「長年愛用してきたiPad、ついにサポート終了の対象になってしまった」
そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
サポートが終了したからといって、iPadが突然使えなくなるわけではありません。しかし、使い続けるにはいくつかのリスクがあることを知っておく必要があります。
この記事では、iPadのサポート期間終了後に起こることと、古いiPadを賢く活用する方法をわかりやすく解説します。
iPadの「サポート期間」とは

iPadには主に2種類のサポートがあります。
iPadOSアップデートのサポート
これは、最新のiPadOS(iPadの基本ソフトウェア)にアップデートできるかどうかのサポートです。
Appleは毎年新しいiPadOSをリリースしていますが、発売から一定期間が経過したiPadは、この最新iPadOSの対象から外れていきます。
一般的に、iPadは発売から約5年から7年間、最新のiPadOSアップデートを受けられる傾向にあります。
長いモデルでは8年程度サポートされることもあり、iPhoneよりもやや長めのサポート期間となっています。
修理サポート
Appleによる公式の修理サービスを受けられる期間のことです。
Appleでは、販売終了から最低5年間は修理サービスを提供しています。
さらに、部品の在庫があれば7年程度まで修理可能な場合もあります。
ただし、販売終了から7年以上経過したiPadは「オブソリート製品」と呼ばれ、Apple公式の修理サービスは完全に終了します。
現在のiPadサポート状況(2025年1月時点)
iPadOS 18対応機種(2024年配信開始)
以下のiPadは、2024年にリリースされたiPadOS 18に対応しています。
iPad Pro
- iPad Pro 12.9インチ(第3世代・2018年以降)
- iPad Pro 11インチ(全モデル・2018年以降)
iPad Air
- iPad Air(第3世代・2019年以降)
無印iPad
- iPad(第6世代・2018年以降)
iPad mini
- iPad mini(第5世代・2019年以降)
iPadOS 26でサポート終了したiPad
2025年9月にリリースされたiPadOS 26で、以下のiPadがサポート対象から外れました。
- iPad(第7世代):2019年発売
この機種は発売から約6年でサポートが終了したことになります。
すでにサポートが終了したiPad
以下のiPadは、最新のiPadOSアップデート対象から外れています。
- iPad(第5世代):iPadOS 16まで対応(2017年発売)
- iPad Pro(第1世代):iPadOS 16まで対応(2015年発売)
- iPad Air 2:iPadOS 15まで対応(2014年発売)
- iPad mini 4:iPadOS 15まで対応(2015年発売)
- iPad Air(第1世代):iOS 12まで対応(2013年発売)
- iPad mini 2/3:iOS 12まで対応(2013年発売)
これらの機種は、それぞれ発売から約6年から8年でiPadOSアップデートのサポートが終了しています。
サポート終了後のiPadで起こること
サポートが終了したiPadは、すぐに使えなくなるわけではありません。
実際、物理的に壊れていなければ、基本的な機能は引き続き使えます。
しかし、時間が経つにつれて以下のような問題が起こり始めます。
セキュリティアップデートが受けられなくなる
これが最も深刻な問題です。
最新のiPadOS対象から外れたiPadは、新しいセキュリティの脅威に対する保護が受けられません。
Appleは最新iPadOSだけでなく、1つか2つ前のiPadOSバージョンにも一定期間セキュリティアップデートを提供することがあります。
たとえば、2025年3月には、すでにサポートが終了しているiPadOS 15や16にも、重大な脆弱性に対するセキュリティアップデートが配信されました。
しかし、これも永久的ではなく、最終的にはセキュリティアップデートも終了します。
セキュリティアップデートが終了すると起こるリスク
- ウイルスやマルウェアへの感染リスクが高まる
- ハッキングや不正アクセスを受けやすくなる
- 個人情報や金融情報が盗まれる可能性が上がる
- フィッシング詐欺の被害に遭いやすくなる
特に、オンラインバンキングやクレジットカード情報を扱うアプリを使う場合、セキュリティは非常に重要です。
新しいアプリが使えなくなる
多くのアプリは、最新のiPadOSに合わせて開発されています。
そのため、古いiPadOSしか動かないiPadでは、新しいアプリをインストールできなくなります。
さらに、既存のアプリも次第にアップデート対象から外れ、使えなくなっていきます。
徐々にできなくなること
- 新しいゲームアプリのインストール
- 決済アプリの利用(PayPayなどがiOSバージョンを引き上げることがある)
- ビジネス系アプリの最新機能
- 学習アプリの新しいバージョン
サポート終了直後はそれほど困りませんが、1年、2年と時間が経つにつれて、使えないアプリが増えていきます。
既存のアプリも徐々に動かなくなる
今使えているアプリも、アップデートのたびに新しいiPadOSバージョンを要求するようになります。
その結果、古いiPadOSでは以下のような問題が起こります。
- アプリが起動しなくなる
- アプリが正常に動作しない
- アプリの一部機能が使えなくなる
- アプリの動作が不安定になる
- 強制終了が頻繁に起こる
新機能が使えない
Appleは毎年、新しいiPadOSで便利な機能を追加しています。
たとえば、iPadOS 18では以下のような新機能が追加されました。
- ホーム画面とコントロールセンターのカスタマイズ強化
- メモアプリや計算アプリの機能拡張
- マルチタスクの利便性向上(ウィンドウのサイズ調整など)
- Apple Intelligence(AI機能)
サポートが終了したiPadでは、これらの新機能を一切使うことができません。
Safariブラウザのセキュリティが古くなる
iPadに標準搭載されているSafariブラウザも、iPadOSと一緒にアップデートされます。
古いiPadOSのままだと、Safariのセキュリティも古いままになり、危険なウェブサイトから身を守りにくくなります。
パフォーマンスの低下
古いiPadは、ハードウェアのスペックも古くなっています。
- プロセッサやCPUの性能が低い
- メモリ(RAM)が少ない
- バッテリーの劣化
最新の3Dゲーム、イラスト制作アプリ、動画編集などの負荷の高い用途では、動作が重くなったり、アプリが強制終了したりすることが増えます。
サポート終了後も安全に使い続ける方法

どうしてもすぐにiPadを買い替えられない場合、以下の対策で少しでも安全に使い続けることができます。
セキュリティに注意した使い方をする
サポート終了後のiPadでインターネットを使う場合は、以下の点に注意してください。
注意すべきこと
- 怪しいウェブサイトにアクセスしない
- 不審なメールの添付ファイルを開かない
- 個人情報やパスワードを入力するサイトでは特に慎重になる
- クレジットカード情報などの重要な情報は入力を避ける
- オンラインバンキングや決済アプリの利用を控える
Wi-Fi専用機として使う
セキュリティリスクを減らすために、Wi-Fi環境でのみ使用するのも一つの方法です。
外出先での使用を控え、自宅のWi-Fiに接続した状態でのみ使うことで、ある程度リスクを軽減できます。
セキュリティアプリを導入する
App Storeで提供されているセキュリティアプリをインストールすることで、ある程度の保護が可能です。
ただし、OS自体の脆弱性は防げないため、完全な対策にはならないことを理解しておきましょう。
サポート終了iPadの賢い活用方法
メインの端末としてではなく、特定の用途に限定して使う方法があります。
子ども用の学習・動画視聴端末として
古いiPadOSでも動く軽めのアプリであれば、問題なく使えます。
おすすめの用途
- 子ども向けの学習アプリ
- YouTubeなどの動画視聴
- 絵本アプリ
- 知育ゲーム
個人情報を扱わない用途であれば、セキュリティリスクも比較的低くなります。
電子書籍リーダーとして
Kindleや自炊PDF(書籍をスキャンしてデジタル化したもの)のビューアとして使うだけなら、スペックはそれほど求められません。
Wi-Fi環境で電子書籍をダウンロードして、オフラインで読む分には安全です。
音楽プレーヤーとして
音楽再生専用機として使うのも良い活用法です。
- Apple Musicやオフライン再生用の音楽ストレージ
- 車内でBluetooth接続して音楽を聴く
- 自宅のスピーカーに接続して使う
写真や動画の保存用として
メインのiPadやiPhoneのストレージを節約するため、写真や動画の保存専用機として使えます。
ただし、バックアップは別途取っておくことが重要です。
デジタルフォトフレームとして
スライドショー機能を使って、写真を常時表示するデジタルフォトフレームとして活用できます。
レシピ表示用として
キッチンでレシピを見るための専用端末として使うのも便利です。
防水ケースに入れれば、料理中でも安心して使えます。
サブのウェブ端末として
ネット検索、ニュース閲覧、レシピ検索など、軽い用途なら問題なく使えます。
ただし、ログイン情報や個人情報を入力するサイトは避けましょう。
いつiPadを買い替えるべきか
サポート終了後のiPadをいつまで使うかは、使用目的によって変わります。
すぐに買い替えを検討すべき場合
以下のような使い方をしている場合は、早めの買い替えをおすすめします。
- オンラインバンキングを頻繁に利用する
- クレジットカード決済アプリを日常的に使う
- 仕事で重要な情報をやり取りする
- 学校や職場で指定されたアプリを使う必要がある
- 最新のゲームや制作アプリを使いたい
セキュリティリスクや利便性の低下を考えると、サポート終了から1年以内には買い替えを検討するのが安全です。
もう少し様子を見てもよい場合
以下のような使い方であれば、もう少し使い続けても大きな問題はないかもしれません。
- 電子書籍リーダーとしての利用
- 動画視聴専用機としての利用
- 音楽プレーヤーとしての利用
- Wi-Fi環境下でのみ使用
- 個人情報を扱わない用途に限定
- サブ機としての利用
ただし、この場合でも定期的にセキュリティ状況を確認し、リスクを理解した上で使うことが重要です。
買い替え時のおすすめ機種

新しいiPadに買い替える際の選び方を紹介します。
最低でもiPadOS 18対応機種を選ぶ
2025年1月現在、新しくiPadを購入するなら、最低でもiPad(第6世代)以降のモデルを選びましょう。
これらの機種はiPadOS 18に対応しているため、今後数年間は最新アップデートを受けられます。
コスパを重視するなら
iPad(無印モデル)
最も手頃な価格で、基本的な用途には十分な性能を持っています。
iPad(第9世代・第10世代)
中古やリファービッシュ品(整備済み製品)なら、さらにお手頃な価格で購入できます。
性能を重視するなら
iPad Air
バランスの取れた性能と価格で、多くの用途に対応できます。
M1やM2チップ搭載モデルなら、長期間のサポートが期待できます。
iPad Pro
プロフェッショナルな用途や、最高性能を求める場合におすすめです。
最新のM3やM4チップ搭載モデルなら、10年近くサポートされる可能性があります。
中古iPadを購入する際の注意点
コストを抑えるために中古iPadを選ぶ場合は、以下の点に注意してください。
- 発売から何年経っているかを確認する
- 現在の最新iPadOSに対応しているかチェックする
- できれば発売から5年以内のモデルを選ぶ
- バッテリーの状態を確認する
- 信頼できる販売店から購入する(Apple認定整備済製品など)
- 保証やサポートの有無を確認する
あまりに古いモデルを安く買っても、すぐにサポート終了になってしまう可能性があるため注意が必要です。
非正規修理店での修理という選択肢
Apple公式の修理サポートが終了しても、非正規修理店(第三者修理店)での修理は可能です。
非正規修理店のメリット
- Apple公式より安く修理できることが多い
- 修理にかかる時間が短い場合が多い
- サポート終了機種でも対応してくれる
非正規修理店の注意点
- 総務省登録修理業者を選ぶこと
- 純正部品ではない場合がある
- 修理後はApple公式サポートを受けられなくなる可能性がある
- 品質や保証内容は店舗によって異なる
バッテリー交換や画面修理など、簡単な修理であれば非正規修理店を利用することで、サポート終了後のiPadの寿命を延ばすことができます。
データのバックアップを忘れずに
サポート終了が近づいているiPadを使っている場合、いつでも機種変更できるように準備しておきましょう。
バックアップの方法
iCloudバックアップ
設定 > [自分の名前] > iCloud > iCloudバックアップ から設定できます。
Wi-Fi接続時に自動的にバックアップされるため便利ですが、無料で使えるのは5GBまでです。
パソコンでのバックアップ
MacまたはWindowsパソコンに接続して、完全なバックアップを作成できます。
容量の制限がないため、写真や動画が多い場合におすすめです。
定期的にバックアップする習慣を
「いつかバックアップしよう」と思っていると、急に故障したときに大切なデータを失ってしまいます。
特にサポート終了が近いiPadは、いつ不具合が起こるかわからないため、定期的なバックアップが重要です。
よくある質問
サポート終了したiPadはいつまで使える?
物理的には壊れるまで使えますが、安全に使える期間は限られています。
サポート終了後1年から2年程度までなら、使い方を制限すれば何とか使えます。
しかし、セキュリティリスクやアプリの互換性問題が徐々に深刻になるため、長期間使い続けるのはおすすめしません。
業務用途でサポート終了iPadを使っても大丈夫?
業務用途では、サポート終了iPadの使用はおすすめしません。
多くの企業では、セキュリティポリシーでサポート終了OSの利用を禁止しています。
また、個人情報保護法などのコンプライアンスの観点からも問題があります。
古いiPadは下取りに出せる?
サポートが終了していても、多くの場合下取りや買取は可能です。
Apple公式の下取りプログラムや、中古タブレット買取店などに相談してみましょう。
状態が良ければ、新しいiPad購入の資金の一部になります。
ただし、あまりに古いモデルは買取価格がほとんどつかない場合もあります。
セキュリティソフトを入れれば大丈夫?
セキュリティソフトである程度の保護は可能ですが、完全ではありません。
OS自体の脆弱性はセキュリティソフトでは防げないため、根本的な解決にはなりません。
まとめ:iPadのサポート期間を意識した計画的な使い方を
iPadのサポート期間終了後も、物理的には使い続けることができます。
しかし、セキュリティリスクの増大、アプリの非対応、新機能が使えないなど、さまざまな問題が起こります。
iPadは一般的に発売から5年から7年で最新iPadOSのサポートが終了し、7年程度で修理サポートも終了します。
サポート終了後のiPadを使い続ける場合は、セキュリティに注意し、重要な情報を扱わない用途に限定することをおすすめします。
電子書籍、音楽プレーヤー、動画視聴、子ども用端末など、限定的な用途であれば安全に活用できます。
長期的に安心して使うためには、サポート期間を意識した計画的な機種変更が大切です。
現在使っているiPadがいつ頃サポート終了になるかを確認し、早めに次の機種を検討しておきましょう。


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