「Google Driveの容量が残りわずかです」という通知が来て、焦った経験はありませんか?
実は、その容量を圧迫している原因の一つが「重複ファイル」なんです。
同じ写真や動画、書類が何個もあると、あっという間に容量が足りなくなってしまいます。
でも、大量のファイルから重複を探して削除するのって、かなり大変ですよね。
この記事では、Google Driveの重複ファイルを効率的に見つけて削除する方法を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
重複ファイルって何?どうして発生するの?

まずは基本から理解していきましょう。
重複ファイルの定義
重複ファイルとは、内容がまったく同じなのに、複数存在しているファイルのこと。
たとえば、こんな状態です:
vacation-photo.jpgvacation-photo (1).jpgvacation-photo のコピー.jpg
見た目やファイル名は違っていても、中身が完全に同じファイルが重複ファイルです。
なぜ重複ファイルが発生するのか
重複ファイルができてしまう原因はいくつかあります。
①同じファイルを複数回アップロード
ついうっかり、同じファイルを何度もアップロードしてしまうことがあります。
Google Driveは同じ名前のファイルをアップロードすると、自動的に「(1)」「(2)」と番号を付けて保存してしまうんです。
②複数デバイスからの同期
スマホとパソコンの両方でGoogle Driveを使っていると、同期の設定ミスで同じファイルが重複することも。
特に、フォルダの構造が違う場合に起こりやすいです。
③ファイルのコピー&ペースト
作業中に「念のためバックアップを」と思ってコピーしたファイルが、そのまま残ってしまうケース。
「〜のコピー」という名前で保存されます。
④共有ファイルの重複
チームで作業していると、誰かが同じファイルを別の名前でアップロードすることもあります。
⑤バックアップツールの設定ミス
自動バックアップツールの設定が適切でないと、同じファイルが何度もバックアップされることがあります。
重複ファイルを放置するとどうなる?
重複ファイルがたくさんあると、こんな問題が起きます。
容量が無駄になる
Google Driveの無料プランは15GBまで。
重複ファイルが1GBもあったら、かなりもったいないですよね。
有料プランでも、不要な重複ファイルに月額料金を払うのは避けたいところ。
ファイル管理が大変になる
同じようなファイルが並んでいると、「どれが最新版だっけ?」と混乱します。
重要なファイルを探すのにも時間がかかってしまいます。
バックアップの効率が悪くなる
重複ファイルが多いと、バックアップに時間がかかるうえに、整理も面倒。
本当に必要なファイルがどれか分からなくなってしまいます。
検索結果が見づらくなる
ファイルを検索したとき、重複したファイルがいくつも表示されると、目的のファイルを見つけにくくなります。
Google Driveの標準機能で重複ファイルを見つけられる?
残念ながら、Google Driveには重複ファイルを自動で検索する機能がありません。
Googleの公式アプリやウェブ版には、「重複ファイルを探す」というボタンは用意されていないんです。
これは、ちょっと不便ですよね。
ただし、手動である程度探すことはできます。
次のセクションで、具体的な方法を見ていきましょう。
方法①:手動で重複ファイルを探して削除する
時間はかかりますが、無料でできる基本的な方法です。
ステップ1:リスト表示に切り替える
まず、Google Driveをブラウザで開きます。
- 画面右上の表示切替アイコン(三本線のマーク)をクリック
- 「リスト表示」を選択
リスト表示にすると、ファイルが一覧で見やすくなります。
ステップ2:ファイルをソートする
リスト表示にしたら、並べ替え機能を使いましょう。
名前順に並べ替える
ファイル名の列をクリックすると、名前順に並びます。
「〜のコピー」「〜 (1)」といったファイルが近くに表示されるので、見つけやすくなります。
サイズ順に並べ替える
サイズの列をクリックすると、ファイルサイズ順に並びます。
同じサイズのファイルが並んで表示されるので、重複の可能性が高いファイルを見つけられます。
更新日時順に並べ替える
「最終更新」の列をクリックすると、日付順に並びます。
同じ日に作られた似たようなファイルをチェックしてみましょう。
ステップ3:重複ファイルを選択する
重複していそうなファイルを見つけたら:
- 削除したいファイルをクリック
- Ctrlキー(Macの場合はCommandキー)を押しながら、他の重複ファイルもクリック
- 複数のファイルが選択された状態になります
ステップ4:削除する
- 選択したファイルを右クリック
- 「ゴミ箱に移動」を選択
これで、選択した重複ファイルがゴミ箱に移動します。
ステップ5:ゴミ箱を空にする
ゴミ箱に入れただけでは、容量は空きません。
完全に削除するには:
- 左メニューの「ゴミ箱」をクリック
- 右上の「ゴミ箱を空にする」をクリック
- 確認画面で「完全に削除」をクリック
これで、ようやく容量が空きます。
手動削除のメリットとデメリット
メリット
- 完全無料
- ツールのインストール不要
- 自分の目で確認しながら削除できる
デメリット
- かなり時間がかかる
- ファイルが多いと現実的ではない
- ファイル名が違うと見つけられない
- 見落としが多い
正直、数十個のファイルなら手動でもOKですが、数百、数千個のファイルがある場合は、次に紹介するツールを使った方が効率的です。
方法②:専用ツールで自動検索&削除(おすすめ)
重複ファイルを探す専用ツールを使えば、作業が格段に楽になります。
ツール①:Filerev(Google Workspace拡張機能)
Filerevは、Google Driveに直接追加できる拡張機能です。
特徴
- ブラウザで完結するので、インストール不要
- Google Driveの重複ファイルを自動検索
- 大きなファイル、隠しファイル、空のフォルダなども検出
- ストレージの使用状況を視覚的に確認できる
料金
- 無料版:月1回スキャン可能、100ファイルまで削除可能
- 有料版:月額4ドル〜(年払いの場合)
使い方
- 拡張機能を追加
- Google Workspace Marketplaceで「Filerev」を検索
- 「インストール」をクリック
- Googleアカウントでログイン
- Google Driveを開く
- drive.google.comにアクセス
- 右側のサイドバーにFilerevのアイコンが表示されます
- スキャンを開始
- Filerevアイコンをクリック
- 「Continue with Google」をクリック
- 「Scan」ボタンをクリック
- 結果を確認
- スキャンが完了すると、結果画面が表示されます
- 「Duplicate Files」を選択して重複ファイルを確認
- 削除する
- 削除したいファイルを選択
- 「Delete」ボタンをクリック
Filerevは、無料版でも基本的な機能が使えるので、まずは試してみるといいでしょう。
ツール②:4DDiG Duplicate File Deleter
パソコンにインストールして使う専用ソフトです。
特徴
- Google Driveだけでなく、パソコン内のファイルも検索可能
- 100%の精度で重複を検出
- 一括削除機能あり
- プレビュー機能で確認しながら削除できる
料金
- 無料版:15個まで削除可能
- 有料版:買い切り型(詳細は公式サイトで確認)
使い方
- ソフトをダウンロード
- 公式サイトから4DDiG Duplicate File Deleterをダウンロード
- インストーラーを起動してインストール
- Google Driveを選択
- ソフトを起動
- 「Google Drive」のアイコンをクリック
- 認証する
- Googleアカウントでログイン
- アクセス権限を許可
- スキャン開始
- 「重複アイテムをスキャン」をクリック
- スキャンが完了するまで待つ
- 重複ファイルを確認
- 検出された重複ファイルが一覧表示されます
- プレビューで内容を確認できます
- 削除方法を選択
- 「Googleドライブのゴミ箱に移動」または「永久に削除」を選択
- 「削除」をクリック
このツールは、パソコンとGoogle Driveの両方を整理したい人に向いています。
ツール③:Cisdem Duplicate Finder
Mac・Windows両方で使える重複ファイル検索ソフトです。
特徴
- Google Drive専用アプリと連携して動作
- ファイルの内容で比較するため、ファイル名が違っても検出できる
- 類似画像の検出機能もある
- 8種類の自動選択ルールで効率的に削除可能
使い方
- Google Driveアプリをインストール
- パソコン版Google Driveをインストール
- Cisdem Duplicate Finderをインストール
- 公式サイトからダウンロードしてインストール
- Google Driveフォルダを追加
- ソフトを起動
- Google Driveフォルダを選択
- 特定のファイル形式を除外(オプション)
- 設定アイコンをクリック
- Googleドキュメント(gdoc、gsheet等)を除外リストに追加
- スキャン開始
- 「Scan」ボタンをクリック
- 結果を確認して削除
- 重複ファイルが表示されます
- 自動選択ルールを使うか、手動で選択
- 削除を実行
Mac・Windowsの両方で使いたい人や、画像の重複を見つけたい人におすすめです。
ツール④:Duplicate Sweeper
シンプルで使いやすい重複ファイル削除ソフト。
特徴
- パソコン版Google Driveと同期して使用
- わかりやすいインターフェース
- 「最新のファイルを残す」など自動選択機能あり
使い方
- Google Drive Backup and Syncをインストール
- Duplicate Sweeperをインストール
- Google Driveフォルダを選択してスキャン
- 重複ファイルを確認して削除
どのツールを選ぶべき?
とりあえず試したい人
→ Filerev(ブラウザだけで完結、無料で試せる)
本格的に整理したい人
→ 4DDiG Duplicate File DeleterまたはCisdem Duplicate Finder(高精度、大量のファイルに対応)
Macユーザー
→ Cisdem Duplicate FinderまたはDuplicate Sweeper
Windowsユーザー
→ 4DDiG Duplicate File Deleter
方法③:Google Apps Scriptで自動化(上級者向け)

プログラミングの知識がある方は、Google Apps Script(GAS)を使って重複ファイルの検索・削除を自動化できます。
Google Apps Scriptとは?
Google Apps Scriptは、Googleのサービスを自動化できるプログラミング環境。
JavaScriptをベースにしたコードを書いて、Google Driveの操作を自動化できます。
メリットとデメリット
メリット
- 完全無料
- カスタマイズ自由
- 定期実行の設定が可能
デメリット
- プログラミングの知識が必要
- 実行時間制限がある(長時間かかる処理は途中で止まる)
- 初心者には難しい
基本的な考え方
Google Apps Scriptで重複ファイルを検出するには:
- 全ファイルの情報を取得
- ファイルサイズとMIMEタイプ(ファイル形式)で比較
- 重複と判定されたファイルをゴミ箱に移動
ただし、大量のファイルがあると実行時間が上限を超えてしまうため、特定のフォルダに限定して実行するのが現実的です。
注意点
- 必ず動作確認してから実行すること
間違って重要なファイルを削除しないよう、最初は削除せずにログだけ出力して確認しましょう。 - バックアップを取ってから実行
万が一のため、重要なファイルは事前にバックアップしておくことをおすすめします。
この方法は、定期的に特定のフォルダを整理したい場合に便利ですが、初心者の方は専用ツールを使う方が安全です。
重複ファイルを削除する前の注意点
重複ファイルを削除する前に、必ず確認しておきたいポイントがあります。
①オリジナルファイルを確認する
重複ファイルを削除するときは、必ずオリジナル(元のファイル)を残しましょう。
確認方法
- 更新日時が古い方がオリジナルの可能性が高い
- ファイル名に「(1)」や「のコピー」が付いていない方がオリジナル
- 複数のフォルダにある場合、メインフォルダの方がオリジナル
②共有設定を確認する
共有しているファイルを削除すると、相手もアクセスできなくなります。
削除する前に:
- 共有設定を確認
- 重要な共有ファイルは慎重に判断
- チームで使っているファイルは、メンバーに確認してから削除
③まずはゴミ箱に移動
いきなり完全削除せず、まずはゴミ箱に移動しましょう。
ゴミ箱にあれば、30日以内なら復元できます。
ゴミ箱の内容を確認して、問題なければ完全削除すればOK。
④バックアップを取っておく
念のため、重要なファイルは削除前にバックアップを取っておくと安心です。
- 別のクラウドストレージにコピー
- 外付けHDDにダウンロード
- Google Takeoutでエクスポート
⑤Googleドキュメント・スプレッドシートは除外
Googleドキュメントやスプレッドシートは、自動的にバージョン履歴が残ります。
これは重複ファイルではなく、バージョン管理機能なので削除する必要はありません。
ツールで検索する際は、これらのファイル形式を除外する設定にしましょう。
今後、重複ファイルを作らないための予防策
重複ファイルを削除したら、今度は新しい重複を作らないようにしましょう。
①アップロード前に確認する
ファイルをアップロードするとき、「同じファイルが既にあります」という警告が出たら、無視せずに確認。
- 本当に新しいファイルなら上書き
- 間違いなら「キャンセル」
②同期設定を見直す
複数のデバイスでGoogle Driveを使っている場合、同期設定を確認しましょう。
- 同じフォルダを重複して同期していないか
- 不要な自動同期は無効にする
- バックアップツールの設定を見直す
③ファイル名のルールを決める
チームで作業している場合、ファイル名の付け方にルールを作ると便利です。
例:
プロジェクト名_種類_日付_バージョン.拡張子2024-12-04_報告書_v1.docx
こうすれば、どれが最新かすぐにわかります。
④定期的に整理する
月に1回など、定期的にGoogle Driveを整理する習慣をつけましょう。
- 不要なファイルを削除
- フォルダ構造を整理
- 重複ファイルをチェック
小まめに整理すれば、重複ファイルが大量に溜まることはありません。
⑤Google Driveの「バージョン履歴」を活用
Googleドキュメントやスプレッドシートなら、わざわざコピーを作らなくても、バージョン履歴で過去の状態を確認できます。
使い方
- ファイルを開く
- メニューの「ファイル」→「バージョン履歴」→「バージョン履歴を表示」
- 過去のバージョンを確認・復元できます
これを使えば、「〜のコピー」を作る必要がなくなります。
⑥フォルダ構造を整理する
同じファイルが複数のフォルダに散らばらないよう、フォルダ構造を整理しましょう。
おすすめの構造
マイドライブ
├── 仕事
│ ├── プロジェクトA
│ └── プロジェクトB
├── プライベート
│ ├── 家族写真
│ └── 旅行
└── アーカイブ(古いファイル)
きちんと整理されていれば、どこに何があるか分かりやすく、重複も防げます。
Google Driveの容量を効率的に管理するコツ
重複ファイルの削除以外にも、容量を節約する方法があります。
大きなファイルを見つける
重複ファイルだけでなく、サイズの大きいファイルも要チェック。
確認方法
- Google Driveでリスト表示に切り替え
- 「サイズ」列をクリックして、サイズ順に並べ替え
- 大きなファイルから確認して、不要なものを削除
動画や大きな画像ファイルは、特に容量を食います。
Google フォトと連携している人は要注意
Google フォトとGoogle Driveは、同じ15GBの容量を共有しています。
写真や動画をたくさん保存している人は、これも確認しましょう。
ゴミ箱を定期的に空にする
ゴミ箱に入れただけでは、容量は空きません。
定期的にゴミ箱を空にして、完全に削除しましょう。
有料プランを検討する
どうしても容量が足りない場合は、Google Oneの有料プランも検討してみてください。
- 100GB:月額250円
- 200GB:月額380円
- 2TB:月額1,300円
年払いにすると、さらにお得になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 重複ファイルを削除したのに容量が空かないのはなぜ?
A. ゴミ箱に入れただけでは容量は空きません。
ゴミ箱を空にして完全に削除する必要があります。
左メニューの「ゴミ箱」から「ゴミ箱を空にする」をクリックしてください。
Q2. Googleドキュメントやスプレッドシートも重複チェックすべき?
A. Googleドキュメント・スプレッドシート・スライドは、容量をほとんど消費しません。
バージョン履歴機能があるので、重複をチェックする必要はありません。
重複チェックするのは、画像・動画・PDFなど、通常のファイルだけでOKです。
Q3. 無料のツールで十分ですか?
A. ファイル数が少なければ、無料版でも十分です。
ただし、数千個以上のファイルがある場合や、定期的に整理したい場合は、有料版の方が効率的。
まずは無料版を試してみて、必要なら有料版にアップグレードするのがおすすめです。
Q4. サードパーティツールを使うのは安全ですか?
A. 信頼できる開発元のツールなら、基本的には安全です。
ただし、以下の点に注意:
- 公式ストアやMarketplaceからダウンロード
- レビューや評価を確認
- アクセス権限の内容を確認
- 心配な場合は、重要なファイルをバックアップしてから使用
Q5. 削除したファイルは復元できますか?
A. ゴミ箱に入っている間(30日以内)なら復元できます。
完全に削除してしまった場合、復元はできません。
削除前に必ず内容を確認しましょう。
Q6. 共有されているファイルを削除するとどうなる?
A. 自分がオーナーのファイルを削除すると、共有相手もアクセスできなくなります。
他の人がオーナーのファイルを削除した場合は、自分のドライブから消えるだけで、相手のドライブには残ります。
Q7. スマホからでも重複ファイルを削除できる?
A. Google Driveの公式アプリには重複検索機能がないため、基本的にはパソコンからの作業がおすすめ。
ただし、Android版の「Files by Google」アプリには、重複ファイル削除機能があります。
Q8. 重複ファイルの検索にどれくらい時間がかかる?
A. ファイル数によって変わります。
- 数百個のファイル:数分
- 数千個のファイル:10〜30分
- 数万個のファイル:1時間以上
初回のスキャンは時間がかかりますが、定期的に整理すれば短時間で済みます。
まとめ
Google Driveの重複ファイル削除について、主なポイントをおさらいしましょう。
重複ファイルの削除方法
- 手動で削除
- リスト表示で名前やサイズ順にソート
- 重複を見つけて手動で削除
- 無料だが時間がかかる
- 専用ツールを使用
- Filerev、4DDiG、Cisdem Duplicate Finderなど
- 自動検索で効率的
- 大量のファイルに対応
- Google Apps Scriptで自動化
- プログラミング知識が必要
- 完全にカスタマイズ可能
- 上級者向け
おすすめの流れ
- まずは手動で明らかな重複を削除
- 専用ツールの無料版を試してみる
- 必要なら有料版にアップグレード
- 定期的に整理する習慣をつける
予防策
- アップロード前に確認
- 同期設定を適切に
- ファイル名のルールを決める
- バージョン履歴を活用
- 定期的に整理
Google Driveの容量不足で困っていた方も、重複ファイルを削除すれば、かなりの容量を取り戻せるはず。
面倒に感じるかもしれませんが、一度きちんと整理すれば、その後の管理がずっと楽になりますよ。
今日から、すっきり整理されたGoogle Driveで快適に作業しましょう!

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