「仕事用と個人用のGoogle Driveを分けて使いたい」
「2つのアカウントを同時に使えないの?」
「アカウントを切り替えるのが面倒…」
Google Driveを使っていると、複数のアカウントを管理する必要が出てくることがありますよね。
実は、Google Driveではブラウザでもデスクトップアプリでも、複数のアカウントを同時に使えるんです。仕事用と個人用、複数のクライアント案件など、用途に応じて使い分けられます。
この記事では、Google Driveで2つ以上のアカウントを使う方法から、アカウント間でのファイル移動、トラブル解決、管理のコツまで、詳しく解説していきます。
複数のGoogle Driveアカウントを効率的に管理したい方は、ぜひ最後まで読んでください!
なぜ複数アカウントを使うのか

まずは、複数アカウントを使うメリットを理解しましょう。
よくある使い分けパターン
仕事用と個人用:
プライベートのファイルと業務ファイルを完全に分離できます。
複数の会社・クライアント:
フリーランスや副業をしている方に便利でしょう。
家族用アカウント:
家族共有のファイルを別アカウントで管理します。
容量の分散:
無料の15GBを複数アカウントで使えば、合計30GB、45GBと増やせるんですね。
セキュリティ分離:
重要な情報を別アカウントに保存してリスクを分散できます。
メリット
整理しやすい:
用途別にファイルが分かれるため、管理が簡単です。
プライバシー保護:
仕事の会議で画面共有する時、個人ファイルが見えません。
権限管理:
アカウントごとに異なる共有設定ができます。
バックアップ:
重要ファイルを別アカウントにもコピーすれば、二重バックアップになるでしょう。
デメリット
管理の手間:
複数アカウントを切り替える必要があります。
混乱しやすい:
どのファイルがどのアカウントにあるか、忘れがちです。
費用:
それぞれのアカウントで容量が必要な場合、Google Oneの費用が倍になります。
実例
例えば、会社員で副業もしている場合:
- 会社用Google Workspace:業務ファイル
- 個人用Gmail:プライベートファイル
- 副業用Gmail:クライアントとの共有ファイル
このように3つのアカウントを使い分けることができます。
ブラウザで複数アカウントを使う方法
最も簡単な方法から見ていきましょう。
アカウントの追加方法
ステップ1: ブラウザでdrive.google.comにアクセス
ステップ2: 右上のプロフィールアイコンをクリック
ステップ3: 「別のアカウントを追加」をクリック
ステップ4: 2つ目のGoogleアカウントでログイン
メールアドレスとパスワードを入力します。
ステップ5: ログイン完了
これで2つのアカウントが登録されました。
アカウントの切り替え方法
ステップ1: 右上のプロフィールアイコンをクリック
ステップ2: 使いたいアカウントをクリック
瞬時に切り替わります。
ショートカット:
Ctrl(Mac: command)を押しながらプロフィールアイコンをクリックすると、アカウント一覧が表示されるでしょう。
複数のウィンドウで同時に使う
2つのアカウントを同時に開けます。
方法1:複数のブラウザウィンドウ
ステップ1: 1つ目のアカウントでGoogle Driveを開く
ステップ2: 新しいウィンドウを開く(Ctrl + N / command + N)
ステップ3: 2つ目のウィンドウで、プロフィールアイコンから別アカウントに切り替え
方法2:シークレットウィンドウ(プライベートブラウズ)
ステップ1: 通常ウィンドウで1つ目のアカウントを開く
ステップ2: シークレットウィンドウを開く(Ctrl + Shift + N / command + shift + N)
ステップ3: シークレットウィンドウで2つ目のアカウントにログイン
方法3:Chromeのプロフィール機能
ステップ1: Chrome右上のプロフィールアイコン→「追加」
ステップ2: 新しいChromeプロフィールを作成
ステップ3: 各プロフィールで異なるGoogleアカウントにログイン
完全に独立した環境になります。
タブの色分け(Chrome)
どのタブがどのアカウントか、視覚的に区別できます。
設定方法:
各Chromeプロフィールで異なるテーマカラーを設定すると、タブの色が変わるので分かりやすくなりますね。
実例
例えば、左のモニターに仕事用Google Drive、右のモニターに個人用Google Driveを表示すれば、デュアルモニター環境で効率的に作業できます。
Google Drive for Desktopで複数アカウントを使う
デスクトップアプリでの設定方法です。
複数アカウントの追加
ステップ1: タスクバー(Windows)またはメニューバー(Mac)のGoogle Driveアイコンをクリック
ステップ2: 設定アイコン(⚙️)→「環境設定」を開く
ステップ3: 左側のメニューから「アカウント」を選択
ステップ4: 「アカウントを追加」をクリック
ステップ5: ブラウザが開き、ログイン画面が表示される
ステップ6: 2つ目のGoogleアカウントでログイン
ステップ7: アクセス権限を許可
ステップ8: 同期設定を選択
ストリーミングまたはミラーリングを選びます。
ステップ9: 「完了」をクリック
エクスプローラー・Finderでの表示
複数アカウントを追加すると、それぞれが別のドライブとして表示されます。
Windows:
「Google Drive (個人)」「Google Drive (仕事)」のように表示されます。
Mac:
Finderのサイドバーに、複数の「Google Drive」エントリが追加されるでしょう。
アカウントごとの設定
各アカウントで、独立した設定ができます。
個別設定項目:
- 同期モード(ストリーミング/ミラーリング)
- 同期するフォルダの選択
- 帯域幅の制限
- オフライン設定
設定方法:
環境設定→「Google Drive」タブ→アカウントを選択→各種設定
アカウントの切り替え
アイコンをクリックすると、全アカウントの状態が表示されます。
表示内容:
- アカウント名
- 同期状態
- 容量の使用状況
各アカウントをクリックすると、そのアカウントの詳細が見られます。
アカウントの削除
ステップ1: 環境設定→「アカウント」
ステップ2: 削除したいアカウントを選択
ステップ3: 「アカウントを削除」をクリック
ステップ4: 確認画面で「削除」をクリック
エクスプローラー・Finderから消えますが、クラウド上のデータは残ります。
実例
例えば、フリーランスで3つのクライアントのGoogle Workspaceアカウントを持っている場合、すべてをGoogle Drive for Desktopに追加すれば、エクスプローラーから直接すべてのファイルにアクセスできます。
アカウント間でのファイル移動・共有
2つのアカウント間でファイルをやり取りする方法です。
方法1:共有機能を使う
最も簡単で推奨される方法です。
手順:
ステップ1: アカウントAでファイルを右クリック
ステップ2: 「共有」を選択
ステップ3: アカウントBのメールアドレスを入力
ステップ4: 権限(閲覧者/編集者)を選択
ステップ5: 「送信」をクリック
ステップ6: アカウントBでGoogle Driveを開く
ステップ7: 「共有アイテム」にファイルが表示される
ステップ8: 必要に応じて「マイドライブに追加」
方法2:ダウンロード→再アップロード
所有権を完全に移動したい場合です。
手順:
ステップ1: アカウントAでファイルをダウンロード
ステップ2: アカウントBに切り替え
ステップ3: ダウンロードしたファイルをアップロード
これで、アカウントBが所有者になります。
方法3:コピーを作成
Google形式のファイル(ドキュメント、スプレッドシート等)で使えます。
手順:
ステップ1: アカウントAでファイルを開く
ステップ2: 「ファイル」→「コピーを作成」
ステップ3: 共有先のアカウントBのドライブに保存先を選択
ただし、これはアカウントAがアカウントBにアクセスできる場合のみです。
方法4:ドラッグ&ドロップ(Google Drive for Desktop使用時)
手順:
ステップ1: エクスプローラー・Finderで両方のGoogle Driveを開く
ステップ2: アカウントAのフォルダからファイルを選択
ステップ3: アカウントBのフォルダにドラッグ&ドロップ
ファイルがコピーされ、アカウントBが所有者になります。
所有権の違いに注意
共有した場合:
- 元のアカウント(A)が所有者のまま
- 元のアカウントの容量を消費
- 所有者が削除すると、両方から消える
コピー・再アップロードした場合:
- 新しいアカウント(B)が所有者
- 新しいアカウントの容量を消費
- 独立したファイルになる
実例
例えば、個人アカウントで作成したプレゼン資料を会社アカウントに移動したい場合、ダウンロード→再アップロードすれば、会社アカウントが所有者になります。
退職後も個人に残したい資料なら、共有で渡した方が良いでしょう。
フォルダ全体の移動・共有

複数のファイルをまとめて扱う方法です。
フォルダごと共有
手順:
ステップ1: アカウントAでフォルダを右クリック
ステップ2: 「共有」を選択
ステップ3: アカウントBのメールアドレスを入力
ステップ4: 権限を選択
ステップ5: 「送信」をクリック
フォルダ内のすべてのファイルが共有されます。
フォルダの所有権を移動(制限あり)
重要:
フォルダ自体の所有権は、基本的に移動できません。
中のファイルを個別に移動する必要があります。
代替方法:
- アカウントBで新しいフォルダを作成
- アカウントAのファイルをすべて選択
- アカウントBのフォルダに共有またはコピー
一括ダウンロード→アップロード
手順:
ステップ1: アカウントAでフォルダを右クリック
ステップ2: 「ダウンロード」を選択
ZIP形式でダウンロードされます。
ステップ3: ZIPファイルを解凍
ステップ4: アカウントBに切り替え
ステップ5: 解凍したフォルダをアップロード
Google Takeoutの活用
大量のファイルを移動する場合に便利です。
手順:
ステップ1: takeout.google.comにアクセス(アカウントA)
ステップ2: Google Driveを選択
ステップ3: エクスポートを作成
ステップ4: ダウンロードリンクが届く
ステップ5: ダウンロードして解凍
ステップ6: アカウントBにアップロード
実例
例えば、個人用アカウントに100個のファイルがあるプロジェクトフォルダを、新しい会社用アカウントに移したい場合、Google Takeoutで一括ダウンロードしてから、会社用アカウントにアップロードするのが効率的です。
複数アカウント管理のコツ
混乱を避けるためのベストプラクティスです。
1. 命名規則を統一
ファイル名の先頭に識別子を付ける:
- [仕事] 企画書.pdf
- [個人] 家計簿.xlsx
- [副業] 提案資料.pptx
どのアカウントのファイルか、一目で分かります。
2. フォルダ構成を統一
両方のアカウントで同じフォルダ構成にすると、迷いにくくなるでしょう。
例:
- 📁 プロジェクト
- 📁 資料
- 📁 アーカイブ
3. デスクトップの整理
ショートカットを分ける:
デスクトップに「仕事用Drive」「個人用Drive」のショートカットを別々に作ります。
色分け:
Windowsなら、ショートカットアイコンを変更して視覚的に区別できます。
4. ブラウザのブックマーク活用
専用ブックマークを作成:
- 🏢 仕事用Drive
- 🏠 個人用Drive
ワンクリックで目的のアカウントに切り替えられますね。
5. カレンダー・リマインダーの活用
定期的な整理:
月に1回、各アカウントのファイルを整理する時間を設けましょう。
6. パスワード管理
パスワードマネージャーの使用:
LastPassや1Passwordなどで、アカウントごとのログイン情報を管理します。
7. 二段階認証の設定
セキュリティ強化:
すべてのアカウントで二段階認証を有効にしましょう。
特に仕事用アカウントは必須です。
実例
例えば、毎週金曜の午後に「アカウント整理タイム」を30分確保して、両方のアカウントで不要なファイルを削除し、重要なファイルは適切なフォルダに移動する習慣を付けると、常に整理された状態を保てます。
よくあるトラブルと解決法
複数アカウント使用時の問題対処法です。
トラブル1:どちらのアカウントか分からなくなった
症状:
ファイルがどのアカウントにあるか忘れた
解決方法:
ステップ1: ファイル名で検索
両方のアカウントで検索してみます。
ステップ2: 最近使用したアイテムを確認
「最近使用したアイテム」から探します。
ステップ3: 共有アイテムを確認
共有で受け取ったファイルは「共有アイテム」にあるでしょう。
トラブル2:間違ったアカウントにアップロードした
症状:
個人ファイルを仕事用アカウントに保存してしまった
解決方法:
ステップ1: ファイルをダウンロード
ステップ2: 正しいアカウントに切り替え
ステップ3: 再アップロード
ステップ4: 間違ったアカウントから削除
トラブル3:容量がどちらも足りない
症状:
両方のアカウントで容量不足
解決方法:
方法1:不要ファイルの削除
両方のアカウントで整理します。
方法2:Google Oneに加入
よく使う方のアカウントで容量を増やしましょう。
方法3:ファイルの統合
重複しているファイルを削除し、一方のアカウントにまとめます。
トラブル4:同期が混乱する
症状:
どのファイルがどのアカウントと同期しているか分からない
解決方法:
ステップ1: Google Drive for Desktopの環境設定を開く
ステップ2: 各アカウントの同期設定を確認
ステップ3: 必要に応じて同期フォルダを制限
すべてのフォルダを同期せず、必要なものだけ選択します。
トラブル5:共有したファイルが見つからない
症状:
アカウント間で共有したはずのファイルが見えない
解決方法:
ステップ1: 共有先アカウントで「共有アイテム」を確認
ステップ2: 共有設定を再確認
正しいメールアドレスに共有したか確認します。
ステップ3: スパムフォルダを確認
共有通知メールがスパムに入っていないか見てみましょう。
実例
例えば、仕事用と個人用を間違えて、個人の写真を会社のGoogle Driveにアップロードしてしまった場合、すぐにダウンロードして正しいアカウントに移動し、会社のアカウントから完全に削除すれば問題ありません。
セキュリティとプライバシーの注意点
複数アカウントを安全に使うためのポイントです。
1. アカウントの使い分けを徹底
ルール:
- 仕事用には個人ファイルを保存しない
- 個人用には機密情報を保存しない
- 混在させない
2. 共有設定の確認
定期チェック:
月に1回、各アカウントの共有設定を見直しましょう。
不要な共有は解除します。
3. ログアウトの習慣
共用パソコンでは:
使用後は必ず両方のアカウントからログアウトします。
4. デバイスの管理
確認方法:
Googleアカウント設定→「セキュリティ」→「お使いのデバイス」
どのデバイスがログインしているか確認できるでしょう。
5. アクティビティログの確認
定期確認:
両方のアカウントで、最近のアクティビティを確認します。
不審なアクセスがないかチェックしましょう。
6. バックアップの戦略
重要ファイルは:
- 主アカウントに保存
- 副アカウントにもコピー
- ローカルにもバックアップ
三重の保護で安心です。
実例
例えば、会社のGoogle Workspaceアカウントは、退職すると削除される可能性があります。
個人でも残したい成果物は、個人用アカウントにもコピーしておくと安心ですね。
よくある質問(FAQ)
Q1: 無料アカウントでも複数使えますか?
A: はい、使えます。
無料のGmailアカウントを複数作成すれば、それぞれ15GBずつ使えます。2つなら合計30GB、3つなら45GBです。ただし、管理の手間は増えるため、本当に必要か検討してください。
Q2: 何個までアカウントを追加できますか?
A: 制限はありません。
Google Drive for Desktopでは、理論上は何個でも追加できます。ただし、実用的には3~5個程度が管理しやすいでしょう。多すぎると混乱の原因になります。
Q3: アカウント間で容量を共有できますか?
A: いいえ、できません。
各アカウントの容量は完全に独立しています。アカウントAに50GB、アカウントBに5GBある場合、アカウントBの容量をアカウントAに移すことはできません。
Q4: 家族とアカウントを共有するのは安全ですか?
A: 推奨しません。
同じアカウントを複数人で使うと、プライバシーの問題やセキュリティリスクがあります。代わりに、フォルダ単位で共有するか、Google Oneのファミリープランを検討してください。
Q5: 仕事用アカウントを個人のパソコンで使っても大丈夫ですか?
A: 会社の規定次第です。
多くの企業では、個人デバイスでの業務使用にルールがあります。IT部門やセキュリティポリシーを確認してから使用してください。BYODポリシーがある場合もあります。
まとめ
Google Driveで2つ以上のアカウントを使う方法をまとめます。
複数アカウントの使い方:
ブラウザ:
- プロフィールアイコンから「別のアカウントを追加」
- 複数ウィンドウで同時使用可能
- Chromeプロフィールで完全分離
Google Drive for Desktop:
- 環境設定→「アカウント」→「アカウントを追加」
- エクスプローラー・Finderで複数ドライブ表示
- 個別に同期設定可能
アカウント間のファイル移動:
- 共有機能(所有権は元のまま)
- ダウンロード→再アップロード(所有権移動)
- ドラッグ&ドロップ(Desktop使用時)
- Google Takeout(大量ファイル)
管理のコツ:
- 命名規則の統一
- フォルダ構成の統一
- ブックマークの活用
- 定期的な整理
- セキュリティ設定の確認
注意点:
- 容量は個別管理
- 所有権と容量消費の理解
- 仕事用と個人用の混在を避ける
- 共有設定の定期確認
- バックアップ戦略
よくあるトラブル:
- どちらのアカウントか分からない → 検索機能活用
- 間違ってアップロード → ダウンロード&再アップ
- 容量不足 → 不要ファイル削除またはGoogle One加入
- 同期の混乱 → 同期フォルダを制限
セキュリティ:
- 二段階認証の有効化
- 定期的なアクティビティ確認
- 共用パソコンではログアウト
- 重要ファイルは複数箇所にバックアップ
Google Driveで複数アカウントを使えば、仕事とプライベートを分けたり、容量を増やしたりできます。
ただし、管理の手間も増えるため、本当に必要なアカウント数だけに絞り、適切なルールを作って運用することが大切です。この記事を参考に、効率的な複数アカウント管理を実現してください!
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