しつこい営業電話、身に覚えのない勧誘、かけてほしくない相手からの着信…。そんな迷惑電話に困っていませんか?
iPhoneには、特定の電話番号からの着信を自動的に拒否する機能が標準で搭載されています。設定も簡単で、数タップで完了します。
この記事では、iPhoneの着信拒否機能について、基本的な設定方法から解除方法、非通知拒否、知っておきたい便利機能まで、分かりやすく解説します。
着信拒否とは?どんな機能なの?

着信拒否の基本
着信拒否は、特定の電話番号からの着信を自動的に遮断する機能です。
設定した番号から電話がかかってきても、着信音は鳴らず、通知も表示されません。相手には通話中と同じような「ツーツー」という音が流れます。
着信拒否すると何が起こる?
あなた側(着信拒否した側)
- 着信音が鳴らない
- 画面に通知が表示されない
- 着信履歴に残らない(一部のiOSバージョンでは履歴に残る場合も)
- 留守番電話は残せる(ただし通知はこない)
相手側(着信拒否された側)
- 通話中の「ツーツー」という音が聞こえる
- 着信拒否されていることは明確には分からない
- 留守番電話には接続できる(キャリアの設定による)
重要なのは、相手に「着信拒否されています」といった明確な通知は届かないということ。ただし、何度電話しても「ツーツー」となれば、察する人もいるでしょう。
着信拒否の設定方法【4つの方法】
iPhoneで着信拒否を設定する方法は、いくつかあります。状況に応じて使い分けましょう。
【方法1】通話履歴から設定する
一番簡単で素早い方法です。すでに着信があった番号を拒否したい時に便利。
手順
- 「電話」アプリを開く
- 画面下部の「履歴」(または「最近」)をタップ
- 着信拒否したい番号の右側にある「ⓘ」マークをタップ
- 画面を下にスクロール
- 「この発信者を着信拒否」をタップ
- 「連絡先を着信拒否」をタップして確定
これで設定完了です。同じ番号からの着信は今後自動的に拒否されます。
【方法2】連絡先から設定する
連絡先に登録されている人を着信拒否したい場合は、こちらの方法が便利です。
手順
- 「電話」アプリを開く
- 画面下部の「連絡先」をタップ
- 着信拒否したい相手の名前をタップ
- 画面を下にスクロール
- 「この発信者を着信拒否」をタップ
- 「連絡先を着信拒否」をタップして確定
連絡先に複数の電話番号が登録されている場合、すべての番号がまとめて着信拒否されます。
【方法3】設定アプリから追加する
事前に着信拒否したい番号が分かっている場合は、設定アプリから直接追加できます。
手順
- 「設定」アプリを開く
- 下にスクロールして「アプリ」をタップ
- 「電話」をタップ
- 「着信拒否した連絡先」をタップ
- 「連絡先を追加」(または「着信拒否する連絡先を追加」)をタップ
- 着信拒否したい連絡先を選択
この方法なら、実際に着信がなくても事前に設定できます。
【方法4】メッセージアプリから設定する
SMSやiMessageで迷惑なメッセージを送ってくる相手も、メッセージアプリから着信拒否できます。
手順
- 「メッセージ」アプリを開く
- 着信拒否したい相手とのメッセージを開く
- 上部の名前または電話番号をタップ
- 画面を下にスクロール
- 「この発信者を着信拒否」をタップ
- 「連絡先を着信拒否」をタップして確定
メッセージだけでなく、電話やFaceTimeの着信も合わせて拒否されます。
着信拒否の解除方法

間違えて着信拒否してしまった、または関係が改善して拒否を解除したい。そんな時の解除方法を説明します。
設定アプリから解除する
最も確実な解除方法です。
手順
- 「設定」アプリを開く
- 下にスクロールして「アプリ」をタップ
- 「電話」をタップ
- 「着信拒否した連絡先」をタップ
- 画面右上の「編集」をタップ
- 解除したい番号の左側にある「-」マークをタップ
- 「着信拒否設定を解除」をタップ
- 画面右上の「完了」をタップ
これで着信拒否が解除され、その番号からの着信が再び受けられるようになります。
連絡先から解除する
連絡先アプリからも解除できます。
手順
- 「電話」アプリを開く
- 「連絡先」をタップ
- 着信拒否を解除したい相手の名前をタップ
- 画面を下にスクロール
- 「この発信者の着信拒否設定を解除」をタップ
表示が「この発信者を着信拒否」に戻れば、解除完了です。
不明な発信者を消音する【便利機能】
個別に着信拒否するのではなく、知らない番号からの着信をまとめて消音する機能もあります。
「不明な発信者を消音」とは
この機能をオンにすると、以下の条件に当てはまらない番号からの着信が自動的に消音されます。
着信音が鳴る番号
- 連絡先に登録されている番号
- 最近自分から発信した番号
- Siriからの提案に含まれる番号
消音される番号
- 上記以外のすべての番号
消音された着信は、留守番電話に送られ、「電話」アプリの履歴には残ります。重要な電話なら、履歴から折り返すことができるので安心です。
設定方法
手順
- 「設定」アプリを開く
- 下にスクロールして「アプリ」をタップ
- 「電話」をタップ
- 「不明な発信者を消音」をタップ
- スイッチをオン(緑色)にする
これで設定完了。知らない番号からの迷惑電話が大幅に減ります。
注意点
便利な機能ですが、いくつか注意点があります。
- 病院や宅配業者など、重要な電話も消音される可能性がある
- 予約の確認電話などを見逃すことも
- 新しい取引先からの初回電話も消音される
大事な電話を待っている時は、一時的にオフにすることをおすすめします。
非通知の着信を拒否する方法
「非通知」や「通知不可能」と表示される着信を拒否したい場合は、携帯電話会社のサービスを利用します。
iPhone本体では非通知拒否ができない
残念ながら、iPhoneの標準機能だけでは非通知着信を完全に拒否することはできません。
「不明な発信者を消音」機能でも、非通知の着信は消音されますが、完全な拒否ではありません。
キャリアのサービスを利用する
docomo、au、ソフトバンク、楽天モバイルなど、各携帯電話会社が非通知着信拒否サービスを提供しています。
docomo:番号通知お願いサービス
- 月額料金:無料
- 設定方法:「148」に電話して音声ガイダンスに従う
- 設定:「1」を押す
- 解除:「0」を押す
au:番号通知リクエストサービス
- 月額料金:無料
- 設定方法:「1481」に電話
- 解除方法:「1480」に電話
ソフトバンク:ナンバーブロック
- 月額料金:110円(税込)
- 非通知だけでなく、特定の番号も拒否可能(最大20件)
- 申し込みが必要
楽天モバイル
- my 楽天モバイルアプリから設定可能
- 「契約プラン」→「サービスの詳細設定」で設定
各社で設定方法や料金が異なるので、詳しくは契約中の携帯電話会社に確認してください。
その他の便利な着信制御機能
着信拒否以外にも、iPhoneには着信をコントロールする便利な機能があります。
おやすみモード(集中モード)
特定の時間帯や状況で、すべての着信を制限する機能です。
使い方
- 「設定」アプリを開く
- 「集中モード」をタップ
- 「おやすみモード」をタップ
- 「オン」にする
詳細設定で以下が可能です。
- 特定の連絡先からの着信は許可
- 繰り返しの着信は通知(3分以内に同じ人から2回目の着信があった場合)
- 自動オンの時間帯を設定
就寝中や会議中など、一時的に着信を制限したい時に便利です。
着信スクリーニング(iOS 17以降)
iOS 17以降では、知らない番号からの着信を自動的にスクリーニングする機能が追加されました。
3つのモード
- なし:すべての着信で着信音が鳴る
- 通話の理由を尋ねる:知らない番号には自動応答し、用件を聞いてから着信音を鳴らす
- 消音:知らない番号は消音して留守番電話に送る
設定方法
- 「設定」アプリを開く
- 「アプリ」→「電話」をタップ
- 「不明な発信者をスクリーニング」で設定
スクリーニング機能を使えば、詐欺電話や営業電話を事前にフィルタリングできます。
迷惑電話ブロックアプリ
より強力な着信拒否を求めるなら、専用アプリの利用もおすすめです。
主なアプリ
- Whoscall(有名な着信識別アプリ)
- Hiya(スパムデータベース搭載)
- 各キャリア提供のアプリ(迷惑電話ブロックなど)
これらのアプリは、既知の詐欺番号や迷惑電話番号のデータベースを持っており、自動的に識別・ブロックしてくれます。
アプリ設定後の手順
- 「設定」アプリを開く
- 「アプリ」→「電話」をタップ
- 「着信拒否設定と着信ID」をタップ
- インストールしたアプリをオンにする
よくある質問
着信拒否したことは相手にバレる?
明確な通知は届きませんが、何度電話しても「ツーツー」と通話中の音が鳴るため、察する可能性はあります。
また、留守番電話に接続できる設定の場合、「着信拒否されている」と気づかれにくいでしょう。
着信拒否しても留守番電話は残せる?
はい、残せます。ただし、留守番電話の通知は届きません。
定期的に留守番電話を確認すれば、メッセージを聞くことは可能です。
FaceTimeやメッセージも拒否される?
はい。電話番号またはApple IDで着信拒否を設定すると、以下もすべて拒否されます。
- 電話
- FaceTime(音声・ビデオ)
- iMessage
- SMS
個別に設定することはできません。
着信拒否できる件数に制限はある?
iPhone本体の着信拒否機能には、実質的な件数制限はありません。
ただし、あまりに多くの番号を登録すると管理が大変になります。必要に応じて「不明な発信者を消音」機能との併用をおすすめします。
緊急通報(110番、119番)も拒否される?
いいえ、緊急通報番号は拒否されません。
また、緊急通報を発信すると、「不明な発信者を消音」などの機能が24時間自動的にオフになります。
国際電話を一括で拒否できる?
iPhone本体の機能では難しいですが、携帯電話会社のオプションサービスで対応できる場合があります。
または、「不明な発信者を消音」機能で、知らない国際番号からの着信を消音することは可能です。
まとめ:着信拒否で快適なスマホライフを
iPhoneの着信拒否機能は、シンプルで使いやすく、迷惑電話対策に非常に効果的です。
着信拒否の設定方法
- 通話履歴から:最も簡単
- 連絡先から:登録済みの相手を拒否
- 設定アプリから:事前に設定可能
- メッセージアプリから:メッセージの相手も拒否
解除方法
- 設定アプリ→電話→着信拒否した連絡先から解除
便利機能
- 不明な発信者を消音:知らない番号を自動消音
- おやすみモード:時間帯指定で着信制限
- 着信スクリーニング:用件を聞いてから対応
非通知拒否
- キャリアのサービスを利用(docomo、auは無料)
これらの機能を上手に組み合わせれば、迷惑電話のストレスから解放されます。
大切な電話を見逃さないよう、「不明な発信者を消音」機能は状況に応じてオン・オフを切り替えることをおすすめします。病院や配送業者からの連絡を待っている時は、一時的にオフにしておくと安心ですよ。
あなたに合った設定で、快適なiPhoneライフを送ってくださいね。

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