「新しいiPhoneに機種変更したけど、前のiPhoneの写真が見つからない」「iCloudに保存してあるはずの写真が表示されない」といった悩みを抱えていませんか?
iPhoneを買い替えた後、前の端末の写真を新しいiPhoneに移行するには、いくつかの方法があります。
この記事では、iCloudを使って前のiPhoneの写真を復元・移行する具体的な方法を、初心者にも分かりやすく解説します。
- 前のiPhoneの写真はどこにある?
- iCloud写真を使っていた場合の復元方法
- iCloudバックアップから写真を復元する方法
- 写真だけを選択的に復元する方法
- クイックスタートを使った直接転送
- 写真が表示されない・ダウンロードされない時の対処法
- バックアップの有無を確認する方法
- 機種変更時の注意点
- 各方法の比較
- よくある質問
- Q1: 前のiPhoneを初期化してしまいました。写真は取り戻せますか?
- Q2: 無料の5GBで写真を保存できますか?
- Q3: 写真のダウンロードにどのくらい時間がかかりますか?
- Q4: モバイルデータ通信でも写真をダウンロードできますか?
- Q5: 前のiPhoneと違うApple IDを使っています。写真を移行できますか?
- Q6: 写真をiCloudからダウンロード後、iCloud写真をオフにしたらどうなりますか?
- Q7: バックアップがない場合、写真は諦めるしかないですか?
- Q8: 新しいiPhoneの容量が小さく、すべての写真をダウンロードできません。
- Q9: 家族の写真も一緒に復元されてしまいます。
- Q10: 写真の画質は落ちませんか?
- まとめ
前のiPhoneの写真はどこにある?

まず、前のiPhoneの写真がどこに保存されているか確認しましょう。
パターン1:iCloud写真を使っていた場合
iCloud写真がオンだった場合、写真はiCloudに自動保存されています。
特徴:
- すべての写真と動画がiCloudに保存される
- すべてのデバイスで同じ写真が見られる
- iCloudストレージを消費する
- 新しいiPhoneで同じApple IDでサインインすれば自動的に同期される
パターン2:iCloudバックアップのみ使っていた場合
iCloud写真がオフで、iCloudバックアップのみ使っていた場合、写真はバックアップの中に含まれています。
特徴:
- 定期的にバックアップが作成される
- 写真はバックアップファイルの一部として保存
- 復元するには初期化が必要
- 最後のバックアップ以降の写真は含まれない
確認方法:iCloud写真を使っていたか調べる
手順:
- Webブラウザで「iCloud.com」にアクセス
- 前のiPhoneと同じApple IDでサインイン
- 「写真」アプリをクリック
- 写真が表示されるか確認
写真が表示される場合:iCloud写真を使っていた
写真が表示されない場合:iCloudバックアップのみ使っていた
iCloud写真を使っていた場合の復元方法
iCloud写真がオンだった場合、新しいiPhoneで同じApple IDにサインインするだけで、自動的に写真が同期されます。
方法1:iCloud写真をオンにする(最も簡単)
手順:
- 新しいiPhoneで「設定」アプリを開く
- 画面上部のあなたの名前をタップ
- 「iCloud」をタップ
- 「写真」をタップ
- 「iCloud写真」をオンにする
重要:
- Wi-Fiに接続してください
- ダウンロードには時間がかかります(写真の数による)
- 充電しながら行うのがおすすめ
ダウンロードの進行状況を確認する
確認方法:
- 「写真」アプリを開く
- 画面下部に「○○枚の写真をダウンロード中」と表示される
- すべてダウンロードされるまで待つ
注意:
低電力モードがオンだとダウンロードが停止します。オフにしてください。
オリジナルをダウンロードする設定
iCloudには高画質版、iPhone本体には軽量版が保存される設定になっていることがあります。
オリジナルをダウンロードする手順:
- 「設定」→「あなたの名前」→「iCloud」→「写真」
- 「オリジナルをダウンロード」を選択
注意:
iPhone本体のストレージを多く消費します。容量に余裕がない場合は「iPhoneのストレージを最適化」のままにしてください。
iCloudバックアップから写真を復元する方法
iCloud写真がオフだった場合、iCloudバックアップから復元する必要があります。
方法2:初期設定時にiCloudバックアップから復元
新しいiPhoneをまだ設定していない場合、または初期化しても問題ない場合に使える方法です。
手順:
- 新しいiPhoneの電源を入れる
- 「こんにちは」画面が表示される
- 画面の指示に従って進める
- Wi-Fiネットワークに接続
- 「Appとデータ」画面で「iCloudバックアップから復元」を選択
- Apple IDでサインイン
- 復元したいバックアップを選択(日付と容量を確認)
- パスワードを入力して復元を開始
- 復元が完了するまで待つ(Wi-Fi接続を維持)
復元時間:
バックアップの容量によって数十分〜数時間かかります。
注意:
- 復元中はWi-Fi接続と電源接続を維持してください
- 最後のバックアップ以降のデータは復元されません
- 現在のiPhoneのデータはすべて上書きされます
すでに設定済みのiPhoneを初期化してから復元
手順:
- 「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップ
- Apple IDのパスワードを入力
- 「iPhoneを消去」をタップ
- iPhoneが再起動する
- 「こんにちは」画面から上記の初期設定手順を実行
重要:
初期化すると現在のデータがすべて消えます。必要なデータは事前にバックアップしてください。
写真だけを選択的に復元する方法
「写真だけ復元したい」「初期化したくない」という場合の方法です。
方法3:iCloud.comから写真をダウンロード
パソコンを使って、iCloudから写真をダウンロードし、新しいiPhoneに転送します。
手順(パソコン):
- パソコンのブラウザで「iCloud.com」にアクセス
- Apple IDでサインイン
- 「写真」をクリック
- ダウンロードしたい写真を選択
- 1枚ずつ:写真をクリック
- 複数選択:Ctrlキー(Mac:Command)を押しながらクリック
- すべて選択:Ctrl+A(Mac:Command+A)
- 画面上部のダウンロードボタン(雲のアイコン)をクリック
- 写真がパソコンにダウンロードされる
iPhoneへの転送:
ダウンロードした写真をiPhoneに転送する方法:
- AirDrop(Mac使用時)
- iTunes/Finder(有線接続)
- メール添付
- LINEで自分に送信
- Google DriveやDropbox経由
方法4:「最近削除した項目」から復元
30日以内に削除した写真なら、iCloud.comから簡単に復元できます。
手順:
- iCloud.comにサインイン
- 「写真」をクリック
- 左側のメニューから「最近削除した項目」をクリック
- 復元したい写真を選択
- 「復元」ボタンをクリック
これで、iCloud写真と同期しているすべてのデバイスに写真が戻ります。
クイックスタートを使った直接転送

前のiPhoneがまだ手元にある場合、クイックスタート機能で直接転送できます。
方法5:デバイス間直接転送(iOS 12.4以降)
条件:
- 前のiPhoneと新しいiPhoneの両方が手元にある
- 両方ともiOS 12.4以降
- Bluetoothがオンになっている
手順:
- 新しいiPhoneの電源を入れる
- 前のiPhoneを近くに置く
- 前のiPhoneに「新しいiPhoneを設定」という画面が表示される
- 「続ける」をタップ
- 新しいiPhoneにアニメーションが表示される
- 前のiPhoneのカメラで新しいiPhoneのアニメーションをスキャン
- 前のiPhoneのパスコードを新しいiPhoneに入力
- 「データを転送」画面で「iPhoneから転送」を選択
- 2台のiPhoneを近づけたまま転送が完了するまで待つ
メリット:
- 初期化不要
- すべてのデータを一度に転送
- Wi-Fiやケーブル不要(Bluetooth使用)
注意:
- 転送中は両方のiPhoneを充電してください
- 転送には30分〜数時間かかることがあります
- 2台を近くに置いたまま離さないでください
写真が表示されない・ダウンロードされない時の対処法
iCloud写真をオンにしたのに写真が表示されない場合の解決方法です。
対処法1:Apple IDを確認する
前のiPhoneと同じApple IDでサインインしているか確認します。
確認手順:
- 「設定」→画面上部の名前をタップ
- 表示されているメールアドレス(Apple ID)を確認
- 前のiPhoneと違う場合は、サインアウトして正しいApple IDでサインイン
対処法2:Wi-Fi接続を確認する
確認事項:
- Wi-Fiに接続されているか
- インターネット速度は十分か
- モバイルデータ通信はオフか(大容量ダウンロードに注意)
対処法3:iCloudストレージの容量を確認
容量が不足していると同期が停止します。
確認手順:
- 「設定」→「あなたの名前」→「iCloud」
- 上部に使用状況が表示される
- 容量が不足している場合は、不要なデータを削除するか有料プランにアップグレード
対処法4:低電力モードをオフにする
低電力モードがオンだと、写真のダウンロードが停止します。
手順:
- 「設定」→「バッテリー」
- 「低電力モード」をオフにする
充電しながらダウンロードすることをおすすめします。
対処法5:iPhoneを再起動する
シンプルですが効果的です。
iPhone X以降:
- サイドボタンと音量ボタンを同時に長押し
- スライダーで電源オフ
- 30秒待つ
- サイドボタンを長押しして電源オン
iPhone 8以前:
- 電源ボタンを長押し
- スライダーで電源オフ
- 30秒待つ
- 電源ボタンを長押しして電源オン
対処法6:iCloud写真を一度オフにして再度オンにする
手順:
- 「設定」→「あなたの名前」→「iCloud」→「写真」
- 「iCloud写真」をオフにする
- 確認メッセージで「写真とビデオをダウンロード」を選択
- ダウンロードが完了するまで待つ(数分〜数時間)
- 再度「iCloud写真」をオンにする
注意:
オフにする際に「iPhoneから削除」を選択すると、iPhone本体の写真が削除されます。必ず「ダウンロード」を選択してください。
対処法7:日付と時刻の設定を確認する
日付と時刻が間違っていると、同期に問題が発生します。
手順:
- 「設定」→「一般」→「日付と時刻」
- 「自動設定」をオンにする
対処法8:iOSを最新版にアップデートする
古いバージョンのバグが原因のことがあります。
手順:
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- アップデートがあれば「ダウンロードしてインストール」をタップ
注意:
- Wi-Fi接続が必要
- バッテリー残量50%以上、または充電中であること
バックアップの有無を確認する方法
前のiPhoneのバックアップがあるか確認しましょう。
iCloudバックアップの確認
手順(新しいiPhoneで確認):
- 「設定」→「あなたの名前」→「iCloud」
- 「ストレージを管理」または「アカウントのストレージを管理」をタップ
- 「バックアップ」をタップ
- 前のiPhoneの名前があるか確認
- タップして最後のバックアップ日時を確認
表示される情報:
- デバイス名
- 最後のバックアップ日時
- バックアップのサイズ
- 含まれるデータの種類
バックアップがない場合
バックアップが見つからない場合:
- 前のiPhoneでバックアップを作成していなかった
- 違うApple IDを使っていた
- バックアップが削除された(180日以上バックアップがないと自動削除)
対処法:
前のiPhoneがまだ手元にある場合は、今すぐバックアップを作成してください。
機種変更時の注意点
新しいiPhoneへの移行時に知っておくべき重要なポイントです。
注意点1:iCloud写真とバックアップの関係
重要な事実:
iCloud写真がオンの場合、写真はiCloudバックアップに含まれません。
つまり:
- iCloud写真:写真が直接iCloudに保存される
- iCloudバックアップ:写真以外のデータが保存される
両方を使っている場合、写真の復元には:
- iCloudバックアップから復元(設定やアプリデータ)
- iCloud写真をオンにして同期(写真と動画)
の両方が必要です。
注意点2:バックアップの日付を確認
復元できるのは最後のバックアップ時点のデータのみです。
例:
- 最後のバックアップ:3月1日
- iPhoneを紛失:3月10日
- 復元できるデータ:3月1日時点のもの
- 3月2日〜10日のデータ:復元不可
対策:
定期的に手動バックアップを作成しましょう。
注意点3:ストレージ容量の確認
確認すべき容量:
- iCloudストレージの空き(写真を保存できるか)
- 新しいiPhone本体のストレージ(ダウンロードできるか)
容量が不足している場合:
- iCloudプランをアップグレード
- 不要なデータを削除
- iPhone本体の容量が大きいモデルを選ぶ
注意点4:Wi-Fi環境の確保
必要な理由:
- バックアップからの復元:Wi-Fi必須
- 写真のダウンロード:Wi-Fi推奨(モバイルデータも可だが大容量)
おすすめ環境:
- 自宅のWi-Fi
- 安定した接続
- 速度制限のないネットワーク
注意点5:Apple Watchのペアリング解除
前のiPhoneでApple Watchを使っていた場合、事前にペアリング解除が必要です。
手順:
- 前のiPhoneで「Watch」アプリを開く
- 「マイウォッチ」タブをタップ
- 上部の時計をタップ
- 「Apple Watchとのペアリングを解除」をタップ
各方法の比較
どの方法を選ぶべきか、メリット・デメリットを比較します。
iCloud写真で自動同期
メリット:
- 設定が簡単(オンにするだけ)
- すべてのデバイスで自動同期
- 初期化不要
- 常に最新の写真が保存される
デメリット:
- iCloudストレージを消費
- Wi-Fi接続が必要
- ダウンロードに時間がかかる
- 月額料金が必要な場合がある
向いている人:
- 複数のAppleデバイスを使っている
- 常に最新の写真を同期したい
- 有料プランを契約できる
iCloudバックアップから復元
メリット:
- 写真以外のデータもまとめて復元
- 前のiPhoneとほぼ同じ状態になる
- 設定も引き継がれる
デメリット:
- iPhoneを初期化する必要がある
- 最後のバックアップ以降のデータは復元されない
- 復元に時間がかかる(数時間)
- Wi-Fi必須
向いている人:
- 新しいiPhoneをまだ設定していない
- すべてのデータをまとめて移行したい
- 初期化しても問題ない
クイックスタートで直接転送
メリット:
- 初期化不要
- すべてのデータを一度に転送
- Wi-Fi不要(Bluetooth使用)
- 最も完全な移行が可能
デメリット:
- 前のiPhoneが必要
- 転送に時間がかかる
- 2台を近くに置く必要がある
- iOS 12.4以降が必要
向いている人:
- 前のiPhoneがまだ手元にある
- すべてのデータを完全に移行したい
- Wi-Fi環境がない
iCloud.comから個別ダウンロード
メリット:
- 写真だけを選択的に復元
- 初期化不要
- パソコンにもバックアップできる
デメリット:
- 手間がかかる
- 写真が多いと時間がかかる
- パソコンが必要
- 転送方法を考える必要がある
向いている人:
- 写真だけ復元したい
- 初期化したくない
- パソコンを持っている
よくある質問

Q1: 前のiPhoneを初期化してしまいました。写真は取り戻せますか?
A: はい、可能性があります。iCloud写真がオンだった場合、またはiCloudバックアップがある場合は復元できます。iCloud.comにアクセスして写真があるか確認してください。
Q2: 無料の5GBで写真を保存できますか?
A: 少量の写真なら可能ですが、多くの写真を撮影している場合は不足します。50GB(月額¥130)以上の有料プランをおすすめします。
Q3: 写真のダウンロードにどのくらい時間がかかりますか?
A: 写真の数とインターネット速度によります。1000枚程度なら数十分、数万枚の場合は数時間〜1日かかることもあります。
Q4: モバイルデータ通信でも写真をダウンロードできますか?
A: 可能ですが、大量のデータ通信が発生します。Wi-Fi環境での実行を強くおすすめします。設定で「モバイルデータ通信」を許可する必要があります。
Q5: 前のiPhoneと違うApple IDを使っています。写真を移行できますか?
A: 直接の移行は難しいです。一度前のApple IDで新しいiPhoneにサインイン→写真をダウンロード→新しいApple IDに切り替え、という手順が必要です。または、iCloud.comから写真をダウンロードして手動で転送してください。
Q6: 写真をiCloudからダウンロード後、iCloud写真をオフにしたらどうなりますか?
A: オフにする際に「iPhoneから削除」を選ぶとすべての写真が消えます。必ず「写真とビデオをダウンロード」を選んでください。ダウンロード後はiPhone本体にのみ保存されます。
Q7: バックアップがない場合、写真は諦めるしかないですか?
A: 前のiPhoneがまだ手元にある場合は、今すぐバックアップを作成してください。紛失や故障の場合、バックアップがなければ復元は不可能です。
Q8: 新しいiPhoneの容量が小さく、すべての写真をダウンロードできません。
A: 「iPhoneのストレージを最適化」を選択してください。iPhone本体には軽量版、iCloudにはオリジナルが保存され、必要に応じてダウンロードされます。
Q9: 家族の写真も一緒に復元されてしまいます。
A: ファミリー共有で「共有アルバム」を使っている可能性があります。「設定」→「写真」→「共有アルバム」をオフにすれば、自分の写真のみ表示されます。
Q10: 写真の画質は落ちませんか?
A: iCloud写真を使用している場合、オリジナルの画質で保存されます。ただし「iPhoneのストレージを最適化」を選択すると、iPhone本体には圧縮版が保存されます(iCloudにはオリジナルが残ります)。
まとめ
前のiPhoneの写真をiCloudから新しいiPhoneに復元する方法について解説しました。
この記事の重要ポイント:
- iCloud写真を使っていた場合:新しいiPhoneで「iCloud写真」をオンにするだけ
- iCloudバックアップのみの場合:初期設定時にバックアップから復元
- 前のiPhoneが手元にある場合:クイックスタートで直接転送が最も簡単
- 写真だけ復元したい場合:iCloud.comからダウンロード
- iCloud写真がオンの場合、写真はiCloudバックアップに含まれない
- Wi-Fi接続と充電は必須
- 写真のダウンロードには数時間かかることがある
- 低電力モードはオフにする
- Apple IDの確認は最重要
- バックアップは定期的に作成しておく
機種変更の際は、事前にバックアップを確認し、適切な方法で写真を移行しましょう。
大切な思い出の写真を守るため、日頃からiCloudへの自動バックアップを有効にしておくことをおすすめします!

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