パソコンとテレビやモニターをHDMIケーブルで接続したのに、映像は映るのに音が出ない。
このトラブルは非常によくある問題ですが、多くの場合は設定を変更するだけで簡単に解決できます。
本記事では、HDMI接続時に音が出ない原因と、WindowsとMac別の具体的な解決方法を詳しく解説します。
初心者の方でもわかるように、画像付きで手順を説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
HDMIで音が出ない問題とは
HDMIケーブルで接続しているのに音が出ないトラブルについて説明します。
症状の確認
HDMI接続時の音声トラブルには、以下のような症状があります。
映像は正常に表示されるが、音声がパソコン本体のスピーカーから出てしまう症状です。
テレビやモニターから全く音が出ない症状もあります。
最初は音が出ていたのに、途中で音が出なくなる場合もあります。
いずれの場合も、原因はほぼ共通していて、適切な対処で解決できます。
HDMIの音声伝送の仕組み
HDMIケーブルは、映像と音声を同時に1本のケーブルで伝送できる規格です。
映像信号と音声信号の両方が、同じケーブルを通って送られます。
従来の黄色いコンポジット端子とは異なり、音声用の別ケーブルは不要です。
ただし、映像と音声が伝送できるからといって、必ず音が出るわけではありません。
パソコン側とテレビ・モニター側の両方で、正しい設定が必要です。
音が出ない主な原因
HDMI接続時に音が出ない原因を理解しましょう。
原因1:音声出力デバイスの設定ミス
最も多い原因は、パソコンの音声出力先がHDMIに設定されていないことです。
パソコンは「既定のデバイス」に設定されたスピーカーから音を出します。
HDMI接続後も、内蔵スピーカーが既定のまま変わっていないと、パソコン本体から音が出てしまいます。
多くの場合、この設定を変更するだけで解決します。
原因2:モニター・テレビがHDMI音声に非対応
パソコン用モニターの中には、HDMI端子があっても音声に対応していない機種があります。
HDMI端子があるからといって、必ず音声が出るわけではありません。
スピーカーそのものを搭載していないモニターも多く存在します。
特に古いモニターや、ビジネス用のシンプルなモニターでは、HDMI音声非対応の機種が多いです。
原因3:ケーブルや接続の問題
HDMIケーブルや接続自体に問題がある場合もあります。
ケーブルが奥までしっかり差し込まれていないことがあります。
古いHDMIケーブル(バージョン1.3や1.4世代)では、音声が不安定になる場合があります。
ケーブル自体が断線や劣化している可能性もあります。
別のHDMIケーブルで試すと、あっさり解決することもあります。
原因4:ドライバーの問題
音声ドライバーやグラフィックドライバーに問題がある場合もあります。
ドライバーが古い、または破損していると、HDMI音声出力が正常に動作しません。
特にWindows 10へアップグレードした際に、ドライバーが対応していないケースがあります。
グラフィックカード(NVIDIA、AMD、Intel)のドライバーには、HDMI音声ドライバーも含まれています。
原因5:USB-C→HDMI変換アダプターの品質
USB-C端子からHDMIに変換するアダプターを使用している場合、アダプターの品質に問題があることが多いです。
映像は出るが音声だけ出ないという症状は、変換アダプター使用時に特に多く発生します。
電力不足やチップの品質差が原因です。
別のアダプターに変えると、即座に解決するケースが非常に多いです。
原因6:音声フォーマットの不一致
パソコンが出力する音声フォーマットと、テレビ・モニターが対応する音声フォーマットが合っていない場合があります。
5.1chサラウンドに設定されているが、テレビが2chステレオにしか対応していない場合などです。
ビットストリーム形式に設定されているが、モニターがリニアPCMしか受け付けない場合もあります。
音声フォーマットをPCM 2ch(ステレオ)に変更すると解決することが多いです。
Windows での解決方法(基本編)
Windowsパソコンでの基本的な解決方法を説明します。
手順1:音声出力デバイスをHDMIに変更する
まずは、音声出力先をHDMIに変更しましょう。
タスクバー右下のスピーカーアイコンを右クリックします。
「サウンドの設定を開く」を選択します。
「出力デバイスを選択してください」のドロップダウンメニューから、接続しているモニターやテレビの名前を選びます。
これで音声がHDMI経由で出力されるようになります。
手順2:既定のデバイスとして設定する(Windows 10/11)
Windows 10および11では、以下の方法でも設定できます。
タスクバー右下のスピーカーアイコンを右クリックします。
「サウンドの設定」を選択します。
右側の「サウンドコントロールパネル」をクリックします。
「再生」タブを開きます。
HDMI出力デバイス(テレビやモニターの名前)を右クリックして「既定のデバイスとして設定」を選びます。
同様に「既定の通信デバイスとして設定」も選びます。
「OK」をクリックして閉じます。
手順3:無効なデバイスを表示する
HDMI出力デバイスが一覧に表示されない場合があります。
サウンドコントロールパネルの「再生」タブを開きます。
デバイス一覧の空白部分を右クリックします。
「無効なデバイスの表示」と「切断されているデバイスの表示」の両方にチェックを入れます。
これでHDMI出力デバイスが表示されるはずです。
表示されたら、右クリックして「有効化」を選び、さらに「既定のデバイスとして設定」します。
手順4:HDMIケーブルを抜き差しする
設定を変更した後、HDMIケーブルを一度抜いて、再度差し込みます。
両端(パソコン側とモニター側)のケーブルを抜きます。
10秒ほど待ってから、再度しっかりと奥まで差し込みます。
これで認識が更新され、音が出るようになることがあります。
手順5:パソコンを再起動する
設定を変更した後、パソコンを再起動することをお勧めします。
再起動することで、プラグアンドプレイ(自動認識機能)が正常に動作することがあります。
特にUSBスピーカーやHDMI出力を使う場合、起動時の自動設定が重要です。
再起動後に音が出るかどうか確認してください。
Windows での解決方法(詳細編)
基本的な方法で解決しなかった場合の、より詳細な対処方法です。
ドライバーの更新
音声ドライバーやグラフィックドライバーを更新します。
「デバイスマネージャー」を開きます(スタートボタンを右クリック→デバイスマネージャー)。
「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」の項目を展開します。
HDMI音声デバイスを右クリックして「ドライバーの更新」を選びます。
「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」を選択します。
同様に、「ディスプレイアダプター」の項目にあるグラフィックカード(NVIDIA、AMD、Intel)も右クリックして「ドライバーの更新」を行います。
グラフィックドライバーには、HDMI音声ドライバーも含まれているため、必ず更新してください。
音声フォーマットをPCMに変更する
音声フォーマットを変更してみましょう。
サウンドコントロールパネルの「再生」タブを開きます。
HDMI出力デバイスを右クリックして「プロパティ」を選びます。
「詳細」タブをクリックします。
「既定の形式」のドロップダウンから「16ビット、48000 Hz(DVDの音質)」または「16ビット、44100 Hz(CDの音質)」を選びます。
「排他モード」のチェックを外してみます。
「適用」をクリックして、音が出るか確認します。
HDMI入力端子を変更する
テレビやモニターに複数のHDMI端子がある場合、別の端子に接続してみます。
HDMIケーブルを現在の端子から抜きます。
別のHDMI端子(例:HDMI1→HDMI2)に差し込みます。
テレビやモニターのリモコンで「入力切替」を押して、新しいHDMI入力を選びます。
特定のHDMI端子だけ音声に対応していない場合や、端子の故障の可能性があるため、この方法は有効です。
放電を試す
パソコンが帯電していることが原因の場合があります。
パソコンを完全にシャットダウンします。
すべてのケーブル(電源ケーブルも含む)を抜きます。
90分以上放置します。
再度ケーブルを接続して起動し、音が出るか確認します。
Mac での解決方法
Macでの解決方法を説明します。
手順1:出力デバイスをHDMIに変更する
Macの音声出力先を変更します。
アップルメニュー→「システム設定」(または「システム環境設定」)を開きます。
「サウンド」をクリックします。
「出力」タブを選択します。
接続しているHDMI機器(モニターやテレビの名前)を選択します。
これで音声がHDMI経由で出力されます。
手順2:Audio MIDI設定を確認する
より詳細な設定は、Audio MIDI設定で行います。
「アプリケーション」フォルダ→「ユーティリティ」フォルダ内の「Audio MIDI設定」を開きます。
左側のリストから、HDMI出力デバイスを選択します。
フォーマットを「48000 Hz」、「2ch」に設定します。
手順3:アプリケーションの出力先を確認する
一部のアプリケーションは、独自の音声出力設定を持っています。
ZoomやTeamsなどの会議アプリでは、アプリ内の設定で出力先を「システム設定に追従」またはHDMI機器に設定します。
VLCなどの動画再生ソフトでも、設定メニューから音声出力先を確認してください。
USB-C→HDMI変換時の注意
MacでUSB-CからHDMIに変換している場合、以下を試します。
別のUSB-Cポートに接続してみます。
別のUSB-C→HDMI変換アダプターを試します。
MacBook ProなどでUSB-Cハブを使用している場合、電力不足で音声が出ないことがあります。
直接MacのUSB-C端子に変換アダプターを接続すると解決することが多いです。
テレビ・モニター側の設定確認
パソコン側だけでなく、テレビやモニター側の設定も確認が必要です。
入力切替の確認
テレビやモニターの入力が正しく選択されているか確認します。
リモコンの「入力切替」ボタンを押します。
HDMIケーブルを接続している端子(HDMI1、HDMI2など)を選択します。
入力が正しく選択されていないと、映像も音声も出ません。
テレビの音量とミュート確認
テレビ側の音量設定を確認します。
テレビの音量が0になっていないか確認します。
ミュート(消音)になっていないか確認します。
リモコンの音量ボタンで、音量を上げてみます。
HDMI音声出力の設定
テレビによっては、HDMI音声の設定が必要な場合があります。
テレビの設定メニューを開きます。
「音声設定」または「オーディオ設定」を探します。
「HDMI音声入力」または「デジタル音声入力」が「有効」になっているか確認します。
一部のテレビでは、「音声出力」が「テレビスピーカー」ではなく「外部スピーカー」や「シアター」になっている場合、HDMI入力の音声が出ません。
スピーカー搭載の確認
モニターにスピーカーが搭載されているか確認します。
モニターの製品仕様書やメーカーサイトで、スピーカー搭載の有無を確認してください。
スピーカーが搭載されていない場合、HDMI接続しても音は出ません。
その場合は、別途外付けスピーカーを用意する必要があります。
HDMI音声フォーマットの設定(テレビ側)
一部のテレビでは、HDMI音声フォーマットの設定が必要です。
テレビの設定メニュー→「音声設定」を開きます。
「HDMI音声フォーマット」または「デジタル音声出力」の項目を探します。
「PCM」または「リニアPCM」、「自動」に設定します。
「ビットストリーム」や「Dolby Digital」に設定されていると、パソコンからの音声が出ない場合があります。
USB-C→HDMI変換時の特別な注意点
USB-CからHDMIに変換している場合の注意点です。
変換アダプターの品質差
USB-C→HDMI変換アダプターは、製品による品質差が非常に大きいです。
映像は正常に出力されるが、音声だけ出ないという症状は、アダプターの問題であることが多いです。
安価なノーブランド品では、音声チップが省略されている場合もあります。
信頼できるメーカー(Anker、Belkin、Apple純正など)の製品を使用することをお勧めします。
電力不足の問題
USB-Cハブやドッキングステーションを経由している場合、電力不足で音声が出ないことがあります。
ハブを経由せず、パソコンのUSB-C端子に直接変換アダプターを接続してみます。
USB-Cハブに電源アダプターを接続して、十分な電力を供給します。
DisplayPort Alt Modeの制限
MacのUSB-C→HDMI変換では、DisplayPort Alternate Modeという技術が使われています。
この変換過程で、製品によっては音声が不安定になることがあります。
別のメーカーの変換アダプターに変えると解決することが多いです。
トラブルシューティングの手順
上記の方法を試しても解決しない場合の、体系的なトラブルシューティング手順です。
ステップ1:ハードウェアの確認
まず、ハードウェア自体に問題がないか確認します。
HDMIケーブルを別のケーブルに交換してみます。
可能であれば、別のパソコンで同じHDMIケーブルとモニターを試します。
モニターを別のモニターやテレビに変えてみます。
これにより、パソコン、ケーブル、モニターのどこに問題があるか切り分けられます。
ステップ2:設定の確認
設定関連を再度確認します。
パソコンの音声出力先がHDMIになっているか確認します。
音量がミュートになっていないか、音量が小さすぎないか確認します。
テレビ・モニター側の入力選択、音量、音声設定を確認します。
ステップ3:ドライバーとソフトウェア
ドライバーとソフトウェアの問題を確認します。
グラフィックドライバーを最新版に更新します。
音声ドライバーを最新版に更新します。
Windows Updateを実行して、システム全体を最新の状態にします。
ステップ4:接続方法の変更
接続方法を変えてみます。
USB-C→HDMI変換を使っている場合、別の変換アダプターを試します。
分配器や切替器を使っている場合、一旦外してパソコンとモニターを直接接続します。
モニターの別のHDMI端子に接続してみます。
ステップ5:専門家への相談
上記をすべて試しても解決しない場合は、ハードウェアの故障の可能性があります。
パソコンメーカーのサポートに連絡します。
モニターメーカーのサポートに連絡します。
パソコンショップや修理業者に相談します。
よくある質問
HDMI音声トラブルに関するよくある質問に答えます。
HDMIケーブルで音声が出ないのはなぜですか?
最も多い原因は、パソコンの音声出力先がHDMIに設定されていないことです。
サウンド設定で、HDMI出力デバイスを既定のデバイスとして設定してください。
その他、モニターがHDMI音声に非対応、ドライバーの問題、ケーブルの問題なども考えられます。
モニターにスピーカーがあるか確認する方法は?
モニターの製品仕様書やメーカーのウェブサイトで確認できます。
モニター本体に音量ボタンやスピーカーの穴があるかどうかも目安になります。
スピーカーが搭載されていないモニターでは、HDMI接続しても音は出ません。
HDMIケーブルには音声対応と非対応がありますか?
基本的に、すべてのHDMIケーブルは音声に対応しています。
ただし、非常に古いHDMIケーブル(バージョン1.2以前)では、音声が不安定な場合があります。
High Speed HDMIケーブル(バージョン1.4以降)またはUltra High Speed HDMIケーブル(バージョン2.1)を使用することをお勧めします。
映像は出るのに音だけ出ないのはなぜですか?
映像と音声は独立して処理されるため、音声だけ出ないことはよくあります。
パソコンの音声出力先設定、ドライバーの問題、モニターの音声設定などが原因です。
特にUSB-C→HDMI変換アダプターを使用している場合、音声だけ出ない症状が頻発します。
Windows 10にアップグレードしたら音が出なくなりました
Windows 10へのアップグレード時に、ドライバーが破損したり、古いドライバーが対応していない場合があります。
グラフィックドライバーと音声ドライバーを最新版に更新してください。
デバイスマネージャーからドライバーを一度削除して、再インストールする方法も有効です。
Mac でHDMI音声が出ない場合はどうすればいいですか?
システム設定の「サウンド」で、HDMI出力デバイスを選択してください。
USB-C→HDMI変換を使っている場合は、別の変換アダプターを試すことを強くお勧めします。
Audio MIDI設定でフォーマットを「48000 Hz、2ch」に設定することも有効です。
テレビには音が出るのに、モニターには音が出ません
パソコン用モニターは、HDMI端子があっても音声に対応していないことが多いです。
モニターにスピーカーが搭載されているか、製品仕様を確認してください。
スピーカー非搭載の場合は、別途外付けスピーカーを接続する必要があります。
HDMI分配器や切替器を使うと音が出ません
HDMI分配器や切替器の中には、音声に対応していない製品があります。
また、EDID(機器情報)の問題で音声が正常に伝送されない場合もあります。
まずは分配器・切替器を外して、パソコンとモニターを直接接続して音が出るか確認してください。
音声対応の分配器・切替器を選ぶ際は、「ダウンミックス2ch」「EDID学習機能」を搭載した製品がお勧めです。
5.1chサラウンドに設定すると音が出ません
モニターやテレビが5.1chサラウンドに対応していない場合、音が出ません。
音声フォーマットを「PCM 2ch(ステレオ)」に変更してください。
多くのモニターは2chステレオまでしか対応していません。
HDMIケーブルの長さは音声に影響しますか?
非常に長いHDMIケーブル(10m以上)では、信号の減衰により音声が不安定になることがあります。
一般的な用途(5m以内)であれば、ケーブルの長さが音声に影響することはほとんどありません。
長距離接続が必要な場合は、HDMIリピーター(信号増幅器)やアクティブケーブルの使用を検討してください。
まとめ
HDMI接続時に音が出ない問題について、原因と解決方法を解説しました。
HDMI接続時に音が出ない問題は非常によくあるトラブルですが、多くの場合は設定変更で解決します。
最も多い原因は、パソコンの音声出力先がHDMIに設定されていないことです。
Windowsでは、サウンド設定でHDMI出力デバイスを「既定のデバイス」として設定してください。
無効なデバイスが非表示になっている場合は、右クリックメニューから表示させることができます。
Macでは、システム設定の「サウンド」でHDMI出力デバイスを選択します。
Audio MIDI設定で、フォーマットを「48000 Hz、2ch」に設定することも有効です。
パソコン用モニターは、HDMI端子があっても音声に非対応の機種が多く存在します。
スピーカーが搭載されていないモニターでは、別途外付けスピーカーが必要です。
USB-C→HDMI変換アダプターを使用している場合、アダプターの品質差が原因で音が出ないことが多いです。
信頼できるメーカーの製品を使用し、それでもダメなら別のアダプターを試してください。
ドライバーの更新も重要です。
グラフィックドライバー(NVIDIA、AMD、Intel)には、HDMI音声ドライバーも含まれています。
音声フォーマットが合っていない場合は、「PCM 2ch」に変更してください。
5.1chサラウンドやビットストリームに設定されていると、対応していないモニターでは音が出ません。
基本的な方法で解決しない場合は、HDMIケーブルの交換、別のHDMI端子への接続、放電などを試してください。
それでも解決しない場合は、ハードウェアの故障の可能性があるため、メーカーサポートに相談してください。
HDMI音声トラブルは、正しい手順で対処すれば、ほとんどの場合解決できます。
この記事の手順を参考に、快適なHDMI接続環境を実現してください。

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