「スマホを修理に出したいけど、IMEIって何?」
「中古スマホを買う前にIMEIをチェックした方がいいって聞いたけど、どうやるの?」
こんな疑問を持ったことはありませんか?
IMEI(アイエムイーアイ)は、すべてのスマートフォンに割り当てられている固有の識別番号です。
まるでスマホの「指紋」や「マイナンバー」のようなもので、世界中に同じ番号は2つとありません。
この記事では、IMEIの基本から確認方法、実際に使う場面まで分かりやすく解説します。
IMEIって何?基本を知ろう

IMEIの正式名称と意味
IMEIは、「International Mobile Equipment Identity」の頭文字を取った略語です。
日本語では以下のように呼ばれています:
- 国際移動体装置識別番号
- 端末識別番号
- 製造番号
要するに、スマホやタブレット1台1台に付けられている世界共通のID番号です。
IMEIは15桁の数字
IMEI番号は15桁の数字で構成されています。
例:357234065893211
この15桁の中には、以下のような情報が含まれています:
最初の14桁
- メーカー(製造元)
- 製造された場所
- 機種の種類
- 製造時期
最後の1桁
- チェックデジット(検証用の数字)
つまり、IMEI番号を見れば、そのスマホがどこで作られた何という機種なのかが分かるようになっているんです。
どんな端末にIMEIがあるの?
IMEI番号は、モバイルネットワーク(携帯電話の電波)を使って通信する機器に付いています。
IMEIが付いている機器:
- スマートフォン(iPhone、Android)
- タブレット(SIMカードが入るモデル)
- モバイルルーター
- IoTデバイス(通信機能付き)
- ノートパソコン(SIM対応モデル)
IMEIが付いていない機器:
- Wi-Fi専用タブレット
- Wi-Fi専用のノートパソコン
- デスクトップパソコン
つまり、SIMカードを入れて携帯電話ネットワークに接続できる機器にはIMEIがあると覚えておけば大丈夫です。
IMEIの大事な特徴
個人情報は含まれていない
重要なポイントですが、IMEI番号には個人情報は一切含まれていません。
含まれていないもの:
- あなたの名前
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
つまり、IMEI番号が他人に知られても、それだけで個人が特定されることはありません。
安心してください。
中古で売っても番号は変わらない
IMEI番号は端末本体に紐づいているため、以下のような場合でも変わりません:
- 持ち主が変わった
- 電話番号が変わった
- SIMカードを入れ替えた
- 携帯会社を変更した
ただし注意!
修理で端末が新品に交換された場合は、IMEI番号も新しいものに変わります。
デュアルSIM端末はIMEIが2つ
最近のスマホには、2枚のSIMカードを同時に使えるデュアルSIM機能を持つものがあります。
このタイプの端末には、IMEI番号が2つ割り当てられています:
- IMEI 1(またはIMEI):メインのSIM用
- IMEI 2:2枚目のSIM用
確認する時は、通常はIMEI 1の方を使います。
世界でたった1つの番号
IMEI番号は、世界中で重複しないように管理されています。
つまり、あなたのスマホと全く同じIMEI番号を持つ端末は、地球上のどこにも存在しません。
人間の指紋が一人ひとり違うのと同じですね。
IMEI番号の確認方法【機種別に解説】
それでは、実際にIMEI番号を確認する方法を見ていきましょう。
【全機種共通】最も簡単な方法
どんなスマホでも使える超簡単な方法があります。
手順:
- 電話アプリを開く
- ダイヤル画面で「*#06#」と入力
- 自動的にIMEI番号が画面に表示される
これで終わりです!
電話をかける必要はありません。入力した瞬間に表示されます。
ポイント:
- 「*」と「#」を忘れずに入力
- 通話ボタンを押す必要はない
- 一部の古い機種では動作しない場合もある
iPhone・iPadでの確認方法
iPhoneやiPadでIMEI番号を確認する方法は複数あります。
方法1:設定アプリから確認(推奨)
- 「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「情報」をタップ
- 下にスクロールして「IMEI」を探す
便利な機能:
IMEI番号を長押しすると、コピーできます。
修理依頼フォームなどに貼り付ける時に便利です。
方法2:SIMトレイで確認
古いiPhoneの場合:
- SIMトレイを取り出す(本体側面の小さな穴にピンを差し込む)
- トレイの表面にIMEI番号が印字されている
対象機種:
- iPhone 6s以前のモデル
方法3:本体背面で確認
さらに古いiPhoneの場合:
- 本体の裏面を見る
- 小さな文字でIMEI番号が印字されている
対象機種:
- iPhone 8以前の一部モデル
注意:
iPhone 14以降のモデルには、本体にIMEI番号の刻印がありません。
設定アプリから確認してください。
方法4:Apple IDから確認
端末が手元になくても確認できる方法です。
- ブラウザで「account.apple.com」にアクセス
- Apple IDでサインイン
- 「デバイス」セクションを選択
- 確認したい端末をクリック
- IMEI番号が表示される
方法5:購入時の箱で確認
- iPhoneが入っていた箱を用意
- 箱の側面または裏面にあるバーコードを見る
- そこにIMEI番号が記載されている
Androidスマホでの確認方法
Android端末も確認方法はいくつかあります。
方法1:設定アプリから確認(基本)
- 「設定」アプリを開く
- 「端末情報」(または「デバイス情報」)をタップ
- 「端末の状態」をタップ
- 「IMEI情報」または「IMEI」を探す
機種によって異なる表示:
- Xperia:「設定」→「端末情報」→「機器の状態」→「IMEI情報」
- Galaxy:「設定」→「端末情報」→「ステータス」→「IMEI」
- AQUOS:「設定」→「その他」→「端末情報」→「端末の状態」→「SIMのステータス」→「IMEI」
方法2:ダイヤルコマンド
先ほど紹介した「*#06#」がAndroidでも使えます。
方法3:本体や電池パックで確認
古い機種の場合:
- 電源を切る
- 電池カバーを開ける
- 電池パックを取り外す
- 本体内部のシールに記載されている
注意:
最近のスマホは電池が取り外せない機種がほとんどです。
無理に開けようとすると故障や保証対象外になるので絶対にやめましょう。
方法4:SIMトレイで確認
- SIMトレイを取り出す
- トレイの表面や側面に印字されている
方法5:専用アプリから確認(機種による)
- Samsung:「Samsung Members」アプリから確認可能
- 一部のメーカー独自アプリでも確認できる場合がある
ガラケー(フィーチャーフォン)での確認方法
従来型の携帯電話でも確認できます。
方法1:ダイヤルコマンド
待受画面で「*#06#」と入力すると、IMEI番号が表示されます。
方法2:設定メニューから
機種によって異なりますが、一般的には:
- 「設定」を選択
- 「その他」を選択
- 「端末情報」を選択
- 「端末の状態」を選択
- 「SIMのステータス」を選択
- 「IMEI」を確認
方法3:電池パック下のシール
- 電源を切る
- 電池カバーを開ける
- 電池パックを外す
- 本体内部のシールに記載
Windows PCでの確認方法(SIM対応モデル)
SIMカードスロットがあるノートPCの場合です。
Windows 11・10の場合:
- Windowsキーを押す(またはスタートボタンをクリック)
- 「設定」と入力して検索
- 「設定」アプリを開く
- 「ネットワークとインターネット」を選択
- 「詳細ネットワーク設定」を選択
- 「ハードウェアと接続のプロパティ」を選択
- 「携帯ネットワーク」の項目を探す
- IMEI番号が表示される
注意:
Wi-Fi専用のPCにはIMEI番号がありません。
モバイル通信機能(WWAN)が搭載されているPCだけです。
IMEI番号が使われる場面
「じゃあ、このIMEI番号って実際にいつ使うの?」
実は意外とたくさんの場面で必要になります。
1. スマホの修理を依頼する時
メーカーや修理店に修理を依頼する際、IMEI番号が必要です。
理由:
- どの端末の修理かを正確に特定するため
- 保証期間内かどうかを確認するため
- 修理履歴を管理するため
特にApple Storeやメーカーサポートでは、IMEI番号を聞かれることが多いです。
2. SIMロック解除の手続き
2021年10月以前に購入した端末の場合、SIMロック解除にIMEI番号が必要になることがあります。
SIMロックとは?
特定の携帯会社のSIMカードしか使えないように制限がかかっている状態です。
現在の状況:
2021年10月1日以降に発売された端末は、原則としてSIMロックがかかっていません。
ただし、それ以前の端末を使っている場合は、SIMロック解除が必要な場合があります。
3. 携帯会社の乗り換え(MNP)
携帯会社を変更する時、IMEI番号が必要になる場合があります。
特に:
- 他社で購入した端末を持ち込む場合
- 動作確認をする場合
- SIMの互換性を確認する場合
各携帯会社のWebサイトには、IMEI番号を入力すると対応状況が分かる「IMEI チェッカー」があります。
4. 盗難・紛失の届け出
スマホを無くした時や盗まれた時、警察や携帯会社に届け出る際にIMEI番号が必要です。
届け出るとどうなる?
- 携帯会社がその端末の通信を止める(ネットワーク利用制限)
- 警察が端末を発見した時に持ち主を特定できる
- 他人が不正に使うのを防げる
だから、IMEI番号は事前にメモしておくことが大切です。
5. 中古スマホを買う前のチェック
これは非常に重要です!
中古スマホを購入する前に、IMEI番号を使って以下を確認しましょう:
確認すべきこと:
① ネットワーク利用制限がかかっていないか
- 盗難品や料金未払いの端末は通信できないようになっている
- 各携帯会社のサイトでIMEI番号を入力すれば確認できる
判定の見方:
- ◯(丸):問題なし、安心して使える
- △(三角):現在は使えるが、将来制限がかかる可能性あり
- ×(バツ):ネットワーク利用制限中、通信不可
② SIMロックがかかっていないか
③ 保証期間が残っているか
④ 正規品かどうか
6. 保証期間の確認
IMEI番号を使えば、メーカー保証がいつまで有効かを確認できます。
確認方法:
- AppleやSamsungなどメーカーの公式サイトにアクセス
- IMEI番号を入力
- 保証期間や購入日が表示される
これは特に中古品を購入する時に役立ちます。
7. 製品の真贋確認
その端末が本物か偽物かを確認することもできます。
IMEI番号をメーカーのデータベースで照会すれば:
- 正規品かどうか
- どの国で販売された端末か
- 仕様(メモリ容量、色など)
が分かります。
8. 海外での利用確認
海外旅行や出張で使えるかどうかを確認する時にも使います。
IMEI番号から分かること:
- その端末が対応している通信規格
- 現地のSIMカードが使えるか
- 対応する周波数帯
IMEI番号でできること(チェックツール)

インターネット上には、IMEI番号を入力すると詳しい情報が分かる無料のチェックツールがたくさんあります。
確認できる情報
基本情報:
- 機種名
- メーカー
- 製造国
- カラー
- ストレージ容量
ステータス情報:
- ブラックリスト(盗難届の有無)
- SIMロックの状態
- ネットワーク利用制限
- 保証期間
- 購入国
技術仕様:
- 対応周波数帯
- 通信規格
- 画面サイズ
- カメラ性能
主なチェックサイト
日本国内:
- NTTドコモ ネットワーク利用制限確認サイト
- au ネットワーク利用制限確認サイト
- ソフトバンク ネットワーク利用制限確認サイト
海外のチェックサービス:
- IMEI.info
- IMEICheck.com
- IMEI24.com
注意点:
海外サイトを使う場合、一部の機能は有料の場合があります。
また、個人情報の入力を求められる場合は注意してください。
セキュリティ上の注意点
IMEI番号に個人情報は含まれていませんが、それでも注意すべき点があります。
むやみに公開しない
SNSやネット掲示板に自分のIMEI番号を載せるのは避けましょう。
なぜダメなの?
- 悪意のある人が盗難届を出す可能性
- なりすましに使われる可能性
- 端末が使えなくなるリスク
中古売買では慎重に
中古スマホを売る時:
- 売却前に自分のIMEI番号を記録しておく
- 信頼できる業者を使う
- 個人間取引では取引完了まで全桁を教えない
中古スマホを買う時:
- 購入前に必ずIMEI番号を教えてもらう
- ネットワーク利用制限を確認する
- チェックツールで盗難品でないか確認する
IMEI番号の書き換えは違法
IMEI番号を変更・改ざんすることは法律で禁止されています。
以下は絶対にやってはいけません:
- IMEI番号を書き換えるアプリの使用
- 盗難品のIMEI番号を偽装すること
- 他人のIMEI番号を不正に使用すること
違反すると刑事罰の対象になる可能性があります。
控えを取っておく
万が一の時のために、IMEI番号は必ず控えておきましょう。
おすすめの方法:
- スクリーンショットを撮って保存
- 紙にメモして安全な場所に保管
- クラウドストレージに保存(パスワード保護)
- 購入時の箱を保管
特に盗難や紛失の際には、この控えがないと警察や携帯会社に届け出ができません。
よくある質問(FAQ)
Q1:IMEIを他人に知られたらどうなりますか?
A:IMEI番号だけでは個人情報は特定されません。
ただし、悪用されるリスクはゼロではないので、不特定多数に公開するのは避けましょう。
Q2:2つIMEI番号が表示されるのはなぜ?
A:デュアルSIM対応端末の場合、2枚のSIMカードにそれぞれ対応するIMEI番号が2つあります。
通常は「IMEI 1」または最初に表示される番号を使います。
Q3:IMEI番号を変更することはできますか?
A:いいえ、できません。
IMEI番号は端末製造時に設定され、変更できないようになっています。
変更を試みることは違法です。
Q4:Wi-Fi専用タブレットにIMEIはありますか?
A:ありません。
IMEI番号は携帯電話ネットワークに接続できる機器にのみ付いています。
Wi-Fi専用モデルには割り当てられません。
Q5:SIMカードを入れ替えたらIMEIも変わりますか?
A:いいえ、変わりません。
IMEI番号は端末本体に紐づいているので、SIMカードを変えても同じです。
Q6:中古スマホのIMEIはどこで確認すればいいですか?
A:購入前に販売者にIMEI番号を教えてもらい、ネットワーク利用制限確認サイトでチェックしましょう。
判定が「◯(丸)」であることを確認してから購入するのが安全です。
Q7:IMEIとシリアル番号は同じですか?
A:違います。
- IMEI番号:携帯電話ネットワーク用の15桁の識別番号
- シリアル番号:メーカーが製品管理に使う番号
どちらも端末固有の番号ですが、用途が異なります。
Q8:修理に出したらIMEIが変わりました。なぜですか?
A:修理時に端末が新品と交換された可能性があります。
端末本体が変われば、IMEI番号も新しいものになります。
Q9:IMEI番号が「*#06#」で表示されません
A:一部の古い機種や特殊な機種では動作しない場合があります。
その場合は、設定アプリから確認するか、SIMトレイや本体の刻印を確認してください。
Q10:海外で購入したスマホのIMEIは日本で使えますか?
A:IMEI番号は世界共通の規格です。
ただし、端末が日本の周波数帯に対応しているかは別問題なので、IMEI番号をチェックツールで確認しましょう。
まとめ
IMEI番号は、スマホを安全に使うために知っておくべき重要な情報です。
この記事のポイント:
✅ IMEIは15桁の端末識別番号で、世界で唯一無二
✅ 「*#06#」をダイヤルすれば簡単に確認できる
✅ 個人情報は含まれていないが、むやみに公開しない
✅ 修理依頼、SIMロック解除、盗難届などで必要
✅ 中古スマホを買う前は必ずネットワーク利用制限を確認
✅ デュアルSIM端末にはIMEI番号が2つある
✅ IMEI番号は事前に控えておくと安心
✅ 変更・改ざんは違法行為
特に重要なのは、中古スマホを購入する際のチェックです。
ネットワーク利用制限がかかっている端末を買ってしまうと、通信ができず大きな損失になります。
また、万が一スマホを紛失したり盗まれたりした時のために、今すぐIMEI番号を確認して控えを取っておきましょう。
スクリーンショットを撮って安全な場所に保存しておくだけで、いざという時に役立ちます。
IMEI番号を正しく理解して、安全で快適なスマホライフを送りましょう!


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