「動画を見ようとiPadを横にしたのに、画面が回転しない!」
こんな経験、ありませんか?
iPadは本体を傾けると自動的に画面が回転する便利な機能があります。でも、突然この機能が働かなくなることがあるんです。
動画を見るときや、ゲームをプレイするときに横向きにならないと、とても不便ですよね。
この記事では、iPadが横向きにならない原因から、具体的な解決方法まで、わかりやすく解説していきます。
iPadの画面回転機能とは?

まず、iPadの画面回転機能について簡単に説明しましょう。
iPadには加速度センサーという部品が内蔵されています。このセンサーが、iPadがどの向きに傾いているかを感知して、自動的に画面の向きを変えてくれるんです。
画面回転が使えるシーン
- 動画を横向きで視聴する
- ゲームを横画面でプレイする
- 横長のウェブサイトを見やすく表示する
- キーボードを広く使って文字入力する
- 写真を最適な向きで表示する
この機能が使えないと、iPadの魅力が半減してしまいますよね。
iPadが横向きにならない7つの主な原因
画面が回転しない原因は、いくつか考えられます。
原因1:画面の向きがロックされている
最も多いのがこのパターンです。
iPadには「回転ロック」という機能があり、これがオンになっていると画面が固定されてしまいます。
原因2:使っているアプリが回転に対応していない
実は、すべてのアプリが画面回転に対応しているわけではありません。
アプリによっては、縦向き専用に作られているものもあります。
原因3:ズーム機能がオンになっている
アクセシビリティのズーム機能がオンになっていると、画面回転が正常に動作しないことがあります。
原因4:iPadの一時的な不具合
長時間使用していると、システムに一時的な不具合が発生することがあります。
原因5:iPadOSのバージョンが古い
古いiPadOSを使っていると、回転機能に不具合が出る可能性があります。
原因6:設定に問題がある
何らかの設定が原因で、画面回転が無効になっている可能性があります。
原因7:ハードウェアの故障
加速度センサーが故障していると、iPadが傾きを感知できなくなります。
落下や水没などの経験がある場合は、この可能性も考えられます。
【解決法1】回転ロックを解除する(最重要)
まず最初に確認すべきは、回転ロックの状態です。
これが原因のケースが圧倒的に多いので、必ず最初にチェックしましょう。
コントロールセンターでの確認方法
手順
- iPad画面の右上隅から下にスワイプしてコントロールセンターを開く
(古いモデルの場合は、画面下から上にスワイプ) - 鍵のアイコンに矢印が回っているマーク(回転ロックボタン)を探す
- このアイコンが白く光っている場合は、ロックがオンになっています
- アイコンをタップしてオフにする
- iPadを横に傾けて、画面が回転するか確認
ロックがオフなのに回転しない場合
ロックボタンをオフにしても回転しない場合は、次の対処法に進みましょう。
【解決法2】iPadを再起動する
一時的なシステムの不具合は、再起動で解決することが多いです。
ホームボタンがあるiPadの場合
- サイドボタン(または上部のボタン)を長押し
- 「スライドで電源オフ」のスライダーが表示される
- スライダーを右にドラッグして電源を切る
- 完全に電源が切れたら、もう一度サイドボタンを長押し
- Appleロゴが表示されたら指を離す
ホームボタンがないiPadの場合
- 音量上げボタンを押してすぐに離す
- 音量下げボタンを押してすぐに離す
- サイドボタンをAppleロゴが表示されるまで長押し
再起動後、画面が回転するようになったか確認してください。
【解決法3】特定のアプリで試してみる
すべてのアプリが画面回転に対応しているわけではありません。
回転対応が確実なアプリ
以下のアプリで試してみましょう。
- Safari:Appleの標準ブラウザ
- メッセージ:標準のメッセージアプリ
- 写真:写真表示アプリ
- YouTube:動画再生アプリ
これらのアプリで画面が回転すれば、iPadの機能自体は正常です。
特定のアプリだけで回転しない場合は、そのアプリが縦向き専用に作られている可能性が高いでしょう。
アプリ内の設定を確認
一部のアプリには、独自の画面回転設定があります。
アプリの設定画面を開いて、「画面の向き」や「回転ロック」といった項目がないか確認してみましょう。
【解決法4】ズーム機能をオフにする
アクセシビリティのズーム機能が、画面回転を妨げていることがあります。
ズーム機能の確認と解除方法
- ホーム画面から「設定」アプリを開く
- 「アクセシビリティ」をタップ
- 「ズーム」を選択
- ズームのスイッチがオンになっている場合は、オフにする
ズーム機能をオフにしたら、iPadを横に傾けて画面が回転するか確認してください。
【解決法5】iPadの設定をリセットする
上記の方法で解決しない場合は、設定のリセットを試してみましょう。
注意:この操作では、Wi-Fi設定やキーボード辞書などがリセットされますが、写真やアプリのデータは消えません。
設定リセットの手順
- 「設定」を開く
- 「一般」をタップ
- 「転送またはiPadをリセット」を選択
- 「リセット」をタップ
- 「すべての設定をリセット」を選択
- パスコードを入力(求められた場合)
- 確認画面で「すべての設定をリセット」をタップ
iPadが再起動されます。再起動後、回転機能が正常に動作するか確認してください。
リセット後に再設定が必要なもの
- Wi-Fiパスワード
- 壁紙
- 通知設定
- プライバシー設定
【解決法6】iPadOSを最新バージョンにアップデートする

古いバージョンのiPadOSでは、画面回転に関する不具合が存在する場合があります。
アップデートの確認方法
- 「設定」を開く
- 「一般」をタップ
- 「ソフトウェアアップデート」を選択
- アップデートが利用可能な場合は、「ダウンロードしてインストール」をタップ
注意点
- アップデート中はWi-Fiに接続する
- バッテリーが十分に充電されているか確認(50%以上推奨)
- アップデートには時間がかかる場合があります
【解決法7】古いiPadモデルのサイドスイッチを確認
iPad Air(第1世代)やiPad mini 3以前の古いモデルには、本体側面に物理的なサイドスイッチがあります。
サイドスイッチの確認方法
- iPadの側面(音量ボタンの上)にスイッチがあるか確認
- スイッチにオレンジ色の印が見える場合は、ロックがオンになっています
- スイッチを反対側に切り替える
サイドスイッチの機能設定
古いモデルでは、サイドスイッチの機能を変更できます。
- 「設定」→「一般」を開く
- 「サイドスイッチの機能」を確認
- 「画面の向きのロック」または「消音」のどちらに設定されているか確認
iPadが平面に置かれていないか確認
意外と見落としがちなポイントがあります。
iPadがテーブルや床に平らに置かれている状態だと、加速度センサーが向きの変化を感知しにくいことがあります。
正しい持ち方
画面回転を試すときは、以下のようにしてください。
- iPadを手に持って垂直に立てる
- その状態から横向きに回転させる
- 少し待って、画面が回転するか確認
平面に置いたまま回転させようとしても、うまく反応しないことがあるので注意しましょう。
Stage Managerを使った裏技(iPadOS 16以降)
iPadOS 16以降を搭載した一部のiPadでは、Stage Manager機能を使うことで、縦向き専用アプリを横向き表示できる場合があります。
対応機種
- iPad Air(第5世代)
- iPad Pro 11インチ(全世代)
- iPad Pro 12.9インチ(第3世代以降)
Stage Managerの有効化
- 「設定」→「ホーム画面とマルチタスク」を開く
- 「Stage Manager」をタップ
- 「iPadでStage Managerを使用」をオンにする
この機能を使えば、一部の縦向きアプリも横向きで使用できる可能性があります。
それでも解決しない場合:ハードウェア故障の可能性
ここまでの方法を全て試しても画面が回転しない場合は、加速度センサーの故障が考えられます。
こんな経験はありませんか?
- iPadを落としたことがある
- 水濡れや水没の経験がある
- 強い衝撃を受けた
これらの経験がある場合、内部のセンサーが損傷している可能性が高いでしょう。
修理が必要なサイン
- 他のすべての対処法を試しても改善しない
- 再起動や設定リセットも効果がない
- 特定のアプリではなく、すべてのアプリで回転しない
修理の選択肢
Apple公式サポート
- Apple Store直営店
- Apple正規サービスプロバイダ
- 配送修理サービス
修理前の準備
- データのバックアップを取る(iCloudまたはパソコン経由)
- 「iPadを探す」機能をオフにする
- Apple IDとパスワードを用意する
修理には数日から1週間程度かかることがあります。
よくある質問(Q&A)
Q1:一部のアプリだけ横向きにならないのはなぜ?
これは正常な動作です。
アプリの開発者が、そのアプリを縦向き専用に設計している場合があります。例えば、InstagramやLINEなど、縦向きでの使用を前提としたアプリは、横向きに回転しません。
SafariやYouTubeなど、確実に横向き対応しているアプリで試してみて、そちらで回転すれば、iPad本体の機能は正常です。
Q2:回転ロックを解除したのに回転しない
回転ロックを解除しても回転しない場合は、以下を試してください。
- iPadを一度再起動する
- 回転ロックのオン・オフを何度か繰り返す
- ズーム機能がオンになっていないか確認
- 別のアプリで試してみる
Q3:横向きにはなるけど、縦向きに戻らない
これも回転機能の問題です。
以下の対処法を試してください。
- 回転ロックを一度オンにして、再度オフにする
- iPadを再起動する
- 設定をリセットする
それでも解決しない場合は、ハードウェアの問題が考えられます。
Q4:iPadを横にすると逆さまになってしまう
これは加速度センサーの誤認識です。
対処法
- iPadを一度縦向きに戻す
- 完全に縦向きの状態で数秒待つ
- ゆっくりと横向きに回転させる
それでも逆さまになる場合は、再起動を試してみましょう。
Q5:カバーやケースが原因になることはある?
あります。
特に、以下のようなケースは注意が必要です。
- 重いケース:iPadの傾きをセンサーが感知しにくくなる
- マグネット付きケース:センサーに影響を与える可能性がある
- ケースの破損:物理的にiPadの動きを妨げる
一度ケースを外して、回転機能が正常に動作するか確認してみてください。
Q6:古いiPadでも横向き機能は使える?
基本的には使えます。
ただし、非常に古いモデル(iPad 第1世代など)では、一部のアプリが対応していない可能性があります。
また、古いiPadOSでは不具合がある場合もあるので、可能であれば最新バージョンにアップデートしましょう。
まとめ:iPadが横向きにならない時の対処法チェックリスト
ここまで、iPadが横向きにならない原因と解決法を詳しく解説してきました。
対処法を順番におさらいしましょう。
まず最初に試すこと
- コントロールセンターで回転ロックを解除
- iPadを手に持って垂直に立て、横に傾ける
- Safariやメッセージアプリで試してみる
それでも解決しない場合
- iPadを再起動する
- ズーム機能をオフにする
- 設定をリセットする
- iPadOSを最新バージョンにアップデート
古いモデルの場合
- サイドスイッチを確認する
すべて試しても解決しない場合
- Appleサポートに相談する(ハードウェア故障の可能性)
多くの場合、回転ロックの解除や再起動で解決します。焦らず、順番に試してみてください。
それでも改善しない場合は、遠慮なくAppleサポートに相談しましょう。専門家のサポートを受けることで、確実に問題を解決できますよ。


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