「Google DriveにあるExcelファイルを、Excelアプリで開きたい」
「スプレッドシートじゃなくて、普通のExcelで編集したいんだけど…」
「Excel形式のまま保存したいのに、勝手にスプレッドシートに変換される」
Google DriveとExcelの使い分けで、困ったことはありませんか?実は、Google Driveに保存したファイルは、複数の方法でExcelアプリを使って開けるんです。
この記事では、パソコン・スマホそれぞれの環境で、Google DriveのファイルをExcelで開く方法を、状況別に詳しく解説します。
Google DriveとExcelの関係を理解しよう

まず、基本的な仕組みを押さえておきましょう。
2種類のファイル形式
Google Driveで扱える表計算ファイルには、2つの種類があります。
1. Excelファイル(.xlsx、.xls)
- Microsoftが作った形式
- 拡張子:.xlsx(新しい)、.xls(古い)
- Excelアプリで開ける
- Google Driveでも保存・編集可能
2. Googleスプレッドシート
- Googleが作った形式
- ブラウザで動作
- 無料で使える
- Excel形式にエクスポート可能
Google Driveで開く時の挙動
Google DriveにアップロードしたExcelファイルをダブルクリックすると:
デフォルトの動作:
- Googleスプレッドシートとしてプレビュー表示される
- Excel形式のままだが、ブラウザ上で閲覧できる
- 簡単な編集も可能(一部機能は制限あり)
Excelアプリで開くには:
特定の操作が必要(後述の方法で実現)
なぜExcelで開きたいの?よくある理由
✅ 複雑な関数やマクロを使いたい
✅ Excelの高度な機能が必要
✅ 会社のフォーマットをそのまま使いたい
✅ 互換性の問題を避けたい
✅ オフラインで編集したい
【パソコン版】Google DriveのファイルをExcelで開く方法
パソコンでExcelアプリを使って開く方法を、状況別に解説します。
方法1:ダウンロードしてExcelで開く(基本)
最もシンプルで確実な方法です。
手順:
- Google Driveをブラウザで開く
- Excelファイルを右クリック
- 「ダウンロード」を選択
- ダウンロードされたファイルをダブルクリック
- 自動的にExcelアプリで開く
メリット:
- 確実にExcelで開ける
- すべての機能が使える
- オフラインでも編集可能
デメリット:
- ダウンロードの手間がかかる
- 編集後は再アップロードが必要
- 複数人での同時編集ができない
方法2:「アプリで開く」機能を使う
Google Drive上から直接Excelを起動できます。
手順:
- Google Driveでファイルをダブルクリック(プレビュー表示)
- 画面上部の「アプリで開く」をクリック
- 「Microsoft Excel」を選択
- Excelアプリが起動してファイルが開く
注意点:
- Excel(Microsoft 365)がインストールされている必要あり
- サインインしていないと使えない場合あり
- オンライン環境が必要
方法3:Microsoft 365との連携(推奨)
Microsoft 365アカウントを持っている場合、シームレスに連携できます。
初回設定:
- Google Driveの「設定」(歯車アイコン)をクリック
- 「Microsoft Officeファイルの編集」セクションを探す
- 「Microsoft 365を使用してOfficeファイルを編集」にチェック
- Microsoftアカウントでログイン
使い方:
- Excelファイルをダブルクリック
- 自動的にブラウザ版Excelで開く
- 必要に応じてデスクトップ版Excelで開く
メリット:
- ダウンロード不要
- 自動保存される
- Google Driveに直接保存される
方法4:Google Driveデスクトップアプリ経由
Google Driveをパソコンと同期している場合です。
手順:
- エクスプローラー(Finder)でGoogle Driveフォルダを開く
- Excelファイルを右クリック
- 「プログラムから開く」→「Microsoft Excel」を選択
- Excelアプリで開く
編集後の保存:
- Ctrl+S(⌘+S)で保存
- 自動的にGoogle Driveに同期される
メリット:
- ローカルファイルと同じ感覚
- 自動同期で楽
- オフライン編集も可能(後で同期)
【スマホ版】Google DriveのファイルをExcelで開く方法
iPhoneやAndroidでも、Excelアプリで開けます。
事前準備:Excelアプリのインストール
iPhone(iOS)の場合:
- App Storeで「Microsoft Excel」を検索
- 「入手」をタップしてインストール
Android(アンドロイド)の場合:
- Google Playストアで「Microsoft Excel」を検索
- 「インストール」をタップ
Excelアプリで開く手順
方法A:Google Driveアプリから開く
- Google Driveアプリを開く
- Excelファイルを見つける
- ファイル名の右側「︙」(3点メニュー)をタップ
- 「アプリで開く」を選択
- 「Excelで開く」をタップ
- Excelアプリが起動
方法B:直接タップして開く
- Google Driveアプリでファイルをタップ
- プレビュー画面で右上の「︙」をタップ
- 「コピーを送信」→「別のアプリで開く」
- 「Excelにコピー」を選択
方法C:Excelアプリから開く
- Excelアプリを起動
- 「開く」をタップ
- 「その他の場所を追加」→「Google Drive」を選択
- Googleアカウントでログイン
- 開きたいファイルを選択
スマホでの編集と保存
編集方法:
- Excelアプリで通常通り編集可能
- 無料版は閲覧と基本編集のみ
- 高度な機能はMicrosoft 365契約が必要
保存方法:
- 編集が完了したら、画面左上の「←」(戻る)をタップ
- 「保存しますか?」と表示されたら「保存」をタップ
- Google Driveに自動保存される
GoogleスプレッドシートをExcel形式でダウンロード
Googleスプレッドシートで作成したファイルを、Excel形式に変換する方法です。
ダウンロード手順
方法1:スプレッドシートを開いた状態から
- Googleスプレッドシートを開く
- メニューから「ファイル」をクリック
- 「ダウンロード」→「Microsoft Excel(.xlsx)」を選択
- Excel形式でダウンロードされる
方法2:Google Driveから直接
- Googleスプレッドシートファイルを右クリック
- 「ダウンロード」を選択
- 自動的にExcel形式(.xlsx)でダウンロード
変換時の注意点
⚠️ 一部の機能は変換されません:
- Google独自の関数(例:GOOGLEFINANCE、GOOGLETRANSLATE)
- 一部の書式設定
- スクリプトやアドオン
- 条件付き書式の一部
⚠️ 互換性の確認:
変換後、Excelで開いて正しく表示されるか確認しましょう
ExcelファイルをGoogleスプレッドシートとして開く
逆に、ExcelファイルをGoogleスプレッドシートで編集したい場合です。
一時的にスプレッドシートで編集
手順:
- Excelファイルを右クリック
- 「アプリで開く」→「Googleスプレッドシート」を選択
- 新しいタブでスプレッドシートとして開く
この方法の特徴:
- 元のExcelファイルは変更されない
- 編集内容は自動保存されない
- あくまで「プレビュー編集」
完全にスプレッドシートに変換
手順:
- Excelファイルを右クリック
- 「アプリで開く」→「Googleスプレッドシート」
- 編集画面で「ファイル」→「Google スプレッドシートとして保存」
- 新しいスプレッドシートファイルが作成される
変換後:
- 元のExcelファイルとスプレッドシートファイルが両方残る
- スプレッドシートの方で編集可能
- 自動保存される
Excel形式を維持したまま編集する方法
「Excel形式のまま保存したい」という要望への対応です。
Google Driveデスクトップアプリを使う(最適解)
設定手順:
- Google Driveデスクトップアプリをインストール
- 設定で「Officeファイルをデスクトップアプリで編集」を有効化
- Google DriveフォルダのExcelファイルをダブルクリック
- Excelアプリで開く
- 編集して保存(Ctrl+S)
- Excel形式のまま自動的にGoogle Driveに同期
メリット:
✅ Excel形式を維持
✅ 自動同期
✅ バージョン履歴も残る
✅ チームでの共有も可能
Microsoft 365の「自動保存」機能
Microsoft 365を契約している場合、自動保存機能が使えます。
使い方:
- ExcelでGoogle Driveのファイルを開く
- 画面左上の「自動保存」をONにする
- 編集すると自動的にGoogle Driveに保存される
注意:
- Microsoft 365契約が必要
- OneDriveと混同しないよう注意
よくあるトラブルと解決方法
Excel関連のトラブル対処法です。
問題1:「アプリで開く」にExcelが表示されない
原因: Excelがインストールされていない、または関連付けされていない
解決策:
パソコンの場合:
- Excelがインストールされているか確認
- なければMicrosoft 365を契約、またはExcelを購入
- 既にある場合、ファイルの関連付けを確認
- Windowsの「設定」→「アプリ」→「既定のアプリ」
- .xlsxをExcelに関連付け
スマホの場合:
- ExcelアプリをApp Store/Google Playからインストール
- 初回起動時にMicrosoftアカウントでログイン
問題2:Excelで開くと書式が崩れる
原因: GoogleスプレッドシートとExcelの互換性の問題
解決策:
- シンプルな書式を使う
- 複雑な条件付き書式を避ける
- Google独自の関数を標準的な関数に置き換え
- 事前に確認する
- Excel変換前にプレビュー確認
- 崩れる箇所を特定して修正
- Excelで最終調整
- ダウンロード後、Excelで書式を整える
問題3:マクロ(VBA)が動かない
原因: Googleスプレッドシートはマクロ(VBA)に対応していない
解決策:
- マクロ有効ブック(.xlsm)として保存
- ダウンロード→Excelで開く→.xlsm形式で保存
- Google Apps Scriptで代替
- GoogleスプレッドシートならApps Scriptで同等の機能実装
- 常にExcelで編集
- マクロが必須なら、Google Driveは保存場所として使い、編集は必ずExcelで行う
問題4:編集権限がないと表示される
原因: ファイルの共有設定で「閲覧のみ」になっている
解決策:
- ファイルのオーナーに連絡
- 「編集者」権限を付与してもらう
- または、コピーを作成して編集
- 右クリック→「コピーを作成」
- 自分のコピーなら自由に編集可能
問題5:同期が遅い・反映されない
原因: ネットワークの問題、または同期設定の問題
解決策:
- インターネット接続を確認
- Google Driveデスクトップアプリを再起動
- 手動で同期を強制
- タスクバーのGoogle Driveアイコン→「同期を再開」
- キャッシュをクリア
Excel vs Googleスプレッドシート、どっちを使う?
状況に応じて使い分けましょう。
Excelがおすすめの場面
📊 高度な分析が必要
- ピボットテーブルの複雑な操作
- 高度な関数(XLOOKUP、POWERQUERYなど)
- マクロ(VBA)の使用
💼 ビジネス文書のフォーマット
- 会社指定のExcelテンプレート
- 複雑なレイアウト
- 印刷レイアウトが重要
🔌 オフライン作業
- インターネット接続がない環境
- 機密情報の取り扱い
Googleスプレッドシートがおすすめの場面
👥 チームでの共同編集
- リアルタイムで複数人が編集
- コメント機能での議論
- 変更履歴の追跡
🌐 どこからでもアクセス
- ブラウザがあれば使える
- デバイス間での同期
- 外出先での確認・編集
💰 コスト削減
- 無料で使える(基本機能)
- ソフトウェア購入不要
- 自動バックアップ
併用がベストな場合も
実は、Google DriveとExcelを併用するのが最適なケースも多いです。
併用例:
- 保存はGoogle Drive、編集はExcel
- クラウドバックアップのメリット
- Excelの高度な機能も使える
- 下書きはスプレッドシート、仕上げはExcel
- チームで共同編集
- 最終版はExcelで整える
- データ収集はスプレッドシート、分析はExcel
- Googleフォームでデータ収集
- Excelで詳細分析
まとめ:Google DriveとExcelを上手に使い分けよう
Google DriveのファイルをExcelで開く方法は、環境や目的に応じていくつもあります。
この記事のポイント:
✅ パソコンで開く方法
- ダウンロードして開く(最も確実)
- 「アプリで開く」機能を使う
- Microsoft 365と連携する
- デスクトップアプリで同期
✅ スマホで開く方法
- Excelアプリをインストール
- Google Driveアプリから開く
- Excelアプリから直接アクセス
✅ 形式変換
- スプレッドシート→Excel形式でダウンロード
- Excel→スプレッドシートに変換して編集
✅ Excel形式を維持
- Google Driveデスクトップアプリが最適
- Microsoft 365の自動保存機能
状況別おすすめ方法:
🖥️ パソコンで頻繁に編集 → Google Driveデスクトップアプリ
📱 スマホで確認・簡単な編集 → Excelアプリと連携
👥 チームで共同編集 → スプレッドシート→必要時Excel変換
🔒 高度な機能が必須 → ダウンロード→Excel編集→再アップロード
Google DriveとExcelは、実は相性が良く、うまく組み合わせれば最強のファイル管理システムになります。この記事の方法を使って、あなたの仕事をもっと効率化してくださいね!
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