「AIを作ってみたいけど、プログラミングは難しそう…」
「機械学習って、数学の知識が必要なんでしょ?」
そんなふうに思っていませんか?
実は、Google Teachable Machine(ティーチャブルマシン) を使えば、プログラミング知識ゼロでも、今すぐAIが作れるんです。
しかも無料で、ブラウザだけあればOK。
この記事では、小学生でも作れるくらい簡単なAI作成方法から、実際に使える応用例まで、たっぷりご紹介します。
Google Teachable Machineって何?基本を押さえよう

一言で説明すると
Teachable Machineは、「見せて教える」だけでAIを作れるツール です。
例えば、こんなことができます:
犬と猫を見分けるAI
- 犬の写真を何枚か見せる
- 猫の写真を何枚か見せる
- 完成!新しい写真を見せると判別してくれる
ジャンケンを認識するAI
- グーの手の形を見せる
- チョキの手の形を見せる
- パーの手の形を見せる
- 完成!カメラに手を映すと判定してくれる
プログラミングのコードは一切書きません。
マウスでクリックするだけで、本格的なAIが作れちゃうんです。
3つの認識タイプが選べる
Teachable Machineでは、3種類のAIが作れます:
1. 画像認識(Image Project)
- 写真や画像を分類
- Webカメラでリアルタイム認識も可能
- 一番人気で使いやすい
2. 音声認識(Audio Project)
- 声や音を識別
- 「OK Google」のような音声コマンドも作れる
- 楽器の音や動物の鳴き声も認識可能
3. ポーズ認識(Pose Project)
- 体の動きやポーズを検出
- ヨガのポーズチェックや運動の判定に使える
- 顔の表情も認識できる
どれも同じくらい簡単に作れます。
実際に作ってみよう!5分でできるAI作成手順
ステップ1:サイトにアクセス
まず、Teachable Machineのサイトにアクセスします。
URL:https://teachablemachine.withgoogle.com/
「Get Started(始める)」ボタンをクリック。
ステップ2:プロジェクトタイプを選ぶ
今回は一番簡単な「Image Project(画像プロジェクト)」を選びましょう。
「Standard image model」を選択します。
ステップ3:学習データを用意する
ここが一番重要な部分です!
例:じゃんけんAIを作る場合
- Class 1を「グー」に設定
- 「Class 1」を「グー」に名前変更
- 「Webcam」ボタンをクリック
- グーの手をカメラに映して「Hold to Record」を長押し
- 角度を変えながら30枚以上撮影
- Class 2を「チョキ」に設定
- 「Add a class」で新しいクラスを追加
- 同じように「チョキ」の画像を30枚以上撮影
- Class 3を「パー」に設定
- さらにクラスを追加
- 「パー」の画像を30枚以上撮影
ポイント:
- 画像は多いほど精度が上がります(最低30枚、できれば100枚以上)
- いろんな角度や明るさで撮影すると認識精度アップ
- 背景も変えるとさらに良い
ステップ4:学習開始!
「Train Model」ボタンをクリックするだけ。
たった数十秒で学習が完了します。
プログレスバーが100%になったら、もうAIの完成です!
ステップ5:テストしてみる
右側の「Preview」エリアで、作ったAIをすぐテストできます。
カメラに手を映して、ちゃんと認識するか確認しましょう。
認識率がパーセンテージで表示されるので、精度も一目瞭然です。
すごい!実際の活用例を見てみよう
教育現場での活用
理科の授業:植物の分類AI
- 校庭の植物を撮影
- 種類ごとに分類するAIを作成
- 生徒が自分で植物図鑑AIを作れる
音楽の授業:楽器の音当てゲーム
- 各楽器の音を録音
- 音を聞いて楽器を当てるAIを作成
- 音楽の聴き分け能力が楽しく身につく
ビジネスでの活用
品質検査の自動化
- 良品と不良品の画像を学習
- 製品の品質を自動判定
- 目視検査の効率化
店舗での顧客分析
- 来店者の年齢層を推定
- 混雑状況を自動検知
- マーケティングデータの収集
趣味やエンタメでの活用
ペットの気持ち判定器
- 犬や猫の表情を学習
- 「嬉しい」「怒ってる」「眠い」を判定
- ペットとのコミュニケーションが楽しくなる
筋トレフォームチェッカー
- 正しいフォームと間違ったフォームを学習
- リアルタイムでフォームをチェック
- 怪我の防止にも役立つ
作ったAIを使う3つの方法
方法1:そのままWebで使う
Teachable Machineのサイト上で、そのまま使い続けることができます。
共有リンクを作れば、友達にも使ってもらえます。
方法2:ダウンロードして使う
「Export Model」ボタンから、作ったモデルをダウンロードできます。
ダウンロード形式:
- Tensorflow.js:Webサイトに組み込める
- Tensorflow Lite:スマホアプリに組み込める
- Tensorflow:本格的なプログラムに組み込める
方法3:Scratchと連携する
子供向けプログラミングツール「Scratch」と連携できます。
作ったAIを使って、ゲームやアニメーションが作れるんです。
連携手順:
- Teachable Machineで「Export Model」
- 「Upload (shareable link)」を選択
- 発行されたURLをコピー
- Scratchの拡張機能で読み込み
これで、AIを使った創作活動ができます!
精度を上げるコツとテクニック
データ収集のポイント
1. 量より質…でも量も大事
- 最低30枚、理想は100枚以上
- ぼやけた画像は避ける
- 似たような画像ばかりはNG
2. バリエーションを増やす
- 明るさを変える
- 角度を変える
- 距離を変える
- 背景を変える
3. ネガティブクラスを作る
例:犬と猫を分類する場合
- クラス1:犬
- クラス2:猫
- クラス3:その他(人間、風景など)
「その他」クラスを作ることで、誤認識が減ります。
よくある失敗と対処法
失敗例1:全部同じ判定になる
原因:学習データが偏っている
対策:各クラスのデータ数を揃える
失敗例2:精度が低い
原因:データが少ない、または似すぎている
対策:
- データを増やす
- より特徴的な違いがある画像を使う
- 背景を統一してみる
失敗例3:実際に使うと認識しない
原因:学習時と使用時の環境が違いすぎる
対策:
- いろんな環境でデータを集める
- 実際に使う場所でテストする
プライバシーとセキュリティについて

データはどこに保存される?
学習中のデータ:
- ブラウザ内だけで処理
- Googleのサーバーには送られない
- プライバシーは守られる
エクスポート時:
- 共有リンクを作ると、Googleのサーバーに保存
- でも、個人情報は含まれない
- URLを知っている人だけアクセス可能
注意すべきこと
顔認識を作る場合:
- 本人の許可を必ず取る
- 子供の顔は特に注意
- 公開する際は慎重に
著作権のある画像:
- 他人の写真を勝手に使わない
- ネットの画像も注意が必要
応用編:もっと高度な使い方
複数のモデルを組み合わせる
例:スマート家電コントローラー
- 音声認識モデル:「電気つけて」を認識
- ジェスチャー認識モデル:手の動きで音量調整
- 表情認識モデル:笑顔で音楽再生
これらを組み合わせて、未来的なインターフェースが作れます。
リアルタイムフィードバック
例:プレゼン練習AI
- カメラで姿勢をチェック
- マイクで声の大きさを判定
- リアルタイムでアドバイス表示
プレゼンスキルの向上に役立ちます。
IoT機器との連携
Raspberry PiやArduinoと組み合わせれば:
- 顔認証ドアロック
- ペットの自動給餌器
- 植物の健康状態チェッカー
などが作れます。
トラブルシューティング
カメラが起動しない
対処法:
- ブラウザの設定でカメラの許可を確認
- 他のアプリがカメラを使っていないか確認
- ブラウザを再起動してみる
学習が進まない
対処法:
- データが少なすぎないか確認(最低30枚)
- ブラウザのキャッシュをクリア
- 別のブラウザで試してみる
エクスポートできない
対処法:
- ポップアップブロックを解除
- ブラウザを最新版にアップデート
- シークレットモードで試してみる
まとめ:今すぐAIクリエイターになろう!
Google Teachable Machineは、誰でも簡単にAIを作れる革命的なツールです。
覚えておくべきポイント:
- プログラミング知識は一切不要
- 無料で今すぐ始められる
- 画像・音声・ポーズの3種類が作れる
- データを見せるだけで学習完了
- 作ったAIはすぐに使える
次のステップ:
- まずは簡単な画像認識から始める
- 身の回りのものを分類してみる
- 慣れたら音声やポーズにも挑戦
- Scratchと連携してゲームを作る
- 実用的なAIツールを開発
AIは特別な人だけのものではありません。
Teachable Machineを使えば、あなたも今日からAIクリエイター。
アイデア次第で、生活を便利にしたり、仕事を効率化したり、新しいサービスを生み出したりできます。
さあ、あなたはどんなAIを作りますか?
今すぐTeachable Machineにアクセスして、AI作りの第一歩を踏み出しましょう!
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