「iPadに保存したパスワード、どこで見れるんだっけ?」
「Wi-Fiのパスワードを家族に教えたいけど、確認方法が分からない…」
iPadを使っていると、こんな場面に出くわすことがありますよね。
実は、iPadには様々なパスワードを確認できる機能が備わっています。
この記事では、iPadで確認できるパスワードの種類ごとに、具体的な確認方法を分かりやすく解説していきます。
確認できるパスワードの種類

まず、iPadで確認できるパスワードには、主に以下の種類があります。
| パスワードの種類 | 確認可否 | 備考 |
|---|---|---|
| Webサイト・アプリのパスワード | ○ 確認可能 | 設定またはパスワードアプリで確認 |
| Wi-Fiパスワード | ○ 確認可能 | iOS 16/iPadOS 16.1以降で対応 |
| Apple ID(Apple Account)のパスワード | × 確認不可 | リセット(再設定)のみ可能 |
| iPadのパスコード(画面ロック) | × 確認不可 | 忘れた場合は初期化が必要 |
それでは、それぞれの確認方法を詳しく見ていきましょう。
Webサイト・アプリの保存済みパスワードを確認する方法
Safariでログインしたサイトや、アプリで使用したパスワードは、iPadに保存されている場合があります。これらのパスワードは、以下の方法で確認できます。
方法1:設定アプリから確認する(iPadOS 17以前)
最も基本的な方法です。
手順
- ホーム画面から「設定」アプリを開く
- 下にスクロールして「パスワード」をタップ
- Face ID、Touch ID、またはパスコードで認証する
- 保存されているパスワードの一覧が表示される
- 確認したいWebサイトまたはアプリをタップ
- 「パスワード」の部分をタップすると、パスワードが表示される
ポイント
- パスワードをコピーしたい場合は「パスワードをコピー」をタップ
- 検索バーを使えば、特定のサイトやアプリを素早く見つけられる
方法2:パスワードアプリから確認する(iPadOS 18以降)
iPadOS 18からは、専用の「パスワード」アプリが追加されました。
手順
- ホーム画面から「パスワード」アプリを開く
- Face ID、Touch ID、またはパスコードで認証する
- カテゴリ(すべて、パスキー、コード、Wi-Fiなど)から選択
- 確認したいWebサイトまたはアプリをタップ
- 「パスワード」フィールドをタップして確認
パスワードアプリの便利な機能
- カテゴリ分け:パスワード、パスキー、Wi-Fi、セキュリティなどに分類
- 共有グループ:家族やチームとパスワードを共有可能
- セキュリティ警告:漏洩したパスワードや弱いパスワードを検出
方法3:Siriに聞いて確認する
音声で素早く確認したい時に便利です。
やり方
Siriを起動して、以下のように話しかけます。
- 「パスワードを表示して」
- 「〇〇のパスワードは何?」(例:「Amazonのパスワードは何?」)
Siriが該当するパスワードを表示してくれます。
注意: Face ID、Touch ID、またはパスコードでの認証が必要です。
Wi-Fiパスワードを確認する方法
iPadOS 16.1以降では、接続中または過去に接続したWi-Fiのパスワードを確認できるようになりました。
方法1:設定アプリから確認する
手順
- 「設定」アプリを開く
- 「Wi-Fi」をタップ
- パスワードを確認したいWi-Fiネットワークの横にある「ⓘ」(情報アイコン)をタップ
- 「パスワード」の部分をタップ
- Face ID、Touch ID、またはパスコードで認証
- パスワードが表示される
確認できるWi-Fi
- 現在接続中のWi-Fi
- 過去に接続したことがあるWi-Fi(マイネットワークに保存されているもの)
方法2:パスワードアプリから確認する(iPadOS 18以降)
手順
- 「パスワード」アプリを開く
- 認証を行う
- 「Wi-Fi」カテゴリをタップ
- 確認したいWi-Fiネットワークをタップ
- パスワードが表示される
Wi-Fiパスワードを共有する方法
パスワードを直接教えなくても、近くにいるAppleデバイスユーザーとWi-Fiを共有できます。
条件
- お互いのデバイスでWi-FiとBluetoothがオン
- 共有する側がそのWi-Fiに接続中
- お互いの連絡先にApple IDが登録されている
やり方
- 共有する側のiPadのロックを解除し、Wi-Fiに接続した状態にする
- 相手のデバイスで同じWi-Fiネットワークを選択
- 共有する側のiPadに「Wi-Fiパスワードを共有しますか?」というメッセージが表示される
- 「パスワードを共有」をタップ
これで相手のデバイスが自動的にWi-Fiに接続されます。
Wi-Fiルーター本体で確認する方法
iPadで確認できない場合は、Wi-Fiルーター本体に記載されているパスワードを確認する方法もあります。
確認場所
- ルーター本体の側面や底面に貼られているラベル
- 「暗号キー」「KEY」「セキュリティキー」「パスワード」などと記載されている
注意: パスワードを変更している場合は、ラベルの情報は使えません。
Apple ID(Apple Account)のパスワードを確認する方法

結論から言うと、Apple IDのパスワードを直接確認する方法はありません。
これはセキュリティ上の理由によるもので、Appleはパスワードを平文で保存していないため、本人でも確認することができません。
パスワードを忘れた場合の対処法
Apple IDのパスワードを忘れた場合は、リセット(再設定)を行います。
方法1:iPadの設定からリセットする
手順
- 「設定」アプリを開く
- 一番上の「自分の名前」をタップ
- 「サインインとセキュリティ」をタップ
- 「パスワードを変更」をタップ
- iPadのパスコードを入力
- 新しいパスワードを2回入力して設定
方法2:Webサイトからリセットする
手順
- Safariで iforgot.apple.com にアクセス
- Apple ID(メールアドレスまたは電話番号)を入力
- 「パスワードをリセット」を選択
- 画面の指示に従って本人確認を行う
- 新しいパスワードを設定
方法3:別のAppleデバイスからリセットする
信頼済みのiPhone、iPad、Macがあれば、そのデバイスの設定からパスワードをリセットできます。
iPhoneの場合
- 「設定」→ 自分の名前 →「サインインとセキュリティ」→「パスワードを変更」
Macの場合
- Appleメニュー →「システム設定」→ 自分の名前 →「サインインとセキュリティ」→「パスワードを変更」
Apple IDがiCloudキーチェーンに保存されている場合
稀に、Apple IDのパスワードがiCloudキーチェーン(パスワード管理機能)に保存されていることがあります。
確認方法
- 「設定」→「パスワード」を開く
- 検索バーに「apple」と入力
- Apple関連のアカウントが表示されるか確認
ただし、Apple IDのパスワードがここに保存されていないことがほとんどです。
iPadのパスコード(画面ロック)を確認する方法
iPadのパスコード(画面ロック解除用の数字やパスワード)を確認する方法はありません。
パスコードはセキュリティのため、iPad内にも暗号化されて保存されており、本人でも確認することはできない仕組みになっています。
パスコードを忘れた場合の対処法
パスコードを忘れてしまった場合は、iPadを初期化する必要があります。
注意: 初期化するとiPad内のすべてのデータが消去されます。事前にバックアップがあれば、初期化後に復元できます。
方法1:「iPadを探す」で初期化する
Apple IDでiCloudにサインインしていた場合、別のデバイスから初期化できます。
手順
- 別のiPhone、iPad、Macで「探す」アプリを開く
- 「デバイス」タブをタップ
- 初期化したいiPadを選択
- 「このデバイスを消去」をタップ
- 確認画面で「続ける」をタップ
Webからの場合
- icloud.com/find にアクセス
- Apple IDでサインイン
- 「すべてのデバイス」から該当のiPadを選択
- 「iPadを消去」をクリック
方法2:パソコンを使って初期化する(リカバリーモード)
必要なもの
- パソコン(Mac または Windows)
- USBケーブル
手順
- iPadをパソコンに接続
- iPadをリカバリーモードにする
- ホームボタンなし:音量上→音量下→トップボタン長押し
- ホームボタンあり:トップボタン+ホームボタン長押し
- 「パソコンとケーブル」のアイコンが表示されるまで押し続ける
- パソコンのFinder(Mac)またはiTunes(Windows)で「復元」を選択
- 初期化完了後、バックアップから復元
方法3:iPadの画面から初期化する(iPadOS 15.2以降)
パスコードを一定回数間違えると、「iPadは使用できません」という画面が表示されます。
手順
- パスコードを何度か間違える
- 「iPadを消去」というオプションが表示される
- 「iPadを消去」をタップ
- Apple IDのパスワードを入力して確認
- 初期化が開始される
パスワードが見つからない場合のチェックポイント
保存したはずのパスワードが見つからない場合は、以下を確認してみてください。
チェック1:iCloudキーチェーンが有効になっているか
iCloudキーチェーンが無効だと、パスワードが同期されません。
確認方法
- 「設定」→ 自分の名前 →「iCloud」
- 「パスワードとキーチェーン」をタップ
- 「このiPadを同期」がオンになっているか確認
チェック2:正しいApple IDでサインインしているか
別のApple IDで保存したパスワードは表示されません。
確認方法
- 「設定」→ 一番上の自分の名前をタップ
- 表示されているApple IDを確認
チェック3:パスワードを保存する設定になっているか
パスワードの自動保存が無効になっていると、新しいパスワードが保存されません。
確認方法(iPadOS 17以前)
- 「設定」→「パスワード」→「パスワードオプション」
- 「パスワードを自動入力」がオンになっているか確認
確認方法(iPadOS 18以降)
- 「設定」→「一般」→「自動入力とパスワード」
- 「パスワードとパスキーを自動入力」がオンになっているか確認
チェック4:共有グループを確認する(iPadOS 17以降)
パスワードを共有グループに移動した場合、「すべて」に表示されないことがあります。
確認方法
- パスワードアプリまたは設定のパスワードを開く
- 「すべて」または各共有グループを確認
パスワード管理のおすすめ設定

パスワードを安全に管理するための設定をご紹介します。
設定1:強力なパスワードを自動生成する
Safariでアカウントを作成する際、iPadが強力なパスワードを提案してくれます。
有効にする方法
- 「設定」→「パスワード」→「パスワードオプション」
- 「強力なパスワードを自動入力」をオン
設定2:セキュリティに関する勧告を確認する
漏洩したパスワードや、使い回しているパスワードを検出してくれます。
確認方法
- 「設定」→「パスワード」を開く
- 「セキュリティに関する勧告」をタップ
- 問題があるパスワードの一覧が表示される
設定3:2ファクタ認証を有効にする
Apple IDのセキュリティを強化するため、2ファクタ認証を有効にしておきましょう。
有効にする方法
- 「設定」→ 自分の名前 →「サインインとセキュリティ」
- 「2ファクタ認証」をタップ
- 画面の指示に従って設定
よくある質問
Q. パスワードのスクリーンショットは撮れる?
A. 撮れますが、パスワード部分は空白になります。
セキュリティ保護のため、パスワードが表示されている画面のスクリーンショットを撮影すると、パスワード部分は自動的に非表示になります。
Q. 他の人にパスワードを見られる可能性は?
A. Face ID、Touch ID、またはパスコードで保護されています。
パスワードを確認するには、必ず認証が必要です。iPadのパスコードを知らない人は、保存されたパスワードを見ることができません。
Q. パスワードを削除するには?
A. 設定またはパスワードアプリから削除できます。
- 「設定」→「パスワード」を開く
- 削除したいアカウントを左にスワイプ
- 「削除」をタップ
Q. 古いiOSでもパスワードは確認できる?
A. はい、iOS 7以降で確認可能です。
ただし、Wi-Fiパスワードの確認機能はiOS 16/iPadOS 16.1以降で追加された機能です。
まとめ
iPadで確認できるパスワードと、その方法をまとめます。
Webサイト・アプリのパスワード
- 「設定」→「パスワード」から確認
- iPadOS 18以降は「パスワード」アプリからも確認可能
- Siriに「パスワードを表示して」と聞いてもOK
Wi-Fiパスワード
- 「設定」→「Wi-Fi」→「ⓘ」→「パスワード」で確認
- iPadOS 16.1以降で対応
Apple IDのパスワード
- 確認する方法はない
- 忘れた場合は iforgot.apple.com でリセット
iPadのパスコード
- 確認する方法はない
- 忘れた場合は初期化が必要
パスワード管理はセキュリティの要です。iPadの機能を活用して、安全にパスワードを管理していきましょう!

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