Google Meetの会議に参加したのに、相手の声が全く聞こえない。そんな経験はありませんか?
画面には参加者が映っているのに、音だけが聞こえないと、会議に参加している意味がないですよね。特に重要なミーティングや商談の最中だと、本当に焦ってしまいます。
音が聞こえない原因は、デバイスの設定、ブラウザの権限、接続の問題など、実に様々です。でも、落ち着いて一つずつチェックしていけば、ほとんどの場合は解決できるんです。
この記事では、Google Meetで音声が聞こえない原因を特定し、それぞれの具体的な解決方法を分かりやすく解説していきます。
音が聞こえない原因を特定する

まずは、どこに問題があるのかを切り分けましょう。
自分だけ聞こえないのか、全員が聞こえないのか
最初に確認すべきは、「誰の音が聞こえないのか」です。
全員の声が聞こえない場合:
あなたのデバイスやブラウザの設定に問題がある可能性が高いです。
特定の人だけ聞こえない場合:
その人のマイク設定に問題があるかもしれません。チャットで「マイクがミュートになっていませんか?」と確認してみましょう。
自分の声だけ相手に届いていない場合:
これは「聞こえない」ではなく「話せない」問題なので、マイクの設定を確認する必要があります。
音声デバイスの接続状態
次に、スピーカーやイヤホンが正しく接続されているか確認します。
確認ポイント:
- イヤホンのプラグがしっかり差し込まれているか
- Bluetoothイヤホンの電源が入っているか、ペアリングされているか
- USBスピーカーが正しく接続されているか
- デバイスの音量がゼロになっていないか
意外と多いのが、「イヤホンを挿したつもりが、奥までしっかり刺さっていなかった」というケースです。
Google Meet以外の音は聞こえるか
YouTube動画や音楽アプリなど、他のアプリで音が出るかテストしてみましょう。
他のアプリでも音が出ない場合は、デバイス自体の問題です。Google Meet以外では音が出るなら、Google Meetの設定やブラウザの問題と判断できます。
デバイスの音量設定を確認する
最も基本的ですが、見落としがちなのが音量設定です。
パソコンの音量設定
Windowsの場合:
- 画面右下のタスクバーにあるスピーカーアイコンをクリック
- 音量スライダーを確認
- 音量が0になっていないか、ミュートになっていないか確認
- 音量を50%以上に上げてみる
または、キーボードの音量調整ボタン(F11、F12など)を押して、音量を上げることもできます。
Macの場合:
- 画面右上のメニューバーにある音量アイコンをクリック
- 音量スライダーを確認
- ミュートになっていないか確認
- 「出力」が正しいデバイス(内蔵スピーカー、イヤホンなど)になっているか確認
システム環境設定の「サウンド」からも確認できます。
スマホ・タブレットの音量設定
iPhone・iPadの場合:
- 側面にある音量ボタンで音量を上げる
- コントロールセンターを開いて、音量スライダーを確認
- 「おやすみモード」や「集中モード」がオンになっていないか確認
- 着信/サイレントスイッチ(側面の物理スイッチ)を確認
iPhoneには「着信音量」と「メディア音量」があり、Google Meetは「メディア音量」に分類されます。
Androidの場合:
- 音量ボタンを押す
- 表示された音量バーの横にある設定アイコンをタップ
- 「メディアの音量」を確認して、十分な音量になっているか確認
- 「サイレントモード」や「マナーモード」になっていないか確認
Androidは音量設定が複数あるので、「メディア」の音量が上がっているか確認しましょう。
外部デバイスの音量
Bluetoothイヤホンや外部スピーカーを使っている場合、デバイス本体にも音量調整があります。
イヤホン自体の音量が低くなっていないか、デバイスのボタンで確認してください。充電が少ないと音量が小さくなるイヤホンもあるので、充電状態もチェックしましょう。
Google Meetの音声設定を確認する
Google Meet内の設定が正しくないと、音が聞こえません。
会議画面での設定確認
PC版での確認:
- Google Meetの会議画面を開きます
- 画面下部または右下にある「三点リーダー(・・・)」をクリック
- 「設定」を選択
- 左側のメニューから「オーディオ」または「音声」を選択
- 「スピーカー」の項目を確認
- 正しいデバイス(内蔵スピーカー、イヤホンなど)が選択されているか確認
- テストボタンがあれば、クリックして音が出るか確認
間違ったスピーカーが選択されていると、音が聞こえません。
スマホアプリでの確認:
- 会議画面で、画面をタップしてメニューを表示
- 三点リーダーをタップ
- 「設定」を選択
- 「オーディオ」設定を確認
- スピーカーが正しく選択されているか確認
スマホの場合、Bluetoothイヤホンが接続されていると、自動的にそちらに音声が出力されます。
音声出力デバイスの切り替え
複数のオーディオデバイスが接続されている場合、Google Meetが間違ったデバイスを選択していることがあります。
切り替え方法:
- Google Meetの設定から「スピーカー」を開く
- ドロップダウンメニューから別のデバイスを選択
- テスト音声を再生して、聞こえるか確認
- 聞こえるまで、すべてのデバイスを試す
「既定のデバイス」や「システムのデフォルト」が選ばれている場合は、具体的なデバイス名(「内蔵スピーカー」「Bluetoothヘッドセット」など)を選択してみてください。
ブラウザの設定と権限を確認する
ブラウザがオーディオをブロックしていることもあります。
ブラウザの音声許可設定
Chrome・Edgeの場合:
- Google Meetの会議画面で、アドレスバー(URL部分)を確認
- 左側にある鍵マークまたはカメラアイコンをクリック
- 「サイトの設定」または「権限」を選択
- 「サウンド」が「許可」になっているか確認
- ブロックされている場合は「許可」に変更
- ページを再読み込み
ブラウザが音声をブロックしていると、どんな設定をしても音が出ません。
Firefoxの場合:
- アドレスバーの左側にある「i」アイコンをクリック
- 「権限」セクションを確認
- サウンドやマイクの権限が許可されているか確認
- 必要に応じて「ブロック中」から「許可」に変更
Safariの場合:
- Safari→「環境設定」または「設定」を開く
- 「Webサイト」タブを選択
- 左側のメニューから「カメラ」と「マイク」を選択
- meet.google.comが「許可」になっているか確認
Safariは特に厳しいセキュリティ設定になっているので、要注意です。
ブラウザの自動再生設定
一部のブラウザでは、自動再生がブロックされていると音声が再生されません。
Chromeでの確認:
- chrome://settings/content/sound をアドレスバーに入力
- 「サウンドの再生をサイトに許可する」がオンになっているか確認
- meet.google.comが許可リストに入っているか確認
ブロックリストに入っている場合は、削除しましょう。
シークレットモード・プライベートブラウジング
シークレットモードやプライベートブラウジングでは、拡張機能や一部の設定が無効化されることがあります。
通常のブラウザウィンドウで会議に参加し直してみてください。それで解決すれば、シークレットモードの設定が原因だったと分かります。
デバイス設定の深掘りチェック
デバイス本体の設定が原因のこともあります。
Windowsのサウンド設定
詳細な確認手順:
- 「設定」→「システム」→「サウンド」を開く
- 「出力デバイスを選択」で正しいデバイスが選ばれているか確認
- 「デバイスのプロパティ」をクリック
- 音量が0%になっていないか確認
- 「無効にする」にチェックが入っていないか確認
- 「音量ミキサー」を開いて、ブラウザの音量が下がっていないか確認
Windowsには「アプリごとの音量設定」があり、ブラウザだけ音量が下がっていることがあるんです。
Macのサウンド設定
詳細な確認手順:
- 「システム環境設定」→「サウンド」を開く
- 「出力」タブを選択
- 正しい出力デバイスが選択されているか確認
- 「出力音量」のスライダーを確認
- 「消音」にチェックが入っていないか確認
また、「出力」に複数のデバイスが表示されている場合、すべてのデバイスで試してみましょう。
iPhoneの詳細設定
確認すべき項目:
- 設定→「サウンドと触覚」を開く
- 「ボタンで変更」がオンになっているか確認(これで物理ボタンで音量を調整できます)
- 設定→「画面表示と明るさ」→「Night Shift」がオンになっていないか確認(一部の設定に影響することがあります)
- 設定→「一般」→「アクセシビリティ」→「オーディオ/ビジュアル」→「モノラルオーディオ」や「左右のバランス」を確認
バランス調整が片側に寄っていると、片方からしか音が出ないことがあります。
Androidの詳細設定
確認すべき項目:
- 設定→「サウンドとバイブレーション」を開く
- すべての音量バー(メディア、通知、着信など)を確認
- 「サウンドアシスタント」や「適応サウンド」などの機能がある場合は、一時的にオフにしてみる
- 開発者オプションが有効な場合、「オーディオコーデック」などの設定を確認
Androidは機種によって設定項目が異なるので、マニュアルも参照してみてください。
接続・通信環境の問題

ネットワークの問題で音声が途切れることもあります。
通信速度の確認
Google Meetでは、音声通話に一定の通信速度が必要です。
速度テストの方法:
- ブラウザで「speedtest」と検索
- 通信速度測定サイトにアクセス
- テストを実行
- ダウンロード速度が最低でも1Mbps以上あるか確認
1Mbps未満だと、音声が途切れたり、聞こえなくなったりします。
Wi-Fi接続の確認
Wi-Fiの電波が弱いと、音声が不安定になります。
改善方法:
- ルーターの近くに移動する
- Wi-Fiルーターを再起動する
- 5GHz帯のWi-Fiに切り替える(2.4GHz帯は混雑しやすい)
- 可能なら有線LAN接続に切り替える
有線接続が最も安定するので、重要な会議では有線LANをおすすめします。
帯域幅の確保
他のアプリやデバイスがネットワークを占有していると、Google Meetの音声が不安定になります。
確認事項:
- 動画のダウンロードや、大容量ファイルのアップロードを停止
- 他のビデオ通話や動画ストリーミングを停止
- 同じWi-Fiを使っている他のデバイスの使用を控える
特にNetflixやYouTubeなどの動画サービスは、大量の帯域を使います。
ハードウェアの問題
スピーカーやイヤホン自体に問題があることも。
イヤホン・ヘッドホンのチェック
確認方法:
- 別のデバイス(スマホの音楽アプリなど)で同じイヤホンを試す
- 音が出ない場合は、イヤホン自体の故障の可能性
- 接続端子やプラグを掃除する(ホコリが詰まっていることも)
- ケーブルが断線していないか確認
イヤホンは消耗品なので、長期間使っていると断線することがあります。
Bluetoothデバイスの問題
Bluetoothイヤホンやスピーカーは、接続が不安定になりやすいです。
トラブルシューティング:
- Bluetoothデバイスの電源を切って、入れ直す
- デバイスとの距離を近づける(1〜2メートル以内)
- ペアリングを解除して、再度ペアリングする
- 他のBluetoothデバイスをオフにする(干渉を避けるため)
- Bluetoothデバイスを充電する(バッテリー残量が少ないと不安定)
どうしても安定しない場合は、有線イヤホンに切り替えましょう。
スピーカーの故障
パソコンやスマホの内蔵スピーカーが故障していることもあります。
確認方法:
- 他のアプリ(YouTube、音楽プレイヤーなど)で音が出るか確認
- すべてのアプリで音が出ない場合は、スピーカーの故障の可能性
- メーカーのサポートや修理を検討
ただし、故障する前に、まず他の原因を徹底的に確認しましょう。
ソフトウェア・アプリの問題
アプリやブラウザ、OSの不具合が原因のこともあります。
ブラウザのキャッシュとCookieをクリア
古いデータが残っていると、正常に動作しないことがあります。
Chromeでのクリア方法:
- 画面右上の三点リーダーをクリック
- 「設定」を選択
- 「プライバシーとセキュリティ」→「閲覧履歴データの削除」
- 「Cookieと他のサイトデータ」「キャッシュされた画像とファイル」にチェック
- 期間を「全期間」に設定
- 「データを削除」をクリック
- ブラウザを再起動
削除後、再度Google Meetにアクセスしてみてください。
ブラウザを最新版にアップデート
古いバージョンのブラウザでは、Google Meetが正常に動作しないことがあります。
アップデート確認:
- Chrome: 右上の三点リーダー→「ヘルプ」→「Google Chromeについて」で自動更新
- Edge: 三点リーダー→「ヘルプとフィードバック」→「Microsoft Edgeについて」
- Firefox: 三本線メニュー→「ヘルプ」→「Firefoxについて」
- Safari: Mac自体のシステムアップデートで更新
最新版にすると、バグが修正されていることも多いです。
別のブラウザで試す
使っているブラウザ自体に問題がある場合もあります。
試すべきこと:
- 別のブラウザ(Chrome、Edge、Firefox、Safariなど)をダウンロード
- 新しいブラウザでGoogle Meetにアクセス
- 音が聞こえるか確認
別のブラウザで正常に動作すれば、元のブラウザに問題があると分かります。
デバイスを再起動
最も基本的ですが、意外と効果的なのが再起動です。
再起動の効果:
- 一時的なメモリのクリア
- バックグラウンドで動いている不要なプロセスの終了
- システムのリフレッシュ
何をやってもダメな場合は、一度デバイスを再起動してみましょう。案外あっさり解決することも多いですよ。
会議主催者側の問題
あなたではなく、主催者側に問題があることも。
主催者のマイクがミュート
最もよくあるのが、話している人のマイクがミュートになっているケースです。
チャット機能で「マイクがミュートになっていませんか?」と確認してみましょう。相手が気づいていない可能性があります。
主催者のマイクが故障
相手のマイクやデバイスに問題がある場合もあります。
この場合は、あなたがどんな設定をしても解決しません。他の参加者に「○○さんの声が聞こえますか?」とチャットで確認してみてください。
会議の音声設定
会議自体の音声設定が間違っている可能性もゼロではありません。
主催者に確認して、会議の音声設定を見直してもらいましょう。
最終手段と予防策
それでも解決しない場合の対処法です。
Google Meetアプリを再インストール
スマホやタブレットの場合、アプリを一度削除して、再インストールしてみましょう。
手順:
- Google Meetアプリをアンインストール
- デバイスを再起動
- App StoreまたはGoogle Play ストアから最新版をダウンロード
- インストール後、再度会議に参加
アプリのデータがリフレッシュされて、問題が解決することがあります。
別のデバイスで参加
どうしても解決しない場合は、別のデバイスから参加するのも一つの手です。
- PCで聞こえない→スマホから参加
- スマホで聞こえない→PCから参加
- 会社のPC→自宅のPC
緊急の会議なら、まずは参加することを優先しましょう。
Googleサポートに問い合わせ
すべてを試しても解決しない場合は、公式サポートに相談してください。
Google Meetのヘルプセンターから、詳細な状況を報告すると、個別のアドバイスがもらえることがあります。
日頃からの予防策
トラブルを未然に防ぐために、以下の習慣をつけましょう。
予防策:
- 会議の5分前にはアクセスして、音声テストをする
- ブラウザとOSは常に最新版に保つ
- Wi-Fi環境を定期的にチェックする
- イヤホンやヘッドホンの予備を用意しておく
- 重要な会議では有線接続を使う
「備えあれば憂いなし」です。
まとめ
Google Meetで音声が聞こえない問題は、様々な原因が考えられますが、ほとんどの場合は解決できます。
この記事のポイント:
- まず音量設定を確認(デバイス本体、Google Meet内、ブラウザ)
- 正しいスピーカーが選択されているか確認
- ブラウザの権限設定で音声が許可されているか確認
- イヤホンやBluetoothデバイスの接続状態をチェック
- 通信環境が安定しているか確認
- ブラウザのキャッシュクリアや再起動を試す
- 別のブラウザやデバイスで試してみる
- 主催者側の問題の可能性も考慮する
- 会議前に必ず音声テストをする習慣をつける
音が聞こえないトラブルは焦りますが、落ち着いて一つずつ確認していけば、必ず原因が見つかります。
この記事を参考に、ステップバイステップでトラブルシューティングしてみてください。きっとクリアな音声で快適な会議ができるようになりますよ!

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