「iCloudの設定を変更したいのに、タップしても反応しない…」
「設定画面がグレーアウトして選択できない!」
こんな困った状況に陥っていませんか?
iCloudの設定にアクセスできないと、バックアップの確認もできないし、容量の管理もできません。急に設定が開けなくなると、本当に焦りますよね。
この記事では、iCloud設定が押せない・反応しない問題の原因から、症状別の具体的な解決方法まで詳しく解説します。あなたのデバイスの状況に合わせた対処法を見つけて、問題を解決しましょう!
「押せない」状態を理解しよう

症状のパターン
iCloud設定が使えない症状には、いくつかのパターンがあります。
パターン1:グレーアウト(灰色表示)
設定項目が薄い灰色で表示され、タップできない状態です。
パターン2:全く反応しない
タップしても何も起こらず、画面が切り替わりません。
パターン3:読み込み中のまま
くるくるマークが出たまま、いつまでも画面が開きません。
パターン4:エラーメッセージが出る
「設定を読み込めません」などのメッセージが表示されます。
主な原因
1. スクリーンタイムの制限
保護者による機能制限やスクリーンタイムの設定で、iCloud設定がロックされています。
2. 企業・学校の管理プロファイル
組織が管理するデバイスでは、iCloud設定が制限されている場合があります。
3. ソフトウェアの不具合
iOSのバグや一時的なエラーで、設定画面が正常に動作していません。
4. ネットワーク接続の問題
インターネットに接続されていないと、iCloud設定が開けないことがあります。
5. ストレージの空き容量不足
デバイスの容量がほとんどない状態だと、設定アプリが正常に動かないことも。
6. Apple IDの問題
サインインしていない、またはアカウントに問題があります。
まず確認すべき基本事項
Apple IDにサインインしているか確認
手順:
- 設定アプリを開く
- 一番上に自分の名前が表示されているか確認
- 表示されていれば、サインイン済み
- 「iPhoneにサインイン」と表示されていたら、サインインしていない
- サインインしていない場合:
- 「iPhoneにサインイン」をタップ
- Apple IDとパスワードを入力
- 2ファクタ認証のコードを入力
ネットワーク接続を確認
チェック項目:
- Wi-Fiアイコンまたは4G/5Gアイコンが表示されているか
- 機内モードがオフになっているか
- 設定→機内モードを確認
- Safariでウェブサイトが開けるか試す
接続に問題がある場合:
- Wi-Fiをオフ→オンに切り替える
- モバイルデータ通信を確認
- ルーターを再起動
デバイスのストレージを確認
手順:
- 設定→「一般」→「iPhoneストレージ」
- 空き容量をチェック
- 1GB以下の場合は要注意
- 空き容量が少ない場合:
- 不要なアプリを削除
- 写真や動画を整理
- キャッシュをクリア
基本的な解決方法【すぐ試せる】
方法1:デバイスを再起動
最もシンプルで効果的な方法です。
iPhone X以降の再起動:
- サイドボタンと音量ボタン(上または下)を同時に長押し
- 「スライドで電源オフ」が表示されたらスライド
- 完全に電源が切れるまで待つ(30秒程度)
- サイドボタンを長押しして起動
- 起動後、iCloud設定にアクセスを試す
iPhone 8以前の再起動:
- 上部または側面の電源ボタンを長押し
- 「スライドで電源オフ」をスライド
- 完全に電源オフ
- 電源ボタンを長押しして起動
方法2:設定アプリを強制終了
設定アプリだけを再起動します。
手順:
- ホーム画面で下から上にスワイプ(またはホームボタン2回押し)
- 設定アプリのプレビューを表示
- 上にスワイプして終了
- ホーム画面から設定アプリを再度開く
- iCloud設定にアクセスを試す
方法3:機内モードのオン・オフ
ネットワーク接続をリセットします。
手順:
- コントロールセンターを開く
- 飛行機アイコンをタップ(機内モードON)
- 10秒待つ
- もう一度タップして機内モードをオフ
- ネットワークが復帰したらiCloud設定を確認
スクリーンタイムの制限を確認
最も多い原因がこれです。
スクリーンタイムで制限されていないか確認
手順:
- 設定→「スクリーンタイム」
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
- 「アカウントの変更」を確認
- 「許可」になっているか
- 「許可しない」だとiCloud設定が使えない
- 「許可」に変更
- スクリーンタイムのパスコードが必要な場合あり
スクリーンタイムのパスコードが分からない場合
保護者に確認:
お子さんのデバイスの場合、保護者に解除してもらう必要があります。
自分で設定した場合:
- 設定→「スクリーンタイム」
- 「スクリーンタイムパスコードを変更」
- 「パスコードをお忘れですか?」をタップ
- Apple IDとパスワードを入力してリセット
具体的な制限設定の変更
詳細手順:
- 設定→「スクリーンタイム」
- 「コンテンツとプライバシーの制限」
- パスコードを入力(必要な場合)
- 「アカウントの変更」をタップ
- 「許可」を選択
- 設定アプリを閉じて、再度iCloudにアクセス
機能制限(iOS 11以前)の確認
古いiOSバージョンでは「機能制限」という名前です。
機能制限の確認方法
手順:
- 設定→「一般」→「機能制限」
- iOS 12以降は「スクリーンタイム」に統合
- パスコードを入力
- 「アカウント」の設定を確認
- 「変更を許可」がオフだとiCloud設定が使えない
- 「変更を許可」をオンにする
管理プロファイルの問題
企業や学校から支給されたデバイスの場合です。
プロファイルがインストールされているか確認
手順:
- 設定→「一般」→「VPNとデバイス管理」
- または「プロファイル」という項目
- プロファイルが表示されているか確認
- プロファイル名をタップして詳細を確認
管理プロファイルがある場合:
企業や学校のIT管理者が設定を制限している可能性があります。
対処法:
- 管理者に問い合わせる
- 業務用デバイスの場合、個人のiCloudは使えない設定になっている可能性
- プライベートデバイスなら、プロファイルの削除を検討
プロファイルの削除方法
注意:
業務用デバイスの場合、勝手に削除すると問題になる可能性があります。
手順:
- 設定→「一般」→「VPNとデバイス管理」
- 削除したいプロファイルをタップ
- 「プロファイルを削除」をタップ
- パスコードを入力
- 確認画面で「削除」
- デバイスを再起動
Apple IDの問題を解決
Apple IDを確認
手順:
- 設定アプリを開く
- 一番上に自分の名前が表示されているか確認
- タップして詳細を確認
- 名前、電話番号、メールアドレスが正しいか
Apple IDに再サインイン
手順:
- 設定→自分の名前
- 一番下までスクロール
- 「サインアウト」をタップ
- Apple IDのパスワードを入力
- 「オフにする」を選択(データはデバイスに残る)
- サインアウト完了
- 設定→「iPhoneにサインイン」
- Apple IDとパスワードを入力
- 2ファクタ認証のコードを入力
- iCloud設定が開けるか確認
Apple IDが無効になっている場合
症状:
「このApple IDは無効です」と表示される
解決法:
- iforgot.apple.comにアクセス
- Apple IDを入力
- パスワードリセットの手順に従う
- 新しいパスワードで再サインイン
ソフトウェアの更新

iOSを最新版にアップデート
古いバージョンのバグが原因の可能性があります。
手順:
- Wi-Fiに接続
- バッテリーを50%以上に充電(または充電器に接続)
- 設定→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- アップデートが利用可能なら「ダウンロードしてインストール」
- パスコードを入力
- 利用規約に同意
- インストール完了まで待つ
- 再起動後、iCloud設定を確認
注意:
アップデート中はデバイスを使えません。時間に余裕のある時に実行しましょう。
高度なトラブルシューティング
すべての設定をリセット
データは消えませんが、設定が初期化されます。
手順:
- 設定→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」
- 「リセット」をタップ
- 「すべての設定をリセット」を選択
- パスコードを入力
- 確認画面で「設定をリセット」
- デバイスが再起動
- Wi-Fiなどの設定を再度行う
- iCloud設定にアクセスを試す
影響を受ける設定:
- Wi-Fiパスワード
- Bluetooth接続
- 壁紙
- 通知設定
- プライバシー設定
影響を受けない(残る)もの:
- 写真、動画
- アプリ
- メッセージ
- 連絡先
復元(iTunesまたはFinder経由)
最終手段です。必ずバックアップを取ってから実行してください。
Macでの手順(macOS Catalina以降):
- MacとiPhoneをUSBケーブルで接続
- Finderを開く
- サイドバーでデバイスを選択
- 「iPhoneを復元」をクリック
- 画面の指示に従う
WindowsまたはMac(macOS Mojave以前):
- iTunesを開く
- デバイスアイコンをクリック
- 「iPhoneを復元」をクリック
- 指示に従って復元
iPadやMacでも同じ問題がある場合
iPadでの対処法
基本的にiPhoneと同じ手順です。
確認ポイント:
- スクリーンタイムの制限
- Apple IDのサインイン状態
- ネットワーク接続
- iPadOSのバージョン
Macでの対処法
手順:
- システム設定を開く
- Apple IDをクリック
- iCloudの項目が表示されるか確認
- 表示されない場合:
- Apple IDからサインアウト
- Macを再起動
- 再度サインイン
特殊なケースの対処法
中古デバイスを購入した場合
前の所有者の設定が残っている可能性:
- 完全に初期化されているか確認
- アクティベーションロックがかかっていないか
- 前の所有者に連絡して解除してもらう
- それができない場合、Appleサポートに相談
ベータ版iOSをインストールしている場合
症状:
ベータ版特有のバグで設定が開けないことも。
対処法:
- 正式版に戻す(データが消える可能性あり)
- 次のベータアップデートを待つ
- Appleのフィードバックアプリで報告
脱獄(Jailbreak)している場合
重要:
脱獄は保証対象外で、様々な問題の原因になります。
対処法:
- 脱獄を解除する
- 公式iOSに復元
- 以降は脱獄しない
トラブルシューティングQ&A
Q1. 子供のiPhoneでiCloud設定が押せない
回答:
ファミリー共有で保護者が制限をかけている可能性が高いです。
解決法:
- 保護者のデバイスでスクリーンタイム設定を確認
- 「アカウントの変更」を「許可」に変更
- またはスクリーンタイムパスコードで解除
Q2. 会社のiPhoneで設定できない
回答:
企業の管理プロファイルで制限されています。
解決法:
- IT部門に問い合わせる
- 業務用デバイスでは個人のiCloudは使えない設定が一般的
- プライベート用に別のデバイスを使用
Q3. 再起動しても直らない
回答:
スクリーンタイムや機能制限の問題、またはiOSのバグです。
解決法:
- スクリーンタイム設定を詳しく確認
- iOSを最新版にアップデート
- すべての設定をリセット
- Appleサポートに連絡
Q4. 設定は開けるが特定の項目だけタップできない
回答:
その項目だけが制限されています。
解決法:
- スクリーンタイムの「コンテンツとプライバシーの制限」で該当項目を確認
- 「許可」に変更
予防策と日常管理
スクリーンタイムパスコードを忘れない
おすすめの管理方法:
- パスワードマネージャーアプリに保存
- 家族で共有する場合は、安全な場所にメモ
- 定期的にパスコードを確認
定期的なバックアップ
設定をリセットする前に、必ずバックアップを取りましょう。
iCloudバックアップ:
設定→自分の名前→iCloud→iCloudバックアップ→今すぐバックアップを作成
パソコンへのバックアップ:
FinderまたはiTunesで定期的にバックアップ
iOSを最新に保つ
自動アップデートの設定:
- 設定→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- 「自動アップデート」をオン
- 「iOSアップデートをダウンロード」と「iOSアップデートをインストール」をオン
Appleサポートへの問い合わせ
いつサポートに連絡すべきか
以下の場合は専門家に相談:
- すべての方法を試しても解決しない
- ハードウェアの故障が疑われる
- アクティベーションロックの問題
- Apple IDが完全にロックされた
サポートへの連絡方法
1. Apple サポートアプリ
- App Storeから「Apple サポート」をダウンロード
- 「デバイス」を選択
- 「設定」→「iCloud設定」のトピックを選択
- 「サポートを受ける」
2. 電話サポート
- 0120-277-535(日本)
- 年中無休、9:00〜21:00
3. チャットサポート
- support.apple.comからアクセス
4. Apple Store(直接訪問)
- 予約(Genius Bar)してから訪問
まとめ:段階的に解決していこう
iCloud設定が押せない問題は、ほとんどの場合、設定の確認と調整で解決できます。
この記事のポイント:
- スクリーンタイムの制限が最も多い原因
- 基本的な対処(再起動、機内モード)から試す
- Apple IDのサインイン状態を確認
- 管理プロファイルの有無をチェック
- iOSを最新版に保つ
- 最終手段はリセットと復元
解決の手順:
- 症状の確認(グレーアウト、反応なしなど)
- 基本確認(サインイン、ネットワーク、ストレージ)
- 再起動などの簡単な対処
- スクリーンタイムの確認
- Apple IDの再サインイン
- ソフトウェア更新
- リセット
- Appleサポートへ連絡
焦らず一つずつ試していけば、必ず解決できます。
それでも解決しない場合は、遠慮なくAppleサポートに相談しましょう。快適なiCloud環境を取り戻してください!
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