「パスワードが多すぎて覚えられない」「毎回入力するのが面倒」「パスワードの使い回しは危険だと分かっているけど…」そんな悩みを解決してくれるのがiCloudキーチェーンです。
この記事では、iCloudキーチェーンの基本から設定方法、使い方、セキュリティまで、初心者にも分かりやすく解説します。
iCloudキーチェーンとは
iCloudキーチェーンは、Appleが提供する無料のパスワード管理機能です。
iCloudキーチェーンの基本概念
iCloudキーチェーンは、WebサイトやアプリのID・パスワードをiCloudに暗号化して保存し、すべてのAppleデバイスで同期する機能です。
iCloudキーチェーンで管理できる情報
- Webサイトのユーザー名とパスワード
- アプリのログイン情報
- パスキー(パスワードの代わりとなる認証方式)
- クレジットカード情報(番号、有効期限)
- Wi-Fiネットワークのパスワード
- メール、連絡先、カレンダー、メッセージのアカウント情報
キーチェーンの仕組み
「キーチェーン」とは、鍵束のことです。
昔、複数の鍵を1つの鍵束にまとめて持ち歩いたように、iCloudキーチェーンは、たくさんのパスワードを1か所にまとめて管理します。
同期の仕組み
- iPhoneでパスワードを保存する
- 暗号化されてiCloudにアップロードされる
- 他のAppleデバイス(iPad、Mac)に自動的に同期される
- すべてのデバイスで同じパスワードが使える
iOS 18からのPasswordsアプリ
iOS 18、iPadOS 18、macOS Sequoia以降では、「Passwords」という専用アプリが追加されました。
従来は設定アプリの中でパスワードを管理していましたが、専用アプリができたことで、より簡単にアクセスできるようになりました。
iCloudキーチェーンの主な機能
iCloudキーチェーンには、パスワード管理を便利にする多くの機能があります。
機能1:パスワードの自動保存
Webサイトやアプリで初めてログインすると、iCloudキーチェーンがパスワードの保存を提案します。
「パスワードを保存」をタップするだけで、次回から自動入力できるようになります。
機能2:パスワードの自動入力(AutoFill)
2回目以降のログイン時は、ユーザー名とパスワードが自動的に入力されます。
Face IDまたはTouch IDで認証するだけで、すぐにログインできます。
機能3:強力なパスワードの自動生成
新規アカウント作成時に、推測されにくい強力なパスワードを自動的に生成してくれます。
生成されたパスワードは自動的に保存されるため、覚える必要がありません。
生成されるパスワードの例
kT9$mP2@qL5#nR8のような、ランダムな文字列が生成されます。
機能4:パスキーのサポート
パスキーは、パスワードの代わりとなる新しい認証方式です。
指紋認証(Touch ID)や顔認証(Face ID)がパスワードの役割を果たします。
パスキーのメリット
- パスワードより安全(推測が困難)
- フィッシング詐欺から保護(特定のWebサイトに紐付いている)
- 入力不要(生体認証だけでログイン)
ただし、Webサイトやアプリ側がパスキーに対応している必要があります。
機能5:クレジットカード情報の保存
クレジットカードの番号と有効期限を保存できます。
オンラインショッピングで、カード情報を自動入力してくれます。
注意点
セキュリティコード(CVV)は保存されません。支払いのたびに手入力する必要があります。
機能6:セキュリティ警告
パスワードに問題がある場合、警告してくれます。
警告される問題
- 弱いパスワード(推測されやすい)
- 漏洩したパスワード(データ侵害で流出した可能性がある)
- 重複したパスワード(複数のサイトで同じパスワードを使用)
機能7:パスワードの共有
iOS 17、iPadOS 17、macOS Sonoma以降では、信頼できる人とパスワードを安全に共有できます。
家族や友人と、NetflixやAmazon Primeなどのアカウントを共有する際に便利です。
共有パスワードグループ
複数の人とパスワードをまとめて共有できる機能です。グループメンバーは全員、共有されたパスワードを確認・使用できます。
iCloudキーチェーンのメリット
iCloudキーチェーンを使うことで、多くの利点があります。
メリット1:無料で使える
iCloudキーチェーンは、iPhoneやiPadを持っていれば、誰でも無料で使えます。
追加料金は一切かかりません。
メリット2:Appleデバイス全体で同期
iPhone、iPad、Macのすべてで、同じパスワードが使えます。
iPhoneで保存したパスワードを、Macでもそのまま使えるため、非常に便利です。
メリット3:パスワードを覚える必要がない
複雑なパスワードでも、iCloudキーチェーンが記憶してくれます。
自分で覚える必要がないため、安全で長いパスワードを気軽に使えます。
メリット4:入力の手間が省ける
自動入力機能により、毎回ユーザー名とパスワードを入力する手間が省けます。
Face IDやTouch IDで認証するだけで、すぐにログインできます。
メリット5:セキュリティが高い
推測されにくい強力なパスワードを自動生成してくれるため、セキュリティが向上します。
パスワードの使い回しを防ぐこともできます。
メリット6:標準機能なので追加インストール不要
サードパーティのパスワード管理アプリと違い、最初から使えます。
アプリをダウンロードしたり、設定したりする手間がありません。
メリット7:Safariとの統合が完璧
Safariブラウザでは、シームレスに動作します。
パスワードの保存・自動入力が非常にスムーズです。
iCloudキーチェーンのデメリット
もちろん、欠点もあります。
デメリット1:Apple製品以外では使いにくい
iCloudキーチェーンは、基本的にAppleデバイス専用です。
他のデバイスでの利用
- Androidスマホ:使えません
- Windowsパソコン:Chrome拡張機能をインストールすれば使えますが、制限があります
- Linuxパソコン:使えません
複数のOSを使っている人には不便です。
デメリット2:Safari以外のブラウザでは制限がある
iPhone・iPadでは、Safari以外のブラウザ(Chrome、Firefoxなど)でも使えますが、完全ではありません。
Macでは、Safari以外のブラウザで使うには、Chrome拡張機能が必要です。
デメリット3:他のパスワード管理アプリと比べて機能が少ない
1PasswordやLastPassなどの専用パスワード管理アプリと比べると、機能が限られています。
不足している機能の例
- セキュアメモ(機密情報を保存)
- パスワードの履歴管理
- 高度な共有オプション
- Webアクセス(ブラウザからパスワードを確認)
デメリット4:エクスポート機能が限定的
iCloudキーチェーンから他のパスワード管理サービスへの移行は、やや面倒です。
Macでは可能ですが、iPhone・iPadからは直接エクスポートできません。
デメリット5:二段階認証コードの管理が不完全
一部のデバイスでは、二段階認証コード(TOTP)を保存できますが、すべてのケースで使えるわけではありません。
iCloudキーチェーンのセキュリティ
「クラウドにパスワードを保存するのは安全なの?」と心配する人も多いでしょう。
256ビットAES暗号化
iCloudキーチェーンは、軍事レベルの暗号化技術(256ビットAES)で保護されています。
これは、銀行でも使われている最高レベルの暗号化方式です。
エンドツーエンド暗号化
iCloudキーチェーンのデータは、デバイス上で暗号化され、暗号化されたままiCloudに保存されます。
重要なポイント
Appleですら、あなたのパスワードを読み取ることはできません。
復号化できるのは、あなた自身だけです。
2ファクタ認証が必須
iCloudキーチェーンを有効にするには、Apple IDで2ファクタ認証をオンにする必要があります。
これにより、第三者が勝手にアクセスすることを防ぎます。
デバイスの承認が必要
新しいデバイスでiCloudキーチェーンを使う場合、既存のデバイスで承認が必要です。
勝手に他人のデバイスがアクセスすることはできません。
生体認証による保護
パスワードを確認したり、自動入力したりする際は、Face IDまたはTouch IDが必要です。
デバイスを紛失しても、他人が簡単にパスワードを見ることはできません。
盗難デバイス保護(iOS 17.3以降)
「盗難デバイス保護」機能をオンにすると、たとえパスコードを知られても、パスワードへのアクセスが制限されます。
生体認証が必須になるため、セキュリティがさらに向上します。
iCloudキーチェーンの設定方法
iCloudキーチェーンを使い始めるには、まず設定が必要です。
事前準備
必要なもの
- Apple ID
- 2ファクタ認証がオン
- iOS 7.0.3以降、またはmacOS Mavericks 10.9以降
2ファクタ認証の確認方法
「設定」→「[自分の名前]」→「サインインとセキュリティ」→「2ファクタ認証」
オンになっていない場合は、先に有効にしてください。
iPhoneでの設定方法
手順
- 「設定」アプリを開く
- 一番上の自分の名前をタップ
- 「iCloud」をタップ
- 「iCloudに保存済み」の下にある「パスワード」をタップ(iOS 17以前は「パスワードとキーチェーン」)
- 「このiPhoneを同期」をオンにする
- パスコードまたはApple IDのパスワードを入力
これで設定完了です。
セキュリティコードの設定
初めて設定する場合、セキュリティコードの作成を求められることがあります。
- デバイスのパスコードを使用
- または、専用のセキュリティコードを新規作成
どちらかを選択してください。
電話番号の登録
本人確認のため、SMSを受信できる電話番号の入力を求められます。
現在使用中のiPhoneの番号でも構いません。
iPadでの設定方法
iPhoneと同じ手順です。
- 「設定」→「[自分の名前]」→「iCloud」→「パスワード」
- 「このiPadを同期」をオンにする
Macでの設定方法
macOS Sonoma以降
- Appleメニュー()→「システム設定」
- ユーザー名をクリック→「iCloud」
- 「パスワード」をクリック
- 「このMacを同期」→「完了」
macOS Ventura以前
- Appleメニュー()→「システム環境設定」
- 「Apple ID」→「iCloud」
- 「パスワードとキーチェーン」にチェック
2台目以降のデバイスでの設定
2台目以降のデバイスで設定する場合、既存のデバイスで承認が必要です。
手順
- 2台目のデバイスで、同じ手順でiCloudキーチェーンをオンにする
- 既存のデバイスに通知が届く
- 「許可」をタップし、Apple IDのパスワードを入力
これで、2台目のデバイスでもiCloudキーチェーンが使えるようになります。
既存のデバイスが手元にない場合
iCloudセキュリティコード(または復旧用連絡先)を使って承認できます。
画面の指示に従ってください。
iCloudキーチェーンの使い方
設定が完了したら、実際に使ってみましょう。
パスワードの保存方法
SafariでWebサイトにログインする際、自動的に保存を提案されます。
手順
- Safariでログインページを開く
- ユーザー名とパスワードを入力
- 「パスワードを保存」をタップ
これだけで、次回から自動入力できます。
「今はしない」を選んだ場合
保存を保留した場合、次回ログイン時に再度提案されます。
パスワードの自動入力方法
2回目以降のログイン時は、自動的に入力されます。
手順
- ログインページを開く
- 「ログインしますか?」というメッセージが表示される
- 使用するIDをタップ
- Face IDまたはTouch IDで認証
- 自動的にログイン情報が入力される
複数のアカウントがある場合
同じサイトで複数のアカウントを持っている場合、候補が表示されます。
使いたいアカウントを選択してください。
強力なパスワードの生成方法
新規アカウントを作成する際、自動的に強力なパスワードを提案してくれます。
手順
- 新規登録ページでパスワード入力欄をタップ
- 「強力なパスワード」が表示される
- タップして使用
生成されたパスワードは自動的に保存されるため、覚える必要はありません。
自分でパスワードを決めたい場合
「自分でパスワードを選択」をタップすれば、手動で入力できます。
クレジットカード情報の保存方法
手順
- 「設定」→「Safari」→「自動入力」
- 「クレジットカード」をオンにする
- 「保存済みクレジットカード」→「クレジットカードを追加」
- カメラで読み取るか、手動で入力
支払い時の使い方
オンラインショッピングでカード情報入力欄が表示されたら、「カード情報を自動入力」をタップします。
Face IDまたはTouch IDで認証すると、カード情報が自動入力されます。
Wi-Fiパスワードの自動保存
Wi-Fiネットワークに接続すると、自動的にパスワードが保存されます。
他のAppleデバイスでも、同じWi-Fiネットワークに自動的に接続できるようになります。
パスワードの確認・管理方法
保存したパスワードは、いつでも確認・編集できます。
iPhoneでパスワードを確認する方法
iOS 18以降
- 「Passwords」アプリを開く
- Face IDまたはTouch IDで認証
- Webサイトやアプリの一覧が表示される
- 確認したいサイトをタップ
iOS 17以前
- 「設定」→「パスワード」
- Face IDまたはTouch IDで認証
- 「WebサイトとAppのパスワード」をタップ
- 確認したいサイトをタップ
パスワードの編集方法
手順
- Passwordsアプリ(または設定→パスワード)を開く
- 編集したいサイトをタップ
- 「編集」をタップ
- ユーザー名やパスワードを変更
- 「完了」をタップ
パスワードの削除方法
手順
- Passwordsアプリを開く
- 削除したいサイトをタップ
- 「削除」をタップ
- 確認メッセージで「削除」をタップ
注意点
iCloudキーチェーンはすべてのデバイスで同期されるため、1台で削除すると、他のデバイスからも削除されます。
パスワードの検索方法
保存したパスワードが多い場合、検索機能が便利です。
Passwordsアプリの上部にある検索欄に、サイト名やアプリ名を入力すると、すぐに見つかります。
Macでパスワードを確認する方法
macOS Sequoia以降
- 「Passwords」アプリを開く
- 確認したいサイトを選択
macOS Sonoma以前
- 「システム設定」→「パスワード」
- 確認したいサイトを選択
キーチェーンアクセスアプリ(上級者向け)
Macには、より高度な「キーチェーンアクセス」アプリもあります。
システムの鍵や証明書なども確認できますが、通常はPasswordsアプリで十分です。
パスワードの共有機能
iOS 17、iPadOS 17、macOS Sonoma以降では、信頼できる人とパスワードを安全に共有できます。
共有パスワードグループの作成方法
iPhoneでの手順
- 「Passwords」アプリを開く
- 右上の「+」ボタンをタップ
- 「新規共有グループ」を選択
- グループ名を入力
- 「作成」をタップ
- 共有する人を追加
パスワードをグループに追加する方法
手順
- 共有したいパスワードをタップ
- 「共有」をタップ
- 共有グループを選択
グループのメンバー全員が、そのパスワードを確認・使用できるようになります。
共有の注意点
- グループメンバーは、パスワードを編集できます
- メンバー全員に変更が反映されます
- グループから退出しても、他のメンバーはパスワードにアクセスできます
家族でNetflixやAmazon Primeを共有する際に便利ですが、本当に信頼できる人とだけ共有しましょう。
Safariの自動入力設定
Safariで自動入力を使うには、設定を確認しておきましょう。
iPhoneでの設定
手順
- 「設定」→「Safari」
- 「自動入力」をタップ
- 以下をオンにする
- ユーザ名とパスワード
- クレジットカード
- 連絡先情報(必要に応じて)
連絡先情報の設定
自分の住所や電話番号を自動入力したい場合、連絡先アプリに登録しておきます。
「設定」→「Safari」→「自動入力」→「自分の情報」で、使用する連絡先を選択します。
Windows PCでiCloudキーチェーンを使う方法
WindowsでもiCloudキーチェーンのパスワードを使えます。
必要なもの
- iCloud for Windows(最新版)
- Chrome拡張機能「iCloud Passwords」
設定手順
手順1:iCloud for Windowsをインストール
- Microsoft StoreまたはAppleの公式サイトからダウンロード
- インストールしてサインイン
- 「パスワード」にチェックを入れる
手順2:Chrome拡張機能をインストール
- ChromeウェブストアでiCloud Passwordsを検索
- 「Chromeに追加」をクリック
- 拡張機能を有効にする
- 確認コードを入力
これで、Windows PCのChromeでもiCloudキーチェーンが使えるようになります。
制限事項
- ChromeまたはEdge拡張機能でのみ利用可能
- Firefoxでは使えない
- iCloud.comからのWebアクセスは不可
トラブルシューティング
iCloudキーチェーンで問題が起きた場合の対処法です。
問題1:iCloudキーチェーンがオンにできない
原因
- パスコードが設定されていない
- 2ファクタ認証がオフ
対処法
- 「設定」→「Face IDとパスコード」でパスコードを設定
- 「設定」→「[自分の名前]」→「サインインとセキュリティ」で2ファクタ認証をオン
問題2:パスワードが自動入力されない
対処法1:自動入力設定を確認
「設定」→「パスワード」→「パスワードオプション」で「パスワードを自動入力」がオンになっているか確認
対処法2:Safariの設定を確認
「設定」→「Safari」→「自動入力」で「ユーザ名とパスワード」がオンになっているか確認
対処法3:プライベートブラウズをオフ
プライベートブラウズモードでは、自動入力が動作しません。
問題3:パスワードが同期されない
対処法
- すべてのデバイスでiCloudキーチェーンがオンになっているか確認
- インターネット接続を確認
- デバイスを再起動
- iCloudからサインアウトして再サインイン
問題4:セキュリティコードを忘れた
セキュリティコードを忘れた場合、iCloudキーチェーンをリセットする必要があります。
手順
- 「設定」→「[自分の名前]」→「iCloud」→「パスワード」
- 「詳細オプション」→「iCloudキーチェーンのリセット」
注意:リセットすると、保存されていたパスワードがすべて削除されます。
問題5:デバイスの承認ができない
既存のデバイスが手元にない場合、iCloudセキュリティコードを使います。
画面の指示に従って、セキュリティコードを入力してください。
それでも解決しない場合は、Appleサポートに問い合わせる必要があります。
他のパスワード管理サービスとの比較
iCloudキーチェーンと、人気のパスワード管理サービスを比較します。
1Password
メリット
- クロスプラットフォーム(Windows、Android、Linuxでも使える)
- 高度な機能(セキュアメモ、パスポート情報、銀行口座情報など)
- 家族プランがある
- Webからアクセス可能
デメリット
- 有料(年間3,600円〜)
LastPass
メリット
- 無料プランあり
- クロスプラットフォーム
- Webからアクセス可能
デメリット
- 過去にセキュリティインシデントがあった
- 無料プランは1デバイスのみ
Bitwarden
メリット
- 完全無料(オープンソース)
- クロスプラットフォーム
- 高度な機能
デメリット
- UIがやや使いにくい
Google Password Manager
メリット
- 無料
- Googleアカウントがあれば使える
- Androidと統合
デメリット
- Googleエコシステム依存
- Appleデバイスでは使いにくい
どれを選ぶべきか
iCloudキーチェーンがおすすめの人
- iPhoneとMacしか使わない
- 無料で使いたい
- シンプルな機能で十分
専用パスワード管理アプリがおすすめの人
- WindowsやAndroidも使う
- より高度な機能が必要
- Webからアクセスしたい
多くのAppleユーザーにとって、iCloudキーチェーンで十分です。
よくある質問
Q1:iCloudキーチェーンは無料ですか?
はい、完全に無料です。Apple IDがあれば誰でも使えます。
Q2:保存したパスワードは安全ですか?
はい、256ビットAES暗号化とエンドツーエンド暗号化で保護されています。Appleですら読み取ることはできません。
Q3:デバイスを紛失した場合、パスワードはどうなりますか?
他のAppleデバイスにパスワードが残っています。新しいデバイスを入手したら、iCloudキーチェーンをオンにすれば、すべてのパスワードが復元されます。
Q4:Androidスマホで使えますか?
いいえ、基本的に使えません。iCloudキーチェーンはAppleデバイス専用です。
Q5:Safari以外のブラウザでも使えますか?
iPhone・iPadでは、Chrome、Firefox、Edgeなどでも使えます。Macでは、Chrome拡張機能をインストールすれば、ChromeとEdgeで使えます。
Q6:パスワードをエクスポートできますか?
Macでは可能です。「システム設定」→「パスワード」→右上のメニュー→「パスワードを書き出す」
iPhone・iPadからは直接エクスポートできません。
Q7:家族とパスワードを共有できますか?
iOS 17以降では、共有パスワードグループ機能を使って、安全に共有できます。
Q8:iCloudキーチェーンをオフにするとどうなりますか?
パスワードはデバイス本体に残りますが、他のデバイスと同期されなくなります。
完全に削除したい場合は、iCloudからサインアウトする際に「削除」を選択します。
Q9:2ファクタ認証は必須ですか?
はい、iCloudキーチェーンを有効にするには、2ファクタ認証が必須です。
Q10:パスワードが多すぎて管理しきれません
検索機能を使いましょう。Passwordsアプリの検索欄に、サイト名やアプリ名を入力すれば、すぐに見つかります。
また、セキュリティ警告機能を使って、弱いパスワードや重複したパスワードを特定し、順番に更新していくと良いでしょう。
まとめ
iCloudキーチェーンは、Appleユーザーにとって非常に便利なパスワード管理機能です。
iCloudキーチェーンの特徴
- 無料で使える
- Appleデバイス全体で同期
- 256ビットAES暗号化で保護
- 強力なパスワードを自動生成
- Face ID・Touch IDで簡単にアクセス
基本的な使い方
- 設定でiCloudキーチェーンをオン
- Webサイトでログイン時にパスワードを保存
- 2回目以降は自動入力
- 必要に応じてPasswordsアプリで管理
セキュリティ
- エンドツーエンド暗号化
- Appleも読み取れない
- 2ファクタ認証必須
- 生体認証で保護
注意点
- Apple製品以外では使いにくい
- 専用アプリと比べて機能が少ない
- Webからのアクセスは不可
最後に
iCloudキーチェーンは、パスワード管理の入門として最適です。
無料で、追加のアプリも不要で、セキュリティも高いため、まずは使ってみることをおすすめします。
複数のOSを使う場合や、より高度な機能が必要な場合は、1PasswordやBitwardenなどの専用パスワード管理アプリも検討してみてください。
重要なのは、パスワードを適切に管理することです。iCloudキーチェーンを活用して、安全で快適なデジタルライフを送りましょう!

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