「共有フォルダの資料を手元に保存しておきたい」
「オフラインでも見られるようにダウンロードしたい」
「プロジェクトのファイルをまとめてバックアップしたい」
Google Driveで共有されたフォルダやファイルを、自分のパソコンやスマートフォンにダウンロードしたいとき、ありますよね。
この記事では、Google Driveの共有フォルダやファイルをダウンロードする方法を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。PC、スマートフォン、それぞれの方法をマスターしましょう。
ダウンロードの基本を理解しよう

まず、基本的な仕組みから理解していきましょう。
ダウンロードとは?
ダウンロードとは、クラウド上のファイルを自分のデバイス(パソコンやスマホ)に保存することです。
ダウンロードすると:
- インターネットなしでファイルを見られる
- 編集してもオリジナルには影響しない
- 自分のデバイスの容量を使う
- Google Driveの容量は減らない(所有者でない場合)
ダウンロードできる権限
Google Driveでは、権限によってダウンロードできるかが変わります。
閲覧者(Viewer):
- ダウンロード可能(通常)
- ただし所有者が制限している場合は不可
閲覧者(コメント可)(Commenter):
- ダウンロード可能(通常)
- 所有者の設定次第
編集者(Editor):
- ダウンロード可能
- 制限されることはほぼない
ダウンロード禁止の場合:
所有者が「閲覧者と閲覧者(コメント可)のダウンロード、印刷、コピーの無効化」を設定している場合、ダウンロードボタンが表示されません。
ファイルとフォルダのダウンロードの違い
個別ファイル:
- そのままダウンロードされる
- 元のファイル形式で保存
- 素早くダウンロード完了
フォルダ全体:
- ZIP形式に自動圧縮される
- 解凍(展開)が必要
- ダウンロードに時間がかかる場合も
この違いを理解しておくと、スムーズに作業できます。
PC(ブラウザ)で個別ファイルをダウンロード
まずは基本的な、1つのファイルをダウンロードする方法です。
方法1:右クリックメニューから
最も一般的な方法です。
- Google Driveを開く
- ブラウザで
drive.google.com
にアクセス
- 共有フォルダを開く
- 左側メニューの「共有アイテム」から探す
- または「マイドライブ」に追加済みの場合はそこから
- ダウンロードしたいファイルを右クリック
- 「ダウンロード」を選択
- ダウンロードが開始される
- ブラウザの設定によって保存場所が決まる
- 通常は「ダウンロード」フォルダ
方法2:ファイルを選択してから
もう一つの方法です。
- ダウンロードしたいファイルを1回クリック
- ファイルが選択された状態(背景色が変わる)
- 画面右上の「︙」(縦三点リーダー)をクリック
- 「その他の操作」メニュー
- 「ダウンロード」を選択
- ダウンロード開始
方法3:ファイルを開いてから
プレビュー画面からダウンロードすることもできます。
- ファイルをダブルクリックして開く
- プレビュー画面が表示される
- 画面上部の下矢印アイコン(ダウンロード)をクリック
- または「︙」→「ダウンロード」
- ダウンロード開始
ダウンロード先の確認
ファイルがどこに保存されたか確認しましょう。
Chrome:
- 画面下部にダウンロードしたファイルが表示される
- クリックすると開く
- 「フォルダで表示」で保存場所を確認
Safari:
- 画面右上のダウンロードアイコン(下矢印)をクリック
- ダウンロードしたファイルが一覧表示
- 通常は「ダウンロード」フォルダ
デフォルトの保存先を変更したい場合:
Chrome:
- 設定 → ダウンロード
- 保存先を変更
- または「ダウンロード前に各ファイルの保存場所を確認する」をオン
Safari:
- 環境設定 → 一般
- 「ファイルのダウンロード先」を変更
PC(ブラウザ)で複数ファイルをダウンロード
複数のファイルを一度にダウンロードする方法です。
複数選択してダウンロード
- Google Driveでフォルダを開く
- 最初のファイルをクリック
- Commandキー(Mac)またはCtrlキー(Windows)を押しながら
- 他のファイルをクリック
- 複数選択される
- 右クリック → 「ダウンロード」
- ZIP形式で圧縮されてダウンロードされる
- 「[フォルダ名].zip」というファイル名
全選択してダウンロード
フォルダ内の全ファイルをダウンロードする場合。
- フォルダを開く
- Command + A(Mac)またはCtrl + A(Windows)
- 全てのファイルが選択される
- 右クリック → 「ダウンロード」
- ZIP形式でダウンロード
ZIPファイルの解凍(展開)
ダウンロードしたZIPファイルは、解凍が必要です。
Mac:
- ZIPファイルをダブルクリック
- 自動的に解凍される
- 同じ場所にフォルダが作成される
Windows:
- ZIPファイルを右クリック
- 「すべて展開」を選択
- 展開先を指定して「展開」
注意:
ZIPファイルを直接開くと、一時的に見られるだけで保存されません。必ず解凍しましょう。
フォルダ全体をダウンロード

共有フォルダ全体を丸ごとダウンロードする方法です。
フォルダごとダウンロードの手順
- Google Driveを開く
- ダウンロードしたいフォルダを探す
- 「共有アイテム」または「マイドライブ」
- フォルダを右クリック
- フォルダ自体を選択(開かない)
- 「ダウンロード」を選択
- ZIP形式でダウンロード開始
- フォルダ名.zipというファイル
- ダウンロード完了後、解凍
サブフォルダも含めてダウンロード
フォルダをダウンロードすると、中に入っているサブフォルダやファイルも全て含まれます。
例:
プロジェクトフォルダ/
├── 資料/
│ ├── 提案書.pdf
│ └── 見積書.xlsx
├── 画像/
│ ├── ロゴ.png
│ └── バナー.jpg
└── 議事録.docx
この「プロジェクトフォルダ」をダウンロードすると、全ての構造がそのまま保存されます。
大容量フォルダのダウンロード
フォルダのサイズが大きい場合、注意が必要です。
2GB以上のフォルダの場合:
- ダウンロードに時間がかかる
- エラーになる可能性もある
- ネットワーク接続が安定している環境で
対処法:
- 分割してダウンロード
- サブフォルダごとに分けてダウンロード
- 数回に分けて実行
- 有線LAN接続を使用
- Wi-Fiより安定
- ダウンロード速度も速い
- 時間に余裕があるときに
- 夜間など、急がないタイミングで
- Google Drive デスクトップアプリを使用(後述)
- より安定したダウンロードが可能
スマートフォン(アプリ)でダウンロード
iPhoneやAndroidでのダウンロード方法です。
Google Driveアプリでファイルをダウンロード
iPhone(iOS)の場合:
- Google Driveアプリを開く
- 共有フォルダを開く
- 下部メニューの「共有」から探す
- ダウンロードしたいファイルの「︙」をタップ
- 「コピーを送信」を選択
- 「画像を保存」または「ファイルに保存」を選択
- 画像や動画:「画像を保存」→ 写真アプリに保存
- その他:「ファイルに保存」→ 保存場所を選択
Android の場合:
- Google Driveアプリを開く
- 共有フォルダを開く
- ダウンロードしたいファイルの「︙」をタップ
- 「ダウンロード」を選択
- ダウンロードフォルダに保存される
スマホで複数ファイルをダウンロード
残念ながら、スマートフォンアプリでは複数ファイルの同時ダウンロードに制限があります。
対処法:
- 1つずつダウンロード
- 手間はかかるが確実
- PCでダウンロードしてからスマホに転送
- AirDrop(iPhone)
- 近くのデバイスに送信(Android)
- オフライン保存機能を使う(後述)
スマホでフォルダをダウンロード
スマホアプリでは、フォルダ全体の直接ダウンロードはできません。
代替方法:
- オフライン保存を使う
- フォルダを「オフラインで使用可能」に設定
- アプリ内で見られるがエクスポートは不可
- PCでダウンロードしてスマホに転送
- PCでZIPダウンロード
- クラウド経由またはケーブルで転送
ダウンロードしたファイルの確認
iPhone:
- 写真/動画:「写真」アプリ
- その他:「ファイル」アプリ → 保存した場所
Android:
- 「ダウンロード」フォルダ
- 「ファイル」アプリまたは「Files by Google」
オフライン保存(オフラインで使用可能にする)
ダウンロードとは少し違う、便利な機能です。
オフライン保存とは?
特徴:
- Google Driveアプリ内でオフライン利用可能
- ファイルは端末に一時保存される
- Google Driveアプリでのみ開ける
- 他のアプリには直接渡せない
ダウンロードとの違い:
- ダウンロード:端末に完全に保存、他のアプリで開ける
- オフライン保存:アプリ内でのみ利用、同期が保たれる
オフライン保存の設定方法
PCブラウザの場合:
- ファイルまたはフォルダを右クリック
- 「オフラインで使用可能にする」を選択
- チェックマークが表示される
- ブラウザ版Google Driveでオフラインアクセス可能に
スマートフォンアプリの場合:
- ファイルまたはフォルダの「︙」をタップ
- 「オフラインで使用可能にする」を選択
- ダウンロードマークが表示される
- オフラインでもアプリ内で閲覧可能
オフライン保存のメリット
便利な点:
- フォルダ全体を簡単にオフライン化できる
- 常に最新版が同期される
- 端末のストレージを節約(必要な時だけキャッシュ)
- 編集内容も同期される
使用例:
- 飛行機でプレゼン資料を見る
- 電波の悪い場所での作業
- データ通信量の節約
Google Drive デスクトップアプリでの同期
より快適にファイルを扱える方法です。
Google Drive デスクトップとは?
Google Drive デスクトップアプリは、パソコンのフォルダのようにGoogle Driveを使えるアプリです。
特徴:
- Finder(Mac)やエクスプローラー(Windows)から直接アクセス
- 自動同期
- オンライン/オフライン切り替え可能
- バックアップ機能
インストール方法
- Google Drive デスクトップアプリをダウンロード
https://www.google.com/drive/download/
にアクセス- 「パソコン版」をダウンロード
- インストーラーを実行
- Googleアカウントでログイン
- 設定を選択
- ストリーミング:必要な時だけダウンロード
- ミラーリング:常にローカルにコピー
- 完了
共有フォルダへのアクセス
インストール後、共有フォルダにアクセスできます。
Mac:
- Finderを開く
- サイドバーの「Google Drive」をクリック
- 「共有ドライブ」または「共有アイテム」フォルダ
- 共有フォルダが表示される
Windows:
- エクスプローラーを開く
- 「Google Drive (G:)」などのドライブをクリック
- 「共有ドライブ」または「共有アイテム」
- 共有フォルダが表示される
ファイルのダウンロード(ミラーリング)
ストリーミングモードの場合:
- ファイルを開くと自動ダウンロード
- 使わないファイルはクラウドのみ
- 必要に応じて「オフラインで使用可能」に設定
ミラーリングモードの場合:
- 全ファイルがローカルにコピーされる
- 完全なバックアップ状態
- 大容量のストレージが必要
メリットとデメリット
メリット:
- ダウンロード作業が不要
- 常に最新版にアクセス
- 編集内容が自動同期
- Finder/エクスプローラーから直接操作
デメリット:
- アプリのインストールが必要
- 容量を消費する(ミラーリングの場合)
- 削除すると同期される(注意が必要)
ダウンロードできない時のトラブルシューティング
うまくダウンロードできない場合の対処法です。
トラブル1:ダウンロードボタンが表示されない
原因:
所有者が「ダウンロード、印刷、コピーの無効化」を設定している
対処法:
- 所有者に連絡してダウンロード許可をリクエスト
- またはスクリーンショットを撮る(画像の場合)
- 文書の場合は内容をコピーして新規ファイルに貼り付け
トラブル2:ダウンロードが途中で止まる
原因:
- ネットワーク接続が不安定
- ファイルサイズが大きい
- ブラウザの問題
対処法:
- インターネット接続を確認
- Wi-Fiを再接続
- 有線LANに切り替え
- 別のブラウザで試す
- ChromeがダメならSafari
- 分割してダウンロード
- フォルダ全体ではなく、サブフォルダごと
- Google Drive デスクトップアプリを使用
- より安定したダウンロード
トラブル3:ZIPファイルが解凍できない
原因:
- ダウンロードが不完全
- ファイルが破損
- 解凍ソフトの問題
対処法:
- 再ダウンロード
- 元のZIPファイルを削除
- もう一度ダウンロード
- 別の解凍ソフトを使用
- Mac:The Unarchiver(無料)
- Windows:7-Zip(無料)
- ファイル名を短く変更
- 長すぎるファイル名が原因のことも
トラブル4:スマホで保存場所が分からない
iPhone:
- 「ファイル」アプリを開く
- 「ブラウズ」→「ダウンロード」
- または「iCloud Drive」→ 保存時に選択した場所
Android:
- 「ファイル」アプリまたは「ダウンロード」アプリ
- 「ダウンロード」フォルダ
- 設定で保存先を確認
トラブル5:ダウンロードが遅い
原因:
- ネットワーク速度
- ファイルサイズ
- サーバー側の問題
対処法:
- 時間を変えて試す
- 夜間や早朝など、混雑していない時間
- 有線LAN接続
- Wi-Fiより高速で安定
- 分割ダウンロード
- 小さいファイルごとに
- Google Takeoutを使用(大量のファイルの場合)
- Google公式のエクスポートツール
https://takeout.google.com
ダウンロード後のファイル管理
ダウンロードしたファイルを適切に管理しましょう。
ファイルの整理
フォルダ分けして整理:
ダウンロード/
├── Google Drive/
│ ├── プロジェクトA/
│ ├── プロジェクトB/
│ └── 個人資料/
└── その他/
専用フォルダを作って、プロジェクトごとに保存すると管理しやすくなります。
バックアップの作成
重要なファイルは、複数の場所に保存しましょう。
3-2-1ルール:
- 3つのコピー:オリジナル + 2つのバックアップ
- 2種類のメディア:内蔵ドライブ + 外付けHDD
- 1つは別の場所:クラウドまたは別の建物
具体例:
- Google Drive(オリジナル)
- Mac本体にダウンロード
- 外付けHDDにコピー
- 別のクラウド(DropboxやOneDriveなど)
ダウンロードフォルダの定期整理
ダウンロードフォルダは、すぐにいっぱいになります。
月1回の整理習慣:
- 不要なファイルを削除
- 必要なファイルは適切な場所に移動
- ゴミ箱を空にする
ファイル名の変更
分かりやすい名前に変更しましょう。
おすすめの命名規則:
- 日付を含める:
2024-10-04_報告書.pdf
- プロジェクト名:
プロジェクトA_提案書.docx
- バージョン:
企画書_v2.pptx
セキュリティとプライバシーの注意点
ダウンロード時のセキュリティ対策です。
安全なダウンロード
確認すべきこと:
- 信頼できる共有元か
- 送信者を確認
- 知らない人からのリンクは開かない
- ファイル形式を確認
- .exe、.dmgなど実行ファイルは注意
- 予期しない形式は開かない
- ウイルススキャン
- ダウンロード後、セキュリティソフトでスキャン
機密情報の取り扱い
ダウンロードした機密ファイル:
- パスワード保護されたフォルダに保存
- 暗号化ツールの使用を検討
- 不要になったら確実に削除
共有リンクの管理
ダウンロード用リンクを受け取った場合:
- リンクを他人に転送しない
- 使用後は削除する
- 期限付きリンクか確認
職場での注意点
会社のGoogle Driveを使用している場合。
守るべきルール:
- 会社のポリシーを確認
- 個人デバイスへのダウンロード制限
- 退職時のデータ削除義務
- IT部門の指示に従う
よくある質問(FAQ)
ダウンロードに関する疑問に答えます。
Q1:ダウンロードすると所有者に通知される?
A:いいえ、通知されません
ダウンロード自体は通知されませんが、アクティビティ履歴には残る場合があります(Google Workspaceの場合)。
Q2:ダウンロードしたファイルを編集したら、元のファイルも変わる?
A:いいえ、変わりません
ダウンロードしたファイルは独立したコピーです。編集しても、Google Drive上のオリジナルには影響しません。
Q3:共有が解除されたら、ダウンロードしたファイルも消える?
A:いいえ、消えません
一度ダウンロードしたファイルは、あなたのデバイスに保存されたままです。ただし、最新版にアクセスはできなくなります。
Q4:ダウンロードに容量制限はある?
A:制限はありませんが、実用上の限界があります
- 個別ファイル:特に制限なし
- 複数ファイル/フォルダ:大きすぎるとエラーの可能性
- 実用的には数GB程度まで
Q5:ダウンロードしたらGoogle Driveの容量は減る?
A:いいえ、減りません
ダウンロードはコピーするだけなので、Google Drive側の容量には影響しません。ただし、デバイスの容量は消費します。
まとめ:用途に応じて最適な方法を選ぼう
Google Driveからのダウンロード方法は、いくつかあります。
この記事のポイントまとめ
ダウンロードの基本:
- 個別ファイル:右クリック → ダウンロード
- 複数ファイル:選択してダウンロード → ZIP形式
- フォルダ全体:フォルダを右クリック → ZIP形式
デバイス別の方法:
- PC(ブラウザ):右クリックメニューから簡単
- スマホ(アプリ):「︙」メニューからダウンロード
- 複数ファイル:PCで一括、スマホは1つずつ
便利な機能:
- オフライン保存:アプリ内でオフライン利用
- Google Drive デスクトップ:自動同期で常に最新
トラブル対処:
- ボタンがない:所有者に許可を依頼
- 途中で止まる:ネットワーク確認、分割ダウンロード
- 解凍できない:再ダウンロード、別ソフトを使用
セキュリティ:
- 信頼できる送信元か確認
- ウイルススキャンを実行
- 機密情報は暗号化保存
用途別のおすすめ方法
1つのファイルだけ欲しい:
→ ブラウザで右クリックダウンロード
プロジェクトフォルダ全体が欲しい:
→ PCでフォルダごとダウンロード → ZIP解凍
常に最新版にアクセスしたい:
→ Google Drive デスクトップアプリで同期
オフラインで一時的に見たい:
→ オフライン保存機能を使用
スマホで見たい:
→ アプリでダウンロードまたはオフライン保存
最後に:ダウンロードは計画的に
Google Driveのダウンロード機能は便利ですが、以下の点に注意しましょう。
覚えておきたいこと:
- ダウンロード = コピーなので、編集しても元には反映されない
- 大容量ファイルは時間がかかる
- デバイスの容量を消費する
- セキュリティに注意
この記事で紹介した方法を使って、必要なファイルを効率的にダウンロードしてください。
オフラインでも快適に作業できる環境を整えましょう!
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