「Google Meetで会議中に、自分の声が遅れて聞こえてくる…」
エコー(反響音)やハウリングが発生すると、会議に集中できなくなりますよね。自分の声が何度も繰り返されたり、「キーン」という不快な音が鳴ったりすると、参加者全員が困ってしまいます。
実は、Google Meetでエコーが発生する原因はいくつかあり、それぞれに適切な対処法があるんです。
この記事では、エコーやハウリングが起きる原因と、確実に解決する方法を詳しく解説していきます。
エコーとハウリングの違い

まずは、音の問題の種類を理解しておきましょう。
エコー(反響音)
自分の声が遅れて聞こえてくる現象です。
特徴
- 「こんにちは→こんにちは→こんにちは」と声が繰り返される
- やまびこのように聞こえる
- タイミングがずれて聞こえる
洞窟で声を出した時のような、反響する感じですね。
ハウリング
「キーン」「ピー」という高音のノイズが発生する現象です。
特徴
- 甲高い音が継続的に鳴る
- 音量が大きくなりやすい
- 耳に不快な音
カラオケでマイクをスピーカーに近づけた時のような音です。
どちらも音の「ループ」が原因
エコーもハウリングも、根本的な原因は同じです。
スピーカーから出た音→マイクが拾う→スピーカーから出る→マイクが拾う…
この繰り返しが、エコーやハウリングを生み出すんです。
エコーが発生する主な原因
Google Meetでエコーが起きる原因を、具体的に見ていきましょう。
原因1:スピーカーとマイクの距離が近い
ノートパソコンの内蔵スピーカーとマイクは、とても近い位置にあります。
そのため、スピーカーから出た相手の声を、マイクが拾ってしまうんです。
これが最も多い原因です。
原因2:マイクの音量が大きすぎる
マイクの感度や音量が高すぎると、周囲の音を拾いすぎてしまいます。
スピーカーの音も過剰に拾ってしまい、エコーが発生します。
原因3:スピーカーの音量が大きすぎる
スピーカーの音量が大きいと、マイクが音を拾いやすくなります。
適切な音量に調整することが大切です。
原因4:複数のデバイスで同時参加
同じ部屋で、複数のデバイスから会議に参加していませんか?
例えば、パソコンとスマホの両方でログインしている場合、音が増幅されてエコーが発生します。
原因5:イヤホンの接続不良
Bluetoothイヤホンの接続が不安定だと、音声が遅延してエコーのように聞こえることがあります。
有線イヤホンでも、差込口が緩んでいると同様の問題が起きます。
原因6:参加者側の問題
自分には問題がなくても、他の参加者がスピーカーをオンにしていると、その人のマイクが音を拾ってエコーが発生することがあります。
【基本編】すぐに試せる5つの対処法
エコーが発生したら、まずは以下の基本的な対処法を試してみましょう。
対処法1:イヤホンやヘッドホンを使う
最も効果的な解決方法です。
イヤホンを使えば、スピーカーから音が出なくなるため、マイクが音を拾う心配がありません。
おすすめの順番
- 有線イヤホン(最も安定)
- Bluetoothイヤホン
- ヘッドセット(マイク付き)
特に有線イヤホンは、遅延がなく最も確実です。
対処法2:マイクをミュートする
自分が話していない時は、マイクをミュートにしましょう。
手順
- 画面下部のマイクアイコンをクリック
- ミュート状態になる
- 話す時だけミュートを解除
これだけでも、かなりエコーが軽減されます。
対処法3:スピーカーの音量を下げる
音量を50%程度まで下げてみてください。
調整方法
- Windowsの場合:タスクバーの音量アイコンで調整
- Macの場合:メニューバーの音量アイコンで調整
- スマホの場合:音量ボタンで調整
小さすぎず大きすぎない、適度な音量に設定しましょう。
対処法4:マイクから離れる
ノートパソコンの場合、少し離れた位置に座ってみてください。
マイクから30〜60cm程度の距離が理想的です。
近すぎても遠すぎても、音質に影響が出ます。
対処法5:1つのデバイスだけで参加する
同じ部屋で複数のデバイスから参加している場合は、1つだけにしてください。
手順
- 使わないデバイスの会議から退出
- または、使わないデバイスのマイクとスピーカーをオフに
これで音の重複がなくなります。
【設定編】Google Meetの設定で解決する方法
基本的な対処法で改善しない場合は、設定を見直してみましょう。
マイクとスピーカーの設定を確認
Google Meetでは、使用するマイクとスピーカーを選択できます。
確認方法
- Google Meetの会議画面を開く
- 右下の「︙」(その他のオプション)をクリック
- 「設定」を選択
- 「オーディオ」タブを開く
ここで、正しいデバイスが選択されているか確認してください。
マイクのテストをする
設定画面でマイクをテストできます。
手順
- 設定の「オーディオ」タブを開く
- マイクのセクションで音量メーターを確認
- 話してみて、メーターが反応するか確認
反応しない場合は、別のマイクを選択してみましょう。
ノイズキャンセリングを有効にする
Google Meetには、ノイズを軽減する機能があります。
有効化の手順
- 会議画面の「︙」→「設定」を開く
- 「オーディオ」タブを選択
- 「ノイズキャンセリング」をオンに
この機能で、背景ノイズやエコーが軽減されることがあります。
【デバイス編】パソコンの設定を調整する方法
パソコン側の設定を調整することで、エコーを解決できる場合があります。
Windowsでの設定方法
手順1:マイクのプロパティを開く
- タスクバーの音量アイコンを右クリック
- 「サウンドの設定を開く」を選択
- 「入力」セクションで使用中のマイクをクリック
- 「デバイスのプロパティ」を開く
手順2:音響エコーキャンセル(AEC)を確認
- 「追加のデバイスのプロパティ」をクリック
- 「拡張」タブを開く
- 「音響エコーキャンセル」にチェックを入れる
- 「OK」をクリック
これで、Windows側でエコーを軽減してくれます。
手順3:マイクの音量レベルを調整
- 同じプロパティ画面の「レベル」タブを開く
- マイクの音量を70〜80%程度に設定
- 「マイクブースト」がある場合は0〜+10dB程度に
音量が高すぎると、エコーが発生しやすくなります。
Macでの設定方法
手順1:サウンド設定を開く
- アップルメニュー→「システム設定」を開く
- 「サウンド」をクリック
- 「入力」タブを選択
手順2:入力音量を調整
- 使用中のマイクを選択
- 入力音量のスライダーを調整
- 音量メーターを確認しながら適切なレベルに
Macの場合、50〜60%程度が適切です。
手順3:環境音除去を確認
一部のMacでは「環境音除去」という機能があります。
これが有効になっている場合は、オフにしてみてください。
【環境編】物理的な環境を改善する方法

部屋の環境を整えることで、エコーを防ぐこともできます。
部屋の反響を減らす
壁や床に囲まれた空間では、音が反響しやすくなります。
改善方法
- カーテンを閉める(布が音を吸収)
- カーペットを敷く
- 本棚や家具を配置(音の反射を防ぐ)
- クッションやぬいぐるみを置く
硬い表面が多い部屋ほど、エコーが起きやすくなります。
マイクの位置を調整
マイクと口の距離、向きを調整してみましょう。
理想的な配置
- マイクから30〜60cmの距離
- マイクを口の正面に向ける
- スピーカーからマイクを遠ざける
特に外付けマイクを使う場合は、位置が重要です。
静かな環境を選ぶ
騒がしい環境では、マイクが周囲の音を拾ってしまいます。
避けるべき場所
- カフェなどの騒がしい場所
- 道路沿いの部屋
- エアコンの音が大きい場所
- 他の人の会話が聞こえる場所
可能な限り、静かな環境を選びましょう。
【トラブルシューティング】それでも解決しない時
基本的な対処法を試しても改善しない場合の対処法です。
ブラウザを変更する
使用しているブラウザが原因の可能性もあります。
推奨ブラウザ
- Google Chrome(最も推奨)
- Microsoft Edge
- Firefox
特にGoogle Chromeは、Google Meetとの相性が最も良いです。
ブラウザを最新版に更新
古いバージョンでは、音声処理に問題がある場合があります。
Chrome更新方法
- 右上の「︙」→「ヘルプ」→「Google Chromeについて」
- 自動的に更新が始まる
- 更新後、ブラウザを再起動
キャッシュとCookieをクリア
ブラウザのデータをクリアしてみましょう。
手順(Chrome)
- Ctrl+Shift+Delete(Mac:Command+Shift+Delete)
- 「Cookieと他のサイトデータ」「キャッシュされた画像とファイル」にチェック
- 「データを削除」をクリック
デバイスドライバーを更新
パソコンのオーディオドライバーが古い可能性があります。
Windows更新方法
- デバイスマネージャーを開く
- 「オーディオの入力および出力」を展開
- デバイスを右クリック→「ドライバーの更新」
ハードウェアの問題を疑う
マイクやスピーカー自体が故障している可能性もあります。
確認方法
- 別のアプリ(ボイスレコーダーなど)で録音テスト
- 正常に録音できるか確認
- 問題があれば、ハードウェアの故障を疑う
外付けマイクやイヤホンを試してみるのも良いでしょう。
参加者側にエコーの原因がある場合
自分に問題がなくても、他の参加者が原因でエコーが発生することがあります。
誰が原因か特定する方法
手順
- 参加者を一人ずつミュートにしていく
- エコーが止まったら、その人が原因
- その人に対処方法を伝える
ただし、これは会議の主催者のみができる方法です。
参加者にお願いすること
エコーの原因になっている人に、以下をお願いしましょう。
お願いする内容
- イヤホンを使用してもらう
- スピーカーの音量を下げてもらう
- 話していない時はミュートにしてもらう
丁寧にお願いすれば、多くの場合は協力してもらえます。
会議のルールを決める
定期的な会議では、事前にルールを決めておくと良いでしょう。
おすすめルール
- 全員イヤホン着用を必須にする
- 発言者以外はミュートにする
- スピーカー使用は禁止
これで、エコーの発生を未然に防げます。
エコーを防ぐための事前対策
会議前にできる、エコー予防のコツです。
対策1:会議前のオーディオテスト
Google Meetでは、会議前にオーディオをテストできます。
手順
- 会議のプレビュー画面で「設定」を開く
- マイクとスピーカーをテスト
- エコーがないか確認
問題があれば、会議前に修正できます。
対策2:適切な機材を用意
会議の頻度が高い場合は、専用の機材への投資を検討しましょう。
おすすめ機材
- ヘッドセット(マイク付きヘッドホン)
- USBマイク(高品質)
- 外付けスピーカーフォン(複数人の場合)
数千円から購入できます。
対策3:会議室の選定
オフィスで会議する場合、適切な会議室を選びましょう。
理想的な会議室
- 防音性が高い
- 反響が少ない(カーペットやカーテンがある)
- 静かな環境
環境選びも、音質向上の重要な要素です。
よくある質問
Q: 自分だけエコーが聞こえるのはなぜ?
A: 自分のマイクとスピーカーの問題です。イヤホンを使用するか、スピーカーの音量を下げてみてください。
Q: 特定の人とだけエコーが発生する
A: その人のオーディオ設定に問題がある可能性が高いです。その人にイヤホン使用をお願いしましょう。
Q: Bluetoothイヤホンでもエコーが起きる
A: Bluetoothの遅延が原因かもしれません。有線イヤホンに切り替えるか、遅延の少ない高品質なBluetoothイヤホンを使用してください。
Q: 会議の録画にもエコーが記録される?
A: はい、エコーやハウリングが発生している状態で録画すると、そのまま記録されます。録画前に必ず解決しておきましょう。
Q: スマホでもエコーは起きる?
A: はい、スマホでも起きます。対処法は同じで、イヤホンを使うのが最も効果的です。
まとめ
Google Meetのエコー問題について解説しました。
重要なポイントをおさらいしましょう。
- エコーの主な原因はスピーカーとマイクの音のループ
- イヤホン・ヘッドホンを使えば確実に解決できる
- マイクをミュートにする習慣も効果的
- 環境や設定の調整でも改善可能
- 参加者側に原因がある場合もある
最も簡単で確実な解決方法は、イヤホンやヘッドホンを使うことです。
それでも解決しない場合は、この記事で紹介した方法を一つずつ試してみてください。
快適なオンライン会議をお楽しみください!

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