iCloudメールをiPhone以外のデバイスで使いたい、OutlookやThunderbirdなどのメールソフトで管理したい、と思ったことはありませんか?
実は、iCloudメールは適切なサーバー設定を行えば、どんなメールクライアントでも使用できます。
この記事では、iCloudメールのサーバー設定について、IMAPとSMTPの基本から具体的な設定方法、トラブルシューティングまで、初心者の方にも分かりやすく徹底解説していきます。
iCloudメールのサーバー設定とは?
メールサーバーの基本
メールを送受信するには、2種類のサーバーが必要です:
- 受信メールサーバー(IMAP)
- メールを受け取るためのサーバー
- 複数のデバイスでメールを同期できる
- 送信メールサーバー(SMTP)
- メールを送信するためのサーバー
- 相手にメールを届ける役割
IMAPとPOPの違い
IMAP(Internet Message Access Protocol)
- メールがサーバー上に保存される
- 複数のデバイスで同じメールを見られる
- どのデバイスで操作しても、他のデバイスに反映される
- iCloudメールが採用している方式
POP(Post Office Protocol)
- メールをダウンロードして端末に保存する
- 複数のデバイスで同期できない
- iCloudメールは非対応
なぜ手動設定が必要なのか?
Apple製のデバイス(iPhone、iPad、Mac)では、iCloudメールは自動的に設定されます。
しかし、以下の場合は手動でサーバー設定を行う必要があります:
- WindowsのOutlookで使いたい
- Androidスマートフォンで使いたい
- Thunderbirdなどの他のメールソフトで使いたい
- Gmailから送信したい
- 複数のメールアカウントを一元管理したい
iCloudメールサーバー設定情報【完全版】
受信メールサーバー(IMAP)の設定
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| サーバー名 | imap.mail.me.com |
| ポート番号 | 993 |
| 暗号化方式 | SSL/TLS |
| ユーザー名 | メールアドレスの@より前の部分 (例:[email protected] → johnappleseed) ※接続できない場合はメールアドレス全体を試す |
| パスワード | App用パスワード(後述) |
送信メールサーバー(SMTP)の設定
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| サーバー名 | smtp.mail.me.com |
| ポート番号 | 587(推奨)または 465 |
| 暗号化方式 | TLS/STARTTLS(587の場合) SSL/TLS(465の場合) |
| SMTP認証 | 必要(オンにする) |
| ユーザー名 | メールアドレス全体 (例:[email protected]) |
| パスワード | App用パスワード(受信サーバーと同じ) |
重要なポイント
ポート番号について
- 587番ポート:最新の標準、STARTTLSで暗号化
- 465番ポート:古いメールクライアント用、最初からSSL/TLS
推奨:587番ポートを使用してください
ユーザー名の違いに注意
- 受信(IMAP):通常は@より前の部分のみ
- 送信(SMTP):必ずメールアドレス全体
App用パスワードの作成方法
App用パスワードとは?
App用パスワードは、他社製アプリでiCloudにアクセスするための専用パスワードです。
通常のApple IDのパスワードとは別のもので、セキュリティを強化するために導入されています。
なぜ必要なのか?
- Apple IDのパスワードが他社アプリに保存されるのを防ぐ
- 万が一漏洩しても、そのアプリだけ無効化できる
- 最大25個まで作成可能
- 各アプリごとに個別のパスワードを使える
事前準備:2ファクタ認証の有効化
App用パスワードを作成するには、2ファクタ認証が有効になっている必要があります。
2ファクタ認証の確認方法
- iPhone/iPadの場合
- 「設定」→ 一番上の自分の名前 → 「パスワードとセキュリティ」
- 「2ファクタ認証」がオンになっているか確認
- Macの場合
- 「システム設定」→「Apple ID」→「パスワードとセキュリティ」
- 「2ファクタ認証」を確認
オフの場合
設定画面から「2ファクタ認証を有効にする」を選択してください。
App用パスワードの作成手順
ステップ1:Apple IDの管理ページにアクセス
- ブラウザで以下のURLにアクセス
https://appleid.apple.com/
- Apple IDとパスワードを入力してサインイン
- 2ファクタ認証コードの入力
- iPhoneやiPadに6桁の確認コードが届く
- コードが届かない場合は「SMSを受信」を選択
- 届いたコードを入力
ステップ2:App用パスワードを生成
- 管理ページで「サインインとセキュリティ」セクションを確認
- 「アプリ用パスワード」または「App用パスワード」を選択
- 「パスワードを生成」または「アプリ用パスワードを作成」をクリック
- ラベル(名前)を入力
- パスワードの用途を識別するための名前
- 例:「Outlook用」「Thunderbird用」「Gmail送信用」
- 後から確認できるので分かりやすい名前にする
- 「作成」をクリック
ステップ3:パスワードをコピー
重要:このパスワードは一度しか表示されません!
生成されたパスワードは以下のような形式です:
xxxx-xxxx-xxxx-xxxx
必ず以下のいずれかの方法で保存してください
- すぐにコピーして、メールクライアントの設定に使う
- メモ帳などに貼り付けて保存
- パスワード管理アプリに保存
注意点
- パスワードを忘れた場合、確認する方法はありません
- 再度使いたい場合は、新しいパスワードを作成する必要があります
- ハイフン(-)も含めて入力してください
App用パスワードの管理
確認方法
- Apple IDの管理ページにアクセス
- 「アプリ用パスワード」を選択
- 「履歴を表示」をクリック
- 作成済みのパスワードがラベル名で一覧表示される
削除方法
- 個別削除:各パスワードの横にある「×」をクリック
- 一括削除:「すべてを消去する」をクリック
注意
- パスワード自体の文字列は再確認できません
- 削除すると、そのパスワードを使っているアプリはアクセスできなくなります
メールクライアント別 設定方法
Microsoft Outlook での設定
Windows版 Outlook 2016/2019/2021/365
ステップ1:アカウントの追加を開始
- Outlookを起動
- 「ファイル」→「アカウントの追加」をクリック
- 「自分で電子メールやその他のサービスを使うための設定をする(手動設定)」を選択
- 「次へ」をクリック
ステップ2:アカウントの種類を選択
- 「POP または IMAP」を選択
- 「次へ」をクリック
ステップ3:アカウント情報を入力
| 項目 | 入力内容 |
|---|---|
| 名前 | 送信者として表示される名前 |
| 電子メールアドレス | iCloudメールアドレス全体 |
| アカウントの種類 | IMAP を選択 |
| 受信メールサーバー | imap.mail.me.com |
| 送信メールサーバー | smtp.mail.me.com |
| アカウント名 | メールアドレス全体 |
| パスワード | App用パスワード(ハイフン含む) |
ステップ4:詳細設定
- 「詳細設定」ボタンをクリック
- 「送信サーバー」タブ
- ☑「送信サーバー(SMTP)は認証が必要」にチェック
- ○「受信メールサーバーと同じ設定を使用する」を選択
- 「詳細設定」タブ
- 受信サーバー(IMAP):993
- 使用する暗号化接続の種類:SSL/TLS
- 送信サーバー(SMTP):587
- 使用する暗号化接続の種類:TLS または 自動
- 「OK」をクリック
ステップ5:設定のテスト
- 「次へ」をクリック
- 「アカウント設定のテスト」が実行される
- すべてのテストが完了したら「閉じる」
- 「完了」をクリック
Mac版 Outlook
- Outlookを起動
- 「ツール」→「アカウント」
- 「+」→「新しいアカウント」
- メールアドレスを入力
- 「手動で設定」を選択
- 「IMAP/POP」を選択
- 上記のサーバー情報を入力
Mozilla Thunderbird での設定
ステップ1:アカウントの追加
- Thunderbirdを起動
- 「☰」メニュー → 「アカウント設定」
- 「アカウントアクション」→「メールアカウントを追加」
ステップ2:アカウント情報を入力
- 名前:送信者として表示される名前
- メールアドレス:iCloudメールアドレス全体
- パスワード:App用パスワード
- 「続ける」をクリック
ステップ3:手動設定
自動検出が失敗した場合、「手動設定」をクリック
受信サーバー
- プロトコル:IMAP
- サーバーのホスト名:imap.mail.me.com
- ポート:993
- 接続の保護:SSL/TLS
- 認証方式:通常のパスワード認証
- ユーザー名:メールアドレスの@より前(接続できない場合は全体)
送信サーバー
- サーバーのホスト名:smtp.mail.me.com
- ポート:587
- 接続の保護:STARTTLS
- 認証方式:通常のパスワード認証
- ユーザー名:メールアドレス全体
ステップ4:設定を完了
- 「完了」をクリック
- パスワードの入力を求められたら、App用パスワードを入力
- ☑「パスワードマネージャーでこのパスワードを保存する」にチェック
Gmail での設定(送信用)
GmailからiCloudメールアドレスを使ってメールを送信できます。
ステップ1:Gmailの設定を開く
- Gmailにアクセス
- 右上の歯車アイコン → 「すべての設定を表示」
- 「アカウントとインポート」タブを選択
ステップ2:メールアドレスを追加
- 「名前:」セクションの「他のメールアドレスを追加」をクリック
- ポップアップウィンドウが開く
ステップ3:メールアドレス情報を入力
- 名前:送信者として表示される名前
- メールアドレス:iCloudメールアドレス全体
- ☐「エイリアスとして扱います」のチェックを外す(推奨)
- 「次のステップ」をクリック
ステップ4:SMTPサーバー設定
- SMTPサーバー:smtp.mail.me.com
- ポート:587
- ユーザー名:iCloudメールアドレス全体
- パスワード:App用パスワード
- ○「TLSを使用したセキュリティで保護された接続」を選択
- 「アカウントを追加」をクリック
ステップ5:確認
- iCloudメールアドレスに確認メールが届く
- メール内のリンクをクリックするか、確認コードを入力
- 設定完了
Android での設定
ステップ1:メールアプリを開く
Android標準のメールアプリ、またはGmailアプリを使用できます。
Gmailアプリの場合
- Gmailアプリを開く
- 左上の「☰」→ 「設定」
- 「アカウントを追加」
- 「その他」を選択
ステップ2:アカウント情報を入力
- iCloudメールアドレスを入力
- 「手動セットアップ」を選択
- アカウントの種類:「個人用(IMAP)」を選択
ステップ3:受信サーバー設定
- ユーザー名:メールアドレスの@より前(または全体)
- パスワード:App用パスワード
- サーバー:imap.mail.me.com
- セキュリティの種類:SSL/TLS
- ポート:993
ステップ4:送信サーバー設定
- ログインが必要:☑ オン
- ユーザー名:メールアドレス全体
- パスワード:App用パスワード
- SMTPサーバー:smtp.mail.me.com
- セキュリティの種類:STARTTLS
- ポート:587
ステップ5:アカウントオプション
- 同期頻度:お好みで設定
- ☑「このアカウントからメールを受信したときに通知する」
- 「次へ」をクリック
ステップ6:完了
- アカウント名:識別しやすい名前
- あなたの名前:送信者として表示される名前
- 「次へ」をクリック
よくあるトラブルと解決方法
トラブル1:ユーザー名またはパスワードが正しくない
原因
- App用パスワードではなく、通常のApple IDパスワードを入力している
- ユーザー名が間違っている(受信と送信で異なる)
- App用パスワードが期限切れまたは削除されている
解決方法
- App用パスワードを確認
- 必ず作成したApp用パスワードを使用
- ハイフン(-)も含めて入力
- 忘れた場合は新しいパスワードを作成
- ユーザー名を確認
- 受信(IMAP):@より前の部分または全体
- 送信(SMTP):メールアドレス全体
- 2ファクタ認証を確認
- 2ファクタ認証が有効になっているか確認
- 無効の場合は有効にしてからApp用パスワードを作成
トラブル2:受信メールサーバに接続できない
エラーメッセージ例
- “Cannot connect to server”
- “サーバーに接続できません”
- “imap.mail.me.comに接続できません”
原因と解決方法
1. ポート番号の間違い
- 正しいポート:993
- 暗号化方式:SSL/TLS
2. SSL/TLS設定の間違い
- 「SSL/TLS」を選択
- 「SSL」でエラーが出る場合は「TLS」を試す
3. ファイアウォールやセキュリティソフトの干渉
- 一時的にファイアウォールを無効化してテスト
- セキュリティソフトの設定でiCloud.comを許可リストに追加
4. ユーザー名の形式
- @より前の部分だけで接続できない場合
- メールアドレス全体を試してみる
トラブル3:送信はできるが受信ができない
原因
受信サーバーの設定のみに問題がある
解決方法
- 受信サーバー設定を再確認
- サーバー名:imap.mail.me.com
- ポート:993
- 暗号化:SSL/TLS
- iCloudストレージ容量を確認
- iCloudストレージが満杯だと受信できない
- 不要なファイルを削除するか、ストレージをアップグレード
- 迷惑メールフォルダを確認
- メールが迷惑メールに振り分けられている可能性
トラブル4:受信はできるが送信ができない
エラーメッセージ例
- “Unable to send message”
- “SMTPサーバーに接続できません”
- “メールを送信できませんでした”
原因と解決方法
1. SMTP認証が無効
- 「送信サーバー(SMTP)は認証が必要」にチェック
- ユーザー名とパスワードを入力
2. ポート番号の間違い
- 587番ポート(推奨)または465番を使用
- 587番:STARTTLS
- 465番:SSL/TLS
3. ユーザー名の間違い
- 送信サーバーは必ずメールアドレス全体を使用
- @より前だけでは送信できない
4. iCloudストレージが満杯
- 重要:ストレージが上限を超えていると送信エラーが発生
- iCloud.comでストレージ容量を確認
- 不要なファイルを削除
トラブル5:App用パスワードが作成できない
原因
- 2ファクタ認証が有効になっていない
- ブラウザの自動入力機能を使っている
- セキュリティキーを設定している
解決方法
1. 2ファクタ認証を確認
- iPhone:「設定」→ 名前 → 「パスワードとセキュリティ」
- 2ファクタ認証をオンにする
2. 手動でサインイン
- 「別のApple IDを使用」をタップ
- Apple IDとパスワードを手入力
- Face ID、Touch ID、自動入力を使わない
3. 別のブラウザを試す
- Safari以外のブラウザ(Chrome、Firefoxなど)
- シークレットモード/プライベートブラウジング
4. Windows PCから試す
- Macで作成できない場合
- Windows PCのブラウザから試してみる
トラブル6:設定は正しいのに接続できない
その他の原因
1. メールクライアントのバージョンが古い
- 最新バージョンにアップデート
- 古いバージョンは最新の暗号化方式に非対応の場合がある
2. キャッシュの問題
- メールクライアントのキャッシュを削除
- 設定をいったん削除して再設定
3. Apple ID自体の問題
- Apple IDがロックされている
- appleid.apple.comで状態を確認
4. サーバー側の一時的な問題
- Appleのシステム状況ページを確認
- 時間をおいて再試行
5. ISPのポートブロック
- インターネットプロバイダーが特定のポートをブロックしている
- 別のネットワーク(モバイルデータなど)で試す
iCloudメールの制限事項
送信制限
iCloudメールには、スパム対策のための送信制限があります。
1日の送信上限
- 最大1,000通/日
1通あたりの受信者数
- 最大500人/通
1日の合計受信者数
- 最大1,000人/日
用途の制限
iCloudメールは個人利用向けに設計されています。
推奨される用途
- 個人的なメール送受信
- 友人や家族とのやりとり
- 少人数のグループコミュニケーション
推奨されない用途
- メールマーケティング
- 大量のメール送信
- ニュースレターの配信
- ビジネスでの大規模な利用
注意
大量送信を行うと、アカウントが一時的または永久に停止される可能性があります。
対応するメールアドレス
以下のドメインすべてが同じサーバー設定で使用できます:
- @icloud.com
- @me.com
- @mac.com
注意
これらは世代が異なるだけで、同じAppleのメールサービスです。
セキュリティのベストプラクティス
1. App用パスワードを適切に管理
各アプリごとに個別のパスワードを作成
- Outlook用、Thunderbird用など、別々に作成
- 万が一漏洩しても、そのアプリだけ無効化できる
使わなくなったパスワードは削除
- 古いデバイスで使っていたパスワード
- 使わなくなったアプリのパスワード
最大25個まで
- 上限に達したら、不要なものを削除
2. パスワードの保管
安全な保管方法
- パスワード管理アプリを使用(1Password、Bitwarden、Keepassなど)
- メモ帳に保存する場合は暗号化する
- クラウドに保存する場合は暗号化サービスを使う
避けるべき方法
- 平文でメールに保存
- スクリーンショットをそのまま保存
- 紙のメモを机に貼る
3. 定期的な見直し
3〜6ヶ月ごとに確認
- 使っていないApp用パスワードを削除
- 必要に応じて新しいパスワードを作成
Apple IDのパスワードを変更した場合
- すべてのApp用パスワードが自動的に無効化される
- 使用中のアプリのパスワードを再作成する必要がある
4. 2ファクタ認証を維持
必ず2ファクタ認証をオンのまま
- App用パスワードの前提条件
- Apple IDのセキュリティを大幅に向上
信頼できるデバイスを管理
- 使わなくなったデバイスは削除
- appleid.apple.comから管理可能
カスタムドメインメールの設定
iCloud+サブスクリプション契約者は、独自ドメインをiCloudメールで使用できます。
カスタムドメインの場合の設定の違い
サーバー設定は同じ
- IMAP:imap.mail.me.com
- SMTP:smtp.mail.me.com
- ポート番号も同じ
ユーザー名が異なる
通常のiCloudメール:
- 受信:johnappleseed
- 送信:[email protected]
カスタムドメイン:
- 受信:元のiCloudメールアドレスの@より前
- 例:[email protected] の場合
- ユーザー名:johnappleseed(@より前のみ)
- 送信:元のiCloudメールアドレス全体
- ユーザー名:[email protected]
カスタムドメインでよくある間違い
間違い
カスタムドメインのメールアドレス([email protected])をユーザー名に使う
正しい
元のiCloudメールアドレス(@icloud.com)を使う
Windows用 iCloud の利用
Windowsユーザーには、手動設定の代わりに「Windows用 iCloud」アプリがあります。
Windows用 iCloudとは
Microsoft StoreからダウンロードできるApple公式アプリです。
できること
- iCloud Driveへのアクセス
- iCloudの写真
- ブックマーク
- OutlookとiCloudメールの自動連携
メリット
- 手動でサーバー設定を入力する必要がない
- Outlook 2010〜2016で自動設定
- カレンダーや連絡先も同期できる
デメリット
- Outlook以外のメールソフトには使えない
- Windows 10以降が必要
使い方
- Microsoft Storeで「Windows用 iCloud」を検索
- ダウンロードしてインストール
- Apple IDでサインイン
- 「メール、連絡先、カレンダー、タスク」にチェック
- Outlookが自動的に設定される
よくある質問
Q1. IMAPとPOPの違いは何ですか?
IMAP
- メールがサーバー上に保存される
- 複数のデバイスで同じメールを見られる
- どのデバイスで操作しても同期される
- iCloudメールはIMAPのみ対応
POP
- メールをダウンロードして端末に保存
- 複数のデバイスで同期できない
- iCloudメールは非対応
Q2. なぜ通常のApple IDパスワードではダメなのですか?
セキュリティのためです。
- 他社アプリに本物のパスワードを保存させない
- App用パスワードなら、万が一漏洩しても個別に無効化できる
- Apple IDの乗っ取りリスクを軽減
Q3. App用パスワードを忘れた場合はどうすればいいですか?
パスワード自体を確認する方法はありません。
以下の手順で対処してください:
- 古いApp用パスワードを削除
- 新しいApp用パスワードを作成
- メールクライアントで新しいパスワードに更新
Q4. ポート587と465、どちらを使うべきですか?
ポート587を推奨します。
587番ポート
- 最新の標準
- STARTTLS方式
- ほとんどのメールクライアントが対応
465番ポート
- 古いメールクライアント用
- 最初からSSL/TLS
- 古いソフトウェアで必要な場合のみ
Q5. 複数のデバイスで同じApp用パスワードを使えますか?
使えますが、推奨しません。
推奨:各デバイス/アプリごとに個別のパスワードを作成
理由:
- セキュリティが向上
- 問題が起きた時、原因を特定しやすい
- 必要に応じて個別に無効化できる
Q6. iCloudメールは何通まで送信できますか?
制限があります:
- 1日最大1,000通
- 1通あたり最大500人の受信者
- 1日の合計受信者数最大1,000人
大量送信が必要な場合は、専用のメールサービスを検討してください。
Q7. 設定後、メールがまったく届きません
考えられる原因
- iCloudストレージが満杯
- iCloud.comでストレージ容量を確認
- 不要なファイルを削除またはアップグレード
- 迷惑メールフォルダに入っている
- 迷惑メールフォルダを確認
- 受信サーバー設定の間違い
- サーバー名、ポート番号、暗号化方式を再確認
- App用パスワードの問題
- 新しいApp用パスワードを作成して再設定
Q8. メールクライアントを変更した場合、再設定が必要ですか?
基本的に必要です。
ただし、同じApp用パスワードを使い回すことは可能です(推奨はしませんが)。
推奨の手順
- 新しいメールクライアントで使う
- 新しいApp用パスワードを作成
- 新しいクライアントで設定
- 古いクライアントのApp用パスワードを削除
まとめ
iCloudメールのサーバー設定について、重要なポイントをまとめます。
基本的なサーバー設定
| サーバー | 設定値 |
|---|---|
| 受信(IMAP) | imap.mail.me.com : 993 (SSL/TLS) |
| 送信(SMTP) | smtp.mail.me.com : 587 (STARTTLS) |
ユーザー名
- 受信:@より前の部分(接続できない場合は全体)
- 送信:メールアドレス全体
パスワード
- App用パスワード(両方とも同じ)
App用パスワードの作成手順
- appleid.apple.comにアクセス
- 2ファクタ認証でサインイン
- 「アプリ用パスワード」→「パスワードを生成」
- ラベルを入力して作成
- 生成されたパスワードをすぐにコピー
対応するメールクライアント
- Microsoft Outlook(Windows/Mac)
- Mozilla Thunderbird
- Gmail(送信用)
- Android標準メールアプリ
- その他IMAP/SMTP対応のすべてのメールソフト
トラブルシューティングのポイント
- ユーザー名の形式を確認(受信と送信で異なる)
- App用パスワードを使用(通常のパスワードではない)
- ポート番号と暗号化方式を正確に設定
- iCloudストレージ容量を確認
- ファイアウォールやセキュリティソフトの設定を確認
セキュリティのベストプラクティス
- アプリごとに個別のApp用パスワードを作成
- 使わなくなったパスワードは削除
- 2ファクタ認証を維持
- パスワード管理アプリで安全に保管
制限事項
- 1日最大1,000通の送信
- 1通あたり最大500人の受信者
- 個人利用向け(大量送信には不向き)
iCloudメールのサーバー設定は、正確な情報さえ入力すれば、どんなメールクライアントでも使用できます。
この記事で紹介した手順を実践して、快適なメール環境を構築しましょう!

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