「大事なメールが迷惑メールフォルダに入ってしまった!」
こんな経験はありませんか?ネットショップの注文確認メールや、重要なビジネスメール、友人からの連絡が迷惑メール扱いされると、気づかずに見逃してしまう可能性があります。
実は、iCloud Mailには特定の送信者からのメールを確実に受信するための方法がいくつか用意されています。ただし、他のメールサービスのような「ホワイトリスト」機能とは少し仕組みが違うんです。
この記事では、iCloud Mailで大切なメールを確実に受け取るための設定方法を、デバイス別に詳しく解説します。設定は思ったより簡単なので、ぜひ試してみてください。
iCloud Mailの受信許可の仕組み

まず、大切なことをお伝えします。
iCloud Mailには、一般的な「受信許可リスト(ホワイトリスト)」機能がありません。
他のメールサービス(GmailやYahoo!メールなど)では、特定のアドレスやドメインを登録して、そこからのメールを必ず受信できるようにする機能がありますよね。でも、iCloud Mailにはその機能が存在しないんです。
じゃあ、どうすればいいの?
安心してください。iCloud Mailでは、以下の方法を組み合わせることで、大切なメールを確実に受信できるようになります。
主な方法:
- 連絡先に追加する
送信者を連絡先に登録すると、迷惑メール扱いされにくくなります - VIP設定をする
特に重要な人からのメールを専用フォルダで管理できます - 「迷惑メールではない」とマークする
iCloudのフィルターに学習させる方法です - ルールを作成する
特定の条件でメールを受信フォルダに振り分けられます
これらを適切に使い分けることで、重要なメールを見逃すリスクをぐっと減らせます。
方法1:連絡先に追加して受信許可する
最も基本的で効果的な方法が、送信者を連絡先に追加することです。
iPhoneでの手順
メールから直接追加する方法:
- メールアプリを開く
受信許可したい送信者からのメールを開きます - 送信者名をタップ
メール上部に表示されている送信者の名前をタップしましょう - 「新規連絡先を作成」を選択
まだ連絡先に登録されていない場合、このオプションが表示されます - 情報を確認して保存
必要に応じて名前などを編集し、「完了」をタップします
連絡先アプリから追加する方法:
- 「連絡先」アプリを開く
- 右上の「+」ボタンをタップ
- 名前とメールアドレスを入力
- 「完了」をタップ
Macでの手順
- メールアプリを開く
該当するメールを選択します - 送信者名にカーソルを合わせる
メールヘッダーの送信者名の上にマウスを置きます - 表示されるメニューから「連絡先に追加」を選択
クリックすると連絡先が自動作成されます - 情報を確認
必要に応じて詳細を編集し、保存します
iCloud.comでの手順
パソコンのブラウザから設定する場合は、こちらの方法が便利です。
- iCloud.comにアクセス
ブラウザでiCloud.comを開き、Apple IDでサインインします - 「連絡先」アイコンをクリック
ホーム画面から連絡先アプリを起動しましょう - 新しい連絡先を作成
左下の「+」ボタンをクリックします - 情報を入力
- 名前を入力
- 「メール」欄に受信許可したいアドレスを入力
- その他の情報は任意です
- 保存
入力が完了したら、画面をクリックして保存します
ポイント:
連絡先に追加すると、そのアドレスからのメールが迷惑メールとして誤判定される確率が大幅に下がります。ただし、100%確実というわけではありません。
方法2:VIP設定で重要な送信者を優先する
VIP機能を使うと、特に重要な人からのメールを専用フォルダで管理できます。
VIPとは?
VIP(Very Important Person)設定をすると:
- VIP専用のメールボックスが作成されます
- VIPからのメールには星マークが付きます
- 通知設定をカスタマイズできます
- 重要なメールを見逃しにくくなります
iPhoneでVIP設定する
- メールアプリを開く
VIPにしたい送信者からのメールを開きます - 送信者名をタップ
メールヘッダーの送信者名をタップしましょう - 「VIPに追加」を選択
メニューからこのオプションを選びます - 確認
VIPメールボックスに自動的に振り分けられるようになります
VIPメールボックスを確認する方法:
- メールアプリの「メールボックス」画面を開く
- 「VIP」というメールボックスが表示されます
- タップするとVIPからのメールだけが表示されます
MacでVIP設定する
- メールアプリを開く
- VIPにしたい送信者からのメールを選択
- メニューバーの「メッセージ」をクリック
- 「送信者をVIPに追加」を選択
iCloud.comでVIP設定する
- iCloud.com/mailにアクセス
- VIPにしたい送信者からのメールを開く
- メールヘッダーの送信者名をクリック
- 「VIP」のスイッチをオンにする
VIP通知をカスタマイズ:
iPhoneの「設定」アプリから、VIPメールの通知音や表示方法を個別に設定できます。これにより、本当に重要なメールだけを見逃さないようにできるんです。
方法3:迷惑メールフォルダから救出する

誤って迷惑メールフォルダに振り分けられたメールを「迷惑メールではない」とマークすることで、iCloudのフィルターに学習させることができます。
iPhoneでの手順
- 「迷惑メール」フォルダを開く
メールボックス一覧から「迷惑メール」を選択します - 該当するメールをスワイプ
左にスワイプすると「その他」が表示されます - 「迷惑メールではない」を選択
このメールが受信フォルダに移動します - 学習完了
以降、同じ送信者からのメールは自動的に受信フォルダに届くようになります
Macでの手順
- 迷惑メールフォルダを開く
- 該当するメールを選択
- ツールバーの「迷惑メールではない」ボタンをクリック
- 受信フォルダに自動で移動します
iCloud.comでの手順
- サイドバーの「迷惑メール」フォルダをクリック
- 該当するメールを開く
- メール上部に表示される「迷惑メールではない」をクリック
- 受信フォルダに移動し、フィルターが学習します
重要なポイント:
この操作を行うと、iCloudのスパムフィルターが「このアドレスは安全」と学習します。同じ送信者からの今後のメールは、迷惑メールフォルダに振り分けられにくくなります。
方法4:ルールを作成して自動振り分け
より確実に受信許可を設定したい場合は、メールルールを作成するのがおすすめです。
iCloud.comでルールを作成
この方法は最も確実性が高く、特定のアドレスやドメインからのメールを強制的に受信フォルダに振り分けられます。
- iCloud.comにアクセス
iCloud.com/mailを開き、サインインします - 設定を開く
画面左下の歯車アイコン(⚙️)をクリックし、「設定」を選択します - 「ルール」タブを選択
サイドバーから「ルール」をクリックします - 新しいルールを追加
右上の「+」ボタンまたは「ルールを追加」をクリックします - 条件を設定
- 「メッセージ」のドロップダウンから「差出人」を選択
- テキストフィールドに受信許可したいメールアドレスを入力
- 例:example@example.com
- アクションを設定
- 「操作」のドロップダウンから「受信に移動」を選択
- これで迷惑メールフォルダに入ることなく、直接受信フォルダに届きます
- 保存
「完了」をクリックして設定を保存しましょう
ドメイン全体を許可する場合:
特定の会社やサービスからのメールをすべて受信したい場合は、ドメイン指定が便利です。
- 「メッセージ」で「差出人」を選択
- 「次を含む」を選択
- 「@company.com」のようにドメインを入力
これで、そのドメインからのすべてのメールが受信フォルダに届くようになります。
Macのメールアプリでルールを作成
Macユーザーは、メールアプリから直接ルールを設定できます。
- メールアプリを開く
- メニューバーから「メール」→「環境設定」を選択
- 「ルール」タブをクリック
- 「ルールを追加」をクリック
- 条件を設定:
- 「差出人」を選択
- 「次を含む」を選択
- メールアドレスまたはドメインを入力
- アクションを設定:
- 「メッセージを移動」を選択
- 「受信」フォルダを選択
- 「OK」をクリックして保存
キャリアメール側での受信許可設定も重要
iCloud Mailのアドレス(~@icloud.com)宛にメールを送ってもらう場合、相手がキャリアメール(ドコモ、au、ソフトバンクなど)を使っていると、相手側で受信許可設定が必要になることがあります。
なぜキャリアメール側で設定が必要?
キャリアメールは、デフォルトでパソコンからのメールやフリーメールを拒否する設定になっていることが多いです。そのため、あなたがiCloud Mailから送ったメールが届かない場合があります。
相手に設定してもらうこと
相手がキャリアメールを使っている場合は、以下の設定をお願いしましょう。
ドコモの場合:
- dメニュー→「お客様サポート」→「メール設定」
- 「受信リスト設定」を選択
- 「@icloud.com」を追加
auの場合:
- 「迷惑メールフィルター」設定ページにアクセス
- 「受信リスト」に「@icloud.com」を追加
- 「完全一致」または「後方一致」を選択
ソフトバンクの場合:
- My SoftBankにログイン
- 「メール設定」→「迷惑メールブロック設定」
- 「受信許可リスト」に「@icloud.com」を追加
これらの設定を相手にしてもらうことで、確実にメールのやり取りができるようになります。
よくあるトラブルと解決方法
Q1:連絡先に追加したのに迷惑メールフォルダに入る
原因:
- iCloudのスパムフィルターが非常に厳しい場合があります
- メールの内容や送信元サーバーの評価が低い可能性があります
対処法:
- VIP設定を追加する
連絡先に加えて、VIP設定もすると効果が上がります - ルールを作成する
強制的に受信フォルダに振り分けるルールを作りましょう - 「迷惑メールではない」と報告
迷惑メールフォルダに入るたびに報告すると、学習されます - 送信者に確認してもらう
送信元のメールサーバーの設定に問題がある可能性もあります
Q2:特定のサービスからのメールが全く届かない
原因:
- Appleのサーバー側で完全にブロックされている可能性があります
- 迷惑メールフォルダにも届かない状態です
対処法:
- 送信者に確認
メールが送信されているか確認してもらいましょう - 別のメールアドレスを試す
一時的に別のメールアドレスを使うことも検討してください - Appleサポートに問い合わせ
サーバー側でブロックされている場合は、Appleに連絡が必要です - メールエイリアスを使用
iCloud Mailのエイリアス機能で別アドレスを作成してみましょう
Q3:VIPメールボックスが表示されない
原因:
- まだ誰もVIPに設定していない可能性があります
対処法:
- 最低1人をVIPに設定する
- メールアプリを再起動する
- デバイスの再起動を試す
- iCloud Mailの同期設定を確認する
Q4:ルールが機能しない
原因:
- ルールの設定が間違っている可能性があります
- 他のルールと競合している可能性があります
対処法:
- ルール設定を再確認
- 条件の設定が正しいか確認
- アクションが「受信に移動」になっているか確認
- ルールの順序を確認
- 複数のルールがある場合、上から順に適用されます
- 重要なルールは上位に配置しましょう
- テストメールで確認
- 設定後、実際にメールを送ってもらって確認します
迷惑メールフォルダを定期的にチェック

どんなに設定を完璧にしても、誤判定は100%防げません。そのため、週に一度は迷惑メールフォルダを確認する習慣をつけましょう。
効率的なチェック方法
- 送信者名でソート
知っている名前がないか素早く確認できます - 件名でスキャン
重要そうなキーワードを探します - 最近30日間だけチェック
古いメールまで見る必要はありません
見つけたら即行動:
- 「迷惑メールではない」とマーク
- 送信者を連絡先に追加
- 必要ならVIP設定も
この習慣をつけるだけで、重要なメールを見逃すリスクが大幅に減ります。
受信許可を最大化するための追加テクニック
テクニック1:メールプライバシー保護を確認
iOS 15以降、iPhoneには「メールプライバシー保護」という機能があります。この機能自体は受信許可には影響しませんが、知っておくと便利です。
設定場所:
- iPhoneの「設定」を開く
- 「メール」をタップ
- 「プライバシー保護」を確認
テクニック2:複数の方法を組み合わせる
最も効果的なのは、複数の方法を組み合わせることです。
推奨される組み合わせ:
- 連絡先に追加
- VIP設定をする
- ルールも作成する
この3つを実施すれば、ほぼ確実に受信できるようになります。
テクニック3:メールエイリアスを活用
重要なサービスには、本来のiCloud Mailアドレスではなく、エイリアスを使うのも一つの手です。
エイリアスは最大3つまで無料で作成でき、すべて同じメールボックスに届きます。もしエイリアス宛のメールが迷惑メール扱いされたら、本来のアドレスで再登録するという方法が取れます。
まとめ
iCloud Mailで受信許可を設定する方法について解説してきました。
重要なポイント:
- iCloud Mailには厳密な「ホワイトリスト」機能はないが、代替方法で対応可能
- 連絡先への追加が最も基本的で効果的
- VIP設定で重要な送信者を優先管理できる
- 「迷惑メールではない」と報告することでフィルターを学習させられる
- ルール作成が最も確実な受信許可方法
- キャリアメール側での設定も重要
- 複数の方法を組み合わせると最も効果的
今すぐできること:
- 重要な送信者を連絡先に追加する
- 特に大切な人をVIPに設定する
- 迷惑メールフォルダをチェックして救出する
- 必要ならルールを作成する
- 定期的に迷惑メールフォルダを確認する習慣をつける
これらの設定を一度しっかり行えば、大切なメールを見逃すことはほとんどなくなります。
メールは日常のコミュニケーションに欠かせないツールです。受信許可の設定を適切に行って、快適なメール環境を手に入れましょう。今日から実践して、重要なメールをしっかりキャッチしてください!

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