。
設定方法
- 「設定」アプリを開く
- 「アクセシビリティ」をタップ
- 「タッチ」をタップ
- 「背面タップ」をタップ
- 「ダブルタップ」または「トリプルタップ」を選ぶ
- 「スクリーンショット」を選択
使い方
設定後は、iPhoneの背面(Appleロゴがある面)を2回または3回トントンと叩くだけで、スクリーンショットが撮影できます。
注意点
- 叩く場所は背面のどこでもOK
- ケースをつけていても使える
- 叩く強さは軽めでOK
- 誤作動を防ぐため、「トリプルタップ」に設定するのがおすすめ
方法2:AssistiveTouch機能を使う
画面上にボタンを表示して、そこをタップするだけでスクショが撮れる方法です。
設定方法
- 「設定」アプリを開く
- 「アクセシビリティ」をタップ
- 「タッチ」をタップ
- 「AssistiveTouch」をタップ
- 「AssistiveTouch」をオンにする
スクリーンショットを割り当てる
- 「最上位メニューをカスタマイズ」をタップ
- 「+」ボタンをタップして機能を追加
- 「スクリーンショット」を選択
使い方
画面上に表示される半透明の丸いボタン(AssistiveTouchボタン)をタップして、「スクリーンショット」を選ぶだけです。
ボタンの位置は、ドラッグして好きな場所に移動できます。
ダブルタップで撮影
もっと簡単にしたい場合は、以下の設定でダブルタップだけでスクショを撮れます。
- 「AssistiveTouch」の設定画面で「ダブルタップ」を選択
- 「スクリーンショット」を選ぶ
これで、AssistiveTouchボタンをダブルタップするだけでスクショが撮れます。
【応用】スクリーンショットの編集方法
撮影したスクショは、その場で簡単に編集できます。
基本的な編集ツール
サムネイルをタップして編集画面を開くと、画面下部にツールが表示されます。
ペンツール
- 3種類のペン(マーカー、ペン、鉛筆)が使える
- 色や太さを選べる
- 重要な部分に印をつけたり、メモを書いたりできる
消しゴム
- 描いた線を消せる
- 部分的に消すことも、全部消すこともできる
なげなわツール
- 描いた部分を選択して移動や削除ができる
- 手書きの文字の位置を調整したい時に便利
テキスト追加
- タイプした文字を追加できる
- フォントや色、サイズを変更できる
署名
- あらかじめ登録した署名を追加できる
- 手書きの署名を保存しておける
拡大鏡
- 画像の一部を拡大して強調できる
- 円形の拡大枠が表示される
図形
- 矢印、四角、丸などの図形を描ける
- 重要な部分を囲んだり、矢印で示したりできる
トリミング(切り取り)
方法
- 編集画面の右下にある四角いアイコン(切り取りツール)をタップ
- 四隅の青いハンドルをドラッグして範囲を調整
- 「完了」をタップ
不要な部分をカットして、必要な部分だけを保存できます。
共有
編集画面の左下にある共有ボタン(四角から矢印が出ているアイコン)をタップすると、以下のことができます。
- LINEやメールで送信
- AirDropで近くの人に送る
- SNSに投稿
- 他のアプリに転送
【発展】画面収録を使う方法
スクリーンショットではなく、画面の操作を動画として記録する「画面収録」という機能もあります。
画面収録とは?
iPhoneの画面に表示されている内容を、動画として録画できる機能です。
こんな時に便利
- アプリの操作方法を説明したい
- ゲームのプレイ動画を撮りたい
- 長い会話の流れを記録したい
- 複数の画面をまとめて保存したい
設定方法
手順1:コントロールセンターに追加
- 「設定」アプリを開く
- 「コントロールセンター」をタップ
- 下にスクロールして「画面収録」を探す
- 左側の「+」ボタンをタップ
手順2:録画開始
- コントロールセンターを開く
- Face ID搭載機種:画面右上から下にスワイプ
- ホームボタン搭載機種:画面下から上にスワイプ
- 丸の中に白い丸があるアイコン(画面収録ボタン)をタップ
- 3秒のカウントダウン後、録画開始
手順3:録画停止
- 画面上部の赤いステータスバーをタップして「停止」を選ぶ
- または、コントロールセンターの画面収録ボタンをもう一度タップ
録画したビデオは、「写真」アプリに自動的に保存されます。
注意点
音声も録音される
画面収録中は、iPhoneから出る音(BGMや効果音など)も一緒に録音されます。
マイクをオンにすれば、自分の声も録音できます。
容量を消費する
動画はファイルサイズが大きいので、長時間録画するとストレージを圧迫します。
一部のアプリでは使えない
著作権保護のため、NetflixやAmazon Prime Videoなどの動画配信アプリでは、画面収録をすると画面が真っ黒になります。
【サードパーティアプリ】SNSでもフルページスクショ
LINEやInstagramなど、Apple純正のフルページ機能が使えないアプリでも、サードパーティアプリを使えばフルページスクショが撮れます。
おすすめアプリ:Picsew
特徴
- 複数のスクショを自動的につなぎ合わせてくれる
- LINEやX(旧Twitter)などのSNSでも使える
- 重複している部分を自動で削除してくれる
使い方
- App StoreからPicsewをダウンロード
- Pro版にアップグレード(買い切り約200円)
- 画面収録機能を使ってページをスクロール
- Picsewが自動的に1枚の画像につなぎ合わせる
手順の詳細
- Picsewアプリを開く
- 設定で「Advanced Features」からPro版にアップグレード
- スクショしたいアプリを開く
- コントロールセンターから画面収録を長押し
- 「Picsew」を選んで「ブロードキャストを開始」をタップ
- ページをゆっくりスクロール
- 録画を停止
- Picsewアプリを開くと、つなぎ合わせた画像が完成
おすすめアプリ:Tailor
特徴
- 複数のスクショを選ぶだけで自動的につなぎ合わせ
- シンプルで使いやすい
- 無料でも基本機能が使える
使い方
- App StoreからTailorをダウンロード
- つなぎ合わせたい範囲を、複数枚スクショで撮影
- Tailorアプリを開く
- 自動的に連続したスクショを認識して、つなぎ合わせてくれる
スクリーンショットができない時の対処法
スクショが撮れない時は、以下を確認してみましょう。
ボタンが反応しない
原因
- サイドボタンやホームボタンが故障している
- ボタンの同時押しのタイミングがずれている
対処法
- 背面タップやAssistiveTouch機能を使う
- ボタンが故障している場合は、Apple StoreまたはApple正規サービスプロバイダで修理
強制再起動と間違える
ボタンを長押ししすぎると、スクショではなく強制再起動になってしまいます。
正しい方法
「押してすぐ離す」がポイントです。長押しはしません。
一部のアプリでスクショできない
Netflix、Amazon Prime Video、銀行アプリなどでは、セキュリティや著作権保護のため、スクショが禁止されています。
この場合、スクショを撮ろうとすると画面が真っ黒になったり、「スクリーンショットは撮影できません」というメッセージが表示されます。
ストレージ容量不足
iPhoneの容量がいっぱいだと、スクショが保存できません。
確認方法
- 「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」を開く
- 空き容量を確認
対処法
- 不要な写真や動画を削除
- 使っていないアプリを削除
- iCloud写真をオンにして、iCloudに移動
よくある質問と回答
Q:スクショの音を消すことはできますか?
完全に消すことはできませんが、マナーモード(サイレントモード)にすれば音が鳴りません。本体左側のスイッチをオレンジ色が見えるように切り替えてください。
Q:フルページスクショは何ページまで撮れますか?
明確な上限はありませんが、極端に長いページ(100画面分以上など)だと、途中で切れてしまうことがあります。一般的なWebページやメールなら問題なく撮影できます。
Q:スクショを撮ったことは相手にバレますか?
いいえ、バレません。InstagramのストーリーやDMなど、一部のSNS機能では通知が行くことがありますが、通常のWebページやアプリでは相手に通知されません。
Q:スクショのファイルサイズを小さくできますか?
撮影時の設定では変更できませんが、撮影後に画像圧縮アプリを使うことで、ファイルサイズを小さくできます。また、PNG形式で保存されたスクショをJPEG形式に変換することでも、サイズを減らせます。
Q:古いスクショを一括で削除できますか?
「写真」アプリの「アルバム」→「スクリーンショット」を開いて、右上の「選択」をタップ。削除したいスクショを選んで、ゴミ箱アイコンをタップすれば、まとめて削除できます。
Q:iOS 26の「フルスクリーンプレビュー」とは何ですか?
iOS 26以降では、スクショを撮ると自動的に編集画面が全画面表示される新機能です。従来のサムネイル表示から変更されました。設定で従来のサムネイル表示に戻すこともできます。
Q:背面タップが反応しにくいです。
iPhoneケースが厚すぎると反応しにくいことがあります。ケースを外して試してみるか、トリプルタップに設定して少し強めに叩いてみてください。
Q:Chromeでもフルページスクショはできますか?
Chromeの場合、通常のiPhoneフルページ機能は使えませんが、Chromeの「共有」メニューから「PDFを作成」を選ぶことで、ページ全体をPDFとして保存できます。
まとめ:目的に合わせてスクショを活用しよう
iPhoneのスクリーンショット機能は、使い方を知っていると本当に便利です。
基本のスクショ撮影方法
- Face ID搭載機種:サイドボタン+音量を上げるボタン
- ホームボタン搭載機種:サイドボタン+ホームボタン
フルページスクショの撮り方
- 通常のスクショを撮る
- サムネイルをタップ
- 「フルページ」を選ぶ
- 「完了」から保存方法を選ぶ
片手で簡単に撮る方法
- 背面タップ機能:背面を2〜3回トントン
- AssistiveTouch:画面上のボタンをタップ
SNSでもフルページを撮りたい
- Picsewなどのサードパーティアプリを使う
- 画面収録機能も活用
用途に応じた使い分け
- 今見ている画面だけ保存:通常のスクショ
- 長いページ全体を保存:フルページスクショ
- 操作の流れを記録:画面収録
iPhoneのスクショ機能を使いこなして、情報の記録や共有を効率的に行いましょう。特にフルページ機能は、一度使うと手放せない便利さです。
ぜひこの記事を参考に、いろいろな撮影方法を試してみてくださいね!

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