「Googleカレンダーのオーナーを変更したいけど、どうすればいいの?」
退職や部署異動、プロジェクトの引き継ぎなど、カレンダーの管理者を変更する必要が出てくることってありますよね。でも実は、Googleカレンダーのオーナー変更は、アカウントの種類によってできる場合とできない場合があるんです。
この記事では、Googleカレンダーのオーナー変更の方法と、変更できない場合の代替手段について詳しく解説していきます。あなたの状況に合った最適な解決方法が見つかるはずです。
Googleカレンダーのオーナーとは?
まず基本的な用語から説明しますね。
オーナーとは、カレンダーを作成した人のことです。カレンダーの全ての権限を持っていて、他の人に共有したり、カレンダー自体を削除したりすることができます。
一方、共有相手は、オーナーから権限を与えられた人たちのこと。予定の閲覧や編集はできますが、カレンダー自体の削除はできません。
【重要】個人アカウントではオーナー変更できない
実は、ここが多くの人が困るポイントなんです。
個人のGoogleアカウント(@gmail.comのアドレス)で作成したカレンダーは、残念ながらオーナーを別の人に変更することができません。これはGoogleの仕様による制限なんですね。
ただし、次の項目で紹介する代替方法を使えば、ほぼ同じことが実現できますよ。
Google Workspaceならオーナー変更が可能
もしあなたがGoogle Workspace(旧G Suite)を使っている場合は、話が違ってきます。
Google Workspaceとは、企業や組織で使う有料版のGoogleサービスのことです。会社のメールアドレス(例:@会社名.com)を使っている場合、こちらに該当する可能性が高いですね。
Google Workspaceでのオーナー変更手順
Google Workspaceの管理者権限がある場合、以下の手順でオーナーを変更できます。
- Google Workspace管理コンソールにアクセス
- admin.google.com にログイン
- 対象のカレンダーを探す
- 「アプリ」→「Google Workspace」→「カレンダー」の順に進む
- リソース管理から変更
- 対象のカレンダーリソースを選択
- オーナーの変更オプションから新しいオーナーを指定
ただし、この操作には組織の管理者権限が必要になります。一般社員の方は、IT部門や管理者に依頼する必要があるでしょう。
個人アカウントでの代替方法:最大権限での共有
個人アカウントでオーナー変更ができなくても、諦める必要はありません。実質的にオーナーと同じ権限を相手に渡す方法があります。
「変更および共有の管理権限」を付与する方法
この権限を付与すれば、相手はオーナーとほぼ同じことができるようになります。
具体的にできること:
- 予定の作成・編集・削除
- 他の人への共有設定の変更
- カレンダーの設定変更
唯一できないこと:
- カレンダー自体の削除
多くの場合、これで十分な権限が渡せるはずです。
設定手順(パソコンの場合)
- Googleカレンダーを開く
- calendar.google.com にアクセス
- 共有したいカレンダーを選択
- 左側のカレンダーリストから対象のカレンダーを探す
- カレンダー名の横にある「︙」(三点リーダー)をクリック
- 「設定と共有」を選択
- 「特定のユーザーとの共有」セクションへ
- 「ユーザーを追加」をクリック
- 相手のメールアドレスを入力
- 権限レベルを選択
- プルダウンメニューから「変更および共有の管理権限」を選択
- 「送信」をクリック
これで相手に通知が送られ、ほぼオーナーと同じ権限が付与されます。
設定手順(スマートフォンの場合)
スマホアプリからは、完全な権限設定ができない場合があります。重要な権限変更は、パソコンのブラウザから行うことをおすすめします。
もう一つの選択肢:カレンダーを新規作成して移行
「どうしても新しい人をオーナーにしたい」という場合は、少し手間がかかりますが、この方法もあります。
新規カレンダー作成&移行の手順
- 新しいオーナーに新規カレンダーを作成してもらう
- 元のカレンダーから予定をエクスポート
- 元のカレンダーの設定から「エクスポート」を選択
- ICS形式のファイルがダウンロードされる
- 新しいカレンダーにインポート
- 新しいカレンダーの設定から「インポート」を選択
- ダウンロードしたICSファイルをアップロード
- 共有設定を再設定
- 新しいカレンダーに必要な人を招待
- 元のカレンダーを削除または共有解除
この方法なら、完全に新しいオーナーのカレンダーとして運用できます。ただし、過去の予定のコメントや添付ファイルは引き継がれない点に注意してください。
よくある質問と回答
Q1. オーナーが退職してしまった場合はどうなる?
A. オーナーのアカウントが削除されると、そのカレンダーも削除されてしまいます。退職が決まったら、早めに上記の移行作業を行うことが重要です。
企業の場合は、IT部門に相談すれば、アカウント削除前にデータを保存してもらえる可能性もあります。
Q2. 共有相手が「変更および共有の管理権限」を悪用しないか心配
A. 確かに強い権限ですね。信頼できる相手にのみ付与しましょう。
もし不安な場合は、「予定の変更権限」(予定の編集はできるが共有設定は変更できない)という一段階下の権限を選ぶこともできます。
Q3. 複数人をオーナーのような権限にできる?
A. はい、可能です。「変更および共有の管理権限」は複数人に付与できるので、チーム全員を管理者のような立場にすることもできます。
Q4. スマホアプリからでも設定変更できる?
A. 基本的な予定の追加や編集はできますが、詳細な権限設定はパソコンのブラウザから行うことをおすすめします。スマホアプリでは一部の機能が制限されている場合があります。
注意すべきポイント
権限付与のタイミング
業務の引き継ぎなどでは、余裕を持って権限を付与しましょう。急な退職や異動で慌てないよう、計画的に進めることが大切です。
アクセス権限の定期的な見直し
プロジェクトが終了したら、不要になった共有設定は解除しておきましょう。セキュリティの観点からも重要なポイントです。
バックアップの習慣
重要なカレンダーは定期的にエクスポートしてバックアップを取っておくと安心です。何かあったときの保険になります。
まとめ
Googleカレンダーのオーナー変更についてまとめます。
個人アカウントの場合:
- オーナーの変更は不可能
- 「変更および共有の管理権限」を付与することで、ほぼ同等の権限を渡せる
- どうしても必要なら、新規カレンダーを作成して移行する
Google Workspaceの場合:
- 管理者権限があればオーナー変更が可能
- 管理コンソールから操作を行う
多くの場合、「変更および共有の管理権限」を使った共有で十分な運用ができるはずです。それでも解決しない特殊なケースでは、新規カレンダーへの移行を検討してみてください。
カレンダーの管理は、チームワークや業務効率に直結する大切な部分。この記事が、あなたのスムーズな引き継ぎや管理に役立てば嬉しいです。

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