iCloudキーチェーンとは?iPhoneのパスワードを安全に管理する完全ガイド

「パスワードが多すぎて覚えられない」「毎回入力するのが面倒」「パスワードの使い回しは危険だと分かっているけど…」そんな悩みを解決してくれるのがiCloudキーチェーンです。

この記事では、iCloudキーチェーンの基本から設定方法、使い方、セキュリティまで、初心者にも分かりやすく解説します。

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  1. iCloudキーチェーンとは
    1. iCloudキーチェーンの基本概念
    2. キーチェーンの仕組み
    3. iOS 18からのPasswordsアプリ
  2. iCloudキーチェーンの主な機能
    1. 機能1:パスワードの自動保存
    2. 機能2:パスワードの自動入力(AutoFill)
    3. 機能3:強力なパスワードの自動生成
    4. 機能4:パスキーのサポート
    5. 機能5:クレジットカード情報の保存
    6. 機能6:セキュリティ警告
    7. 機能7:パスワードの共有
  3. iCloudキーチェーンのメリット
    1. メリット1:無料で使える
    2. メリット2:Appleデバイス全体で同期
    3. メリット3:パスワードを覚える必要がない
    4. メリット4:入力の手間が省ける
    5. メリット5:セキュリティが高い
    6. メリット6:標準機能なので追加インストール不要
    7. メリット7:Safariとの統合が完璧
  4. iCloudキーチェーンのデメリット
    1. デメリット1:Apple製品以外では使いにくい
    2. デメリット2:Safari以外のブラウザでは制限がある
    3. デメリット3:他のパスワード管理アプリと比べて機能が少ない
    4. デメリット4:エクスポート機能が限定的
    5. デメリット5:二段階認証コードの管理が不完全
  5. iCloudキーチェーンのセキュリティ
    1. 256ビットAES暗号化
    2. エンドツーエンド暗号化
    3. 2ファクタ認証が必須
    4. デバイスの承認が必要
    5. 生体認証による保護
    6. 盗難デバイス保護(iOS 17.3以降)
  6. iCloudキーチェーンの設定方法
    1. 事前準備
    2. iPhoneでの設定方法
    3. iPadでの設定方法
    4. Macでの設定方法
    5. 2台目以降のデバイスでの設定
  7. iCloudキーチェーンの使い方
    1. パスワードの保存方法
    2. パスワードの自動入力方法
    3. 強力なパスワードの生成方法
    4. クレジットカード情報の保存方法
    5. Wi-Fiパスワードの自動保存
  8. パスワードの確認・管理方法
    1. iPhoneでパスワードを確認する方法
    2. パスワードの編集方法
    3. パスワードの削除方法
    4. パスワードの検索方法
    5. Macでパスワードを確認する方法
  9. パスワードの共有機能
    1. 共有パスワードグループの作成方法
    2. パスワードをグループに追加する方法
    3. 共有の注意点
  10. Safariの自動入力設定
    1. iPhoneでの設定
    2. 連絡先情報の設定
  11. Windows PCでiCloudキーチェーンを使う方法
    1. 必要なもの
    2. 設定手順
  12. トラブルシューティング
    1. 問題1:iCloudキーチェーンがオンにできない
    2. 問題2:パスワードが自動入力されない
    3. 問題3:パスワードが同期されない
    4. 問題4:セキュリティコードを忘れた
    5. 問題5:デバイスの承認ができない
  13. 他のパスワード管理サービスとの比較
    1. 1Password
    2. LastPass
    3. Bitwarden
    4. Google Password Manager
    5. どれを選ぶべきか
  14. よくある質問
  15. まとめ

iCloudキーチェーンとは

iCloudキーチェーンは、Appleが提供する無料のパスワード管理機能です。

iCloudキーチェーンの基本概念

iCloudキーチェーンは、WebサイトやアプリのID・パスワードをiCloudに暗号化して保存し、すべてのAppleデバイスで同期する機能です。

iCloudキーチェーンで管理できる情報

  • Webサイトのユーザー名とパスワード
  • アプリのログイン情報
  • パスキー(パスワードの代わりとなる認証方式)
  • クレジットカード情報(番号、有効期限)
  • Wi-Fiネットワークのパスワード
  • メール、連絡先、カレンダー、メッセージのアカウント情報

キーチェーンの仕組み

「キーチェーン」とは、鍵束のことです。

昔、複数の鍵を1つの鍵束にまとめて持ち歩いたように、iCloudキーチェーンは、たくさんのパスワードを1か所にまとめて管理します。

同期の仕組み

  1. iPhoneでパスワードを保存する
  2. 暗号化されてiCloudにアップロードされる
  3. 他のAppleデバイス(iPad、Mac)に自動的に同期される
  4. すべてのデバイスで同じパスワードが使える

iOS 18からのPasswordsアプリ

iOS 18、iPadOS 18、macOS Sequoia以降では、「Passwords」という専用アプリが追加されました。

従来は設定アプリの中でパスワードを管理していましたが、専用アプリができたことで、より簡単にアクセスできるようになりました。

iCloudキーチェーンの主な機能

iCloudキーチェーンには、パスワード管理を便利にする多くの機能があります。

機能1:パスワードの自動保存

Webサイトやアプリで初めてログインすると、iCloudキーチェーンがパスワードの保存を提案します。

「パスワードを保存」をタップするだけで、次回から自動入力できるようになります。

機能2:パスワードの自動入力(AutoFill)

2回目以降のログイン時は、ユーザー名とパスワードが自動的に入力されます。

Face IDまたはTouch IDで認証するだけで、すぐにログインできます。

機能3:強力なパスワードの自動生成

新規アカウント作成時に、推測されにくい強力なパスワードを自動的に生成してくれます。

生成されたパスワードは自動的に保存されるため、覚える必要がありません。

生成されるパスワードの例

kT9$mP2@qL5#nR8のような、ランダムな文字列が生成されます。

機能4:パスキーのサポート

パスキーは、パスワードの代わりとなる新しい認証方式です。

指紋認証(Touch ID)や顔認証(Face ID)がパスワードの役割を果たします。

パスキーのメリット

  • パスワードより安全(推測が困難)
  • フィッシング詐欺から保護(特定のWebサイトに紐付いている)
  • 入力不要(生体認証だけでログイン)

ただし、Webサイトやアプリ側がパスキーに対応している必要があります。

機能5:クレジットカード情報の保存

クレジットカードの番号と有効期限を保存できます。

オンラインショッピングで、カード情報を自動入力してくれます。

注意点

セキュリティコード(CVV)は保存されません。支払いのたびに手入力する必要があります。

機能6:セキュリティ警告

パスワードに問題がある場合、警告してくれます。

警告される問題

  • 弱いパスワード(推測されやすい)
  • 漏洩したパスワード(データ侵害で流出した可能性がある)
  • 重複したパスワード(複数のサイトで同じパスワードを使用)

機能7:パスワードの共有

iOS 17、iPadOS 17、macOS Sonoma以降では、信頼できる人とパスワードを安全に共有できます。

家族や友人と、NetflixやAmazon Primeなどのアカウントを共有する際に便利です。

共有パスワードグループ

複数の人とパスワードをまとめて共有できる機能です。グループメンバーは全員、共有されたパスワードを確認・使用できます。

iCloudキーチェーンのメリット

iCloudキーチェーンを使うことで、多くの利点があります。

メリット1:無料で使える

iCloudキーチェーンは、iPhoneやiPadを持っていれば、誰でも無料で使えます。

追加料金は一切かかりません。

メリット2:Appleデバイス全体で同期

iPhone、iPad、Macのすべてで、同じパスワードが使えます。

iPhoneで保存したパスワードを、Macでもそのまま使えるため、非常に便利です。

メリット3:パスワードを覚える必要がない

複雑なパスワードでも、iCloudキーチェーンが記憶してくれます。

自分で覚える必要がないため、安全で長いパスワードを気軽に使えます。

メリット4:入力の手間が省ける

自動入力機能により、毎回ユーザー名とパスワードを入力する手間が省けます。

Face IDやTouch IDで認証するだけで、すぐにログインできます。

メリット5:セキュリティが高い

推測されにくい強力なパスワードを自動生成してくれるため、セキュリティが向上します。

パスワードの使い回しを防ぐこともできます。

メリット6:標準機能なので追加インストール不要

サードパーティのパスワード管理アプリと違い、最初から使えます。

アプリをダウンロードしたり、設定したりする手間がありません。

メリット7:Safariとの統合が完璧

Safariブラウザでは、シームレスに動作します。

パスワードの保存・自動入力が非常にスムーズです。

iCloudキーチェーンのデメリット

もちろん、欠点もあります。

デメリット1:Apple製品以外では使いにくい

iCloudキーチェーンは、基本的にAppleデバイス専用です。

他のデバイスでの利用

  • Androidスマホ:使えません
  • Windowsパソコン:Chrome拡張機能をインストールすれば使えますが、制限があります
  • Linuxパソコン:使えません

複数のOSを使っている人には不便です。

デメリット2:Safari以外のブラウザでは制限がある

iPhone・iPadでは、Safari以外のブラウザ(Chrome、Firefoxなど)でも使えますが、完全ではありません。

Macでは、Safari以外のブラウザで使うには、Chrome拡張機能が必要です。

デメリット3:他のパスワード管理アプリと比べて機能が少ない

1PasswordやLastPassなどの専用パスワード管理アプリと比べると、機能が限られています。

不足している機能の例

  • セキュアメモ(機密情報を保存)
  • パスワードの履歴管理
  • 高度な共有オプション
  • Webアクセス(ブラウザからパスワードを確認)

デメリット4:エクスポート機能が限定的

iCloudキーチェーンから他のパスワード管理サービスへの移行は、やや面倒です。

Macでは可能ですが、iPhone・iPadからは直接エクスポートできません。

デメリット5:二段階認証コードの管理が不完全

一部のデバイスでは、二段階認証コード(TOTP)を保存できますが、すべてのケースで使えるわけではありません。

iCloudキーチェーンのセキュリティ

「クラウドにパスワードを保存するのは安全なの?」と心配する人も多いでしょう。

256ビットAES暗号化

iCloudキーチェーンは、軍事レベルの暗号化技術(256ビットAES)で保護されています。

これは、銀行でも使われている最高レベルの暗号化方式です。

エンドツーエンド暗号化

iCloudキーチェーンのデータは、デバイス上で暗号化され、暗号化されたままiCloudに保存されます。

重要なポイント

Appleですら、あなたのパスワードを読み取ることはできません。

復号化できるのは、あなた自身だけです。

2ファクタ認証が必須

iCloudキーチェーンを有効にするには、Apple IDで2ファクタ認証をオンにする必要があります。

これにより、第三者が勝手にアクセスすることを防ぎます。

デバイスの承認が必要

新しいデバイスでiCloudキーチェーンを使う場合、既存のデバイスで承認が必要です。

勝手に他人のデバイスがアクセスすることはできません。

生体認証による保護

パスワードを確認したり、自動入力したりする際は、Face IDまたはTouch IDが必要です。

デバイスを紛失しても、他人が簡単にパスワードを見ることはできません。

盗難デバイス保護(iOS 17.3以降)

「盗難デバイス保護」機能をオンにすると、たとえパスコードを知られても、パスワードへのアクセスが制限されます。

生体認証が必須になるため、セキュリティがさらに向上します。

iCloudキーチェーンの設定方法

iCloudキーチェーンを使い始めるには、まず設定が必要です。

事前準備

必要なもの

  1. Apple ID
  2. 2ファクタ認証がオン
  3. iOS 7.0.3以降、またはmacOS Mavericks 10.9以降

2ファクタ認証の確認方法

「設定」→「[自分の名前]」→「サインインとセキュリティ」→「2ファクタ認証」

オンになっていない場合は、先に有効にしてください。

iPhoneでの設定方法

手順

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 一番上の自分の名前をタップ
  3. 「iCloud」をタップ
  4. 「iCloudに保存済み」の下にある「パスワード」をタップ(iOS 17以前は「パスワードとキーチェーン」)
  5. 「このiPhoneを同期」をオンにする
  6. パスコードまたはApple IDのパスワードを入力

これで設定完了です。

セキュリティコードの設定

初めて設定する場合、セキュリティコードの作成を求められることがあります。

  • デバイスのパスコードを使用
  • または、専用のセキュリティコードを新規作成

どちらかを選択してください。

電話番号の登録

本人確認のため、SMSを受信できる電話番号の入力を求められます。

現在使用中のiPhoneの番号でも構いません。

iPadでの設定方法

iPhoneと同じ手順です。

  1. 「設定」→「[自分の名前]」→「iCloud」→「パスワード」
  2. 「このiPadを同期」をオンにする

Macでの設定方法

macOS Sonoma以降

  1. Appleメニュー()→「システム設定」
  2. ユーザー名をクリック→「iCloud」
  3. 「パスワード」をクリック
  4. 「このMacを同期」→「完了」

macOS Ventura以前

  1. Appleメニュー()→「システム環境設定」
  2. 「Apple ID」→「iCloud」
  3. 「パスワードとキーチェーン」にチェック

2台目以降のデバイスでの設定

2台目以降のデバイスで設定する場合、既存のデバイスで承認が必要です。

手順

  1. 2台目のデバイスで、同じ手順でiCloudキーチェーンをオンにする
  2. 既存のデバイスに通知が届く
  3. 「許可」をタップし、Apple IDのパスワードを入力

これで、2台目のデバイスでもiCloudキーチェーンが使えるようになります。

既存のデバイスが手元にない場合

iCloudセキュリティコード(または復旧用連絡先)を使って承認できます。

画面の指示に従ってください。

iCloudキーチェーンの使い方

設定が完了したら、実際に使ってみましょう。

パスワードの保存方法

SafariでWebサイトにログインする際、自動的に保存を提案されます。

手順

  1. Safariでログインページを開く
  2. ユーザー名とパスワードを入力
  3. 「パスワードを保存」をタップ

これだけで、次回から自動入力できます。

「今はしない」を選んだ場合

保存を保留した場合、次回ログイン時に再度提案されます。

パスワードの自動入力方法

2回目以降のログイン時は、自動的に入力されます。

手順

  1. ログインページを開く
  2. 「ログインしますか?」というメッセージが表示される
  3. 使用するIDをタップ
  4. Face IDまたはTouch IDで認証
  5. 自動的にログイン情報が入力される

複数のアカウントがある場合

同じサイトで複数のアカウントを持っている場合、候補が表示されます。

使いたいアカウントを選択してください。

強力なパスワードの生成方法

新規アカウントを作成する際、自動的に強力なパスワードを提案してくれます。

手順

  1. 新規登録ページでパスワード入力欄をタップ
  2. 「強力なパスワード」が表示される
  3. タップして使用

生成されたパスワードは自動的に保存されるため、覚える必要はありません。

自分でパスワードを決めたい場合

「自分でパスワードを選択」をタップすれば、手動で入力できます。

クレジットカード情報の保存方法

手順

  1. 「設定」→「Safari」→「自動入力」
  2. 「クレジットカード」をオンにする
  3. 「保存済みクレジットカード」→「クレジットカードを追加」
  4. カメラで読み取るか、手動で入力

支払い時の使い方

オンラインショッピングでカード情報入力欄が表示されたら、「カード情報を自動入力」をタップします。

Face IDまたはTouch IDで認証すると、カード情報が自動入力されます。

Wi-Fiパスワードの自動保存

Wi-Fiネットワークに接続すると、自動的にパスワードが保存されます。

他のAppleデバイスでも、同じWi-Fiネットワークに自動的に接続できるようになります。

パスワードの確認・管理方法

保存したパスワードは、いつでも確認・編集できます。

iPhoneでパスワードを確認する方法

iOS 18以降

  1. 「Passwords」アプリを開く
  2. Face IDまたはTouch IDで認証
  3. Webサイトやアプリの一覧が表示される
  4. 確認したいサイトをタップ

iOS 17以前

  1. 「設定」→「パスワード」
  2. Face IDまたはTouch IDで認証
  3. 「WebサイトとAppのパスワード」をタップ
  4. 確認したいサイトをタップ

パスワードの編集方法

手順

  1. Passwordsアプリ(または設定→パスワード)を開く
  2. 編集したいサイトをタップ
  3. 「編集」をタップ
  4. ユーザー名やパスワードを変更
  5. 「完了」をタップ

パスワードの削除方法

手順

  1. Passwordsアプリを開く
  2. 削除したいサイトをタップ
  3. 「削除」をタップ
  4. 確認メッセージで「削除」をタップ

注意点

iCloudキーチェーンはすべてのデバイスで同期されるため、1台で削除すると、他のデバイスからも削除されます。

パスワードの検索方法

保存したパスワードが多い場合、検索機能が便利です。

Passwordsアプリの上部にある検索欄に、サイト名やアプリ名を入力すると、すぐに見つかります。

Macでパスワードを確認する方法

macOS Sequoia以降

  1. 「Passwords」アプリを開く
  2. 確認したいサイトを選択

macOS Sonoma以前

  1. 「システム設定」→「パスワード」
  2. 確認したいサイトを選択

キーチェーンアクセスアプリ(上級者向け)

Macには、より高度な「キーチェーンアクセス」アプリもあります。

システムの鍵や証明書なども確認できますが、通常はPasswordsアプリで十分です。

パスワードの共有機能

iOS 17、iPadOS 17、macOS Sonoma以降では、信頼できる人とパスワードを安全に共有できます。

共有パスワードグループの作成方法

iPhoneでの手順

  1. 「Passwords」アプリを開く
  2. 右上の「+」ボタンをタップ
  3. 「新規共有グループ」を選択
  4. グループ名を入力
  5. 「作成」をタップ
  6. 共有する人を追加

パスワードをグループに追加する方法

手順

  1. 共有したいパスワードをタップ
  2. 「共有」をタップ
  3. 共有グループを選択

グループのメンバー全員が、そのパスワードを確認・使用できるようになります。

共有の注意点

  • グループメンバーは、パスワードを編集できます
  • メンバー全員に変更が反映されます
  • グループから退出しても、他のメンバーはパスワードにアクセスできます

家族でNetflixやAmazon Primeを共有する際に便利ですが、本当に信頼できる人とだけ共有しましょう。

Safariの自動入力設定

Safariで自動入力を使うには、設定を確認しておきましょう。

iPhoneでの設定

手順

  1. 「設定」→「Safari」
  2. 「自動入力」をタップ
  3. 以下をオンにする
  • ユーザ名とパスワード
  • クレジットカード
  • 連絡先情報(必要に応じて)

連絡先情報の設定

自分の住所や電話番号を自動入力したい場合、連絡先アプリに登録しておきます。

「設定」→「Safari」→「自動入力」→「自分の情報」で、使用する連絡先を選択します。

Windows PCでiCloudキーチェーンを使う方法

WindowsでもiCloudキーチェーンのパスワードを使えます。

必要なもの

  1. iCloud for Windows(最新版)
  2. Chrome拡張機能「iCloud Passwords」

設定手順

手順1:iCloud for Windowsをインストール

  1. Microsoft StoreまたはAppleの公式サイトからダウンロード
  2. インストールしてサインイン
  3. 「パスワード」にチェックを入れる

手順2:Chrome拡張機能をインストール

  1. ChromeウェブストアでiCloud Passwordsを検索
  2. 「Chromeに追加」をクリック
  3. 拡張機能を有効にする
  4. 確認コードを入力

これで、Windows PCのChromeでもiCloudキーチェーンが使えるようになります。

制限事項

  • ChromeまたはEdge拡張機能でのみ利用可能
  • Firefoxでは使えない
  • iCloud.comからのWebアクセスは不可

トラブルシューティング

iCloudキーチェーンで問題が起きた場合の対処法です。

問題1:iCloudキーチェーンがオンにできない

原因

  • パスコードが設定されていない
  • 2ファクタ認証がオフ

対処法

  1. 「設定」→「Face IDとパスコード」でパスコードを設定
  2. 「設定」→「[自分の名前]」→「サインインとセキュリティ」で2ファクタ認証をオン

問題2:パスワードが自動入力されない

対処法1:自動入力設定を確認

「設定」→「パスワード」→「パスワードオプション」で「パスワードを自動入力」がオンになっているか確認

対処法2:Safariの設定を確認

「設定」→「Safari」→「自動入力」で「ユーザ名とパスワード」がオンになっているか確認

対処法3:プライベートブラウズをオフ

プライベートブラウズモードでは、自動入力が動作しません。

問題3:パスワードが同期されない

対処法

  1. すべてのデバイスでiCloudキーチェーンがオンになっているか確認
  2. インターネット接続を確認
  3. デバイスを再起動
  4. iCloudからサインアウトして再サインイン

問題4:セキュリティコードを忘れた

セキュリティコードを忘れた場合、iCloudキーチェーンをリセットする必要があります。

手順

  1. 「設定」→「[自分の名前]」→「iCloud」→「パスワード」
  2. 「詳細オプション」→「iCloudキーチェーンのリセット」

注意:リセットすると、保存されていたパスワードがすべて削除されます。

問題5:デバイスの承認ができない

既存のデバイスが手元にない場合、iCloudセキュリティコードを使います。

画面の指示に従って、セキュリティコードを入力してください。

それでも解決しない場合は、Appleサポートに問い合わせる必要があります。

他のパスワード管理サービスとの比較

iCloudキーチェーンと、人気のパスワード管理サービスを比較します。

1Password

メリット

  • クロスプラットフォーム(Windows、Android、Linuxでも使える)
  • 高度な機能(セキュアメモ、パスポート情報、銀行口座情報など)
  • 家族プランがある
  • Webからアクセス可能

デメリット

  • 有料(年間3,600円〜)

LastPass

メリット

  • 無料プランあり
  • クロスプラットフォーム
  • Webからアクセス可能

デメリット

  • 過去にセキュリティインシデントがあった
  • 無料プランは1デバイスのみ

Bitwarden

メリット

  • 完全無料(オープンソース)
  • クロスプラットフォーム
  • 高度な機能

デメリット

  • UIがやや使いにくい

Google Password Manager

メリット

  • 無料
  • Googleアカウントがあれば使える
  • Androidと統合

デメリット

  • Googleエコシステム依存
  • Appleデバイスでは使いにくい

どれを選ぶべきか

iCloudキーチェーンがおすすめの人

  • iPhoneとMacしか使わない
  • 無料で使いたい
  • シンプルな機能で十分

専用パスワード管理アプリがおすすめの人

  • WindowsやAndroidも使う
  • より高度な機能が必要
  • Webからアクセスしたい

多くのAppleユーザーにとって、iCloudキーチェーンで十分です。

よくある質問

Q1:iCloudキーチェーンは無料ですか?

はい、完全に無料です。Apple IDがあれば誰でも使えます。

Q2:保存したパスワードは安全ですか?

はい、256ビットAES暗号化とエンドツーエンド暗号化で保護されています。Appleですら読み取ることはできません。

Q3:デバイスを紛失した場合、パスワードはどうなりますか?

他のAppleデバイスにパスワードが残っています。新しいデバイスを入手したら、iCloudキーチェーンをオンにすれば、すべてのパスワードが復元されます。

Q4:Androidスマホで使えますか?

いいえ、基本的に使えません。iCloudキーチェーンはAppleデバイス専用です。

Q5:Safari以外のブラウザでも使えますか?

iPhone・iPadでは、Chrome、Firefox、Edgeなどでも使えます。Macでは、Chrome拡張機能をインストールすれば、ChromeとEdgeで使えます。

Q6:パスワードをエクスポートできますか?

Macでは可能です。「システム設定」→「パスワード」→右上のメニュー→「パスワードを書き出す」

iPhone・iPadからは直接エクスポートできません。

Q7:家族とパスワードを共有できますか?

iOS 17以降では、共有パスワードグループ機能を使って、安全に共有できます。

Q8:iCloudキーチェーンをオフにするとどうなりますか?

パスワードはデバイス本体に残りますが、他のデバイスと同期されなくなります。

完全に削除したい場合は、iCloudからサインアウトする際に「削除」を選択します。

Q9:2ファクタ認証は必須ですか?

はい、iCloudキーチェーンを有効にするには、2ファクタ認証が必須です。

Q10:パスワードが多すぎて管理しきれません

検索機能を使いましょう。Passwordsアプリの検索欄に、サイト名やアプリ名を入力すれば、すぐに見つかります。

また、セキュリティ警告機能を使って、弱いパスワードや重複したパスワードを特定し、順番に更新していくと良いでしょう。

まとめ

iCloudキーチェーンは、Appleユーザーにとって非常に便利なパスワード管理機能です。

iCloudキーチェーンの特徴

  • 無料で使える
  • Appleデバイス全体で同期
  • 256ビットAES暗号化で保護
  • 強力なパスワードを自動生成
  • Face ID・Touch IDで簡単にアクセス

基本的な使い方

  1. 設定でiCloudキーチェーンをオン
  2. Webサイトでログイン時にパスワードを保存
  3. 2回目以降は自動入力
  4. 必要に応じてPasswordsアプリで管理

セキュリティ

  • エンドツーエンド暗号化
  • Appleも読み取れない
  • 2ファクタ認証必須
  • 生体認証で保護

注意点

  • Apple製品以外では使いにくい
  • 専用アプリと比べて機能が少ない
  • Webからのアクセスは不可

最後に

iCloudキーチェーンは、パスワード管理の入門として最適です。

無料で、追加のアプリも不要で、セキュリティも高いため、まずは使ってみることをおすすめします。

複数のOSを使う場合や、より高度な機能が必要な場合は、1PasswordやBitwardenなどの専用パスワード管理アプリも検討してみてください。

重要なのは、パスワードを適切に管理することです。iCloudキーチェーンを活用して、安全で快適なデジタルライフを送りましょう!

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