「ファイルを追加したのに、同期されない…」
「エクスプローラーとブラウザで内容が違う」
「いつまで経っても同期中のままで終わらない」
Google Drive for Desktopを使っていて、同期がうまくいかないと困りますよね。
実は、同期されない原因はネットワーク接続、容量不足、設定の問題など、様々です。原因によって解決方法も異なるため、正しく特定することが重要なんですね。
この記事では、Google Driveがエクスプローラー・Finderで同期されない時の原因から、症状別の解決方法、同期状態の確認方法、予防策まで、詳しく解説していきます。
同期トラブルを解決して、快適にGoogle Driveを使いたい方は、ぜひ最後まで読んでください!
Google Driveの同期の仕組み

まずは、同期がどう動いているか理解しましょう。
同期とは
同期(シンク)とは、エクスプローラー・Finder上のファイルと、クラウド上(drive.google.com)のファイルを、常に同じ状態に保つ仕組みです。
一方で変更すると、もう一方にも自動的に反映されます。
2つの同期モード
Google Drive for Desktopには、2種類の同期方法があります。
ストリーミング(推奨):
- ファイルはクラウドに保存
- 必要な時だけダウンロード
- パソコンの容量を節約
- 「オンデマンド」とも呼ばれる
ミラーリング:
- ファイルをパソコンにダウンロード
- クラウドとパソコンの両方に保存
- オフラインで使える
- 従来の「バックアップと同期」と同じ
同期の流れ
アップロード(パソコン→クラウド):
- エクスプローラー・FinderのGoogle Driveフォルダにファイルを追加
- Google Drive for Desktopが検知
- クラウドにアップロード開始
- 完了すると、ブラウザ版でも見られる
ダウンロード(クラウド→パソコン):
- ブラウザ版でファイルを追加
- Google Drive for Desktopが検知
- パソコンにダウンロード開始
- 完了すると、エクスプローラー・Finderで見られる
同期状態の確認方法
ファイルのアイコンで、同期状態が分かります。
- 雲マーク(☁️):クラウドのみ(未ダウンロード)
- 矢印(↻):同期中
- チェックマーク(✓):同期完了
- ×マーク:同期エラー
- 感嘆符(!):注意が必要
実例
例えば、エクスプローラーで「report.pdf」を追加すると、数秒~数分後にはブラウザ版Google Driveでも同じファイルが見られるようになります。
これが正常な同期の動きですね。
同期されない原因の特定方法
まずは、何が原因かを見極めましょう。
症状別チェックリスト
以下の質問に答えて、原因を絞り込みます。
Q1: アイコンに×マークや感嘆符が付いていますか?
→ YES:エラーが発生している(原因3~6を確認)
→ NO:次の質問へ
Q2: 矢印マーク(同期中)がずっと続いていますか?
→ YES:同期が止まっている(原因1、2、7を確認)
→ NO:次の質問へ
Q3: Google Drive for Desktopは起動していますか?
→ NO:起動していないだけ(原因8を確認)
→ YES:次の質問へ
Q4: インターネットに接続していますか?
→ NO:ネット接続の問題(原因1を確認)
→ YES:次の質問へ
Q5: 同期は一時停止になっていませんか?
→ YES:手動で停止中(原因9を確認)
→ NO:次の質問へ
タスクバー・メニューバーアイコンの確認
Windows(タスクバー右下)またはMac(メニューバー右上)のGoogle Driveアイコンを確認します。
正常:
雲のマークで、特にエラー表示なし
一時停止中:
一時停止マーク(||)が表示
エラー:
赤い×マークや感嘆符
オフライン:
グレーアウトしている
エラーメッセージの確認
アイコンをクリックすると、エラーメッセージが表示されることがあります。
よくあるメッセージ:
- 「容量不足」
- 「接続できません」
- 「権限がありません」
- 「同期できないアイテム」
これらを確認すると、原因が特定しやすくなるでしょう。
実例
例えば、ファイルに×マークが付いていて、アイコンをクリックすると「容量不足」と表示されている場合、Google Driveの容量がいっぱいだと分かります。
【原因別解決法】同期されない時の対処方法
原因ごとの具体的な解決策です。
原因1:インターネット接続の問題
症状:
同期中マークがずっと続く、またはエラーマークが出る
確認方法:
他のウェブサイトが開けるか確認します。
解決方法:
ステップ1: Wi-Fi/LANケーブルの接続を確認
ステップ2: ルーターを再起動
電源を切って30秒待ち、再度電源を入れます。
ステップ3: 別のネットワークで試す
スマートフォンのテザリングなど。
ステップ4: ファイアウォール・セキュリティソフトを確認
Google Drive for Desktopがブロックされていないか確認してください。
原因2:同期速度の問題
症状:
同期はされるが、非常に遅い
原因:
大きなファイルや大量のファイルを同期している
解決方法:
ステップ1: 他のダウンロード・アップロードを一時停止
ステップ2: 帯域幅の設定を確認
アイコン→設定(⚙️)→「環境設定」→「設定」→「帯域幅」
「アップロード/ダウンロード速度を制限しない」に設定
ステップ3: 大きなファイルは分割するか、時間をずらす
ステップ4: 時間帯を変える
夜間など、ネットが空いている時間に同期させます。
原因3:容量不足(Google Drive)
症状:
「容量不足」というエラーメッセージ
確認方法:
ブラウザでdrive.google.comを開き、左下の容量を確認します。
解決方法:
方法1:不要なファイルを削除
- Google Driveで不要なファイルを削除
- ゴミ箱を空にする
- 同期を再試行
方法2:容量を増やす
Google One(有料プラン)に加入して容量を拡張します。
- 100GB:月額250円
- 200GB:月額380円
- 2TB:月額1,300円
方法3:ファイルを圧縮
大きなファイルはZIP圧縮してからアップロードしましょう。
原因4:容量不足(パソコン)
症状:
ミラーリングモードで「ディスク容量不足」エラー
確認方法:
パソコンの空き容量を確認します。
Windows: PC→Cドライブのプロパティ
Mac: アップルメニュー→「このMacについて」→「ストレージ」
解決方法:
方法1:不要なファイルを削除
パソコン内の不要なファイルを削除して空き容量を確保します。
方法2:ストリーミングモードに変更
ミラーリングからストリーミングに切り替えれば、パソコンの容量をほとんど使いません。
設定→「Google Drive」→「ストリーミング」を選択
方法3:同期フォルダを選択
すべてのフォルダではなく、必要なフォルダだけを同期します。
設定→「Google Drive」→「これらのフォルダのみ同期」
原因5:ファイル名・パスの問題
症状:
特定のファイルだけ同期されない
原因:
- ファイル名に使えない文字が含まれている(\ / : * ? ” < > |)
- ファイルパスが長すぎる(260文字以上)
- 末尾にスペースやピリオドがある
解決方法:
ステップ1: ファイル名を確認
ステップ2: 使えない文字を削除または変更
例:「report:final.pdf」→「report_final.pdf」
ステップ3: ファイル名を短くする
ステップ4: フォルダ階層を浅くする
原因6:権限の問題
症状:
「権限がありません」エラー
原因:
- 共有フォルダで編集権限がない
- ファイルが読み取り専用になっている
- 管理者権限が必要
解決方法:
共有フォルダの場合:
所有者に編集権限を依頼します。
ローカルファイルの場合:
ファイルを右クリック→「プロパティ」(Windows)または「情報を見る」(Mac)→「読み取り専用」のチェックを外す
管理者権限の場合:
Google Drive for Desktopを管理者として実行します。
原因7:アプリの不具合
症状:
上記のどれにも当てはまらず、同期されない
解決方法:
ステップ1:アプリを再起動
アイコン→設定(⚙️)→「終了」→再度起動
ステップ2:パソコンを再起動
ステップ3:アプリのキャッシュをクリア
アイコン→設定(⚙️)→「環境設定」→「設定」→「Google Driveをリセット」
注意:これを実行すると再同期が始まります。
ステップ4:アプリを再インストール
- アンインストール
- パソコンを再起動
- 最新版をダウンロード&インストール
原因8:アプリが起動していない
症状:
タスクバー・メニューバーにアイコンがない
解決方法:
Windows:
スタートメニュー→「Google Drive」をクリック
Mac:
「アプリケーション」フォルダ→「Google Drive」をダブルクリック
自動起動の設定:
環境設定→「全般」→「ログイン時にGoogle Driveを起動」にチェック
原因9:同期の一時停止
症状:
アイコンに一時停止マーク(||)
解決方法:
アイコンをクリック→「同期を再開」を選択
すぐに同期が始まります。
実例
例えば、100MBの動画ファイルを追加したのに同期されない場合、Wi-Fiが弱くて時間がかかっているだけかもしれません。
しばらく待つか、有線LANに切り替えると解決することが多いですよ。
同期の確認と管理
同期状態を詳しく確認する方法です。
同期状況の確認
ステップ1: アイコンをクリック
ステップ2: 同期状況が表示される
- 「すべて同期済み」:問題なし
- 「〇個のアイテムを同期中」:同期進行中
- 「同期できないアイテム」:エラーあり
アクティビティログの確認
詳細な同期履歴を見られます。
ステップ1: アイコンをクリック
ステップ2: ⚙️(設定アイコン)→「アクティビティログを表示」
ステップ3: 最近の同期活動が一覧表示される
どのファイルが同期されたか、エラーがあったかが分かるでしょう。
同期できないアイテムの確認
ステップ1: アイコンをクリック
ステップ2: 「同期できないアイテム」をクリック(エラーがある場合のみ表示)
ステップ3: 問題のあるファイル一覧が表示される
ステップ4: 各ファイルの横に理由が記載されている
手動での同期再試行
自動同期がうまくいかない時は、手動で試せます。
ファイル単位:
ファイルを右クリック→「今すぐ同期」
フォルダ単位:
フォルダを右クリック→「今すぐ同期」
全体:
アイコン→「すべて同期」
実例
例えば、アクティビティログを見ると「report.docx:ファイル名に無効な文字があります」と表示されていれば、ファイル名を修正すればいいと分かります。
特定のシナリオ別トラブル解決
よくある状況別の対処法です。
シナリオ1:新しいファイルが反映されない
エクスプローラーで追加したファイルが、ブラウザに出ない
チェック項目:
- ファイルがGoogle Driveフォルダ内にあるか確認
- 同期中マークが付いているか確認(待つ必要あり)
- ファイル名に問題がないか確認
- 容量は足りているか確認
解決策:
しばらく待ってから、ブラウザを再読み込み(F5キー)します。
シナリオ2:削除したファイルが消えない
エクスプローラーで削除したのに、ブラウザに残っている
原因:
同期が遅延している、またはゴミ箱に移動しただけ
解決策:
ステップ1: ブラウザで確認
ゴミ箱に入っていませんか?
ステップ2: ゴミ箱を空にする
ステップ3: 同期が完了するまで待つ
ステップ4: それでも残っている場合、ブラウザから直接削除
シナリオ3:編集が反映されない
ファイルを編集したのに、他のデバイスで古いまま
原因:
- 編集後にファイルを閉じていない
- 同期が完了していない
- 競合が発生している
解決策:
ステップ1: ファイルを保存して閉じる
ステップ2: チェックマークが付くまで待つ
ステップ3: 他のデバイスで再読み込み
ステップ4: 競合バージョンがある場合、どちらを使うか選択
シナリオ4:共有フォルダが同期されない
他の人の共有フォルダだけ同期されない
原因:
- マイドライブに追加していない
- 権限が変更された
- フォルダが削除された
解決策:
ステップ1: ブラウザで共有フォルダを確認
ステップ2: フォルダを右クリック→「マイドライブに追加」
ステップ3: 権限があるか確認(所有者に確認)
ステップ4: エクスプローラーで「共有アイテム」フォルダを確認
シナリオ5:大量のファイルが同期されない
何百個ものファイルを一度に追加したが、同期されない
原因:
処理が追いつかない、またはレート制限
解決策:
ステップ1: 時間をかけて待つ(数時間~1日)
ステップ2: ファイルを小分けにして追加
例:100個ずつに分けて追加
ステップ3: ZIP圧縮してから追加し、クラウドで解凍
実例
例えば、Excelファイルを編集して保存したのに、スマートフォンで見ると古いままという場合、パソコン側でチェックマークが付くまで待ってから、スマートフォンアプリを再起動すれば最新版が表示されます。
同期トラブルを防ぐ予防策
問題を未然に防ぐ方法です。
1. 安定したネット環境を使う
ポイント:
- 有線LAN接続が最も安定
- Wi-Fiなら5GHz帯を使う
- ルーターの近くで作業
2. 定期的なアプリ更新
方法:
アイコン→設定(⚙️)→「環境設定」→「情報」で最新版を確認します。
自動更新が有効になっているか確認しましょう。
3. ファイル名のルールを守る
避けるべき文字:
\ / : * ? ” < > |
推奨:
英数字、ハイフン、アンダースコアのみ使用
4. 容量の定期確認
習慣化:
月に1回、Google Driveの容量を確認します。
80%を超えたら、不要なファイルを削除または容量を増やしましょう。
5. 大きなファイルは分割または圧縮
目安:
1ファイル1GB以上なら、分割または圧縮を検討します。
6. バックアップの併用
方法:
Google Drive以外にも、Time Machine(Mac)や外付けHDDにバックアップを取ります。
同期トラブルでデータを失うリスクが減るでしょう。
7. 作業後は必ず確認
習慣:
重要なファイルを追加・編集したら、チェックマークが付くまで確認します。
実例
例えば、毎週月曜の朝に容量をチェックする習慣を付ければ、「容量不足で同期できない」というトラブルを防げます。
よくある質問(FAQ)
Q1: 同期にはどのくらい時間がかかりますか?
A: ファイルサイズとネット速度によります。
小さなファイル(数MB)なら数秒~数分、大きなファイル(1GB以上)なら数十分~数時間かかることもあります。光回線で100MBのファイルなら、通常1~2分程度です。
Q2: 同期中にパソコンをスリープしても大丈夫ですか?
A: 同期は中断されます。
パソコンがスリープすると、同期も一時停止します。スリープから復帰すると、自動的に再開されますが、重要な同期中はスリープしない方が安全でしょう。
Q3: 「競合するバージョン」とは何ですか?
A: 同じファイルを複数の場所で同時に編集した結果です。
例えば、パソコンとスマートフォンで同じファイルをオフライン編集すると、どちらを優先するか判断できず、両方のバージョンが作成されます。必要な方を残して、もう一方を削除してください。
Q4: Wi-Fiが弱い環境で同期を速くする方法はありますか?
A: いくつか方法があります。
1) 他のデバイスのWi-Fi使用を一時停止、2) ルーターに近づく、3) 有線LANに切り替え、4) 夜間など空いている時間に同期、5) ファイルを圧縮してから同期。これらを試してみてください。
Q5: アプリをアンインストールすると、クラウドのファイルも消えますか?
A: いいえ、消えません。
Google Drive for Desktopをアンインストールしても、クラウド上(drive.google.com)のファイルは何も影響を受けません。ただし、ミラーリングモードでパソコンにしか保存していないファイルがある場合は、事前にバックアップを取ってください。
まとめ
Google Driveがエクスプローラー・Finderで同期されない時の解決法をまとめます。
主な原因:
- インターネット接続の問題
- 同期速度が遅い
- Google Driveの容量不足
- パソコンの容量不足
- ファイル名・パスの問題
- 権限の問題
- アプリの不具合
- アプリが起動していない
- 同期が一時停止中
基本的な解決手順:
- 同期状態を確認(アイコンのマークを見る)
- エラーメッセージを確認
- 原因を特定
- 原因別の対処法を実行
- 同期完了を確認
すぐに試すべきこと:
- アプリの再起動
- パソコンの再起動
- ネット接続の確認
- 容量の確認
- ファイル名の確認
同期状態の確認方法:
- 雲マーク:クラウドのみ
- 矢印:同期中
- チェックマーク:同期完了
- ×マーク:エラー
- 感嘆符:注意
予防策:
- 安定したネット環境
- 定期的なアプリ更新
- 適切なファイル名
- 容量の定期確認
- 大きなファイルは分割・圧縮
- バックアップの併用
重要なポイント:
- 同期には時間がかかることがある
- 大きなファイルは特に時間がかかる
- 同期中はパソコンをスリープしない
- エラーは早めに対処
- 定期的なメンテナンスが大切
Google Driveの同期トラブルは、ほとんどの場合、ネット接続、容量、ファイル名のいずれかが原因です。
この記事の手順に従って、順番にチェックしていけば、多くの問題は解決できます。それでも解決しない場合は、Googleサポートに問い合わせることをおすすめします。快適な同期環境を整えて、効率的にGoogle Driveを活用しましょう!
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