「iCloudストレージの容量がいっぱいです」
この通知の犯人、実は90%以上が写真なんです。
最新のiPhoneで撮った写真は1枚約3〜5MB。 動画なら1分で約350MB。 1日10枚撮れば1ヶ月で約1GB。
気づいたら無料の5GBなんてあっという間に埋まってしまいます。
でも大丈夫。 この記事を読めば、大切な写真を消さずに、iCloudストレージを上手に使いこなせるようになります。
お金をかけずに解決する方法から、月額130円で快適になる方法まで、すべてお教えしますね。
iCloud写真の仕組みを理解しよう

iCloud写真って何をしてくれるの?
iCloud写真は、あなたの写真ライフを劇的に便利にする機能です。
主な働き:
- 撮った写真を自動でクラウドに保存
- すべてのAppleデバイスで同じ写真を見られる
- 編集内容もリアルタイムで同期
- デバイスが壊れても写真は無事
例えば、iPhoneで撮った写真が、家に帰ればiPadやMacでもすぐ見られる。 これがiCloud写真の魅力なんです。
オンにすると何が起きる?
設定 → 写真 → iCloud写真をオンにすると:
- アップロード開始 iPhone内のすべての写真・動画がiCloudにアップロードされます
- 同期の開始 他のデバイスでも同じApple IDでサインインしていれば、写真が同期されます
- 容量の消費 写真の枚数に応じてiCloudストレージを使用します
初回は時間がかかりますが、その後は撮影と同時に自動アップロード。 Wi-Fi接続時に自動で行われるので、通信量の心配もいりません。
写真が容量を圧迫する本当の理由
最近のiPhoneカメラは高性能すぎる?
iPhone 15 Proの場合:
- 通常の写真:1枚 3〜5MB
- ProRAW写真:1枚 25〜75MB
- Live Photos:1枚 6〜8MB
- ポートレート:1枚 4〜7MB
昔のデジカメなら1枚1MB程度だったのに、今は5倍以上。 画質が良くなった分、容量も増えているんです。
動画はもっとヤバい
動画の容量(1分あたり):
- 720p HD(30fps):約60MB
- 1080p HD(30fps):約130MB
- 1080p HD(60fps):約175MB
- 4K(30fps):約350MB
- 4K(60fps):約400MB
子供の運動会を4Kで10分撮影したら、それだけで3.5GB。 無料プランの5GBなんて一瞬で消えてしまいます。
見落としがちな容量食い虫
スクリーンショット 画面キャプチャも立派な写真。 LINEの会話やネットの情報を保存していると、知らないうちに数百枚に。
重複写真 連写機能やバーストモードで似た写真が大量に。 「後で選ぼう」と思って、そのまま放置していませんか?
削除済み写真 削除しても30日間は「最近削除した項目」に残っています。 これもiCloudストレージを使用しているんです。
共有アルバムの写真 実は共有アルバムの写真は容量にカウントされません。 でも、それを自分のライブラリに保存した瞬間、容量を消費します。
iCloud写真の最適化機能を使いこなす
「iPhoneのストレージを最適化」の仕組み
この機能をオンにすると魔法のようなことが起きます。
設定方法: 設定 → 写真 → 「iPhoneのストレージを最適化」を選択
何が起きるか:
- iPhone容量が少なくなると、古い写真から自動的に縮小版に置き換え
- オリジナルの高画質版はiCloudに保存
- 写真を開くときに自動でオリジナルをダウンロード
つまり、見た目は今まで通りなのに、iPhone本体の容量を大幅に節約できるんです。
最適化のメリット・デメリット
メリット:
- iPhone本体の容量を最大90%節約
- 写真の枚数制限なし
- 必要な時はいつでも高画質版を取得
デメリット:
- オフラインで高画質版が見られない場合がある
- 初回表示時に少し時間がかかることがある
- iCloudストレージの契約が実質必須
オリジナルをダウンロードする場面
「オリジナルをダウンロード」を選ぶべき時:
- 大切な写真を印刷する前
- 動画編集アプリで使う前
- 長期間オフラインになる前(海外旅行など)
- iPhoneを売却・譲渡する前
普段使いなら「最適化」で十分です。
写真の容量を劇的に減らす10の方法
1. スクリーンショットを定期的に削除
スクショは意外と容量を食います。
削除方法: 写真アプリ → アルバム → スクリーンショット → 選択 → 不要なものを削除
月に1回、スクショ整理の日を作るといいですよ。
2. Live Photosをオフにする
Live Photosは通常の写真の2倍の容量を使います。
オフにする方法: カメラアプリ → 上部の◎マークをタップ → 斜線が入ればオフ
動きのある被写体以外は、オフで十分です。
3. 重複写真を見つけて削除
似た写真を何枚も残していませんか?
iOS 16以降なら: 写真アプリ → アルバム → 重複項目
自動で重複を検出してくれます。 「結合」をタップすれば、最高品質の1枚だけ残して他は削除。
4. バースト写真を整理
連写した写真、全部残していませんか?
整理方法:
- バースト写真を開く
- 「選択」をタップ
- ベストショットだけ選ぶ
- 「〇枚のお気に入りのみ残す」を選択
これで9割以上削減できます。
5. 動画の画質を下げる
設定 → カメラ → ビデオ撮影
日常の記録なら1080p HD/30fpsで十分。 4Kは特別な時だけにしましょう。
容量の違い(10分撮影):
- 1080p:約1.3GB
- 4K:約3.5GB
6. 共有アルバムを活用する
共有アルバムの写真は容量にカウントされません!
活用方法:
- 家族の写真は家族共有アルバムへ
- イベント写真は参加者と共有
- 思い出として残したいけど頻繁に見ない写真を移動
1人でも共有アルバムは作れるので、容量節約に使えます。
7. 「最近削除した項目」を空にする
削除した写真、本当に削除されていますか?
確認方法: 写真アプリ → アルバム → 最近削除した項目 → すべて削除
30日待たずに、今すぐ容量を空けられます。
8. HEIFフォーマットを使う
設定 → カメラ → フォーマット → 「高効率」を選択
HEIFは従来のJPEGより約50%容量が小さくなります。 画質はほぼ同じなのに、容量は半分。 使わない理由がありません。
9. マイフォトストリームをオフに
これ、意外と知られていない容量食い虫です。
設定 → 写真 → マイフォトストリームをオフ
iCloud写真を使っているなら不要な機能。 オフにすれば容量を節約できます。
10. 定期的な写真の断捨離
月に1回、写真整理の時間を作りましょう。
整理のコツ:
- 去年の今月の写真を見返す
- 明らかな失敗写真は削除
- 似た構図は1枚だけ残す
- 思い出のない写真は思い切って削除
1回15分でも、積み重ねれば大きな容量節約に。
他のクラウドサービスとの使い分け

Google フォトという選択肢
無料で15GBまで使えるGoogleフォト。
メリット:
- 容量が3倍(iCloudは5GB)
- 検索機能が優秀
- 顔認識や被写体認識が高精度
- Androidとも共有しやすい
デメリット:
- iPhoneとの連携が手動
- 自動バックアップが不安定な時がある
- プライバシーの懸念(Googleにデータを預ける)
Amazon Photosの無制限保存
Amazonプライム会員なら写真は無制限保存!
メリット:
- 写真は容量無制限(動画は5GBまで)
- RAW画像も無制限
- プライム会員なら追加料金なし
デメリット:
- 年会費5,900円が必要(プライム会員)
- iPhoneとの連携は手動
- アプリの使い勝手がイマイチ
使い分けの提案
おすすめの使い分け:
- メイン:iCloud写真(50GB/月額130円)
- バックアップ:Googleフォト(無料15GB)
- 大量保存:Amazon Photos(プライム会員なら)
大切な写真は複数のサービスで保管。 これが最も安全な方法です。
よくある質問とトラブル解決
Q:iCloud写真をオフにしたら写真は消える?
A:設定によって変わります。
「iPhoneから削除」を選ぶと:
- iPhoneから写真が削除される
- iCloudには残る
「写真とビデオをダウンロード」を選ぶと:
- iPhoneに写真が残る
- iCloudとの同期が切れるだけ
大切な写真は、オフにする前に必ずバックアップを。
Q:容量を購入したのに「ストレージがいっぱい」と出る
A:いくつか原因があります。
確認事項:
- 購入が反映されているか(設定→Apple ID→iCloud)
- iPhone本体の容量と混同していないか
- バックアップが大きすぎないか
- 他のデータが容量を使っていないか
それでも解決しない場合は、一度サインアウト→サインインを試してみてください。
Q:共有アルバムの写真の画質は?
A:少し圧縮されます。
共有アルバムの制限:
- 写真:最大2048ピクセル(長辺)
- 動画:最大720p
記念写真の保管には向きませんが、日常の共有には十分な画質です。
Q:写真が同期されない時の対処法
A:以下を順番に試してください。
- Wi-Fiに接続されているか確認
- iCloud写真の設定を確認
- iPhoneを再起動
- iCloudからサインアウト→サインイン
- iOSを最新版にアップデート
ほとんどの場合、再起動で解決します。
まとめ:写真とiCloudストレージの最適な関係
写真は私たちの大切な思い出。 でも、管理を怠ると、iCloudストレージを圧迫する原因にもなります。
今すぐできること:
- スクリーンショットと重複写真を削除(これだけで1GB以上空くことも)
- 「iPhoneのストレージを最適化」をオン
- 動画は1080p設定に変更
- 月額130円の50GBプランを検討
覚えておいてほしいこと:
- 写真1枚3〜5MB、動画1分350MBという現実
- 最適化機能を使えばiPhone容量を90%節約可能
- 共有アルバムは容量にカウントされない裏技
- 定期的な整理が最も効果的
月額130円は、コンビニのコーヒー1杯分。 この投資で、一生の思い出を安全に保管できるなら、決して高くはないはずです。
まずは「設定」アプリを開いて、現在の使用状況を確認することから始めてみてください。 きっと、削除できる写真がたくさん見つかるはずですよ!
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