「iPadのパスコードを忘れてしまった…ロック解除できない!どうすればいいの?」
パスコードを忘れてiPadがロックされてしまうのは、意外とよくあるトラブルです。普段は指紋認証や顔認証を使っているから、久しぶりにパスコード入力を求められて「あれ、何だっけ?」となること、ありますよね。
この記事では、iPadのロックが解除できなくなった時の対処法を、状況別に詳しく解説していきます!
まず知っておくべき重要なこと

解決方法を見る前に、知っておくべき大切なことがあります。
パスコードは「確認」できない
残念なお知らせですが、忘れたパスコードを確認する方法は存在しません。
これはAppleのセキュリティ対策のためです。もしパスコードが簡単に確認できたら、盗難された時に困りますよね。
パスコードを削除するとデータも消える
パスコードを削除する唯一の方法は、iPadを初期化すること です。
初期化すると:
- iPadが工場出荷時の状態に戻る
- すべてのデータが消える
- パスコードも削除される
ただし、バックアップがあれば復元できます ので、ご安心を。
iPadがロックされる仕組み
まず、iPadがどういう状態になっているのか理解しましょう。
パスコード入力の失敗回数とロック時間
パスコードを間違えると、こんな風にロックされます:
| 失敗回数 | ロック状態 |
|---|---|
| 1〜5回 | そのまま再入力可能 |
| 6回目 | 1分間ロック |
| 7回目 | 5分間ロック |
| 8回目 | 15分間ロック |
| 9回目 | 60分間ロック |
| 10回目 | 「iPadは使用できません」と表示 |
| 11回目以降 | iTunesに接続が必要 |
「iPadは使用できません」 と表示されたら、もう普通の方法では解除できません。
「データを消去」設定がオンの場合
設定で「データを消去」をオンにしている場合、10回間違えると自動的にデータが全削除 されます。
これはセキュリティ対策ですが、パスコードを忘れた本人にとっては困った機能ですね。
【状況別】iPadロック解除の方法一覧
あなたの状況に応じて、最適な方法を選びましょう。
パターン1:iPadOS 17以降で「パスコードをお忘れですか?」が表示される
対象
- iPadOS 17以降を使用
- Wi-Fiまたはモバイルデータ接続あり
- 画面に「パスコードをお忘れですか?」が表示
方法
→ iPad本体から直接リセット可能(最も簡単)
パターン2:「iPadは使用できません」と表示される
対象
- パスコードを何度も間違えた
- 「iPadは使用できません iTunesに接続」と表示
方法
→ パソコンまたはiCloudで初期化が必要
パターン3:パソコンを持っている
対象
- Mac または Windowsパソコンがある
方法
→ リカバリーモードまたはiTunes/Finderで復元
パターン4:パソコンを持っていない
対象
- パソコンがない
- 他のiPhone/iPadを持っている
方法
→ iCloud(iPadを探す機能)で遠隔消去
それでは、それぞれの方法を詳しく見ていきましょう!
方法1:iPad本体からリセットする(iPadOS 17以降)
最も簡単な方法です!パソコン不要。
対応条件
- iPadOS 17以降
- Wi-Fiまたはモバイルデータ接続がある
- 「パスコードをお忘れですか?」が表示されている
手順
1. 間違ったパスコードを何度か入力
ロック画面で、何度か間違ったパスコードを入力し続けます。
「iPadは使用できません」または「セキュリティロックアウト」画面が表示されるまで続けてください。
2. 「パスコードをお忘れですか?」をタップ
画面の右下に表示される「パスコードをお忘れですか?」をタップします。
表示されない場合は、iPadOS 17未満か、ネット接続がない可能性があります。
3. 「iPadをリセット」を開始
「iPadをリセット開始」をタップして確認します。
4. Apple IDのパスワードを入力
Apple ID(iCloudアカウント)からサインアウトするため、パスワードの入力を求められます。
5. 「iPadを消去」を実行
データと設定がすべて削除されます。
6. 再起動を待つ
iPadが再起動するまで待ちます。
7. 初期設定をする
再起動後、新しいiPadとして初期設定を行います。
バックアップがあれば、この段階で復元できます。
この方法のメリット
- パソコン不要
- 最も簡単
- Apple公式の方法
この方法のデメリット
- iPadOS 17以降のみ
- ネット接続が必要
- すべてのデータが消える
方法2:iCloud「iPadを探す」で遠隔消去(パソコンなし)

パソコンがない場合の救世主!
対応条件
- 事前に「iPadを探す」機能がオンになっている
- Apple IDとパスワードを覚えている
- 他のiPhone/iPad、またはWebブラウザがある
手順
1. iCloud.comにアクセス
他のデバイス(iPhone、別のiPad、パソコンなど)で、ブラウザを開きます。
https://icloud.com/ にアクセスします。
2. Apple IDでサインイン
ロックされたiPadに設定している Apple IDとパスワードでサインインします。
3. 「iPhoneを探す」をクリック
iCloudのメニューから「iPhoneを探す」(iPadも含まれます)を選択します。
4. 該当するiPadを選択
地図上に、あなたのデバイス一覧が表示されます。
画面上部の「すべてのデバイス」をクリックし、ロックされたiPadを選択してください。
5. 「iPadを消去」を実行
デバイス情報が表示されたら、「iPadを消去」をクリックします。
確認画面が表示されるので、もう一度「消去」を選択します。
6. Apple IDのパスワードを入力
セキュリティ確認のため、再度パスワード入力を求められます。
7. 消去完了を待つ
iPadがネットに接続されている場合、すぐに消去が始まります。
オフラインの場合、次回ネット接続時に自動的に消去されます。
8. 初期設定をする
消去後、iPadは工場出荷状態になります。
電源を入れて、初期設定を行いましょう。
この方法のメリット
- パソコン不要
- 遠隔操作できる
- iPadが手元になくてもOK
この方法のデメリット
- 「iPadを探す」が事前にオンになっている必要がある
- Apple IDとパスワードが必要
- ネット接続が必要
方法3:Mac/Windowsパソコンでリカバリーモードを使う
パソコンがある場合の確実な方法
必要なもの
- Mac または Windowsパソコン
- USBケーブル(Lightning または USB-C)
- Mac:Finder(macOS Catalina以降)またはiTunes(macOS Mojave以前)
- Windows:iTunes または Appleデバイスアプリ
手順
ステップ1:iPadの電源を切る
まず、iPadの電源を完全に切ります。
- ホームボタンなしのiPad:音量ボタンとトップボタンを同時に長押し → 電源オフスライダーを右にドラッグ
- ホームボタンありのiPad:トップボタン長押し → 電源オフスライダーを右にドラッグ
電源が完全に切れるまで、1分ほど待ちます。
ステップ2:パソコンでiTunes/Finderを起動
Macの場合:
- macOS Catalina以降:Finderを開く
- macOS Mojave以前:iTunesを開く
Windowsの場合:
- iTunesまたはAppleデバイスアプリを開く
ステップ3:リカバリーモードでiPadを接続
iPadをリカバリーモードにしながら、パソコンに接続します。
ホームボタンなしのiPad(Face ID対応)
- トップボタンに近い方の音量ボタンを押してすぐ離す
- トップボタンから遠い方の音量ボタンを押してすぐ離す
- USBケーブルでパソコンに接続
- トップボタンを長押し(Appleロゴが出ても押し続ける)
- 「iTunesに接続」画面が表示されたら指を離す
ホームボタンありのiPad(Touch ID対応)
- USBケーブルでパソコンに接続
- ホームボタンとトップボタン(またはサイドボタン)を同時に長押し
- 「iTunesに接続」画面が表示されるまで押し続ける
注意
パスコード入力画面が表示された場合は、失敗です。電源を切ってやり直してください。
ステップ4:「復元」を選択
iTunes/Finderに「iPadに問題があります」というメッセージが表示されます。
「復元」または「アップデート」の選択肢が出たら、「復元」 を選びます。
ステップ5:ソフトウェアのダウンロード待ち
パソコンがiPadOS用のソフトウェアをダウンロードします。
ダウンロードには15分程度かかることがあります。
もし15分以上かかってリカバリーモード画面が閉じてしまった場合は、ダウンロードが終わるのを待ってから、再度リカバリーモードにしてください。
ステップ6:復元完了を待つ
復元プロセスが自動的に始まります。
完了すると、iPadに「こんにちは」画面が表示されます。
ステップ7:初期設定をする
パソコンからiPadを取り外し、初期設定を行います。
バックアップがあれば、この時点で復元できます。
この方法のメリット
- 確実に解除できる
- Apple公式の方法
- バックアップから復元可能
この方法のデメリット
- パソコンが必要
- USBケーブルが必要
- 手順がやや複雑
方法4:iTunes/Finderで復元(以前に同期したことがある場合)
過去にそのパソコンと同期したことがあれば、リカバリーモード不要!
対応条件
- 以前にそのパソコンとiTunesで同期したことがある
- 「iPadを探す」がオフになっている
手順
1. パソコンでiTunes/Finderを起動
Mac(Catalina以降)ならFinder、それ以外ならiTunesを開きます。
2. iPadをパソコンに接続
USBケーブルでiPadを接続します。
3. iPadを選択
iTunes/Finderで、接続されたiPadのアイコンをクリックします。
4. 「iPadを復元」をクリック
「概要」タブ(またはメイン画面)で「iPadを復元」ボタンをクリックします。
5. 確認して復元開始
確認メッセージが表示されるので、「復元」を選択します。
バックアップを取るか聞かれた場合は、「バックアップ」を選んでから復元するのがおすすめです(ただし、ロックされている場合はバックアップできないこともあります)。
6. 復元完了を待つ
自動的に復元が始まります。完了するまで待ちましょう。
7. 初期設定をする
復元後、iPadを初期設定します。
この方法のメリット
- リカバリーモードより簡単
- すでに同期済みなら手順が少ない
この方法のデメリット
- 過去にそのパソコンと同期している必要がある
- 「iPadを探す」がオフになっている必要がある
- パソコンが必要
データを残したままロック解除する方法はある?

結論:ありません。
残念ながら、パスコードを忘れた場合、データを残したままロック解除する正規の方法は存在しません。
なぜデータが消えるのか?
これはAppleのセキュリティ設計です。
パスコードはiPad内のデータを暗号化するために使われています。パスコードなしでデータにアクセスできたら、セキュリティの意味がありませんよね。
バックアップがあれば大丈夫
ただし、事前にバックアップを取っていれば、データは復元できます。
バックアップの種類
- iCloudバックアップ
- 設定 > [あなたの名前] > iCloud > iCloudバックアップ
- Wi-Fi接続時に自動バックアップ
- iTunes/Finderバックアップ
- パソコンに接続して手動バックアップ
- より多くのデータを保存可能
初期化後の復元時に、これらのバックアップから選択できます。
よくあるトラブルと対処法
iPadのロック解除でよくある問題と、その解決策をまとめました。
Q1. リカバリーモードに入れない・ボタンが反応しない
原因
- ボタンの物理的な故障
- 手順が正しくない
対処法
- もう一度、ゆっくり正確に手順を確認
- それでも無理なら、Apple Store または Apple正規サービスプロバイダへ
Q2. パソコンがiPadを認識しない
原因
- ケーブルの不良
- USBポートの問題
- ドライバの問題(Windows)
対処法
- 別のUSBケーブルを試す(純正推奨)
- 別のUSBポートを試す
- パソコンを再起動
- iTunes/Appleデバイスアプリを最新版に更新
- Windowsの場合、Apple Mobile Device USB Driverを再インストール
Q3. 「iPadを探す」がオンだとどうなる?
初期化後にアクティベーションロックがかかる
「iPadを探す」がオンの状態で初期化すると、再起動後に「アクティベーションロック」がかかります。
この場合、Apple IDとパスワードの入力が必要です。
Apple IDも忘れた場合
https://iforgot.apple.com/ でApple IDのパスワードをリセットできます。
Q4. 「iPadは使用できません」の待ち時間を短縮できない?
できません。
セキュリティ対策のため、待ち時間をスキップする方法はありません。
素直に初期化するのが最短ルートです。
Q5. パスコード10回間違えたらどうなる?
設定による
- 「データを消去」がオン:自動的にデータが全削除される
- 「データを消去」がオフ:「iPadは使用できません iTunesに接続」と表示され、初期化が必要
どちらにしても、結果は同じ(初期化が必要)です。
Q6. Touch IDやFace IDでもロック解除できないのはなぜ?
セキュリティ強化のため、以下の場合はパスコード入力が必須です
- iPad再起動直後
- 48時間以上ロック解除していない
- Touch ID/Face IDが5回連続で失敗した後
- リモートロックコマンドを受信した時
これらの場合、生体認証ではなくパスコードが求められます。
今後パスコードを忘れないための対策
二度と同じ目に遭わないために、できる対策をご紹介します。
1. パスコードをメモしておく
安全な場所にメモを残す
- 紙に書いて金庫や鍵付き引き出しに保管
- パスワード管理アプリに保存(1Password、Bitwisdomなど)
ただし、デジタルメモアプリ(メモ帳など)には保存しないでください。iPadを初期化したら一緒に消えてしまいます。
2. 簡単すぎないパスコードにする
推奨
- 6桁の数字(デフォルト)
- カスタムの数字コード
- カスタムの英数字コード
避けるべき
- 誕生日
- 1234、0000などの単純な数字
- 電話番号
セキュリティと覚えやすさのバランスが大事です。
3. Touch ID/Face IDを設定する
生体認証を設定しておけば、パスコードを入力する機会が減ります。
設定 > Touch IDとパスコード(またはFace IDとパスコード)
複数の指紋を登録しておくと便利です。
4. 定期的にバックアップを取る
iCloudバックアップを自動化
設定 > [あなたの名前] > iCloud > iCloudバックアップ > 「このiPadをバックアップ」をオン
Wi-Fi接続時、充電中、画面ロック中に自動バックアップされます。
パソコンで手動バックアップ
重要なデータは、定期的にパソコンにもバックアップを取りましょう。
5. Apple IDとパスワードを確実に覚えておく
iPadのパスコードを忘れても、Apple IDとパスワードがあれば:
- iCloudから遠隔消去できる
- バックアップから復元できる
- アクティベーションロックを解除できる
Apple IDの情報は必ず記録しておきましょう。
まとめ:iPadのロックを解除する最適な方法
ここまで、iPadのロック解除方法を詳しく見てきました。
この記事のポイント
✓ パスコードは確認できない、削除するには初期化が必須
✓ 初期化するとデータは消えるが、バックアップがあれば復元可能
✓ iPadOS 17以降なら本体だけで解除できる
✓ パソコンなしならiCloud「iPadを探す」を使う
✓ パソコンありならリカバリーモードが確実
✓ データを残したまま解除する正規の方法はない
状況別おすすめ方法
iPadOS 17以降の場合
→ 方法1:iPad本体からリセット(最も簡単)
パソコンがない場合
→ 方法2:iCloud「iPadを探す」で遠隔消去
パソコンがある場合
→ 方法3:リカバリーモードで復元(最も確実)
以前そのパソコンと同期した場合
→ 方法4:iTunes/Finderで復元(やや簡単)
最後に
iPadのパスコードを忘れるのは、誰にでも起こりうることです。
大切なのは、定期的にバックアップを取っておくこと です。そうすれば、万が一初期化することになっても、データは戻ってきます。
もし自力で解決できない場合は、Apple StoreのGenius Barや、Apple正規サービスプロバイダに相談しましょう。ただし、彼らもパスコードを解除することはできず、やることは同じ(初期化)です。
焦らず、この記事の手順に従って、落ち着いて対処してくださいね!

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