「サイトにアクセスできない…」 「会社のシステムに入れなくなった…」 「動画サービスが見られない…」
最近、こんなトラブルに遭遇していませんか?もしかすると、iCloudプライベートリレーが原因かもしれません。
プライベートリレーは、プライバシーを守る素晴らしい機能です。でも、時には日常生活で不便を感じることも。特に、地域限定のサービスを使いたい時や、会社のネットワークにアクセスする時には、オフにする必要があることもあります。
この記事では、プライベートリレーをオフにする方法を、デバイス別に分かりやすく説明します。さらに、オフにすることのメリット・デメリットや、トラブルの解決方法まで、あなたが知りたいことをすべてお伝えしていきます。
そもそもiCloudプライベートリレーって何?

簡単に言うと「ネット上の変装機能」
プライベートリレーは、あなたがインターネットを使う時の「身元」を隠してくれる機能です。
普通、ウェブサイトにアクセスすると、あなたの情報がサイト側に伝わります:
- どこからアクセスしているか(IPアドレス)
- どんなサイトを見ているか
- いつアクセスしたか
プライベートリレーを使うと、これらの情報が2段階で暗号化されて、誰もあなたの行動を完全には追跡できなくなるんです。
どんな仕組みで動いている?
仕組みを郵便に例えると分かりやすいかもしれません。
通常の郵便: あなた → 郵便局 → 相手
プライベートリレー: あなた → Apple(1つ目の中継地点) → 別の会社(2つ目の中継地点) → 相手
この2段階の中継により、Appleでさえあなたが最終的にどのサイトを見ているか分からないようになっています。プライバシー保護には最高の仕組みですね。
プライベートリレーをオフにする理由トップ5
1. 地域限定のサービスが使えない
動画配信サービスや地域のニュースサイトなど、日本からのアクセスを確認して提供されるサービスが使えなくなることがあります。
2. 会社や学校のネットワークに接続できない
多くの企業や教育機関は、セキュリティのため特定のIPアドレスからのアクセスしか許可していません。プライベートリレーを使うと、このチェックに引っかかってしまいます。
3. ウェブサイトの表示が遅い
2段階の中継を経由するため、通常より少し時間がかかることがあります。特に画像や動画が多いサイトでは、違いを感じるかもしれません。
4. 一部のウェブサイトでエラーが出る
セキュリティが厳しいサイト(銀行やクレジットカード会社など)では、プライベートリレー経由のアクセスをブロックすることがあります。
5. 位置情報サービスが正確に動かない
天気予報アプリや地図アプリなど、現在地を使うサービスで、正確な情報が得られないことがあります。
iPhone・iPadでプライベートリレーをオフにする方法
完全にオフにする手順
- 「設定」アプリを開く
- 一番上の自分の名前をタップ (Apple IDの設定画面に入ります)
- 「iCloud」を選択
- 「プライベートリレー」をタップ
- 「プライベートリレー」のスイッチをオフ(緑→グレー)にする
- 確認画面で「プライベートリレーをオフにする」を選択
これで完了です!すぐに通常のインターネット接続に戻ります。
特定のWi-Fiネットワークだけオフにする方法
家や会社のWi-Fiだけオフにしたい場合:
- 「設定」→「Wi-Fi」
- 接続中のネットワーク名の右にある「i」マークをタップ
- 「プライベートリレーを制限」をオン
この設定なら、そのWi-Fiに接続している時だけプライベートリレーがオフになります。外出先では自動的にオンに戻るので便利です。
特定のサイトだけオフにする方法
Safari使用時、特定のサイトだけオフにしたい場合:
- 問題のあるサイトを開く
- アドレスバーの「ぁあ」をタップ
- 「プライバシー保護をオフにする」を選択
- 「プライベートリレーをオフにする」をタップ
これで、そのサイトだけプライベートリレーが無効になります。
Macでプライベートリレーをオフにする方法
システム全体でオフにする
- 画面左上のAppleメニュー → 「システム設定」
- サイドバーの一番上にある自分の名前をクリック
- 「iCloud」をクリック
- 「プライベートリレー」の「オプション…」をクリック
- 「プライベートリレー」のチェックを外す
- 「完了」をクリック
Safariだけでオフにする
- Safari → 「設定」(または「環境設定」)
- 「プライバシー」タブを選択
- 「IPアドレスを非公開」のチェックを外す
この方法なら、Safari以外のアプリでは引き続きプライベートリレーが使えます。
オフにした後の注意点とリスク

知っておくべきリスク
プライベートリレーをオフにすると:
1. アクセス履歴が見られる可能性 インターネットプロバイダーや、Wi-Fiの管理者が、あなたがどんなサイトを見ているか確認できるようになります。
2. 広告の追跡が可能に ウェブサイトがあなたの行動を追跡して、ターゲティング広告を表示できるようになります。
3. 位置情報の特定 IPアドレスから、おおよその位置が特定される可能性があります。
リスクを最小限にする方法
完全にオフにするのが心配な場合:
- 必要な時だけオフにして、使い終わったらすぐオンに戻す
- 特定のWi-Fiやサイトだけオフにする設定を活用
- VPNサービスの併用を検討(プライベートリレーの代替として)
よくあるトラブルと解決方法
「オフにしてもサイトにアクセスできない」
解決方法:
- Safariを完全に終了して再起動
- 機内モードを10秒間オンにしてからオフ
- デバイスを再起動
- ネットワーク設定をリセット(設定→一般→転送またはiPhoneをリセット→リセット→ネットワーク設定をリセット)
「設定画面にプライベートリレーが表示されない」
考えられる原因:
- iCloud+に加入していない(有料プランが必要)
- iOS 15以降にアップデートしていない
- 地域や通信事業者の制限
解決方法: iCloudの有料プランに加入しているか確認し、iOSを最新版にアップデートしてください。
「特定のアプリだけ動かない」
アプリによっては、プライベートリレーとの相性が悪いものがあります。
解決方法:
- アプリを最新版にアップデート
- アプリを削除して再インストール
- アプリの開発元に問い合わせ
「会社のVPNと併用できない」
プライベートリレーとVPNは同時に使えないことがあります。
解決方法: 会社のVPNを使う時は、プライベートリレーをオフにしてください。VPN接続が終わったら、またオンに戻せます。
プライベートリレーをオフにするメリット・デメリット
メリット
✅ すべてのウェブサイトにアクセスできる 地域制限やアクセス制限を気にする必要がなくなります。
✅ インターネット速度が向上 中継サーバーを経由しないので、理論上は速度が改善します。
✅ 位置情報サービスが正確に 天気や地図アプリが、正確な現在地を使えるようになります。
✅ 企業ネットワークへのアクセス 会社のシステムやリモートワークツールが問題なく使えます。
デメリット
❌ プライバシーの低下 あなたのネット活動が追跡される可能性があります。
❌ 広告が増える可能性 ターゲティング広告が表示されやすくなります。
❌ セキュリティリスクの増加 公共Wi-Fiなどでは、通信内容が覗き見される危険性が高まります。
まとめ:あなたに最適な設定を見つけよう
iCloudプライベートリレーは、プライバシーを守る優れた機能です。でも、日常生活で不便を感じることもあるのが現実。
大切なのは、あなたの使い方に合わせて、柔軟に設定を変えること:
- プライバシー重視なら → 基本的にオンのまま、必要な時だけオフ
- 利便性重視なら → オフにして、公共Wi-Fi使用時だけオン
- バランス型なら → 特定のサイトやWi-Fiだけオフにする設定を活用
設定は簡単に変更できるので、まずは試してみて、自分に合った使い方を見つけてください。
最後に覚えておいてほしいのは、プライベートリレーをオフにすることは「悪いこと」ではないということ。あなたの生活スタイルに合わせて、最適な設定を選ぶことが大切です。
インターネットをより快適に、そして安全に使うために、この記事がお役に立てれば幸いです!
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