プロジェクトが終わった、チームメンバーが変わった、退職した同僚のカレンダーが残っている。Googleカレンダーを共有したものの、今では解除したい状況は意外と多いものです。
しかし、「共有の解除ってどこから操作するの?」「完全に削除されるの?」と不安になる方もいるでしょう。この記事では、Googleカレンダーの共有解除について、状況別に詳しく解説していきます。
まず理解しよう:2つの異なる「共有解除」

Googleカレンダーの共有解除には、大きく分けて2つのパターンがあります。
パターン1:自分が共有したカレンダーの解除
あなたが自分のカレンダーを他の人に共有している場合です。
具体例:
- チームメンバーに予定を見せていたが、プロジェクト終了で不要になった
- 家族カレンダーを作って共有していたが、メンバーが減った
- 特定の人との共有だけをやめたい
この場合、あなたはカレンダーの所有者なので、共有設定を変更する権限があります。
パターン2:他人から共有されたカレンダーの削除
他の人が自分に共有してくれているカレンダーを、自分の画面から削除したい場合です。
具体例:
- 退職した同僚のカレンダーが残っていて邪魔
- 終わったプロジェクトのカレンダーを表示したくない
- 興味のないカレンダーが追加されている
この場合、あなたは閲覧者なので、自分の画面から非表示または削除することになります。
この違いを理解すると、どの操作をすればいいか明確になりますね。
【PC版】自分が共有したカレンダーの解除方法
ブラウザでGoogleカレンダーを開いて操作する方法です。
特定の人との共有だけを解除する
カレンダーは残したまま、特定の人だけアクセスできないようにします。
手順:
- Googleカレンダー(calendar.google.com)を開く
- 左側のカレンダーリストで、共有を解除したいカレンダーを探す
- カレンダー名の上にマウスを乗せて、表示される「︙」(縦三点リーダー)をクリック
- 「設定と共有」を選択
- 下にスクロールして「特定のユーザーとの共有」セクションを見つける
- 共有を解除したい人の名前の横にある「×」(削除アイコン)をクリック
- 確認画面が表示されたら「削除」をクリック
これで、その人はあなたのカレンダーを見られなくなります。
すべての共有を解除する(一般公開を停止)
カレンダーを一般公開している場合、完全に非公開に戻す方法です。
手順:
- 左側のカレンダーリストでカレンダー名の「︙」をクリック
- 「設定と共有」を選択
- 「アクセス権限」セクションを探す
- 「一般公開して誰でも利用できるようにする」のチェックを外す
- 画面上部の「←」(戻る)ボタンをクリックして保存
これで、リンクを知っている人も含めて、誰もあなたのカレンダーを見られなくなります。
組織内での共有を解除する
会社や学校のGoogleアカウントで、組織内の全員に共有している場合です。
手順:
- カレンダーの「設定と共有」を開く
- 「アクセス権限」セクションを確認
- 「[組織名]で利用できるようにする」のチェックを外す
- 戻るボタンで保存
組織内の人も、あなたのカレンダーを見られなくなります。
【PC版】他人から共有されたカレンダーを削除する方法
自分が所有者ではないカレンダーを、自分の画面から削除します。
カレンダーを非表示にする(一時的)
完全に削除せず、表示を消すだけの方法です。
手順:
- 左側のカレンダーリストで、削除したいカレンダーを探す
- カレンダー名の横にあるチェックボックスをクリックしてオフにする
これで、そのカレンダーの予定が表示されなくなります。再度表示したいときは、チェックボックスをオンにすればOKです。
カレンダーを完全に削除する
自分のカレンダーリストから完全に削除します。
手順:
- 左側のカレンダーリストで、削除したいカレンダー名の上にマウスを乗せる
- 表示される「︙」(縦三点リーダー)をクリック
- 「登録解除」または「リストから削除」を選択
- 確認画面で「削除」または「登録解除」をクリック
重要な注意:
これは「自分の画面から削除する」だけです。カレンダーの所有者や他の共有メンバーには影響しません。カレンダー自体が消えるわけではありません。
削除後に再度追加したい場合
誤って削除してしまった場合、カレンダーの所有者に再度共有してもらう必要があります。
【スマホアプリ】共有解除の方法
スマートフォンのGoogleカレンダーアプリでも共有を解除できます。
iPhone版での操作
自分が共有したカレンダーの解除:
- Googleカレンダーアプリを開く
- 左上のメニューアイコン(≡)をタップ
- 下にスクロールして、共有を解除したいカレンダーを探す
- カレンダー名の横にある「︙」をタップ
- 「設定と共有」をタップ
- 「特定のユーザーとの共有」セクションで、削除したい人の「×」をタップ
- 「削除」をタップして確認
他人のカレンダーを削除:
- メニューアイコン(≡)をタップ
- 削除したいカレンダーを探す
- カレンダー名の横の「︙」をタップ
- 「登録を解除」または「リストから削除」をタップ
- 確認画面で「削除」をタップ
Android版での操作
自分が共有したカレンダーの解除:
- Googleカレンダーアプリを開く
- 左上のメニューアイコン(≡)をタップ
- 共有を解除したいカレンダー名の横の「︙」をタップ
- 「設定と共有」をタップ
- 「特定のユーザーとの共有」で削除したい人を選択
- 「削除」をタップ
他人のカレンダーを削除:
- メニューアイコン(≡)をタップ
- 削除したいカレンダーの横の「︙」をタップ
- 「登録を解除」をタップ
- 確認画面で「OK」をタップ
スマホアプリの制限事項
スマホアプリでは、PCブラウザ版ほど詳細な設定ができない場合があります。複雑な共有設定の変更は、PCのブラウザで行うことをおすすめします。
共有解除後はどうなる?影響を確認しよう
共有を解除すると、どんな影響があるのか整理します。
あなたが共有を解除した場合
相手への影響:
- 解除された人は、あなたのカレンダーを見られなくなります
- 今まで見えていた予定が、すべて表示されなくなります
- 通知は特に届きませんが、カレンダーリストから消えるので気づきます
あなたへの影響:
- 自分のカレンダーは今まで通り使えます
- 過去の予定も消えません
- 他に共有している人がいれば、その人は引き続き見られます
相手のカレンダーを削除した場合
相手への影響:
- 相手のカレンダー自体には何も影響ありません
- 他の人は引き続きそのカレンダーを見られます
- 相手に通知も届きません
あなたへの影響:
- そのカレンダーの予定が自分の画面から消えます
- 過去にその予定に対して行った操作(参加表明など)は記録として残ります
- 再度見たい場合は、相手に共有し直してもらう必要があります
共有権限の種類を理解しよう

Googleカレンダーの共有には、いくつかの権限レベルがあります。
「予定の表示(すべての予定の詳細)」
共有された人は、予定のタイトル、時間、詳細、参加者などをすべて見られます。ただし、編集はできません。
「予定の表示(時間枠のみ、詳細は非表示)」
予定の時間帯だけが表示され、タイトルや詳細は見られません。「予定あり」とだけ表示されます。
「予定の変更」
予定の閲覧に加えて、予定の追加・編集・削除ができます。
「変更および共有の管理権限」
予定の操作に加えて、他の人との共有設定も変更できます。ほぼ所有者と同じ権限です。
共有を解除する前に、どの権限で共有していたか確認しておくと良いでしょう。
共有解除できない場合のトラブルシューティング
うまく共有解除できないときの対処法です。
「削除」ボタンが見つからない
原因:
権限が不足している可能性があります。
対処法:
- 自分が本当にカレンダーの所有者か確認
- 組織のカレンダーの場合、管理者権限が必要なことも
- IT部門や管理者に相談
削除したのに相手がまだ見られる
原因:
複数の方法で共有されている可能性があります。
対処法:
- カレンダーの「設定と共有」を開く
- 以下をすべて確認:
- 「特定のユーザーとの共有」に名前がないか
- 「一般公開」がオンになっていないか
- 「組織内で共有」がオンになっていないか
- すべての共有設定を解除
「登録解除」を押したのにカレンダーが消えない
原因:
アプリの同期に時間がかかっている可能性があります。
対処法:
- アプリを完全に閉じる
- 数分待つ
- アプリを再起動
- それでもダメなら、PCブラウザで確認
エラーメッセージが表示される
対処法:
- インターネット接続を確認
- ブラウザのキャッシュをクリア
- 別のブラウザで試す
- Googleアカウントからログアウトして再ログイン
カレンダーを完全に削除する方法
共有解除ではなく、カレンダー自体を削除したい場合です。
注意:取り消しできません
カレンダーを削除すると、そこに登録されていた予定もすべて消えます。削除前に本当に必要ないか確認してください。
削除の手順
PC版:
- 左側のカレンダーリストで削除したいカレンダーの「︙」をクリック
- 「設定と共有」を選択
- 一番下までスクロール
- 「カレンダーの削除」をクリック
- 警告メッセージを確認
- 「完全に削除」をクリック
注意:
- メインのカレンダー(通常はメールアドレスと同じ名前)は削除できません
- 削除すると30日間はゴミ箱に残りますが、その後完全に消えます
- 共有していた人も、そのカレンダーを見られなくなります
削除の取り消し(30日以内)
誤って削除してしまった場合:
- Googleカレンダーの設定を開く
- 左メニューから「ゴミ箱」を選択
- 復元したいカレンダーを探す
- 「復元」をクリック
会社や学校のカレンダーの特別な扱い
組織のGoogleアカウントを使っている場合、追加の制限があることがあります。
管理者による制御
会社のIT部門が、共有設定を制限している可能性があります。
制限の例:
- 組織外の人との共有ができない
- 一般公開ができない
- 共有相手を削除できない
これらの制限がある場合、IT部門に問い合わせる必要があります。
退職時の注意点
会社を辞める際は、個人的な予定を含むカレンダーを共有していないか確認しましょう。退職後もアクセスされる可能性があります。
グループカレンダーの扱い
Google Groupsを通じて共有されているカレンダーは、グループのメンバーシップを変更する必要があります。カレンダーの共有設定だけでは解除できません。
プライバシーとセキュリティのベストプラクティス
共有解除以外にも、カレンダーを安全に使うためのヒントです。
定期的に共有設定を見直す
3ヶ月に一度くらい、以下を確認しましょう:
- 誰と共有しているか
- その共有がまだ必要か
- 権限レベルが適切か
不要な共有は積極的に解除することで、プライバシーを守れます。
必要最小限の権限で共有
相手が予定を編集する必要がなければ、「予定の表示」権限だけにしておきましょう。
個人的な予定は別のカレンダーに
仕事用とプライベート用でカレンダーを分けると、共有時の事故を防げます。
リンク共有は慎重に
「リンクを知っている全員が閲覧可」の設定は便利ですが、リンクが漏れると誰でも見られてしまいます。特定の人との共有の方が安全です。
よくある質問(FAQ)
Q1:共有を解除すると、相手に通知されますか?
A:いいえ、通知されません。
ただし、相手のカレンダーリストから消えるので、気づく可能性はあります。
Q2:過去に共有していた期間の予定も見られなくなりますか?
A:はい、見られなくなります。
共有を解除した瞬間から、過去・現在・未来のすべての予定が非表示になります。
Q3:共有を解除した相手が、スクリーンショットなどで保存していた予定はどうなりますか?
A:それらは残ります。
デジタル的に保存した情報は、共有解除後も相手の手元に残ります。本当に見られたくない情報は、最初から共有しないことが重要です。
Q4:複数のカレンダーを一度に共有解除できますか?
A:いいえ、1つずつ操作が必要です。
各カレンダーごとに、個別に共有設定を変更してください。
Q5:共有していたカレンダーの予定を、相手が自分のカレンダーにコピーしていた場合は?
A:コピーされた予定は残ります。
相手が予定を自分のカレンダーにコピー(または移動)していた場合、共有を解除してもその予定は相手に残ります。
まとめ:適切な共有管理でプライバシーを守ろう
Googleカレンダーの共有解除は、状況に応じて適切な方法を選ぶことが大切です。
状況別の解除方法:
- 自分が共有した→特定の人だけ解除:設定と共有→特定のユーザー→削除
- 自分が共有した→全員から解除:一般公開のチェックを外す
- 他人のカレンダーを削除:カレンダー名→︙→登録解除
重要なポイント:
- 共有解除と削除は違う操作
- PCブラウザ版が最も詳細な設定が可能
- 共有解除は相手に通知されない
- カレンダー削除は慎重に(取り消しは30日間のみ)
- 定期的に共有設定を見直すことが大切
セキュリティのために:
- 不要な共有は積極的に解除
- 必要最小限の権限で共有
- 個人的な予定は別カレンダーで管理
- 退職時や役割変更時は必ず確認
プロジェクトの終了、チーム編成の変更、退職など、状況が変われば共有設定も見直しが必要です。定期的にチェックして、必要な人だけが必要な情報にアクセスできる状態を保ちましょう。
適切な共有管理は、自分のプライバシーを守るだけでなく、相手にとっても不要な情報で画面を埋めない配慮になります。この記事を参考に、スッキリとしたカレンダー管理を実践してくださいね。

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