パソコンの容量が少なくなってきた、大切なデータをもっと安全に保管したい。
そんなとき、Google Driveと外付けHDDを組み合わせると、両方のいいとこ取りができるんです。
この記事では、Google Driveと外付けハードディスクを同期させる方法を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
難しそうに思えるかもしれませんが、手順通りに進めれば誰でも簡単に設定できますよ。
Google Driveと外付けHDDの同期って何?

まずは基本から押さえていきましょう。
同期(どうき)とは、2つの場所にあるデータを自動的に一致させる機能のこと。
たとえば、外付けHDDに写真を保存すると、自動的にGoogle Driveにもコピーされる、というイメージです。
逆に、Google Driveのデータを外付けHDDにコピーして保存することも可能。
つまり、どちらか一方を編集すれば、もう一方も自動で更新される便利な仕組みなんですね。
2つの同期パターン
同期には大きく分けて2つのパターンがあります。
パターン①:外付けHDD → Google Drive
外付けHDDのデータをクラウドにバックアップしたいときに使う方法。
HDDが壊れてもデータが残るので安心です。
パターン②:Google Drive → 外付けHDD
クラウドのデータをローカルに保存したいときに便利。
インターネットがなくてもファイルにアクセスできます。
なぜ外付けHDDとGoogle Driveの同期が必要なの?
「クラウドだけじゃダメなの?」と思う方もいるかもしれません。
でも、両方を組み合わせることで、こんなメリットがあるんです。
オフラインでもデータにアクセスできる
Google Driveは基本的にインターネット接続が必要。
でも、外付けHDDにもデータがあれば、ネット環境がない場所でもファイルを開けます。
旅行先や出張先で急にファイルが必要になったとき、助かりますよね。
データの二重バックアップで安心
「クラウドだから安全」と思いがちですが、実はアカウントの乗っ取りやサービス障害のリスクもゼロではありません。
外付けHDDにもバックアップがあれば、万が一のときも安心。
物理的なHDDは落としたり壊れたりする可能性があるので、クラウドと組み合わせるのが最強なんです。
パソコンの内蔵ストレージを節約できる
最近のノートPCは、容量が256GBや512GBと少ないものも多いですよね。
Google Driveのデータを外付けHDDに同期すれば、パソコン本体の容量を圧迫しません。
特に動画や写真をたくさん保存している人には、かなり効果的な方法です。
方法①:外付けHDDのデータをGoogle Driveに同期する
それでは、実際の設定方法を見ていきましょう。
まずは、外付けHDDのデータをGoogle Driveに自動バックアップする方法から。
必要なもの
- パソコン(WindowsまたはMac)
- 外付けHDD(USBで接続できるもの)
- Googleアカウント
- 「パソコン版Google Drive」アプリ
パソコン版Google Driveは、以前「バックアップと同期」や「Google Drive File Stream」と呼ばれていたアプリが統合されたものです。
現在は「Google Drive for Desktop」という名前になっています。
設定手順
ステップ1:パソコン版Google Driveをダウンロード
まずはGoogleの公式サイトから、パソコン版Google Driveをダウンロードしましょう。
- ブラウザで「パソコン版Google Drive」と検索
- 公式サイトからダウンロード
- インストーラーを起動してインストール
インストールが完了すると、パソコンの通知エリア(Windows右下、Mac右上)にGoogle Driveのアイコンが表示されます。
ステップ2:外付けHDDを接続
外付けハードディスクをパソコンにUSBで接続します。
パソコンがHDDを認識したか、エクスプローラー(Windowsの場合)やFinder(Macの場合)で確認してください。
ステップ3:Google Driveアプリを設定
- 通知エリアのGoogle Driveアイコンをクリック
- 設定(歯車マーク)をクリック
- 「設定」または「環境設定」を選択
ステップ4:同期するフォルダを追加
設定画面で「フォルダを追加」または「Add Folder」というボタンを探します。
- 「フォルダを追加」をクリック
- 外付けHDDの中から、同期したいフォルダを選択
- 「Google Driveと同期」を選択(「Google フォトにバックアップ」ではない方)
- 「完了」をクリック
これで設定完了です!
同期が開始される
設定が完了すると、選択したフォルダのデータが自動的にGoogle Driveにアップロードされます。
データ量によっては、完了まで数時間かかることもあるので、気長に待ちましょう。
同期されたデータは、Google Driveのウェブ版で「パソコン」→「お使いのパソコン名」→選択したフォルダの中に表示されます。
方法②:Google DriveのデータをHDDに同期(ミラーリング)
次は逆パターン。
Google Driveに保存されているデータを、外付けHDDにバックアップする方法です。
ミラーリングとストリーミングの違い
パソコン版Google Driveには、2つのモードがあります。
ストリーミング(オンデマンド)
- ファイルはクラウドに保存され、必要なときだけダウンロードされる
- パソコンの容量をほとんど使わない
- インターネット接続が必要
ミラーリング(同期)
- すべてのファイルがパソコン(または外付けHDD)に保存される
- オフラインでもアクセス可能
- ストレージ容量が必要
外付けHDDにバックアップしたい場合は、「ミラーリング」を選びます。
設定手順
ステップ1:パソコン版Google Driveをインストール
まだインストールしていない場合は、先ほどと同じ手順でインストールしてください。
すでにインストール済みの方は、次のステップへ。
ステップ2:外付けHDDを接続
外付けハードディスクをパソコンに接続し、認識されているか確認します。
ステップ3:初期設定でフォルダの場所を指定
初めてGoogle Drive for Desktopをインストールする場合、セットアップ画面が表示されます。
- Googleアカウントでログイン
- セットアップ画面の指示に従って進める
- 「Google Drive」タブで「ファイルをミラーリング」を選択
- ここが重要!「フォルダの場所を変更」をクリック
- 外付けHDDを選択して、新しいフォルダを作成(例:「GoogleDrive用」など)
- 「フォルダを選択」をクリック
- 「場所を確認」→「保存」をクリック
これで、Google Driveのデータが外付けHDDにダウンロードされ始めます。
ステップ4:すでにインストール済みの場合
すでにGoogle Driveを使っている場合は、設定を変更する必要があります。
- Google Driveアイコンをクリック
- 設定(歯車マーク)→「環境設定」
- 「Google Drive」タブを開く
- 「ストリーミング」から「ミラーリング」に変更
- 保存先のフォルダを外付けHDDに変更
注意: 設定を変更すると、一度すべてのデータが再ダウンロードされることがあります。
データ量が多い場合は時間がかかるので、夜間や時間のあるときに実行するのがおすすめです。
方法③:手動でデータをコピーする簡単な方法

「自動同期は設定が面倒」という方には、手動でコピーする方法もあります。
Google Takeoutを使う
Google Takeoutは、Googleのサービスからデータを一括エクスポートできる公式ツールです。
手順
- ブラウザで「Google Takeout」と検索
- 「選択をすべて解除」をクリック
- 「ドライブ」だけにチェックを入れる
- 「次のステップ」をクリック
- 配信方法やファイル形式を選択
- 「エクスポートを作成」をクリック
データがzip形式でダウンロードされるので、解凍して外付けHDDにコピーすればOK。
ただし、データ量が多いと複数のzipファイルに分割されることがあります。
Google Driveディスクから直接コピー
パソコン版Google Driveをインストールしていると、エクスプローラーやFinderに「Google Drive」というディスクが表示されます。
- エクスプローラー(またはFinder)を開く
- 「Google Drive」を開く
- 必要なファイルやフォルダを選択
- 外付けHDDにドラッグ&ドロップ
この方法なら、必要なファイルだけを選んでコピーできるので便利です。
注意点とトラブルシューティング
便利な同期機能ですが、いくつか気をつけたいポイントがあります。
外付けHDDを外すとどうなる?
同期設定している外付けHDDを取り外すと、Google Driveアプリが警告を表示します。
- パソコン本体のGoogle Driveは通常通り同期される
- 外付けHDDの同期は一時停止
- HDDを接続し直すと、自動的に同期が再開される
ただし、再接続後の同期エンジンの再起動に時間がかかることがあります。
ファイル数が10万以上ある場合、5分以上かかることも。
容量不足に注意
外付けHDDの空き容量が足りないと、同期がエラーで止まってしまいます。
Google Driveの使用量を確認して、十分な容量のHDDを用意しましょう。
目安として、Google Driveの使用量の1.5倍程度の空き容量があると安心です。
常に接続しておく必要がある?
基本的に、同期を継続したい場合は外付けHDDを常時接続しておく必要があります。
たまにしか使わない場合は、手動コピーの方が向いているかもしれません。
頻繁に持ち運ぶ外付けHDDには、自動同期の設定はおすすめしません。
共有ファイルは同期される?
他の人から共有されているファイルは、基本的には同期されません。
共有ファイルも同期したい場合は、Google Drive上で自分のドライブにコピーする必要があります。
同期エラーが出たら
同期エラーが発生した場合の対処法:
- インターネット接続を確認
- 安定したネット環境が必要です
- Wi-Fiが不安定な場合は有線LANを試してみる
- Google Driveアプリを再起動
- アイコンを右クリック→「終了」
- もう一度アプリを起動
- パソコンを再起動
- シンプルですが効果的
- アプリの再インストール
- どうしても解決しない場合の最終手段
- 設定はクラウドに保存されているので、再度同じ設定をすれば元に戻ります
データ管理のベストプラクティス
より安全にデータを管理するためのヒントです。
3-2-1ルール
データバックアップの基本ルールとして「3-2-1ルール」があります。
- 3つのコピーを持つ(元データ + バックアップ2つ)
- 2種類の異なるメディアに保存(HDDとクラウドなど)
- 1つは別の場所に保管(オフサイトバックアップ)
Google Driveと外付けHDDの組み合わせは、まさにこのルールに適していますね。
余裕があれば、もう1台の外付けHDDを追加すると、さらに安心です。
定期的な確認を忘れずに
自動同期を設定しても、たまには確認しておきましょう。
- 同期エラーが出ていないか
- 外付けHDDが正常に動作しているか
- 必要なファイルがちゃんと同期されているか
月に1回程度チェックする習慣をつけると、トラブルを未然に防げます。
重要なデータは複数の方法で保護
本当に大切なデータ(家族写真、仕事の重要書類など)は、Google Driveと外付けHDDだけでなく、別のクラウドサービスにもバックアップしておくと安心。
たとえば、Google DriveとDropboxの両方に保存する、といった方法です。
まとめ
Google Driveと外付けHDDの同期について、主な方法をおさらいしましょう。
外付けHDD → Google Driveの同期
- パソコン版Google Driveで「フォルダを追加」
- HDDのフォルダを選択して「Google Driveと同期」
Google Drive → 外付けHDDの同期
- 「ミラーリング」モードを選択
- 保存先を外付けHDDに設定
手動コピーの方法
- Google Takeoutでエクスポート
- Google Driveディスクから直接ドラッグ&ドロップ
どの方法も一長一短がありますが、自分の使い方に合った方法を選べば、データ管理がぐっと楽になります。
大切なデータを守るために、クラウドと物理メディアの両方を活用していきましょう。
最初は設定が少し面倒に感じるかもしれませんが、一度設定してしまえば、あとは自動で安心ですよ!

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