「家族それぞれがiCloudの容量不足で困っている…」 「みんなバラバラに有料プランに入っているけど、もったいない気がする…」 「ファミリー共有って聞くけど、プライバシーは大丈夫なの?」
こんな悩みを抱えていませんか?
実は、iCloud+のファミリー共有を使えば、最大6人の家族で容量をシェアできて、一人あたりの料金がグッと安くなるんです。しかも、写真や個人データは完全に分かれているので、プライバシーの心配もありません。
この記事では、設定方法から料金の仕組み、プライバシー設定、よくあるトラブルまで、iCloud+ファミリー共有のすべてを分かりやすく説明していきます。
iCloud+ファミリー共有の基本を理解しよう

そもそもiCloud+ファミリー共有って何?
iCloud+ファミリー共有は、1つの有料プランを最大6人の家族で分け合える仕組みです。
通常の使い方との違いを比べてみましょう:
個別で使う場合:
- 家族4人がそれぞれ50GBプラン → 月額130円×4人=520円
- 容量は各自50GBずつで固定
- それぞれが個別に支払い
ファミリー共有の場合:
- 家族4人で200GBプラン → 月額400円(全員で)
- 200GBを必要に応じて分け合える
- 支払いは管理者1人だけ
つまり、料金は安くなって、容量は柔軟に使えるようになるんです。
共有されるものと、されないもの
ここが一番重要なポイントです!
共有されるもの:
- iCloudストレージの容量(全体の枠)
- iCloud+の追加機能(プライベートリレー、メールを非公開など)
- 購入したアプリや音楽(設定による)
- Apple Music、Apple TV+などのサブスクリプション
共有されないもの(プライベート):
- 写真やビデオの中身
- 書類やバックアップデータ
- メールやメッセージ
- 連絡先やカレンダー
- Safariのブックマークやパスワード
家族に見られたくないデータは、完全に別々に管理されるので安心です。
利用できるプランと料金
ファミリー共有できるのは、以下の3つのプランです:
50GB(月額130円)
- 2〜3人の少人数家族向け
- 写真をあまり撮らない家族
- 実はファミリー共有も可能(知らない人が多い)
200GB(月額400円)← 一番人気!
- 4〜6人の家族に最適
- 写真や動画をよく撮る家族
- 一人あたり約67〜100円で使える
2TB(月額1,300円)
- 大容量が必要な家族
- 動画編集やRAW写真を扱う
- ビジネス利用も含む家族
どのプランも、人数で割ると個人プランより断然お得になります。
ファミリー共有の設定方法(管理者編)
ステップ1:ファミリー共有グループを作成
まず、家族の代表者(管理者)がグループを作ります。
iPhone/iPadでの設定:
- 設定アプリを開く
- 自分の名前(一番上)をタップ
- 「ファミリー共有を設定」をタップ
- 「さあ、はじめよう」→「続ける」
- 共有したい機能を選択(後で変更可能)
Macでの設定:
- システム設定を開く
- 自分の名前(Apple ID)をクリック
- 「ファミリー共有」→「ファミリーを設定」
この時点では、まだ料金は発生しません。
ステップ2:iCloud+プランをアップグレード
無料の5GBプランの場合は、有料プランへの変更が必要です。
- 設定 → 自分の名前 → iCloud
- 「ストレージを管理」または「アカウントのストレージを管理」
- 「ストレージプランを変更」
- 希望のプラン(200GB推奨)を選択
- 「購入する」→ Apple IDパスワードを入力
すでに有料プランの場合は、自動的に共有可能になります。
ステップ3:家族メンバーを招待
グループができたら、家族を招待しましょう。
招待方法:
- 設定 → 自分の名前 → ファミリー共有
- 「メンバーを追加」をタップ
- 以下から選択:
- 「直接招待」(その場にいる場合)
- 「メッセージで招待」
- 「メールで招待」
- 相手のApple IDメールアドレスを入力
13歳未満の子供の場合:
- 「お子様用アカウントを作成」を選択
- 親の同意が必要(クレジットカード確認あり)
- スクリーンタイムも同時に設定可能
ステップ4:共有する機能を選択
どの機能を共有するか、細かく設定できます。
主な共有オプション:
- 購入したコンテンツ(アプリ、音楽、映画)
- iCloudストレージ
- 位置情報の共有
- スクリーンタイム
- Apple Music(別途契約が必要)
必要に応じてオン/オフを切り替えられるので、まずは最小限から始めても大丈夫です。
家族メンバー側の設定と参加方法

招待を受け取った後の手順
家族から招待が届いたら、以下の手順で参加します。
iPhone/iPadの場合:
- 招待通知をタップ(またはメール内のリンク)
- 「ファミリーに参加」をタップ
- Apple IDとパスワードでサインイン
- 利用規約に同意
すでに有料プランを使っている場合:
- 個人プランは自動的に解約されます
- 返金は日割り計算で処理
- データはそのまま引き継がれる
個人の容量管理
ファミリー共有に参加後も、自分の使用容量は管理できます。
容量の確認方法:
- 設定 → 自分の名前 → iCloud
- 画面上部のグラフで使用状況を確認
- 「ストレージを管理」で詳細を見る
容量を節約するコツ:
- 写真は「iPhoneストレージを最適化」を選択
- 不要なバックアップを削除
- メールの添付ファイルを整理
プライバシー設定の確認
家族といえども、見られたくないものはありますよね。
プライバシーを守る設定:
- 購入の承認と共有
- 設定 → 自分の名前 → ファミリー共有
- 「購入の共有」をオフにすれば、アプリ購入履歴は非公開
- 位置情報の共有
- 個別に共有する相手を選択可能
- いつでもオフにできる
- 写真の共有
- 共有アルバムは選択した写真のみ
- iCloud写真自体は完全に個別管理
管理者が知っておくべき重要な設定
支払い方法と請求の仕組み
管理者(ファミリーオーガナイザー)には特別な責任があります。
支払いについて:
- すべての料金は管理者のカードに請求
- 家族の購入も管理者払い(設定で変更可能)
- 明細は個別に確認できる
家族の購入を管理する方法:
- 設定 → スクリーンタイム → 子供の名前
- 「購入とApp内課金」
- 「承認と購入のリクエスト」をオン
これで、子供が何か購入する前に通知が来ます。
ストレージ容量の監視と調整
全体の容量を効率的に使うためのコツです。
容量の使用状況を確認:
- 設定 → 自分の名前 → ファミリー共有
- 「iCloudストレージ」をタップ
- 各メンバーの使用量が表示される
容量が足りなくなったら:
- まず、使用量の多いメンバーと相談
- 不要なデータの削除を依頼
- それでも足りなければプランアップグレード
メンバーの追加と削除
家族構成が変わることもありますよね。
新しいメンバーを追加:
- 最大6人まで(管理者含む)
- いつでも追加可能
- 13歳未満は親の承認必要
メンバーを削除する場合:
- 設定 → ファミリー共有 → メンバー名
- 「[名前]を削除」
- 削除されたメンバーのデータは保持される
- 30日間は再参加できない
管理者を変更する場合:
- 13歳以上の別のメンバーに譲渡可能
- 支払い方法も引き継がれる
- 慎重に行う必要がある
よくあるトラブルと解決方法

トラブル1:招待が届かない・参加できない
原因と対処法:
- Apple IDの問題
- 正しいメールアドレスか確認
- 2ファクタ認証を有効にする
- 子供用IDは13歳未満の設定になっているか
- 地域設定の不一致
- 全員が同じ国/地域設定である必要がある
- 設定 → 一般 → 言語と地域で確認
- 既に別のファミリーに参加している
- 1つのファミリーにしか参加できない
- 前のファミリーから退出してから参加
トラブル2:容量が共有されない
確認すべきポイント:
- iCloud+プランの確認
- 管理者が有料プランに加入しているか
- 設定 → Apple ID → iCloud → ストレージを管理
- 共有設定の確認
- ファミリー共有設定で「iCloudストレージ」がオンか
- 各メンバーが共有を承認しているか
- 個人プランが残っている
- メンバーの個人プランが解約されているか確認
- 自動的に解約されない場合は手動で解約
トラブル3:プライバシーの心配
よくある誤解と事実:
誤解:家族に写真が全部見られる → 事実:iCloud写真は完全に個別。共有アルバムのみ見られる
誤解:検索履歴がバレる → 事実:Safariの履歴は個人のもの。共有されない
誤解:位置情報が常に共有される → 事実:位置情報共有は個別にオン/オフ可能
トラブル4:子供の利用制限
スクリーンタイムとの連携:
- アプリの使用制限
- 設定 → スクリーンタイム → 子供の名前
- App使用時間の制限を設定
- コンテンツ制限
- 年齢に応じたコンテンツ制限
- Webサイトのフィルタリング
- 特定アプリのブロック
- 購入の承認
- 「承認と購入のリクエスト」をオン
- 購入前に親の承認が必要になる
料金を家族で分担する賢い方法
家族間での精算方法
管理者が全額支払うのは大変かもしれません。
おすすめの分担方法:
- 均等割り
- 200GBプラン400円 ÷ 4人 = 一人100円
- 毎月定額で精算
- 使用量に応じて
- 各自の使用容量を確認
- 比率に応じて負担額を決定
- 大人だけで負担
- 子供は無料
- 大人だけで折半
便利な精算アプリ:
- PayPay(送金機能)
- LINE Pay(割り勘機能)
- 銀行アプリの送金機能
家族カードでの支払い
家族カードを使えば、精算の手間が省けます。
設定方法:
- 管理者が家族カードを発行
- Apple IDの支払い方法に登録
- 請求は本カードにまとめられる
ただし、すべての購入が記録されるので、プライバシーを重視する場合は要注意です。
iCloud+の便利な追加機能を家族で活用
プライベートリレー
ファミリー全員が使える、プライバシー保護機能です。
家族での使い方:
- 各自が個別にオン/オフ設定可能
- 子供のデバイスでも安全なブラウジング
- 追加料金なしで全員使える
カスタムメールドメイン
家族専用のメールアドレスを作れます。
設定例:
- tanaka-family.com のようなドメインを取得
- papa@tanaka-family.com
- mama@tanaka-family.com
- 各自専用のアドレスを持てる
月額料金内で使えるので、家族の一体感も生まれます。
HomeKit セキュアビデオ
自宅の防犯カメラ映像をiCloudに保存できます。
メリット:
- 容量無制限で録画保存(プランによる)
- 家族全員がアクセス可能
- エンドツーエンド暗号化で安全
200GBプランで1台、2TBプランで無制限のカメラが使えます。
プランの選び方ガイド

家族の人数と用途別おすすめプラン
2〜3人の少人数家族:
- 50GBプラン(月額130円)で十分な場合が多い
- 写真は Google フォトなど併用も検討
- まずは50GBで始めて、必要に応じてアップグレード
4〜5人の標準的な家族:
- 200GBプラン(月額400円)がベスト
- 一人40〜50GBずつ使える計算
- 最もコストパフォーマンスが高い
6人またはヘビーユーザーがいる家族:
- 2TBプラン(月額1,300円)
- 動画をたくさん撮る
- 仕事のデータも保存する
- 一人あたり約217円で大容量
容量の目安
実際にどれくらい必要か、目安を紹介します。
50GB で保存できるもの:
- 写真 約25,000枚
- 4K動画 約5時間
- 一般的な使い方なら2〜3人分
200GB で保存できるもの:
- 写真 約100,000枚
- 4K動画 約20時間
- 家族4人が普通に使って余裕あり
2TB で保存できるもの:
- 写真 約1,000,000枚
- 4K動画 約200時間
- プロ級の使い方でも安心
アップグレードのタイミング
プラン変更を検討すべき時:
- 容量の80%を超えた
- 「ストレージがいっぱい」通知が頻繁
- 家族が増えた
- 新しいiPhoneで写真品質が向上
プラン変更は即座に反映され、日割り計算されるので、いつ変更しても損はしません。
セキュリティとプライバシーの詳細設定
家族間でも守るべきプライバシー
個人情報を守る設定:
- 購入履歴を非表示に
- 設定 → メディアと購入 → アカウントを表示
- 「購入履歴」を「非表示」に
- アプリの共有を選択
- 共有したくないアプリは「ファミリー共有から削除」
- 個別に共有/非共有を選択可能
- メモやリマインダーの共有制限
- デフォルトは非共有
- 共有したいものだけ個別に設定
子供の安全を守る設定
ペアレンタルコントロール:
- Webサイトの制限
- 成人向けコンテンツを自動でブロック
- 特定サイトのみ許可も可能
- アプリの年齢制限
- 4+、9+、12+、17+ から選択
- 年齢に不適切なアプリは使えない
- コミュニケーションの制限
- 連絡先にいる人とのみ通話/メッセージ可能
- スクリーンタイム中の制限も設定可能
まとめ:iCloud+ファミリー共有で家族がもっと便利に
iCloud+のファミリー共有は、正しく設定すれば家族全員にメリットがある素晴らしいサービスです。
今すぐやるべきこと:
- 現在の家族のiCloud使用状況を確認
- 必要な容量を計算(余裕を持って)
- 200GBプランでファミリー共有を開始
設定時の重要ポイント:
- プライバシー設定を最初にしっかり確認
- 子供には適切な制限を設定
- 支払い方法と分担を家族で相談
長期的なメリット:
- 家族全体で年間数千円の節約
- 容量不足の心配から解放
- 家族の写真や思い出を安全に保管
よくある不安への答え:
- 写真は絶対に他の家族に見られません
- いつでも共有を解除できます
- 子供の利用は細かく制限できます
最初の設定は少し手間かもしれませんが、一度設定すれば後は自動です。家族みんなが「容量不足」のストレスから解放されて、もっと自由に写真や動画を楽しめるようになります。
この記事を参考に、ぜひ家族でiCloud+ファミリー共有を始めてみてください。きっと「もっと早く始めればよかった」と思うはずです!
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