インターネットの仕組みとは?基本的な技術をわかりやすく解説

私たちは毎日、インターネットを使って検索をしたり、動画を見たり、メッセージを送ったりしています。
しかし、インターネットがどのような仕組みで動いているのか、正確に説明できる人は少ないかもしれません。

インターネットは、世界中のコンピューターをつなぐ巨大なネットワークです。
データは小さなパケットに分割されて送信され、さまざまなルーターを経由して目的地に届けられます。

この記事では、インターネットの基本的な仕組みから、TCP/IP、DNS、パケット通信など、インターネットを支える重要な技術まで、わかりやすく解説します。

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インターネットとは

インターネット(Internet)は、世界中のコンピューターやスマートフォンなどの機器を相互接続した巨大なネットワークです。
「Inter(間、相互に)」と「Net(網、ネットワーク)」という言葉の組み合わせで、「ネットワークとネットワークを相互接続したもの」という意味があります。

インターネットは、単一の組織が管理する中央集権的なシステムではありません。
世界中の無数のネットワークが相互に接続された、分散型のネットワークシステムです。

インターネットとWebの違い

インターネットとWeb(ワールド・ワイド・ウェブ)は混同されがちですが、実際には異なるものです。

インターネットは、コンピューター同士をつなぐネットワークインフラ全体を指します。
一方、Webはインターネット上で情報を閲覧するための仕組みの一つです。

例えるなら、インターネットは情報を届ける道路網、Webはその道路上にあるお店や建物のようなものです。
YouTubeやSNSはWebサービスの一つであり、インターネットがなければ利用できません。

メールやオンラインゲームなども、インターネット上で動くサービスですが、Webとは別の仕組みです。

インターネットの歴史

インターネットの起源は、1960年代にアメリカ国防総省が資金提供した研究プロジェクトにさかのぼります。

1969年、ARPANET(Advanced Research Projects Agency Network)と呼ばれるネットワークで、最初のメッセージが送信されました。
このメッセージは「LOGIN」と送るはずでしたが、システムがクラッシュして「LO」までしか送れませんでした。

1980年代には、多くの大学や民間企業の支援を受けて、インターネットは公的なインフラへと進化しました。

日本では1984年にインターネットが開始され、1985年にNTTが設立されました。
1995年にWindows 95が発売され、翌1996年のインターネット普及率はわずか3.3%でしたが、そこから急速に普及していきました。

1990年代に入ると、World Wide Web(WWW)が登場し、インターネットは一般家庭にも広がり始めました。
今では、45億人以上のユーザーと18億以上のWebサイトが存在するまでに成長しています。

インターネットを構成する主要な技術

インターネットは、いくつかの重要な技術によって支えられています。
ここでは、その中でも特に重要な技術について解説します。

TCP/IP(プロトコル)

TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)は、インターネット通信の基盤となるプロトコル(通信規約)です。
プロトコルとは、コンピューター同士が通信する際の約束事やルールのことです。

TCP/IPは、1970年代にVinton CerfとRobert Kahnによって開発されました。
このプロトコルのおかげで、Windows、Mac、スマートフォンなど、異なる種類のコンピューターやデバイスが問題なく通信できます。

TCP/IPは、大きく分けて2つの役割を持っています。

IP(Internet Protocol)の役割
IPは、インターネット上の各デバイスに固有のアドレス(IPアドレス)を割り当て、データを正しい宛先に届ける役割を担います。

TCP(Transmission Control Protocol)の役割
TCPは、データを小さなパケットに分割して送信し、受信側で正しい順序に並べ替えて元のデータに復元する役割を担います。

IPアドレス

IPアドレスは、インターネット上の住所のようなものです。
インターネットに接続されているすべての機器には、固有のIPアドレスが割り当てられています。

現在主流のIPv4アドレスは、「192.168.1.1」のように、0から255までの数字を4つ並べた形式で表されます。
IPv4で表現できるアドレスは約43億個ですが、インターネットの急速な成長により、2011年1月にすべてのアドレスが使い尽くされました。

この問題を解決するため、IPv6という新しいバージョンが導入されました。
IPv6では、はるかに多くのアドレスを表現できるため、将来的なデバイスの増加にも対応できます。

DNS(Domain Name System)

私たちがWebサイトにアクセスする際、通常は「www.example.com」のようなドメイン名を使います。
しかし、コンピューターは数字で構成されたIPアドレスしか理解できません。

DNSは、人間にとってわかりやすいドメイン名を、コンピューターが理解できるIPアドレスに変換するシステムです。
「人間語とコンピューター語の翻訳機」のようなものと言えます。

例えば、ブラウザに「www.google.com」と入力すると、以下のような流れで処理されます。

  1. ブラウザがDNSサーバーに「www.google.comのIPアドレスを教えて」と問い合わせる
  2. DNSサーバーが「142.250.207.46」というIPアドレスを返す
  3. ブラウザがそのIPアドレスに接続してWebページを表示する

DNSがなければ、私たちは毎回数字のIPアドレスを覚えて入力しなければならず、非常に不便です。

パケット通信の仕組み

インターネット上でデータを送受信する際、データは「パケット」と呼ばれる小さな単位に分割されます。

パケットとは

パケットは、大きなメッセージの小さな断片です。
各パケットには、以下の情報が含まれています。

  1. 実際のデータの一部
  2. 送信元のIPアドレス
  3. 送信先のIPアドレス
  4. パケットの順序番号
  5. その他の制御情報

パケットの仕組みは、家具を組み立てる説明書に似ています。
組み立て説明書には、各部品の情報と組み立て順序が書かれているように、パケットにもデータをどう扱うべきかの情報が含まれています。

パケット交換方式

インターネットでは、パケット交換という方式を使ってデータを送信します。

従来の電話回線では、通話中は送信者と受信者の間に専用の回線が確保されます(回線交換方式)。
しかし、インターネットではそのような専用回線は使いません。

パケット交換方式では、各パケットが独立して、最適な経路を通って目的地に向かいます。
同じファイルのパケットでも、異なる経路を通って届くことがあります。

この方式には、以下のようなメリットがあります。

  1. ネットワークの一部が故障しても、パケットは別の経路を通って届く
  2. 多くのユーザーが同時に通信しても、効率的にデータを送受信できる
  3. 核攻撃などで一部のネットワークが破壊されても、通信が継続できる(元々の設計目的)

データ送受信の流れ

実際にWebページを閲覧する際のデータの流れは、以下のようになります。

  1. ブラウザがWebサーバーにページのリクエストを送信
  2. リクエストデータがパケットに分割される
  3. パケットがルーターを経由してインターネット上を移動
  4. Webサーバーがパケットを受信し、正しい順序に並べ替える
  5. サーバーがリクエストに応じたデータ(HTML、画像など)をパケットに分割して送り返す
  6. パケットが再びルーターを経由してユーザーのコンピューターに届く
  7. コンピューターがパケットを正しい順序に並べ替え、元のデータに復元する
  8. ブラウザがデータを解釈してWebページを表示する

この一連の流れは、通常わずか数秒で完了します。

インターネット上の主要な機器

インターネットを支える主要な機器について説明します。

ルーター

ルーターは、パケットを正しい宛先に振り分ける「交通整理役」のような機器です。
家庭用のWi-Fiルーターも、この役割を果たしています。

ルーターは、パケットのIPアドレスを確認し、最適な経路を選んで次のルーターに転送します。
パケットは複数のルーターを経由して、最終的な目的地に到達します。

サーバー

サーバーは、Webページや動画などのコンテンツを保存し、ユーザーのリクエストに応じてデータを送信する高性能なコンピューターです。

私たちがWebサイトにアクセスすると、実際にはどこかのサーバーにアクセスしています。
YouTubeの動画も、Googleの検索結果も、すべてサーバーに保存されているデータです。

モデム

モデムは、コンピューターのデジタル信号を、電話回線や光ファイバーで送信できるアナログ信号に変換する機器です。
逆に、受信したアナログ信号をデジタル信号に戻す役割も担います。

家庭用のインターネット接続では、モデムとルーターが一体化した機器が使われることが多いです。

スイッチ

スイッチは、同じネットワーク内のデバイス同士を接続する機器です。
ルーターが異なるネットワーク間の通信を担当するのに対し、スイッチは同一ネットワーク内の通信を効率的に処理します。

インターネットへの接続方法

一般的なユーザーがインターネットに接続するには、ISP(インターネットサービスプロバイダー)との契約が必要です。

ISP(プロバイダー)の役割

ISPは、ユーザーにIPアドレスを発行し、インターネットへの接続を提供する事業者です。
個人のネットワークと、広大なインターネットをつなぐ橋渡しをしています。

日本では、回線事業者(NTT、KDDIなど)とプロバイダーが別々の場合と、一体化してサービスを提供している場合があります。

主な接続方式

インターネットへの接続方式には、以下のような種類があります。

光回線
光ファイバーケーブルを使用した、最も高速で安定した接続方式です。
データを光信号として送受信するため、大容量のデータを高速で転送できます。

ADSL
電話回線を利用した接続方式です。
光回線よりも速度は劣りますが、電話回線があれば利用できます。
現在は光回線への移行が進んでいます。

ケーブルテレビ回線
ケーブルテレビの同軸ケーブルや光ファイバーを利用した接続方式です。
テレビ放送とインターネットサービスを同時に提供しています。

モバイル回線
スマートフォンなどで使用される無線接続方式です。
4G、5Gなどの携帯電話ネットワークを利用してインターネットに接続します。

インターネットでできること

インターネットの普及により、私たちの生活は大きく変わりました。

情報検索

検索エンジンを使えば、知りたい情報を瞬時に調べることができます。
ニュース、天気予報、専門的な知識まで、膨大な情報にアクセス可能です。

コミュニケーション

メール、SNS、ビデオ通話など、さまざまな方法で世界中の人々とコミュニケーションが取れます。
距離や時間の制約が大幅に軽減されました。

オンラインサービス

ネットショッピング、動画配信、オンラインゲーム、電子書籍など、多様なサービスが利用できます。
24時間365日、いつでもどこでもサービスにアクセスできる利便性があります。

情報発信

個人がブログやSNS、動画投稿サイトを通じて、自由に情報を発信できるようになりました。
企業もWebサイトやSNSを活用して、プロモーションや顧客とのコミュニケーションを行っています。

リモートワーク・オンライン教育

インターネットの発展により、場所を選ばずに仕事ができるリモートワークや、自宅で学習できるオンライン教育が普及しました。

インターネットの物理的な構造

インターネットは、実際には物理的なケーブルや機器によって構成されています。

海底ケーブル

大陸間のインターネット通信は、主に海底ケーブルを通じて行われています。
大西洋横断ケーブルなど、数千キロメートルにも及ぶケーブルが海底に敷設されています。

データセンター

世界中の主要都市には、大規模なデータセンターがあります。
これらの施設には、無数のサーバーが設置され、24時間稼働しています。

インターネット交換ポイント

インターネット交換ポイント(IXP)は、異なるISPのネットワークが相互接続される場所です。
ここでデータが別のネットワークに引き渡され、最終目的地に向かいます。

まとめ

インターネットは、世界中のコンピューターを相互接続した巨大なネットワークです。
TCP/IPプロトコルに基づき、データはパケットに分割されて送受信されます。

DNSがドメイン名をIPアドレスに変換し、ルーターがパケットを正しい宛先に導きます。
ISPを通じてインターネットに接続することで、私たちは膨大な情報やサービスにアクセスできます。

インターネットの仕組みを理解することで、トラブルシューティングや機器の選択、オンラインの世界をより安全に利用することができるようになります。

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