「iCloudバックアップを実行しようとしたら、エラーが出た…」
「何度試しても『バックアップを作成できません』と表示される!」
こんな困った状況に陥っていませんか?
iPhoneのバックアップができないと、機種変更や故障時にデータを失うリスクがあります。大切な写真や連絡先、アプリのデータが消えてしまったら大変ですよね。
この記事では、iCloudバックアップができない原因から、症状別の具体的な解決方法まで詳しく解説します。段階的に試していけば、必ず問題を解決できますよ!
iCloudバックアップができない主な原因

1. iCloudストレージの容量不足
最も多い原因がこれです!
無料プランは5GBしかないため、すぐに容量がいっぱいになります。
なぜ足りなくなるのか:
- 写真や動画が大量にある
- 複数のデバイスでiCloudを共有
- 古いバックアップが残っている
- アプリのデータが大きい
2. ネットワーク接続の問題
バックアップにはインターネット接続が必須です。
よくあるケース:
- Wi-Fiが不安定
- 通信速度が遅い
- モバイルデータ通信になっている
- ネットワークが途中で切れる
3. iPhoneのストレージ不足
iCloud側ではなく、iPhone本体の空き容量が足りない場合もあります。
必要な空き容量:
- バックアップには一時的に数GBの空き容量が必要
- 特に写真や動画が多い場合
4. iOSのバージョンが古い
古いiOSにはバグがある可能性があります。
5. Apple側のサーバー障害
稀ですが、Apple側のシステムに問題が発生していることも。
6. Apple IDの問題
サインイン状態やアカウント自体に問題がある場合です。
7. バックアップ設定の不具合
設定が正しくない、または破損している可能性があります。
まず確認すべき基本事項
iCloudストレージの容量を確認
確認手順:
- 設定アプリを開く
- 一番上の自分の名前をタップ
- 「iCloud」をタップ
- ストレージバーを確認
- 上部に表示される色付きのバー
- 使用量と残り容量が表示される
- 「ストレージを管理」をタップして詳細確認
容量が足りているか判断:
- 残り容量が1GB以上:おそらく大丈夫
- 残り容量が500MB以下:足りない可能性が高い
- 残り容量がほぼゼロ:確実に足りない
ネットワーク接続を確認
チェック項目:
- Wi-Fiに接続されているか
- 画面右上(または上部)のWi-Fiマークを確認
- コントロールセンターでWi-Fiがオンか確認
- Wi-Fiの安定性
- Safariでウェブサイトが開けるか試す
- 動画が途切れずに再生できるか
- モバイルデータではバックアップできない
- バックアップはWi-Fi専用
- モバイルデータ通信をオフにする
iPhoneのストレージを確認
確認手順:
- 設定→「一般」→「iPhoneストレージ」
- 上部のストレージバーを確認
- 空き容量をチェック
- 5GB以上:問題なし
- 1〜5GB:ギリギリ
- 1GB以下:空き容量を作る必要あり
容量不足の解決方法【最重要】
iCloudストレージを増やす3つの方法
方法1:不要なデータを削除する(無料)
手順:
- 設定→Apple ID→「iCloud」→「ストレージを管理」
- 容量を使っている項目を確認
- 削除できるものを選択:
削除候補:
古いバックアップ:
- 「バックアップ」をタップ
- 使っていないデバイスのバックアップを左にスワイプ→「削除」
写真:
- 「写真」をタップ
- 「無効化して削除」を選択
- 重要な写真は事前にパソコンに保存
iCloud Drive:
- 不要なファイルを削除
メール:
- 大きな添付ファイル付きメールを削除
方法2:有料プランにアップグレードする(推奨)
料金プラン:
- 50GB:月額130円(おすすめ!)
- 200GB:月額400円
- 2TB:月額1,300円
- 6TB:月額3,900円
- 12TB:月額7,900円
アップグレード手順:
- 設定→Apple ID→「iCloud」
- 「ストレージを管理」または「ストレージプランを変更」
- 「ストレージプランをアップグレード」
- プランを選択(50GBがおすすめ)
- 「購入する」をタップ
- Touch ID、Face ID、またはパスワードで確認
- アップグレード完了!
月額130円のコスパ:
- 1日あたり約4円
- コーヒー1杯以下の価格
- データ損失のリスクを考えれば安い
方法3:バックアップする項目を減らす
全部をバックアップする必要はありません。
手順:
- 設定→Apple ID→「iCloud」→「ストレージを管理」
- 「バックアップ」→使用中のiPhoneを選択
- アプリのリストが表示される
- 不要なアプリをオフにする
- ゲームアプリ(再ダウンロード可能)
- 大容量アプリ
- 使っていないアプリ
- 「オフにして削除」を確認
- バックアップサイズが減る
iPhoneのストレージを空ける
効果的な方法:
1. 不要な写真・動画を削除
- 写真アプリを開く
- 「最近削除した項目」を開く
- 「すべて削除」をタップ
- 不要な写真・動画を選択して削除
2. 不要なアプリを削除
- 設定→「一般」→「iPhoneストレージ」
- サイズの大きいアプリを確認
- 使っていないアプリを「Appを削除」
3. キャッシュをクリア
- Safariのキャッシュ:設定→Safari→「履歴とWebサイトデータを消去」
- アプリのキャッシュ:各アプリの設定から削除
4. 大きなファイルを削除
- ファイルアプリを開く
- 「最近使った項目」で大きなファイルを探す
- 不要なものを削除
ネットワーク問題の解決
Wi-Fi接続を安定させる
方法1:Wi-Fiを再接続
- 設定→「Wi-Fi」
- 接続中のネットワークをタップ
- 「このネットワーク設定を削除」
- 確認画面で「削除」
- 同じネットワークを選択
- パスワードを入力して再接続
方法2:ルーターを再起動
- Wi-Fiルーターの電源を切る
- 30秒待つ
- 電源を入れ直す
- Wi-Fiが安定するまで待つ(1〜2分)
- iPhoneで再接続
方法3:機内モードのオン・オフ
- コントロールセンターを開く
- 飛行機アイコンをタップ(機内モードオン)
- 10秒待つ
- もう一度タップ(機内モードオフ)
- Wi-Fiに自動再接続
有線接続での強制バックアップ
Wi-Fiが不安定な場合、パソコン経由でバックアップできます。
Macの場合(macOS Catalina以降):
- MacとiPhoneをUSBケーブルで接続
- Finderを開く
- サイドバーでiPhoneを選択
- 「iPhoneのすべてのデータをこのMacにバックアップ」を選択
- 「今すぐバックアップ」をクリック
Windowsの場合(iTunes):
- WindowsとiPhoneをUSBケーブルで接続
- iTunesを開く
- デバイスアイコンをクリック
- 「このコンピュータ」を選択
- 「今すぐバックアップ」をクリック
Apple IDとiCloud設定の確認
Apple IDに再サインイン
手順:
- 設定→一番上の自分の名前
- 一番下までスクロール
- 「サインアウト」をタップ
- パスワードを入力
- データを残すか選択
- 「iPhoneに残す」を選択(データは消えない)
- 「サインアウト」を確認
- 数秒待つ
- 設定画面で「iPhoneにサインイン」をタップ
- Apple IDとパスワードを入力
- 2ファクタ認証のコードを入力
- サインイン完了
- バックアップを再試行
iCloudバックアップ設定を確認
手順:
- 設定→Apple ID→「iCloud」
- 「iCloudバックアップ」をタップ
- 「このiPhoneをバックアップ」がオンか確認
- オフになっていたら、オンにする
- 「今すぐバックアップを作成」をタップ
iPhoneの再起動と更新
iPhoneを再起動
iPhone X以降:
- サイドボタンと音量ボタン(上または下)を同時に長押し
- 「スライドで電源オフ」を右にスライド
- 完全に電源が切れるまで待つ
- サイドボタンを長押しして起動
- 起動後、バックアップを試す
iPhone 8以前:
- 上部または側面の電源ボタンを長押し
- 「スライドで電源オフ」を右にスライド
- 完全に電源オフ
- 電源ボタンを長押しして起動
iOSを最新版にアップデート
手順:
- 設定→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- アップデートが利用可能か確認
- 「ダウンロードしてインストール」をタップ
- パスコードを入力
- 利用規約に同意
- アップデート完了まで待つ
- 再起動後、バックアップを試す
注意:
- Wi-Fiに接続
- バッテリー50%以上(または充電中)
- 時間に余裕のある時に実行
エラーメッセージ別の対処法
「iCloudストレージに十分な空き領域がありません」
原因:
iCloudの容量が足りない
解決法:
- 不要なデータを削除(上記参照)
- または有料プランにアップグレード
- バックアップする項目を減らす
「前回のバックアップを完了できませんでした」
原因:
ネットワーク接続の問題、または容量不足
解決法:
- Wi-Fi接続を確認
- 充電器に接続
- バッテリー切れを防ぐ
- 画面をロックして放置
- 30分〜1時間そのまま待つ
- バックアップは時間がかかることも
- ルーターの近くに置く
- Wi-Fi信号を強くする
- 再起動して再試行
「iCloudに接続できません」
原因:
Apple IDの問題、またはネットワークエラー
解決法:
- Apple IDに再サインイン(上記参照)
- Appleのシステム状況を確認
- Safariで「Apple システム状況」と検索
- iCloudに障害がないか確認
- 時間をおいて再試行
「バックアップを作成できません」
原因:
様々な要因が考えられる総合的なエラー
解決法(順番に試す):
- iPhoneを再起動
- Apple IDに再サインイン
- iCloudバックアップをオフ→オン
- 設定→Apple ID→iCloud→iCloudバックアップ
- オフにして10秒待つ
- 再度オン
- ネットワーク設定をリセット
- 設定→一般→「転送またはiPhoneをリセット」
- 「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」
- Wi-Fiパスワードは再入力が必要
- すべての設定をリセット(最終手段)
- データは消えないが、設定が初期化される
高度なトラブルシューティング
ネットワーク設定をリセット
手順:
- 設定→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」
- 「リセット」をタップ
- 「ネットワーク設定をリセット」を選択
- パスコードを入力
- 確認画面で「ネットワーク設定をリセット」
- iPhoneが再起動
- Wi-Fiに再接続
- バックアップを試す
注意:
- Wi-Fiパスワードが消える
- Bluetooth接続も解除される
- VPN設定も消える
すべての設定をリセット
データは消えません!
手順:
- 設定→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」
- 「リセット」→「すべての設定をリセット」
- パスコードを入力
- 確認画面で実行
- iPhoneが再起動
- Wi-Fiなどの設定を再度行う
- バックアップを試す
影響を受ける設定:
- Wi-Fi、Bluetooth
- 壁紙
- 通知設定
- プライバシー設定
影響を受けない(残る)もの:
- 写真、動画
- アプリ
- 連絡先
- メッセージ
Apple サポートに問い合わせ
以下の場合は専門家に相談:
- すべての方法を試しても解決しない
- エラーメッセージの意味が分からない
- Apple IDがロックされた
- ハードウェアの故障が疑われる
連絡方法:
- Apple サポートアプリ
- App Storeからダウンロード
- 「バックアップ」のトピックを選択
- 電話サポート
- 0120-277-535(日本)
- 年中無休、9:00〜21:00
- チャットサポート
- support.apple.comからアクセス
準備しておく情報:
- iPhoneのモデル
- iOSバージョン
- エラーメッセージの内容
- 試した解決方法
よくある質問Q&A
Q1. バックアップにどのくらい時間がかかる?
回答:
データ量により異なります。
目安:
- 小規模(数GB):10〜30分
- 中規模(10〜30GB):30分〜2時間
- 大規模(50GB以上):2〜5時間
初回バックアップ:
- すべてのデータをアップロードするため、特に時間がかかる
2回目以降:
- 変更分のみアップロードするため高速
Q2. バックアップはいつ実行される?
自動バックアップの条件:
- Wi-Fiに接続されている
- 電源に接続されている
- 画面がロックされている
- iCloudストレージに十分な空き容量がある
実行タイミング:
- 通常は深夜
- 上記の条件を満たした時
Q3. バックアップ中にiPhoneを使える?
回答:
はい、使えます。
ただし:
- 手動バックアップ中も操作可能
- バックグラウンドで実行される
- 動画のダウンロードなど、大量のデータ通信をすると遅くなる
Q4. モバイルデータでバックアップできない?
回答:
できません。
理由:
- バックアップはデータ量が大きい
- モバイルデータだと通信制限にかかる
- Wi-Fi専用の仕様
例外:
iCloud+の一部プランで、モバイルデータ経由のバックアップが可能な場合もあります(地域により異なる)。
Q5. 有料プランは解約できる?
回答:
いつでも解約可能です。
解約方法:
- 設定→Apple ID→「iCloud」
- 「ストレージを管理」→「ストレージプランを変更」
- 「ダウングレードオプション」
- 「無料の5GB」を選択
- 確認して完了
注意:
- 解約後、5GBを超えるデータは削除される可能性
- バックアップができなくなる場合も
予防策と日常管理
定期的な容量チェック
月1回の確認:
- iCloudストレージの残り容量を確認
- 不要なデータがないかチェック
- バックアップが正常に実行されているか確認
重要データの二重バックアップ
おすすめの方法:
1. iCloudバックアップ
- 自動的に定期実行
2. パソコンへのバックアップ
- 月1回、手動で実行
- Mac(Finder)またはWindows(iTunes)
3. 写真の別保存
- Googleフォトや外付けHDDにも保存
バックアップの確認習慣
確認方法:
- 設定→Apple ID→「iCloud」→「ストレージを管理」
- 「バックアップ」をタップ
- 使用中のiPhoneを選択
- 「前回のバックアップ」の日時を確認
正常な状態:
- 前回のバックアップが24時間以内
- サイズが表示されている
問題がある場合:
- 数日前のまま更新されていない
- 手動でバックアップを実行
まとめ:確実にバックアップできる環境を作ろう
iCloudバックアップができない問題は、ほとんどの場合、適切な対処で解決できます。
この記事のポイント:
- 容量不足が最も多い原因
- 月額130円で50GBプランが最もコスパが良い
- Wi-Fi接続の安定性が重要
- 再起動とApple ID再サインインが効果的
- パソコン経由のバックアップも選択肢
- 定期的な確認で問題を未然に防ぐ
解決の手順:
- 容量確認(iCloud・iPhone両方)
- 不要データの削除または有料プラン検討
- ネットワーク接続の確認と改善
- iPhoneの再起動
- Apple IDの再サインイン
- iOSのアップデート
- 高度なトラブルシューティング
- Appleサポートへ連絡
今すぐやるべきこと:
- ✓ iCloudの容量を確認
- ✓ 容量不足なら有料プラン(月額130円)にアップグレード
- ✓ Wi-Fi接続を確認
- ✓ 手動バックアップを実行してテスト
- ✓ 定期的な確認習慣をつける
バックアップは「保険」です。
事故が起きてからでは遅いので、今すぐ問題を解決して、安心してiPhoneを使える環境を作りましょう!
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